6 最後に

本稿では、2 変数関数のテイラー展開には寄らない方法での 定理 38.2 の別証明を考察したが、 本稿の方法は、より単純な方法の積み重ねではあるものの、 逆に煩雑な部分もあり、必ずしも簡単になっているとはいえないかもしれない。

そのため、以前黒板で紹介してみたこともあったが、 やはりそれなりに煩雑なのであまり講義には向かず、 現在はプリントで紹介することがある程度である。

本稿、特に §4、§5 の内容は、 教科書にもない内容で、多少面白いのではないかと思うが、 学生にはそうではないかもしれない。

竹野茂治@新潟工科大学
2014年11月14日