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TableOfContents
Copyright (C) 1986 - 1993, 1998, 2004, 2007 Thomas Williams, Colin Kelley
Permission to use, copy, and distribute this software and its documentation for any purpose with or without fee is hereby granted, provided that the above copyright notice appear in all copies and that both that copyright notice and this permission notice appear in supporting documentation.
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This software is provided "as is" without express or implied warranty to the extent permitted by applicable law.
AUTHORS
Original Software: Thomas Williams, Colin Kelley.
Gnuplot 2.0 additions: Russell Lang, Dave Kotz, John Campbell.
Gnuplot 3.0 additions: Gershon Elber and many others.
Gnuplot 4.0 additions: See list of contributors at head of this document.
(以下おおまかな訳; 訳は正しくないかも知れませんので詳しくは上記の原文を当たってください。訳者は責任を持ちません。)
Copyright (C) 1986 - 1993, 1998, 2004 Thomas Williams, Colin Kelley
このソフトウェアとその付属文書の使用、複製、配布の許可は、上記の著作権 (copyright) 表示が、全ての複製物に書かれていること、および著作権表示と この許諾文の両方がその支援文書に書かれていることを条件とした上で、この 文書により保証されます。
このソフトウェアの修正も認められています。しかし、修正を含む全ソースコ
ードの配布の権利は認められません。修正はリリース版に対するパッチの形で
配布しなければなりません。修正されたソースをコンパイルして作られたバイ
ナリの配布は、以下の条件の元で認められます:
1. リリース版からのソースの修正部分を、パッチの形でバイナリと共に配 布すること 2. ベースとなるリリース版と区別するために、そのバージョン番号に特別 なバージョン指定子を付加すること 3. その修正版のサポート用に、あなたの名前とアクセス可能なアドレスと を提供すること 4. ベースとなるソフトウェアの使用に関しては、我々の連絡情報を保持し 続けること
このソフトウェアは "あるがまま" 提供され、適用可能な法律で許められる範 囲の保証を表明あるいは暗示していはいません。
著者
オリジナルソフトウェア: Thomas Williams, Colin Kelley.
Gnuplot 2.0 追加: Russell Lang, Dave Kotz, John Campbell.
Gnuplot 3.0 追加: Gershon Elber とその他の人々。
Gnuplot 4.0 追加: この文書の最初にある寄与者 (contributors) のリスト参照。
コマンドラインでの引数は gnuplot 用のコマンドの書かれたファイルの名 前であるものとします。但し標準の X11 の引数は例外で、まず最初に処理さ れます。各ファイルはコマンドライン上で指定された順に load コマンドで ロードされます。gnuplot は、最後に指定されたファイルを処理し終ると終 了します。特別なファイル名 "-" は標準入力を表します。ファイルが 1 つも 指定されていない場合は、gnuplot は対話モードになります。詳細について は、以下参照: batch/interactive (p. )。
gnuplot は、コマンドや関数名は大文字小文字を区別します。いずれのコマ ンドも、あいまいさの無い限りにおいて省略することができます。1 行中には セミコロン (;) で区切って複数のコマンドを書くことができます (ただし、 load と call は最後のコマンドでなければなりません)。文字列は引用符 を使って表します。引用符は、一重でも、二重でも構いません。例えば
load "filename" cd 'dir'
しかし、両者には微妙な違いがあります (詳細は以下参照: syntax (p. ))。
gnuplot のコマンドの多くは複数のオプションを持っています。Version 4 は以前の版に比べて、それらのオプションの順序に関しては許容的になっていますが、しかし順序に依存するものも残ってはいます。オプションが認識され ないといったエラーメッセージが現われたら、正確にドキュメントに書かれて いる通りの順番で指定して試してみてください。
コマンドは、複数行にまたがることができます。その場合は、最終行以外の全ての行の行末にバックスラッシュ ( \ ) を書く必要があります。バックス ラッシュは必ず各行 *最後* の文字でなくてはなりません。その結果として バックスラッシュと、それに続く改行文字が存在しなかったかのように扱わ れます。つまり、改行文字がスペースの役をすることもありませんし、改行 によってコメントが終了することもありません。ですから複数行にまたがる 行の先頭をコメントアウトすると、そのコマンド全体がコメントアウトされ ることになります (以下参照: comments (p. ))。なお注意しますが、もし、複数 行のコマンドのどこかでエラーが起きたとき、パーサはその場所を正確には 指示することができませんし、また、正しい行に指示する必要もないでしょ う。
このドキュメントにおいて、中括弧 ({}) は省略可能な引数を表すものとし、 縦棒 (| ) は、互いに排他的な引数を区切るものとします。gnuplot のキー ワードや help における項目名は、バッククオート (`) または可能な場合 には boldface (太字) で表します。角括弧 (< > ) は、それに対応するもの に置き換えられるべきものを表します。多くの場合、オプションの引数には それが省略されるとデフォルトの値が使用されます。しかし、これらの場合 必ずしも角括弧が中括弧で囲まれて書かれているわけではありません。
ある項目についてのヘルプが必要なときには、help に続けてその項目名を 入力して下さい。または単に help や ? でもヘルプの項目のメニューが 現われます。
初めて gnuplot を使う方は、plotting に関する説明から読みはじめると 良いでしょう (現在使用中であれば help plotting と入力して下さい)。
simple.dem デモを参照してください。あるいは以下の Web ページにも他のデモと一緒にあります。
http://www.gnuplot.info/demo/simple.htmlhttp://www.gnuplot.info/demo/simple.html
comp.graphics.apps.gnuplot
http://sourceforge.net/projects/gnuplothttp://sourceforge.net/projects/gnuplot
を参照してください。
メーリングリストメンバーへのメールアドレス:
gnuplot-info@lists.sourceforge.net
バグリポート、ソースの改良等は次のところへ:
gnuplot-bugs@lists.sourceforge.net
βテスト版に関するメーリングリスト:
gnuplot-beta@lists.sourceforge.net
公式の (そしてたまに更新が遅れることもある) WWW ページもあります。
http://www.gnuplot.infohttp://www.gnuplot.info
助けを求める前に、次をチェックしてください:
http://www.gnuplot.info/faq/FAQ (度々聞かれる質問; Frequently Asked Questions) の一覧
何か質問を投稿するときは、あなたが使用している gnuplot のバージョン、 実行マシン、オペレーティングシステム、といった全ての情報を含むようにし てください。その問題を引き起こす _小さい_ スクリプトがあればなお良いで す。その場合、データファイルのプロットよりも関数のプロットの方がより良 いです。もし、gnuplot-info へメールをするなら、そのメーリングリストの 購読をしているかどうかを述べてください。そうすれば、ニュースを見たユー ザはあなたへの返事をメールで出せば良いことが分かるでしょうから。そのよ うな記事のポストの form が WWW サイトにあります。
gnuplot の以前の版では、set size の値を、出力する描画領域 (キャンバス) のサイズを制御するのにも使っていた出力形式もありましたが、すべての 出力形式がそうだったわけではありませんでした。この目的のために set size を使用することは version 4.2 で非推奨となり、version 4.3 で は、ほとんどの出力形式が以下のルールに従うようになりました:
set term < terminal_type> size < XX> , < YY> は、出力ファイルのサイズ、 または "キャンバス" のサイズを制御します。サイズパラメータの有効な値に ついては、個々の出力形式のヘルプを参照してください。デフォルトでは、グ ラフはそのキャンバス全体に描画されます。
set size < XX> , < YY> は、描画自体をキャンバスのサイズに対して相対的に 伸縮させます。1 より小さい伸縮値を指定すると、グラフはキャンバス全体を 埋めず、1 より大きい伸縮値を指定すると、グラフの一部分のみがキャンバス 全体に合うように描画されます。1 より大きい伸縮値を指定すると、ある出力 形式では問題が起こるかもしれないことに注意してください。
