35 Candlesticks

Image figure_candlesticks
candlesticks スタイルは、金融データの 2 次元のデータ描画、および統計 データのひげ付きの棒グラフを生成するのに使えます。 記号は、水平方向には x を中心とし、垂直方向には開始値 (open) と終値 (close) を境界とする長方形が使われます。そして、その x 座標のところに 長方形のてっぺんから最高値 (high) までと、長方形の底から最安値 (low) までの垂直線が引かれますが、この垂直線は最高値と最安値が入れ替わっても 変更されません。

基本的に 5 列のデータが必要です:


     金融データ:   date  open  low  high  close
     箱ひげ描画:   x  box_min  whisker_min  whisker_high  box_high

長方形の幅はコマンド set boxwidth で制御できますが、以前の gnuplotへの後方互換性として、boxwidth パラメータが設定されていない場合はset errorbars <width> で制御されるようになっています。

これの代わりに、箱ひげ (box-and-whisker) のグループ化に関する明示的な 幅の指定を、追加の 6 番目のデータで指定できます。その幅は、x 座標と同 じ単位で与えなければいけません。

入力列を追加 (6 列目、または 6 列目がデータの幅として使れる場合は 7 列 目) すると、それらは各データ点毎の variable color 情報 (以下参照:linecolor (p. [*]), rgbcolor variable (p. [*])) として使われます。

デフォルトでは、鉛直線分のてっぺんと底には垂直に交わる水平線は引かれま せん。それを引きたい場合、例えば典型的な例は箱ひげ図 (box-and-whisker plot) での使用ですが、描画コマンドにキーワード whiskerbars を追加し てください。デフォルトでは、水平線は箱 (candlestick) の水平幅一杯に引 かれますが、それは全体の幅に対する割合を指定することで変更できます。

金融データの通常の慣習では、(開始値) < (終値) の場合は長方形は空で、 (終値) < (開始値) の場合は塗り潰されます。現在の fillstyle に "empty" をセットしている場合は、実際にこうなります。以下参照: fillstyle (p. [*])。 fillstyle に塗り潰し、またはパターンをセットしている場合は、開始値、終 値に関係なく、すべての箱にそれが使われます。以下参照: set errorbars (p. [*]),financebars (p. [*])。また、以下も参照してください。 candlestick

finance

のデモ。

注意: 中央値を表すための記号などを追加したい場合、以下の例のように、ひげ付きの棒グラフに他の描画コマンドを追加する必要があります:


 # データ列:  X '最小値' '1/4 位の値' '中央値' '3/4 位の値' '最大値'
 set errorbars 4.0
 set style fill empty
 plot 'stat.dat' using 1:3:2:6:5 with candlesticks title 'Quartiles', \
      ”         using 1:4:4:4:4 with candlesticks lt -1 notitle


 # ひげの上に水平線を伴う描画で、水平線の幅を全体幅の 50% にする
 plot 'stat.dat' using 1:3:2:6:5 with candlesticks whiskerbars 0.5

以下参照: set boxwidth (p. [*]), set errorbars (p. [*]), set style fill (p. [*]), boxplot (p. [*])

竹野茂治@新潟工科大学
2019-05-30