3 あたるか N 回までやり続ける場合

次は、2. の、あたるか $N$ 回までやり続ける場合を考える。

この場合の期待値 $E_2$ は、(2) に代わり $N$ 回目までの有限和となるが、 $N$ 回目がはずれた場合の項も追加される。よって $E_2$ は、

$\displaystyle E_2$ $\textstyle =$ $\displaystyle pA +qp(A-B)+q^2p(A-2B)+\cdots +q^{N-1}p\{A-(N-1)B\}$  
    $\displaystyle {}+q^N(-NB)$  
  $\textstyle =$ $\displaystyle \sum_{n=0}^{N-1} q^n p(A-nB)-Nq^N B$ (6)

となる。今、
$\displaystyle S_2$ $\textstyle =$ $\displaystyle \sum_{n=0}^{N-1} q^n (A-nB)$  
  $\textstyle =$ $\displaystyle A +q(A-B)+q^2(A-2B)+\cdots +q^{N-1}\{A-(N-1)B\}$ (7)

とすると、
\begin{displaymath}
E_2 = pS_2 - Nq^NB\end{displaymath} (8)

であり、(7) の両辺を $q$ 倍すると、
\begin{displaymath}
qS_2
= qA +q^2(A-B)+q^3(A-2B)+\cdots +q^N\{A-(N-1)B\}\end{displaymath} (9)

となるので、(7), (9) の差を取れば、
\begin{eqnarray*}(1-q)S_2
&=&
A-qB-q^2B-\cdots -q^{N-1}B-q^N\{A-(N-1)B\}
 ...
...^{N-1}B-q^NB-q^NA+Nq^NB
 &=&
A-qB\frac{1-q^N}{1-q}-q^NA+Nq^NB\end{eqnarray*}


となる。よって、
\begin{eqnarray*}pS_2
&=&
(1-q^N)A-(1-q^N)\frac{qB}{p}+Nq^NB
 &=&
(1-q^N)\left(A-\frac{qB}{p}\right)+Nq^NB \end{eqnarray*}


となるので、(8) より
\begin{displaymath}
E_2= (1-q^N)\left(A-\frac{qB}{p}\right) = \frac{1-q^N}{p}E_0\end{displaymath} (10)

が得られる。

竹野茂治@新潟工科大学
2007年4月28日