このルールに沿わない主な例外は PostScript ドライバで、デフォルトでは以前の版のと同じ振舞いをします。gnuplot の次の版では、PostScript ドライ バも同様にデフォルトの振舞いを変更することになるでしょう。
例:
set size 0.5, 0.5 set term png size 600, 400 set output "figure.png" plot "data" using lines
このコマンドは、幅 600 ピクセル、高さ 400 ピクセルの出力ファイル "figure.png" を生成します。グラフはキャンバスの中の左下に置かれます。 これは、multiplot モードが常に行ってきた方法とは矛盾していませんが、し かし単一のグラフに対する version 4.0 の png ドライバの挙動とは異ってい ます。
./configure --disable-backwards-compatibility
注意: 非推奨の書式は、未来の gnuplot のある版からは、完全に無効になっ てしまうかもしれません。
一つの主な違いは、複雑なコマンド (特に文字列変数を含むコマンド) のあい まいさを避けるようなキーワードの導入です。特に注意すべき点は、オフセッ ト、線種、点種に対する生の数の使用でした。 具体例:
非推奨:
set title "Old" 0,-1 set data linespoints plot 1 2 4 # horizontal line at y=1
TITLE = "New" set title TITLE offset char 0, char -1 set style data linespoints plot 1 linetype 2 pointtype 4
その他の互換性の部分は、multiplot モード以外でのコマンド set size の外側への影響です。以前の版では、コマンド set size < xx> , < yy> は、出力形式によっては、グラフのサイズとそれが書かれるキャンバスのサイズの両方を変更し、一方でグラフサイズのみを変更する出力形式もありました。キャ ンバスサイズを変更するための set size の使用は、現在では非推奨となっ ています。
以下参照: set size (p. ), set term size (p. )。個々の出力形式のヘルプも参照し てください。
マウス、またはホットキーによる現在の描画への作用が、X11, OS/2 プレゼン テーションマネージャ、ggi, Windows, wxWidgets 出力ドライバでサポートさ れています。マウス動作に関する詳細は、以下参照: mouse input (p. )。ホット キーに関する詳細は、以下参照: bind (p. )。また、以下も参照: ggi (p. ), pm (p. ),windows (p. ), wxt (p. ), x11 (p. ) のそれぞれのマウス動作に関する記述。
サンプルスクリプト: mousevariables.dem
aqua: Mac OS X 用の新しい出力形式。AquaTerm 1.0 以降が必要。
epslatex: 新しい出力形式。latex 文書中に取り込むための eps 画像の生 成を行ないます。
gif: png/jpeg 出力形式に統一。libgd が必要。
ggi: Linux のための新しいフルスクリーン対話型出力形式。General Graphics Interface ライブラリへのインターフェース。
pdf: Adobe Portable Document Format の出力を行なう新しい出力形式。 ibpdf が必要です。
png および jpeg: libgd を使う新しいドライバによる GIF, PNG, JPEG 画像出力のサポート。新しいドライバは、TrueType フォントなど、以前のPNG ドライバよりもより多くの機能をサポートします。libgd が必要です。
svg: 縮尺可能なベクトルグラフィックス (Scalable Vector Graphics) を 出力する新しい出力形式。
コマンド splot は現在では、2 次元の色地図や 3 次元曲面を、灰色階調や カラーパレットで連続階調で塗ることができます。以下参照: set pm3d (p. ),set palette (p. ), set cbrange (p. ), set view map (p. ), set colorbox (p. ),test palette (p. )。
サンプルスクリプト: pm3d.dem pm3dcolors.dem pm3dgamma.dem
boxes 描画スタイルを含む幾つかの描画スタイルに対して、カラーによるベタ 塗り、またはパターンによる塗りつぶしを設定できます。以下参照: boxes (p. ),boxerrorbars (p. ), boxxyerrorbars (p. ), candlesticks (p. ), set style fill (p. )。
サンプルスクリプト: fillstyle.dem candlesticks.dem
データの近似や補間に関する幾つかのルーチンが用意されていて、それで入力 データをフィルタできます。以下参照: smooth (p. ), frequency (p. ), unique (p. )。
サンプルスクリプト: step.dem mgr.dem
文字列のラベルを生成するほとんどの gnuplot の描画コマンドは、現在は文 字色、フォント、大きさ、回転角度の指定を受け付けます。以下参照:set label (p. )。しかし、全ての出力形式がこれらをサポートしているわけでは ありません。拡張テキストモードは postscript, pm 出力形式では既に有効だ ったものですがそれが、他の出力形式にも拡張されました。この機能をサポー トしているのは、aqua, dump, jpeg, pdf, pm, png, postscript, x11, windows, wxt などです。以下参照: enhanced text (p. )。
サンプルスクリプト: textcolor.dem textrotate.dem
postscript, x11, pm などのいくつかの出力形式で、文字コード化 (encodings) のサポートがいくつか追加されています: ISO 8859-1 (Latin 1), ISO 8859-2 (Latin 2), ISO 8859-15 (ユーロ記号を含む 8859-1 の亜種), KOI8-R と KOI8-U (キリル文字), および幾つかのコードページ。詳細は以下参照: encoding (p. )。
片方、あるいは両端に矢先のついた矢を、plot with vectors スタイルを用 いて、データファイルから、あるいはコマンドラインから別々に描画グラフ上 に配置することが可能です。以下参照: set style arrow (p. ),plotting styles vectors (p. )。
サンプルスクリプト: arrowstyle.dem vector.dem
新しい set datafile コマンドは、入力データの形式に関する情報を指定す るのに使えますが、例えばフィールドを分離する文字やコメント行を意味する 文字、欠けたデータを示す文字の指定などに使えます。gnuplot は、現在は datafile 形式の設定に基づいて、空白を持つような文字列フィールドも単一 項目とみなすことができます。これにより表計算ソフトが出力するような csv (コンマ分離形式) ファイルの入力も可能になります。以下参照:set datafile (p. )。以下も参照: binary (p. ) (version 4.2 で導入されました)。
set view map は、3D 曲面描画の真上からの 2D 射影を選択します。
set term push と set term pop は現在の出力形式の保存/復帰です。
load と save コマンドはそれぞれパイプ入力/出力を受け付けます。
現在は set no< something> よりむしろ unset < something> を使ってくだ さい。以前の形は推奨されていません。Version 4.2 は古い書式も受け付けま すが、そのような後方互換性は将来の版では失われるでしょう。
set < something> < style> の形式のコマンドも、より一般的な形式である set style < something> < options> に置き換えられています。現在は多くの 描画要素自身がスタイルオプションを持つようになっています。例えば矢 (arrows)、塗りつぶされた領域 (filled area)、線 (lines)、点 (points) な どです。入力データの設定や、書式に関するスタイルもあります。以下参照:set style (p. ), set decimalsign (p. ), set style data (p. )。
MS Windows パッケージには実行ファイル pgnuplot.exe が追加されていま すが、これは標準入力からのパイプをサポートするためのものです。そのよう なパイプ機能は、そのシステムの標準ではグラフィックアプリケーションには 提供されていません。
docs/psdocs/ ディレクトリには、gnuplot の PostScript 出力ガイドといく つかのコード化 (encoding) におけるポストスクリプトの記号の一覧がありま すが、そこからも新しい情報を得ることができます。
FAQ も改良されています。公の場で質問する前に、是非それを一読してくださ い。
demo/ ディレクトリにはとてもたくさんの新しいデモファイル *.dem があり
ます。助けを請う前に、例えば
load "all.dem"
http://www.gnuplot.info/demo/http://www.gnuplot.info/demo/
コマンドライン引数は gnuplot コマンドを含むファイルのファイル名であ ると解釈されます (先に指定される標準的な X11 用コマンドの引数を除いて)。 各ファイルは、指定された順に load コマンドで読み込まれます。最後のフ ァイルを実行した後は gnuplot は終了します。ロードファイルを指定しな い場合は、gnuplot は対話モードに入ります。特別なファイル名 "-" は標 準入力を指定するのに使われます。
