小テストのアンケートの意見に対する回答 (2008 年 前期)


はじめに

アンケートの意見に対する回答をこちらにまとめておきます。 なお、好意的な意見に対する回答、および回答が不要と思われる その他の意見に関する回答は省略します。

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目次

(Ima: 基礎数理 I (機械・建築)、 Iic: 基礎数理 I (情報・環境)、 III: 基礎数理 III (情報・物質))

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不満、要望


進度が速い/板書が速い

(基礎数理 I (機械・建築))

「大学の講義について」 にも書きましたが、 大学の講義は講義の内容が多いので、 高校などよりも進度は速いのです。 これでも以前の講義よりはだいぶ進度を落していますし、 かなり限界に来ていると思いますので、逆にこの程度のスピードには ついて来て欲しいと思います。

それに速く進んでいるように感じるかも知れませんが、 深い内容を紹介しているわけではありませんので 分量はそう多くはありません。

また、講義中にすべてを理解したいと考えているなら、 それは間違った方法です。我々はそのつもりでは講義していません。 講義中に理解できなくても、とりあえずノートに取っておいて、 講義時間外に勉強して理解する、という形が正しい勉強方法だと思います。 高校の授業とは違いますので、早く大学の講義の形に慣れるべきだと思います。
(06/19 2008)

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難しい

(基礎数理 I (機械・建築)、基礎数理 I (情報・環境))

基礎数理 I が難しい、という場合は、 多分大学の講義に慣れていないためにそう感じるのではないかと思います。 「大学の講義について」 にも書きましたが、 大学の講義は講義内容が多いので、 基礎数理に限らず講義時間にすべて理解するのは難しいのです。 だから、講義内容はとりあえずノートに取っておいて 自分で勉強するための助けとする、という形が正しい勉強方法だと思います。 高校の授業とは違いますので、早く大学の講義の形に慣れるべきだと思います。

また、新しい話が多く出てきますので、難しく感じるかもしれませんが、 実際にはそんなに深いことはやっていませんので、 それほど難しくはないと思います。 宿題や例題を自分でちゃんとこなせば、それほど難しいものでもないと思います。 もし、それをやっていないならば、「難しい」とは単にだだをこねてるのと同じです。

また、大学の講義は確かに難しいかもしれませんが、 逆に考えれば難しいからわざわざ勉強する価値があるのだろうと思います。 難しくなければ大学に来なくても勉強できるでしょう。 その難しいものをクリアして、それを身につけ、 自分を少しずつパワーアップさせて行くんだと考えたらどうでしょうか。 そうすればむしろ難しい講義ほど必要だ、と考えることもできるでしょう。 それが皆さんが大学に来ている意味でもあると思います。
(06/19 2008)

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教科書のどこをやっているかわからないときがある

(基礎数理 I (機械・建築))

それなりに黒板に対応ページを書いたり、 または「教科書にはないけれども」という話はちょくちょく入れています。

それを聞き落としているのだと思いますが、 ノートを取るのに精一杯だとそうなりがちです。 そういう状況であれば、 講義中に全部を理解しようとは思わないでください。 ノートを見て講義後に自分で理解する、 大学の勉強はそのようにして学ぶのです。

だから、どこをやっているかも、 後でノートを見て教科書とつき合わせて理解すればおのずとわかるでしょう。 逆に、それがわからなければ、それは理解できていない、ということです。
(06/19 2008)

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章末問題のすべての問題の解答をプリントで欲しい

(基礎数理 I (機械・建築))

理解したいという向学心があるなら、それはそれで結構なことですが、 そもそも章末問題の解答をプリントで配る、 というのはあまり大学の講義らしいことではありません。

大学は、本来自らが主体的に勉強するところで、 講義では宿題を指定したり、問題演習をやったりはあまりしません。 ただ、1,2 年生はまだ高校の授業の癖が直らず、 受け身の勉強の方が受けやすいようなので、 妥協をしてそのようなサービスをしているだけで、 あまりいいことではないと思っています。

よって、「すべての問題の解答を」というのは甘えすぎだと思います。 まずは、私が指定した問題をやって (やりましたか ?)、 まだ足りないと思えば、自分で残りの問題、 あるいは他の演習書などの問題をやればいいでしょう。 それは自分でやってください。

なお、高校のように、問題の型を覚えるために問題をやるのはよくありません。 あくまで、問題は「理論や方法を理解する」ためにやるべきです。 そして、そのためには十分な問題を出しているつもりです。
(06/19 2008)

