3 おわりに

この証明も実は、(7) を示すには、 正確には帰納法を必要とするのであるが、 (7) はまさに 2 項定理による展開であり、 これが成り立つことはある程度自然に見えるので、 そう考えると、むしろこの (6) と (7) の 部分、すなわち、

$$(fg)^{(n)}(t) = \left\{(D_x+D_y)^nf(x)g(y)\right\}(t,t) = \... ...egin{array}{c} n \\ k \end{array}\right)f^{(k)}(t)g^{(n-k)}(t)$$

という変形が、(1) と (2) が 似た形になる理由であると説明できるように思える。

このような説明は、もちろん偏微分を説明した後にしか行えないが、 上のような意味でそれなりに意義のある説明ではないかと思う。