exit と quit はどちらも現在のコマンドファイルを終了し、まだ全ての ファイルが終っていなければ、次のファイルを load するのに使われます。
例:
対話を開始する:
gnuplot
2 つのコマンドファイル "input1", "input2" を使ってバッチ処理を行なう:
gnuplot input1 input2
初期化ファイル "header" の後、対話型モードを起動し、その後別のコマンド
ファイル "tailer" を実行する:
gnuplot header - trailer
(gnuplot における readline 関数は、GNU Bash や GNU Emacs で使われる readline 関数と全く同じではありません。もし、GNU 版を望むなら、コンパ イル時に gnuplot 版の代わりに選択できます)
編集コマンドは以下の通りです:
コマンド行編集コマンド | |
文字 | 機能 |
行編集 | |
^B |
1 文字前へ戻す |
^F |
1 文字先へ進める |
^A |
行の先頭へ移動 |
^E |
行の最後へ移動 |
^H, DEL |
直前の文字を削除 |
^D |
現在位置の文字を削除 |
^K |
現在位置から行末まで削除 |
^L, ^R |
壊れた表示の行を再表示 |
^U |
行全体の削除 |
^W |
カーソル手前の単語から行末まで削除 |
履歴 | |
^P |
前の履歴へ移動 |
^N |
次の履歴へ移動 |
IBM PC では、行編集用に DOSEDIT とか CED などの TSR (常駐) プログラム を使いたいと思うかも知れません。デフォルトの makefile はこれを仮定して いて、gnuplot はデフォルトでは行編集機能無しでコンパイルされます。も し gnuplot の行編集機能を使用したければ、makefile の READLINE をセッ トしてリンクファイルとして readline.obj を追加してください。IBM PC と Atari 版で readline を使う場合は以下のキーも使えます。
矢印キー | 機能 |
左 (←) | ^B と同じ |
右 (→) | ^F と同じ |
Ctrl + 左 | ^A と同じ |
Ctrl + 右 | ^E と同じ |
上 (↑) | ^P と同じ |
下 (↓) | ^N と同じ |
Atari 版の readline は更にいくつかのエイリアスが定義されています:
キー | 機能 |
Undo | ^L と同じ |
Home | ^A と同じ |
Ctrl Home | ^E と同じ |
Esc | ^U と同じ |
Help | `help` + return |
Ctrl Help | `help ` |
データファイル中のコメント文字の指定は、以下参照:set datafile commentschars (p. )。
{<system>} <x>, {<system>} <y> {,{<system>} <z>}
各座標系指定 < system> には、first, second, graph, screen, character のいずれかが入ります。
first は左と下の軸で定義される x,y (3D の場合は z も) の座標系を使用 します。second は第 2 軸 (上と右の軸) を使用します。graph はグラフ 描画領域内の相対的位置を指定し、左下が 0,0 で 右上が 1,1 (splot の場合 はグラフ描画領域内の左下が 0,0,0 で、土台の位置は負の z の値を使用しま す。以下参照: set ticslevel (p. )) となります。screen は表示範囲内 (範囲 全体であり、set size で選択される一部分ではありません) を指定し、左 下が 0,0 で 右上が 1,1 となります。character は、画面領域の左下 (screen 0,0) からの、文字の幅、文字の高さでの位置を与えます。よって、 character 座標は、選択されたフォントのサイズに依存します。
x の座標系が指定されていない場合は first が使われます。y の座標系が 指定されていない場合は x に対する座標系が使用されます。
与える座標が絶対的な位置ではなくて相対的な値である場合もあります (例え ば set arrow ... rto の 2 番目の数値)。そのほとんどが、与えられた 数値を最初の位置に対する差として使います。与えられた座標が対数軸内にあ る場合は、その相対的な値は積因子として解釈されます。例えば
set logscale x set arrow 100,5 rto 10,2
は、x 軸が対数軸で y 軸が線形の軸なので、100,5 の位置から 1000,7 の位 置への矢印を書くことになります。
一つ (あるいはそれ以上) の軸が時間軸である場合、timefmt の書式文字列 に従って、引用符で囲まれた時間文字列で適切な座標を指定する必要がありま す。以下参照: set xdata (p. ), set timefmt (p. )。また、gnuplot は整数表記も 認めていて、その場合その整数は 2000 年 1 月 1 日からの秒数と解釈されま す。
1.000 2.000 "Third column is all of this text" 4.00
テキスト部分は 2 次元や 3 次元描画内で例えば以下のように使用されます:
plot 'datafile' using 1:2:4 with labels splot 'datafile using 1:2:3:4 with labels
テキスト部分の列データは 1 つ、または複数の描画軸の目盛りのラベルとし て使用できます。次の例は、入力データの 3 列目と 4 列目を (X,Y) 座標と して取り出し、それらの点の列を結ぶ線分を描画します。しかしこの場合 gnuplot は、x 軸に沿って標準的に間の空いた数字ラベルのついた目盛り刻み をつけるのではなく、入力データファイルの 1 行目の X 座標の位置に、目盛 り刻みと文字列を x 軸に沿ってつけて行きます。
set xtics plot 'datafile' using 3:4:xticlabels(1) with linespoints
入力データの列の最初のエントリをテキスト部分と解釈するもう一つのオプシ ョンがあり、それはテキスト部分を、その描画した列のデータの説明 (key) のタイトル部分として使用します。次の例は、先頭の行の 2 列目の部分を説 明ボックス内のタイトルを生成するのに使用し、その後の列の 2,4 列目は要 求された曲線を描画するのに処理されます:
plot 'datafile' using 1:(f($2)/$4) title 2 with lines
以下参照: set style labels (p. ), using xticlabels (p. ), plot title (p. ),using (p. )。
GNUTERM が定義されている場合、それは使用される出力形式 (terminal) の名 前として使われます。これは gnuplot が起動時に見つけた出力形式に優先 して使用されますが、.gnuplot (またはそれに相当する) スタートアップファ イル (以下参照: start-up (p. )) による指定や、当り前のことですが、その後に 明示的に指定した物の方が優先されます。
Unix, AmigaOS, AtariTOS, MS-DOS, OS/2 では、GNUHELP にヘルプファイル (gnuplot.gih) のパス名を定義しておくことができます。
VMS では、論理名 GNUPLOT$HELP を gnuplot のヘルプライブラリの名前と して定義します。gnuplot のヘルプは任意のシステムのヘルプライブラリに 入れることができ、gnuplot の内部からでも外部からでも参照して構いませ ん。
Unix においては、カレントディレクトリに .gnuplot というファイルがない 場合には、HOME に定義されたディレクトリを探します。AmigaOS, AtariTOS, MS-DOS, Windows, OS/2 では GNUPLOT がその役割に使われます。Windows で は、NT 専用の変数 USERPROFILE も参照されます。VMS では SYS$LOGIN です。 help start-up と打ってみてください。
Unix においては、PAGER がヘルプメッセージの出力用のフィルタとして使わ れます。
Unix, AtariTOS, AmigaOS では、SHELL が shell コマンドの際に使われま す。MS-DOS, OS/2 では COMSPEC が shell コマンドの際に使われます。
MS-DOS で BGI または Watcom インターフェースが使われている場合、PCTRM
が、使用するモニタがサポートする最大解像度を指示するのに使われます。
PCTM は S<
最大水平解像度>
のように指定します。例えば、モニタの最大解像
度が 800x600 ならば、以下のように指定します:
set PCTRM=S800
FIT_SCRIPT は、当てはめ (fit) が中断されたときに実行する gnuplot コ マンドの指定に使われます。以下参照: fit (p. )。FIT_LOG は当てはめによるロ グファイルのデフォルトのファイル名の指定に使われます。
GNUPLOT_LIB は、データやコマンドファイルの検索ディレクトリを追加定義す るのに使われます。その変数は、一つのディレクトリ名かまたは複数のディレ クトリ名を書くことができますが、ディレクトリの区切りはプラットホーム毎 に違います。例えば Unix では ':' で、DOS,Windows,OS/2,Amiga では ';' です。GNUPLOT_LIB の値は変数 loadpath に追加されますが、それは save や save set コマンドでは保存されません。
出力ドライバの中には gd ライブラリ経由で TrueType フォントを扱えるもの もいくつかあります。これらのドライバのフォント検索パスは、環境変数 GDFONTPATH で制御できます。さらに、それらのドライバでのデフォルトのフ ォントは環境変数 GNUPLOT_DEFAULT_GDFONT で制御できます。
postscript 出力ドライバは自分で持っているフォント検索パスを使いますが、 それは環境変数 GNUPLOT_FONTPATH で制御できます。書式は GNUPLOT_LIB と 同じです。GNUPLOT_FONTPATH の値は変数 fontpath に追加されますが、そ れは save や save set コマンドでは保存されません。
