84.9.1 1 次元のサンプリング (x または t 軸) (1D sampling)

デフォルトでは、関数や疑似ファイル "+" で生成されるデータは、描画範囲 全体にわたって標本 (サンプル) が取られます。この範囲は、事前にコマンド set xrange で設定するか、plot コマンドか splot コマンドの最初の場所 で大域範囲を明示的に指定するかしなければ、そのグラフのすべての要素を含 む範囲内にデータ全体が入るよう x の範囲を自動縮尺 (autoscaling) します。 しかし、その標本化範囲は個々の描画要素毎にさらに制限して割り当てること もできます。

例:

以下は、x 全体の範囲を 0 から 1000 としてファイルのデータを描画し、2つの関数を全体の範囲の一部分だけそれぞれ描画します:

     plot [0:1000] 'datafile', [0:200] func1(x), [200:500] func2(x)

以下は、上とほぼ同様ですが、全体の範囲はデータファイルの内容によって決定します。この場合、標本化される関数は、全体がグラフ内に収まるかもしれ ませんし、収まらないかもしれません:

     set autoscale x
     plot 'datafile', [0:200] func1(x), [200:500] func2(x)

以下のコマンドにはあいまいさが含まれます。先頭の範囲は、多分最初の関数 の標本化のみに向けたのだと思いますが、実際はそうではなく、すべての描画 要素に適用するように解釈されます:

     plot [0:10] f(x), [10:20] g(x), [20:30] h(x)

以下のコマンドは、上の例のあいまいさを除くためにキーワード sample を追加したもので、その範囲指定を plot 全体に適用しないようにしています:

     plot sample [0:10] f(x), [10:20] g(x), [20:30] h(x)

以下の例は、3 次元グラフにらせんの曲線を描く一つの方法を提示します:

     splot [-2:2][-2:2] sample [h=1:10] '+' using (cos(h)):(sin(h)):(h)

竹野茂治@新潟工科大学
2017年9月5日