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テストの問題の正解もプリントで欲しい

(基礎数理 I (機械・建築))

理解したいという向学心があるなら、それはそれで結構なことですが、 それは教えてもらわずに、是非自分で考えてみてください。 現実社会は、常に解答がどこかにある、という問題ばかりではありません。

また、テストの正解については、悪用される場合もありますので、 それはしません。
(06/19 2008)

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試験前に試験対策用のプリントが欲しい

(基礎数理 I (情報・環境))

あまえ過ぎです。 そもそも試験対策とは、あなたがたがやるものでしょう。

また、講義は試験のためにやっているのではありません。 問題も、試験問題を解くためのものではなく、 理論や方法を理解するためのものです。
(06/19 2008)

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もう少し丁寧に講義して/講義が少し不親切

(基礎数理 I (情報・環境))

「丁寧」とは何を丁寧にしろというのでしょうか。意味がよくわかりませんが、 例えば以下のいずれかだと考えてみましょうか。

  1. 板書を丁寧に
  2. 話し方を丁寧に
  3. 講義の進め方を丁寧に

「板書が丁寧でない」、つまり字が見えにくい、と思ったら、 その場で質問してください。 あなたが見えにくいなら、他の人も見えにくいはずです。

「話し方を丁寧に」というのは、小学校の授業のような話し方をしろ、 というのでしょうか。それなら小学校へ行ってください。 ただし、聞きとりにくいことがあったら、 その場で質問してください。 あなたが聞きとりにくいなら、他の人も見えにくいはずです。

「講義の進め方を丁寧に」ということだとすると、 大学は高校とは進め方が違う、ということを理解すべきです。 「大学の講義について」 でも説明しています。

講義が「不親切」というのも、よく理解できません。 「親切」そうな声で講義を聞きたいというのなら、小学校へ行ってください。
(06/19 2008)

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出席点があるほうがよかった

(基礎数理 III (情報・物質))

出席点には、以下のような弊害があると思っています。

個人的な意見ですが、 大学は自分の実力をつける場所、実力が評価される場所ですから、 本来は講義など 1 回も出席しなくても、 自分で理解できてそれで試験も合格点が取れるならばそれで十分だと思います。

毎回講義に出席しても全く分からない人と、 全然講義に出て来なくて自分で勉強して理解している人では、 大学では本来後者が讃えられるべきだろうと思います。

ただし工学部では、真面目にこつこつやる、 ということも評価されるべきなのかも知れないと考え、 必修科目に関しては出席点も考慮していますが、 選択科目は大学本来の講義形式にしたいと考えてそうしています。
(06/30 2008)

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宿題をやめると言っていたが続けてほしい

(基礎数理 III (情報・物質))

確かにいずれはやめるかもしれませんが、 少なくとも今季はやめないつもりですので、ご安心ください。

なぜ「宿題をやめようか」と言ったのかと言えば、 学期末の全学の講義アンケートの結果をみると、 どうも私の講義はほとんどの学生が講義時間外の勉強時間が 30 分以下で、 つまり宿題をやらない人がほとんど、という結果が出ているからです。 これは、以下のような要因が考えられます。

  1. 宿題などやらなくてもわかるくらい、講義の内容が易しすぎる
  2. 宿題が全く解けるレベルの問題ではない
  3. 宿題などやる気がしない
  4. 宿題などやらなくても、配布される解答を見ればいい
  5. その他

1. は、例年試験の結果を見ていると、 これに該当する人は (何人かはいるようですが) それほど多くないように思われます。

2. は、これも試験の結果を見ると、 これに該当する人は (何人かはいるようですが) それほど多くはないように思います。

よって大半の人は、 3., 4., のように考えている人が多いのではなかろうかと思われます。 そうだとすれば、 問題を解いているのは解答を作っている私とあとは数人だけで、 ほとんどの皆さんは問題を解いていないことになり、 宿題を課していることの意味がほとんどないことになります。 多分、現在でも宿題をちゃんとやっている人は、 言わなくても章末問題くらいは自分でやるのでしょうから、 宿題をやめても問題はないわけです。

宿題の解答を作るのに注意や労力を払っても、 それが試験対策として前日にその解答を覚える、 などということに使われているのだとしたら、 全くの無駄でしかありません。

よって、今後はどのようにしようか、今少し考えているところです。
(06/30 2008)

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質問


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作成日: 06/28 2011
竹野茂治@新潟工科大学 (shige@iee.niit.ac.jp)