PostScript ドライバは、外部 (組み込まれていない) 定義ファイルを使うた めに環境変数 GNUPLOT_PS_DIR を利用します。インストール時の作業により、 gnuplot にはそれらのファイルのコピーが組み込まれているか、または単にそ れらのファイルのあるデフォルトのパスが埋め込まれるかが変わります。カス タマイズした定義ファイルで PostScript 出力をテストする場合はこの環境変 数を使ってください。以下参照: postscript prologue (p. )。
複素数の定数は {< real> ,< imag> } と表現します。ここで < real> と < imag> (実部、虚部) は数値定数である必要があります。例えば {3,2} は 3 + 2i を あらわし、{0,1} は 'i' 自身を表します。これらには明示的に中カッコを使 う必要があります。
gnuplot は "実数" と "整数" 演算を FORTRAN や C のように扱うということ に注意してください。"1", "-10" などは整数と見なされ、"1.0", "-10.0", "1e1", 3.5e-1 などは実数と見なされます。 これら 2 つのもっとも重要な違 いは割算です。整数の割算は切り捨てられます: 5/2 = 2。実数はそうではあ りません: 5.0/2.0 = 2.5。それらが混在した式の場合、計算の前に整数は実 数に "拡張" されます: 5/2e0 = 2.5。負の整数を正の整数で割る場合、その 値はコンパイラによって変わります。"print -5/2" として、あなたのシステ ムが -2 と -3 のどちらを答えとするかを確認してください。
数式 "1/0" は "未定義値 (undefined)" フラグを生成し、それによりその点 は無視されます。ternary 演算子 (三項演算子) の項にその例があります。 または、あらかじめ定義されている値 NaN を使っても同じことになります。
複素数表現の実数部分、虚数部分は、どんな形で入力されても常に実数です: {3,2} の "3" と "2" は実数であり、整数ではありません。
gnuplot は文字列に対する単純な演算、および文字列変数も利用できます。例 えば式 ("A" . "B" eq "AB") は真と評価されますが、これは文字列の結合演 算子と文字列の等号演算子を意味しています。
数としての値を含む文字列は、それが数式で利用された場合は、対応する整数 や実数に変換されます。よって、("3" + "4" == 7) や (6.78 == "6.78") は どちらも真になります。整数は、それが文字列結合演算子で使われた場合は文 字列に変換されますが、実数や複素数はダメです。典型的な例は、ファイル名 や他の文字列内に整数を使う場合でしょう: 例えば ("file" . 4 eq "file4") は真です。
後置指定する範囲記述子 [beg:end] によって、部分文字列を指定することが できます。例えば、"ABCDEF"[3:4] == "CD" で、"ABCDEF"[4:*] == "DEF" で す。書式 "string"[beg:end] は、文字列値の組み込み関数 substr("strings",beg,end) を呼ぶこととほぼ同じですが、関数呼び出しでは beg, end は省略することはできません。
度、あるいはラジアンのどちらかで角度を引数としたり戻り値としたりする関 数 (sin(x), cos(x), tan(x), asin(x), acos(x), atan(x), atan2(x), arg(z)) に対しては、その単位は set angles で選択でき、デフォルトはラジアンで す。
http://www.gnuplot.info/demo/airfoil.htmlairfoil.dem: 関数と複素変数を翼に使ったデモ
る [0:1] 区間内の疑似乱数値を返す
演算の評価の順序を変更するにはかっこを使います。
単項演算子 | ||
記号 | 例 | 説明 |
- |
-a |
マイナス符号 |
+ |
+a |
プラス符号 (何もしない) |
~ |
~a |
* 1 の補数 (ビット反転) |
! |
!a |
* 論理的否定 |
! |
a! |
* 階乗 |
$ |
$3 |
* `using` 内での引数/列指定 |
演算子の優先順位は Fortran や C と同じです。それらの言語同様、演算の評 価される順序を変えるためにかっこが使われます。よって -2**2 = -4 で、 (-2)**2 = 4 です。
階乗演算子は、大きな値を返せるように実数を返します。
二項演算子 | ||
記号 | 例 | 説明 |
** |
a**b |
累乗 |
* |
a*b |
積 |
/ |
a/b |
商 |
% |
a%b |
* 余り |
+ |
a+b |
和 |
- |
a-b |
差 |
== |
a==b |
等しい |
!= |
a!=b |
等しくない |
< |
a<b |
より小さい |
<= |
a<=b |
以下 |
> |
a>b |
より大きい |
>= |
a>=b |
以上 |
& |
a&b |
* ビット積 (AND) |
^ |
a^b |
* ビット排他的論理和 (XOR) |
| |
a|b |
* ビット和 (OR) |
&& |
a&&b |
* 論理的 AND |
|| |
a||b |
* 論理的 OR |
. |
A.B |
文字列の連結 |
eq |
A eq B |
文字列が等しいかどうか |
ne |
A ne B |
文字列が等しくないかどうか |
論理演算子の AND (&&) と OR (| | ) は C 言語同様に必要最小限の評価しかし ません。すなわち、&& の第 2 引数は、第 1 引数が偽ならば評価されませ んし、| | の第 2 引数は、第 1 引数が真ならば評価されません。
三項演算子 | ||
記号 | 例 | 説明 |
?: |
a?b:c |
三項演算子 |
三項演算子は、区分的に定義された関数や、ある条件が満たされた場合にのみ 点を描画する、といったことを行なう場合に有用です。
例:
0 <
= x <
1 では sin(x) に、1 <
= x <
2 では 1/x に等しくて、それ以外のx では定義されない関数を描画:
f(x) = 0<=x && x<1 ? sin(x) : 1<=x && x<2 ? 1/x : 1/0 plot f(x)
ファイル 'file' のデータで、4 列目のデータが負でないときだけ、1 列目の データに関する 2 列目と 3 列目のデータの平均値を描画:
plot 'file' using 1:( $4<0 ? 1/0 : ($2+$3)/2 )
using の書式の説明に関しては以下参照: plot datafile using (p. )。
print pi
さらに、gnuplot は色々な操作に対してあらかじめいくつかの変数を定義して います。
mouse 機能が使える対話型入出力形式の作業上では、"MOUSE_" で始まる変 数をいくつか定義しています。詳細は以下参照: mouse variables (p. )。
また、GPVAL_TERM, GPVAL_X_MIN, GPVAL_X_MAX, GPVAL_Y_MIN,... のような、 "GPVAL_" で始まる「読み込み専用」の変数があります。これらの一覧とその 値を見るには、show variables all と入力してください。ただし、軸のパ ラメータに関連する値 (範囲、対数軸であるか等) は、現在 set したもの ではなく、最後に描画されたものが使用されます。
fit 機能は、"FIT_" で始まるいくつかの変数を使用しますので、そのよう な名前を使うのは避けるべきでしょう。しかし、fit の使用に際しては、例 えば "FIT_LIMIT" のように再定義をする必要があるような変数はあります。 set fit errorvariables とすると各当てはめ変数のエラーは、そのパラメ ータ名に "_err" を追加した変数に保存されます。詳細は、以下参照: fit (p. )。
以下も参照: user-defined variables (p. ), mouse variables (p. ), fit (p. )。
ユーザ定義関数書式:
<func-name>( <dummy1> {,<dummy2>} ... {,<dummy5>} ) = <expression>
ここで < expression> は仮変数 < dummy1> から < dummy5> で表される数式です。
ユーザ定義変数書式:
<variable-name> = <constant-expression>
例:
w = 2 q = floor(tan(pi/2 - 0.1)) f(x) = sin(w*x) sinc(x) = sin(pi*x)/(pi*x) delta(t) = (t == 0) ramp(t) = (t > 0) ? t : 0 min(a,b) = (a < b) ? a : b comb(n,k) = n!/(k!*(n-k)!) len3d(x,y,z) = sqrt(x*x+y*y+z*z) plot f(x) = sin(x*a), a = 0.2, f(x), a = 0.4, f(x)
file = "mydata.inp" file(n) = sprintf("run_%d.dat",n)
最後の 2 行の例は、ユーザ定義文字列変数と、ユーザ定義文字列関数を意味 しています。
変数 pi (3.14159...) と NaN (IEEE 非数 ("Not a Number")) はあらか じめ定義されています。これらが必要なければ、他のものに再定義することも 可能ですし、以下のようにして元の値に復帰することもできます:
NaN = GPVAL_NaN pi = GPVAL_pi
他にもいくつかの変数が、例えば対話型入出力形式でのマウス操作や当てはめ (fit) などの gnuplot の動作状態に応じて定義されます。詳細は以下参照:gnuplot-defined variables (p. )。
ある変数 V が既に定義されているかどうかは、式 exists("V") でチェックで
きます。例:
a = 10 if (exists("a")) print "a is defined" if (!exists("b")) print "b is not defined"
