は、その両辺が積分の収束条件を 満たしていれば、以下の性質 [i][v] が成り立つ。
[i][iv] はほぼ自明で、[v] は部分積分で容易に示される。
定理 1 から、 と で共通の性質が成り立つことがわかる。
気体の方程式に対する証明では、1 節で伸べたように を何回か微分する必要があるが、 性質 [i] より、微分するとその分 が下がる。 は が小さくてもそのまま積分で表現できるのだが、 の方は という制限があり、 その先の微分は、性質 [i] がそのままは使えない。 それは、別な式で表すことは可能なのだが、少し項が増えてしまい、 それを繰り返すと複雑な式になってしまう (例えば [4])。 それを防いで、同じ [i] のままの形で表現するために、 次節で の を に対して拡張することを考える。
竹野茂治@新潟工科大学