変数名や関数名の命名規則は、大抵のプログラミング言語と同じで、先頭はア ルファベットで、その後の文字はアルファベット、数字、"$", "_" が使えま す。
以下参照: show functions (p. ), functions (p. ), gnuplot-defined variables (p. ),macros (p. )。
"ページ (page)" または "表示画面 (screen)" は gnuplot がアクセス可能 な領域全体を指します。ディスプレイモニタでは、これは画面全体を指し、プ ロッタでは、一枚の紙全体になります。
表示画面は、一つ、またはそれ以上の "グラフ描画 (plot)" を含みます。グ ラフ描画は一つの横座標と一つの縦座標で定義されますが、余白 (margin) や その中に書かれる文字列 (text) 同様、それらは実際にその上に表示されてい る必要はありません。
グラフ描画は一つの "グラフ" を含みます。グラフは一つの横座標と一つの縦 座標で定義されますが、これらは実際にその上に表示されている必要はありま せん。
グラフは一つまたはそれ以上の "曲線 (line)" を含みます。曲線は一つの関 数、またはデータセットです。用語 "line" は描画スタイルとしても使われま す。さらにこの用語は "文字列の一行 (a line of text)" のように使われる こともあります。多分文脈からそれらは区別できるでしょう。
一つのグラフ上の複数の曲線はそれぞれ名前を持ちます。その名前は、その曲 線の表現に使われる描画スタイルのサンプルとともに "(説明) key" 内に一覧 表示されます。説明は、時には "(表題) legend" とも呼ばれます。
用語 "タイトル (title)" は gnuplot では複数の意味で使われます。この ドキュメントではそれらを区別するために、形容詞として "描画の (plot)"、 "曲線の (line)"、"説明の (key)" を頭につけたりもします。
2 次元のグラフは 4 つまでの見出し付けされる軸を持つことができます。こ れらの使われ方の中の 4 つの軸の名前はそれぞれ、グラフ描画の下の境界に 沿う軸である "x"、左の境界に沿う軸 "y"、上の境界に沿う軸 "x2"、右の境 界に沿う軸 "y2" となっています。
3 次元のグラフは 4 つまでの見出し付けされる軸 "x","y","z" を持つこと ができます。どの特定の軸に関してもそれがグラフ上でどこに書かれるかを述 べることはできません。それは、set view でグラフを見る方向を変更でき るからです。
データファイルに関する議論では、用語 "行 (record)" を復活し、ファイル の一行の文字列、すなわち、改行文字や行末文字同士の間の文字列、を指し示 すのに使います。"点 (point)" は行から取り出した一つのデータです。"デー タブロック (datablock)" は、空行で区切られた連続した複数の行からなる点 の集合です。データファイルの議論の中で "line" が参照される場合は、これ はデータブロックの部分集合を指します。
(訳注: この日本語訳の中ではここに書かれているような用語の統一は考慮さ れてはおらず、よって混乱を引き起こす可能性があります。厳密には原文を参 照すべきでしょう。)
例:
plot "foo", "bar" # 線種 1, 2 で 2 ファイルを描画 plot sin(x) linetype 4 # 出力形式に依存する線種色 4 plot sin(x) lt -1 # 黒
多くの出力形式で、ユーザ定義色を定義できるようになっています。色の定義 は明示的な rgb (赤、緑、青) を指定するか、色名か、現在の PM3D パレット を参照する色の値のいずれかで行ないます。
例:
plot sin(x) lt rgb "violet" # gnuplot の持つ色名の一つ plot sin(x) lt rgb "#FF00FF" # 明示的な 16 進 RGB 3 つ組 plot sin(x) lt palette cb -45 # 現在のパレットの cbrange の # -45 に対応する色 plot sin(x) lt palette frac 0.3 # パレットに対応する小数値
以下参照: show palette colornames (p. ), set palette (p. ), cbrange (p. )。
点線/破線のパターンをサポートする出力形式では、デフォルトの線種は点線/ 破線のパターンと色の両方が定義されています。しかし、デフォルトの色は、 キーワード linecolor (省略形は lc) を使うことで上書きできます。例 えば、postscript 出力形式のデフォルトの線種 3 は青の破線です。以下の描画コマンドは同じ破線パターンで 3 つの描画を行ないますが、一つは青 (デフォルト)、一つは赤 (線種 1 のデフォルト色)、もう一つは金色になります。
例:
set term postscript dashed color plot 'foo' lt 3, 'baz' lt 3 linecolor 1, 'bar' lt 3 lc rgb 'gold'
線は、線幅のような他の属性も持つことができます。点 (point) の記号に対 する同様の属性とともに、これらの属性をコマンド set style line を使っ てユーザ定義 "ラインスタイル (linestyle)" として結びつけることができま す。一度定義された linestyle は、plot コマンド中で、一つまたは多くの描 画要素に対してその表示を制御するのに使うことができます。
例:
# 新しいラインスタイルを、出力形式に依存しない色 cyan、線幅が 3、 # 点種 6 (丸の中に点) と定義 set style line 5 lt rgb "cyan" lw 3 pt 6 plot sin(x) with linespoints ls 5 # 定義スタイル 5 で
以下参照: linestyle (p. ), set style line (p. )。
書式:
... {linetype | lt} <colorspec>
< colorspec> は以下の形式のいずれかです:
rgbcolor "colorname" rgbcolor "#RRGGBB" rgbcolor variable palette frac <val> # <val> は 0 から 1 の値 palette cb <value> # <val> は cbrange の範囲の値 palette z
"colorname" は gnuplot が内部に持っている色の名前のうちの一つを指定し ます。有効な名前の一覧に関しては以下参照: show palette colornames (p. )。
"#RRGGBB" は "#" 記号の後に 16 進定数を並べます。RRGGBB は、赤、緑、青 の色の成分を意味し、それぞれは 0 - 255 の範囲の数です。例えば、マゼン タ (紫) = 最も明るい赤 + 最も明るい青、なので、#FF00FF と表され、これ は 16 進数で、(255 < < 16) + (0 < < 8) + (255) を意味しています。
"rgb variable" は、3D 描画モード (splot) のみで有効で、using 指定子 に追加の列を要求します。その列は 24-bit 形式の RGB の 3 つ組であるとみ なされます。これはデータファイル中で 16 進値として (上を参照) 簡単に指 定できます。
例:
rgb(r,g,b) = 65536 * int(r) + 256 * int(g) + int(b) splot "data" using 1:2:3:(rgb($1,$2,$3)) with points lc rgb variable
カラーパレットとは、色の線型な勾配で、単一の数値を特定の色に滑らかに対 応づけます。常にそのような 2 つの対応付けが効力を持ちます。 palette frac は 0 から 1 までの小数値を、カラーパレットの全範囲に対 応付けるもので、palette cb は、色軸の範囲を同じカラーパレットへ割り 当てるものです。以下参照: set cbrange (p. )。以下も参照: set colorbox (p. )。 これらの対応付けのどちらかを使って、現在のパレットから定数色を選び出す ことができます。
"palette z" は、各描画線分や描画要素の z の値を、パレットへ対応づけら れている cbrange の範囲に対応づけます。これにより、3 次元の曲線や曲面 に沿って色を滑らかに変化させることができます。これは、2 次元描画で、パ レット値を追加の列データから読み込ませて色付けするのにも使えます。
ホットキーの一覧を得るには bind とタイプするか、グラフウィンドウ上で 'h' と入力してください。
修飾キーを含む複数のキーの定義は引用符で囲む必要があることに注意してく ださい。
標準ではホットキーは現在の描画ウィンドウ上に入力カーソルがある場合のみ 認識されます。bind allwindows < key> ... (bind all < key> ... と省略 可) は、< key> の割当を、それが現在の有効なものか否かに関わらず、すべて の gnuplot の描画ウィンドウ上で可能にします。この場合、gnuplot 変数 MOUSE_KEY_WINDOW にそれが行なわれたウィンドウの ID が保存されるのでそ れをキーに割り当てたコマンドで使用することができます。
デフォルトでは、< space> ホットキーは gnuplot のコマンドウィンドウを前 面に出します。いくつかの出力形式 (例えば x11, wxt) では 'q' はグラフウ ィンドウを閉じます。これらのデフォルトは、'gnuplot -ctrlq' のようにし て gnuplot を起動する (以下参照: x11 command-line-options (p. ))、または X リソースの 'gnuplot*ctrlq' で、ctrl-space や ctrl-q に変更できます。 注意: < space> (または ctrl-space) で X11 の gnuplot ウィンドウが前面に 出ない場合は、以下参照: raise (p. )。
書式:
bind {allwindows} [<key-sequence>] ["<gnuplot commands>"] bind!
例:
- キー割当の設定:
bind a "replot" bind "ctrl-a" "plot x*x" bind "ctrl-alt-a" 'print "great"' bind Home "set view 60,30; replot" bind all Home 'print "This is window ",MOUSE_KEY_WINDOW'
- キー割当を表示:
bind "ctrl-a" # ctrl-a に対するキー割当を表示 bind # 全てのキー定義を表示
- キー割当を削除:
bind "ctrl-alt-a" "" # ctrl-alt-a のキー割当を削除 (組み込みキー定義は削除されません) bind! # デフォルト (組み込み) のキー定義を導入
- トグルスイッチ形式にキー割当:
v=0 bind "ctrl-r" "v=v+1;if(v%2)set term x11 noraise; else set term x11 raise"
修飾キー (ctrl / alt) は大文字小文字の区別はありませんが、キーはそうで
はありません:
ctrl-alt-a == CtRl-alT-a ctrl-alt-a != ctrl-alt-A
修飾キー (alt == meta) の一覧:
ctrl, alt
サポートされている特殊キーの一覧:
"BackSpace", "Tab", "Linefeed", "Clear", "Return", "Pause", "Scroll_Lock", "Sys_Req", "Escape", "Delete", "Home", "Left", "Up", "Right", "Down", "PageUp", "PageDown", "End", "Begin",
"KP_Space", "KP_Tab", "KP_Enter", "KP_F1", "KP_F2", "KP_F3", "KP_F4", "KP_Home", "KP_Left", "KP_Up", "KP_Right", "KP_Down", "KP_PageUp", "KP_PageDown", "KP_End", "KP_Begin", "KP_Insert", "KP_Delete", "KP_Equal", "KP_Multiply", "KP_Add", "KP_Separator", "KP_Subtract", "KP_Decimal", "KP_Divide",
"KP_1" - "KP_9", "F1" - "F12"
plot 'something' pause mouse if (defined(MOUSE_BUTTON)) call 'something_else'; \ else print "No mouse click."
描画ウィンドウ上での一連のキー入力を追跡することも、マウスコードを使う ことで可能となります。
plot 'something' pause mouse keypress print "Keystroke ", MOUSE_KEY, " at ", MOUSE_X, " ", MOUSE_Y
pause mouse keypress が、キー入力で終了した場合は MOUSE_KEY には押さ れたキーの ascii コードが保存されます。MOUSE_CHAR にはその文字自身が文 字列値として保存されます。pause コマンドが (例えば ctrl-C や描画ウィン ドウが外部から閉じられるなどして) 異常終了した場合は MOUSE_KEY は -1 になります。
マウスによる拡大の後の新しい描画範囲は、GPVAL_X_MIN, GPVAL_X_MAX, GPVAL_Y_MIN, GPVAL_Y_MAX で参照できることに注意してください。 以下も参照: gnuplot-defined variables (p. )。
描画に関する一般的な情報の大半は、plot に関する項で見つかります。3 次元描画に固有の情報は splot の項にあります。
plot は xy 直交座標系と極座標系が使えます。極座標系の詳細に関しては 以下参照: set polar (p. )。splot は xyz 直交座標系のみしか扱えませんが、 コマンド set mapping で他の 2, 3 の座標系を使用することが出来ます。 さらに、オプション using を使えば、plot でも splot でもほとんど どんな座標系でもそれを定義して使うことが出来ます。
plot では、4 つの境界 x (下), x2 (上), y (左), y2 (右) をそれぞれ独 立な軸として扱うこともできます。オプション axes で、与えられた関数や データ集合をどの軸のペアで表示させるかを選べます。また、各軸の縮尺や見 出しづけを完全に制御するために十分な補佐となる set コマンド群が存在 します。いくつかのコマンドは、set xlabel のように軸の名前をその中に 持っていますし、それ以外のものは set logscale xy のように、1 つ、または複数の軸の名前をオプションとしてとります。z 軸を制御するオプション やコマンドは 2 次元グラフには効力を持ちません。
splot は、曲面の描画と、点や線を加えて等高線を書くことも出来ます。3 次元の関数の格子定義に関する情報については、以下参照: splot (p. ),set isosamples (p. )。3 次元データのファイルに必要な形態に関しては、以下参照: splot datafile (p. )。等高線に関する情報については、以下参照:set contour (p. ), set cntrparam (p. )。
splot での縮尺や見出し付けの制御は、x2 軸と y2 軸を制御するコマンド やオプションは効果がなく、z 軸を制御するものにはもちろん効果がある、と いうことを除けば plot と全く同じです。
初期設定ファイルが見つかると、gnuplot はこのファイルに書かれているコ マンドを実行します。ここには任意の正しい gnuplot コマンドを書くこと が可能ですが、一般的には、出力装置の指定や、よく使う関数や変数の定義を 設定する程度に抑えておきます。
four = "4" graph4 = "Title for plot #4" graph(n) = sprintf("Title for plot #%d",n)
plot 'data.4' title "Title for plot #4" plot 'data.4' title graph4 plot 'data.4' title "Title for plot #".four plot 'data.4' title graph(4)
整数は、それが文字列結合演算子によって作用された場合は、文字列に変換さ れますので、以下の例も上と同様に動作します:
N = 4 plot 'data.'.N title "Title for plot #".N
一般に、コマンドラインの各要素は、それらが標準的な gnuplot への命令文 法の一部分と認識されるもの以外は、有効な文字列変数としての評価のみが行なわれます。よって、以下のコマンド列は、恐らくは混乱を引き起こさないように避けられるべきですが、文法的には間違ってはいません:
plot = "my_datafile.dat" title = "My Title" plot plot title title
文字列に対する 3 つの二項演算子が用意されています: 文字列の結合演算子 ".", 文字列の等号演算子 "eq", および文字列の不等号演算子 "ne" です。以下の例では TRUE が表示されます。
if ("A"."B" eq "AB") print "TRUE"
以下も参照: 2 つの文字列書式関数 gprintf (p. ), sprintf (p. )。
任意の文字列、文字列変数、文字列値関数に、範囲指定子をつけることにより 部分文字列を指定できます。範囲指定子は [begin:end] の形で、begin は部 分文字列の先頭位置、end は最後の位置です。位置指定は、最初の文字を 1 番目と見ます。先頭の位置、最後の位置は空、あるいは '*' でも構いません。 その場合、それは元の文字列自体の先頭、あるいは最後を意味します。例えば、 str[:] や str[*:*] はどちらも str の文字列全体を意味します。
コマンド置換は、単一引用符内の文字列以外は、gnuplot のコマンドライン中、どこででも使用可能です。
例:
以下の例は、leastsq というプログラムを実行し、その出力結果で、leastsq を (まわりの引用符こみで) 置き換えます:
f(x) = `leastsq`
ただし VMS では、
f(x) = `run leastsq`
以下は現在の日付とユーザー名のラベルを生成します:
set label "generated on `date +%Y-%m-%d` by `whoami`" at 1,1 set timestamp "generated on %Y-%m-%d by `whoami`"
set macros style1 = "lines lt 4 lw 2" style2 = "points lt 3 pt 5 ps 2" range1 = "using 1:3" range2 = "using 1:5" plot "foo" @range1 with @style1, "bar" @range2 with @style2
この @ 記号を含む行は、その入力時に展開され、それが実際に実行されると きには次のように全部打ち込んだ場合と同じことになります。
plot "foo" using 1:3 with lines lt 4 lw 2, \ "bar" using 1:5 with points lt 3 pt 5 ps 2
関数 exists() はマクロの評価に関して有用でしょう。以下の例は、C が安全にユーザ定義変数の名前に展開できるかどうかをチェックします。
C = "pi" if (exists(C)) print C," = ", @C
マクロの展開は、単一引用符内、または二重引用符内では行なわれませんが、 バッククォート内ではマクロ展開されます。
filename = "mydata.inp" lines = ` wc --lines @filename | sed "s/ .*//" `
は、mydata.ipn の行数を整数変数 lines に保存することになります。また、 二重引用符はバッククォートの置換を妨げないので、
mycomputer = "`uname -n`"
は、システムコマンド uname -n の返す文字列を文字列変数 mycomputer に 保存することになります。
しかし、マクロ置換は二重引用符内では機能しないので、システムコマンドを マクロとして定義してそれをマクロとして利用しかつバッククォート置換を行 なうことはでできません。
machine_id = "uname -n" mycomputer = "`@machine_id`" # うまくいかない !
この失敗は、二重引用符が @machine_id をマクロとして解釈することを妨げ ているからです。システムコマンドをマクロとして保存し、その後それを実行 するには、バッククォート自体もマクロ内に含める必要があります。これは以下のようにマクロを定義することで実現できます。sprintf の書式には 3 種 類の引用符全てが入れ子になっていることに注意してください。
machine_id = sprintf('"`uname -n`"') mycomputer = @machine_id
リストや座標がコンマ (,) 区切りであるのに対し、オプションやそれに伴う パラメータはスペース ( ) 区切りです。範囲はコロン (:) で区切ってかぎか っこ ([]) でくくりますし、文字列やファイル名は引用符でくくり、他にいく つかカッコ (()) でくくるものがあります。中カッコ ({}) は特別な目的で使 われます。
コンマは以下の区切りで使用されます。set コマンドの arrow, key, label の座標; 当てはめ (fit) られる変数のリスト (コマンド fit のキ ーワード via に続くリスト); コマンド set cntrparam で指定されると びとびの等高線の値やそのループパラメータのリスト; set コマンドの dgrid3d dummy, isosamples, offsets, origin, samples, size, time, view の引数; 目盛りの位置やそのループパラメータのリ スト; タイトルや軸の見出しの位置; plot, replot, splot コマンドの x,y,z 座標の計算に使われる媒介変数関数のリスト; plot, replot, splot コマンドの複数の描画 (データ、または関数) のそれぞれの一連のキ ーワードのリスト。
(丸) カッコは、目盛りの見出しを (ループパラメータではなく) 明示的に集 合与える場合の区切りとして、または fit, plot, replot, splot コ マンドの using フィルタでの計算を指示するために使われます。
(カッコやコンマは通常の関数の表記でも使われます。)
かぎかっこは、set, plot, splot コマンドでは範囲を区切るのに使わ れます。
コロンは range (範囲) 指定 (set, plot, splot コマンドで使われ る) の両端の値を区切るのに、または plot, replot, splot, fit コ マンドの using フィルタの各エントリを区切るのに使われます。
セミコロン (;) は、一行のコマンド行内で与えられる複数のコマンドを区切 るのに使われます。
中カッコは、postscript のようないくつかの出力形式で特別に処理される 文字列内で使用されます。または複素数を記述するのにも使われます: {3,2} = 3 + 2i となります。
PostScript 出力形式で enhanced text モード (拡張文字列処理モード) を 使う場合、現在は、{} の内部に \ n を入れてはいけません。
EEPIC, Imagen, Uniplex, LaTeX, TPIC の各出力形式では、単一引用符内の \ \ または二重引用符内の \ \ \ \ で改行を示すことが可能です。
ファイル名は単一引用符、あるいは二重引用符内で囲みます。このマニュアル では一般にコマンドの例示では、わかりやすくするためにファイル名は単一引 用符でくくり、他の文字列は二重引用符でくくります。
見出し (label)、タイトル (title)、またはその他の描画要素で使用される文 字列定数や複数行文字列は単一引用符、あるいは二重引用符内で囲みます。引 用符で囲まれた文字列のさらなる処理の結果は、どの引用符記号を選ぶかによ って変わります。
\ n (改行) や \ 345 (8 進表記の文字コード) のようなバックスラッシュ ( \ ) による特殊文字表現は、2 重引用符内の文字列では効力を持ちます。単一引用 符内では、バックスラッシュ自体が通常の文字と見なされます。単一引用符 内の文字列で単一引用符自体 (ASCII コード 39 番) を使うには、それを重ね て書く必要があります。つまり、文字列 "d \ " s' b \ \ " と、'd" s'' b \ ' は完 全に同じものとなります。
1 つの複数行文字列に関する位置合わせは各行に同等に働きます。よって、中
央に位置合わせされた文字列
"This is the first line of text.\nThis is the second line."
This is the first line of text. This is the second line.
'This is the first line of text.\nThis is the second line.'
This is the first line of text.\nThis is the second line.
拡張文字列処理 (enhanced text processing) は二重引用符に対しても単一引 用符に対しても機能します。しかし、そのモードをサポートしている出力形式 でのみ働きます。以下参照: enhanced text (p. )。
バッククォート (``) はコマンドライン中の置換のためにシステムコマンド を囲むのに使います。以下参照: substitution (p. )。
内部では全ての時間/日付は 2000 年からの秒数に変換されます。コマンド set timefmt は全ての入力書式を定義します。データファイル、範囲、軸の 目盛りの見出し、ラベルの位置 - 手短に言えば、データの値を受けとる全て のものがこの書式にしたがって受けとらなければいけません。一時には一つの 入力書式のみが有効なので、同じときに入力される全ての時間/日付のデータは 同じ書式である必要があります。よって、ファイル内の x と y の両方が時間 /日付データである場合は、それらは同じ書式でなければいけません。
秒数へ (秒数から) の変換は国際標準時 (UT; グリニッジ標準時 (GMT) と同 じ) が使われます。各国標準時や夏時間への変換の機能は何も持ち合わせてい ません。もしデータがすべて同じ標準時間帯に従っているなら (そして全てが 夏時間か、そうでないかのどちらか一方にのみ従うなら) これに関して何も心 配することはありません。しかし、あなたが使用するアプリケーションで絶対 的な時刻を厳密に考察しなければいけない場合は、あなた自身が UT に変換す べきでしょう。
show xrange のようなコマンドは、その整数値を timefmt に従って解釈 し直します。timefmt を変更してもう一度 show でその値を表示させると それは新しい timefmt に従って表示されます。このため、もし機能を停止 させるコマンド (set xdata のような) を与えると、その値は整数値として 表示されることになります。
コマンド set format または set tics format は、指定された軸が時間 /日付であるなしに関わらず目盛りの見出しに使われる書式を定義します。
時間/日付情報がファイルから描画される場合、plot, splot コマンドで は using オプションを「必ず」使う必要があります。plot, splot で は各行のデータ列の分離にスペースを使いますが、時間/日付データはその中 にスペースを含み得るからです。もしタブ区切りを使用しているのなら、あな たのシステムがそれをどう扱うか確かめるために何度もテストする必要がある でしょう。
次の例は時間/日付データの描画の例です。
ファイル "data" は以下のような行からなるとします:
03/21/95 10:00 6.02e23
このファイルは以下のようにして表示されます:
set xdata time set timefmt "%m/%d/%y" set xrange ["03/21/95":"03/22/95"] set format x "%m/%d" set timefmt "%m/%d/%y %H:%M" plot "data" using 1:3
ここで、x 軸の目盛りの見出しは "03/21" のように表示されます。
各コマンドの詳細はそれぞれの項の記述を参照してください。
ほとんどの場合、コマンド名とそのオプションは、紛らわしくない範囲で省略 することが可能です。すなわち、"plot f(x) with lines" の代わりに "p f(x) w li" とすることができます。
書式の記述において、中カッコ ({}) は追加指定できる引数を意味し、 縦棒 (| ) は互いに排他的な引数を区切るものとします。
書式:
cd '<ディレクトリ名>'
ディレクトリ名は引用符に囲まれていなければなりません。
例:
cd 'subdir' cd '..'
バックスラッシュ (
\
) は二重引用符内 (") では特別な意味を持ってしまうた
めにエスケープする必要がありますので、DOS と Windows ユーザには単一引
用符を使うことを勧めます。例えば、
cd "c:\newdata"
cd 'c:\newdata' cd "c:\\newdata"
call コマンドは、複数のコマンドからなる行の中では最後のコマンドでな ければなりません。
書式:
call "<入力ファイル>" <パラメータ 0> <パ 1> ... <パ 9>
入力ファイル名は引用符で囲まなければなりません。そして、パラメータも 引用符で囲むことを推奨します (gnuplot の将来のバージョンでは引用符で 囲んである部分と囲んでない部分に対しては違う取り扱いをする予定です)。
例:
ファイル 'calltest.gp' は以下の行を含んでいるとすると:
print "argc=$# p0=$0 p1=$1 p2=$2 p3=$3 p4=$4 p5=$5 p6=$6 p7=x$7x"
次の行を入力すると:
call 'calltest.gp' "abcd" 1.2 + "'quoted'" -- "$2"
以下のように表示されるでしょう:
argc=7 p0=abcd p1=1.2 p2=+ p3='quoted' p4=- p5=- p6=$2 p7=xx
注意: using を使用しているデータファイルでは文法的に重なってしまいま す。その場合、call されたデータファイルからプロットするときは、デー タの n カラム目の指示には $$n または column(n) を使用してください。
いくつかの出力装置は clear コマンドでは set size で定義された描画 領域のみを消去します。そのため、set multiplot とともに使用することで 挿入図を一つ作ることができます。
例:
set multiplot plot sin(x) set origin 0.5,0.5 set size 0.4,0.4 clear plot cos(x) unset multiplot
これらのコマンドの詳細については、以下参照: set multiplot (p. ),set size (p. ), set origin (p. )。
入力ストリームが入れ子 (階層的な load のスクリプトで) になっている場 合、読み込みは親のストリームで継続されます。トップレベルのストリームが 閉じられると、プログラムはそれ自身終了します。
コマンド exit gnuplot は、直ちに、無条件に、そして例え入力ストリーム が多段階にネストされていても、gnuplot を終了させます。その場合、開かれ ていた全ての出力ファイルはきれいに完全な形では閉じられない可能性があり ます。使用例:
bind "ctrl-x" "unset output; exit gnuplot"
詳細は以下参照: batch/interactive (p. )。
書式:
fit {[xrange] {[yrange]}} <function> '<datafile>' {datafile-modifiers} via '<parameter file>' | <var1>{,<var2>,...}
範囲 (xrange,yrange) は、当てはめられるデータ点を一時的に制限するのに
使うことができ、その範囲を超えたデータは全て無視されます。その書式は
plot コマンド同様
[{dummy_variable=}{<min>}{:<max>}],
< function> は通常はあらかじめユーザ定義された f(x) または f(x,y) の形 の関数ですが、gnuplot で有効な任意の数式を指定できます。
< datafile> は plot コマンドと同様に扱われます。plot datafile の修 飾子 (using, every,...) は、smooth とあまり勧められない thru を除いて、全て fit に使うことができます。以下参照: plot datafile (p. )。
当てはめる 1 変数関数 y=f(x) へのデフォルトのデータの書式は {x:}y か x:y:s で、これらはデータファイルへの using 指定子で変更できます。こ の 3 番目の項目 (列番号、または数式) が与えられた場合は、それは対応す る y の値の標準偏差として解釈され、それはそのデータへの重み (=1/s**2) を計算するのに使われます。そうでなければ、全てのデータは同じ重み (1) で計算されます。using オプションを全く指定しなかった場合、3 列目のデ ータがあった場合でもデータから y の偏差は読まれませんので、その場合は 重み 1 になります。
2 変数関数 z=f(x,y) を当てはめる場合、データの書式は using による 4 つの項目 x:y:z:s が要求されます。これは完全に全てが与えられなければな りません-不足する項目に対してはどの列もデフォルトは仮定されていません。 各データ点の重みは上と同様に 's' から計算されます。もし誤差評価を持っ ていなければ、定数値を定数式として指定すればいいでしょう (以下参照: plot datafile using (p. ))。例えば using 1:2:3:(1) のように。
複数のデータ集合も複数の 1 変数関数に同時に当てはめることも、y を '仮 変数' とすれば可能です。例えばデータ行番号を使い、2 変数関数への当ては め、とすればいいでしょう。以下参照: fit multi-branch (p. )。
via 指定子はパラメータの調節を直接か、またはパラメータファイルを参照 することによって行うかを指定します。
例:
f(x) = a*x**2 + b*x + c g(x,y) = a*x**2 + b*y**2 + c*x*y FIT_LIMIT = 1e-6 fit f(x) 'measured.dat' via 'start.par' fit f(x) 'measured.dat' using 3:($7-5) via 'start.par' fit f(x) './data/trash.dat' using 1:2:3 via a, b, c fit g(x,y) 'surface.dat' using 1:2:3:(1) via a, b, c
反復の個々のステップの後で、当てはめの現在の状態についての詳細な情報が 画面に表示されます。そし最初と最後の状態に関する同じ情報が "fit.log" というログファイルにも書き出されます。このファイルは前の当てはめの履歴 を消さないように常に追加されていきます。これは望むなら削除、あるいは別 な名前にできます。コマンド set fit logfile を使ってログファイルの名 前を変更することもできます。
gnuplot が、set fit errorvariables を使えるようにインストールされて いて、そのコマンドを使用した場合、各当てはめパラメータの誤差は、そのパ ラメータと似た名前 ("_err" が追加された名前) の変数に保存されます。よ ってその誤差を更なる計算の入力として使用することができます。
当てはめの反復は Ctrl-C を押すことで中断できます (MSDOS と Atari マル チタスクシステムでは Ctrl-C 以外の任意のキー)。現在の反復が正常に終了 した後、(1) 当てはめを止めて現在のパラメータの値を採用する, (2) 当ては めを続行する, (3) 環境変数 FIT_SCRIPT で指定した gnuplot コマンドを 実行する、のいずれかを選ぶことができます。FIT_SCRIPT のデフォルトは replot であり、よってもしデータと当てはめ関数を一つのグラフにあらか じめ描画してあれば、現在の当てはめの状態を表示することができます。
fit が終了した後は、最後のパラメータの値を保存するのに update コマ ンドを使います。その値は再びパラメータの値として使うことができます。 詳細は以下参照: update (p. )。
調整するパラメータは、via キーワードの後ろにコンマで区切られた変数名 のリストを書くことで指定できます。定義されていない変数は初期値 1.0 と して作られます。しかし当てはめは、変数の初期値があらかじめ適切な値に設 定されている方が多分速く収束するでしょう。
パラメータファイルは個々のパラメータを、個別に 1 行に一つずつ、初期値を
次のような形で指定して書きます。
変数名 = 初期値
'#' で始まるコメント行や空行も許されます。特別な形式として
変数名 = 初期値 # FIXED
は、この変数が固定されたパラメータであることを意味し、それはこのファイ ルで初期化されますが、調節はされません。これは、fit でレポートされる 変数の中で、どれが固定された変数であるかを明示するのに有用でしょう。な お、# FIXED と言うキーワードは厳密にこの形でなくてはなりません。
これが、(非線形) 最小自乗当てはめ法と呼ばれるゆえんです。非線形 が 何を意味しているのかを見るための例を紹介しますが、その前にいくつかの 仮定について述べておきます。ここでは簡単のため、1 変数のユーザー定義 関数は z=f(x), 2 変数の関数は z=f(x,y) のようにし、いずれも従属変数と して z を用いることにします。パラメータとは fit が調整して適切な値を 決定するユーザ定義変数で、関数の定義式中の未知数です。ここで言う、線形 性/非線形性とは、従属変数 z と fit が調整するパラメータとの関係に対 するものであり、z と独立変数 x (または x と y) との関係のことではあり ません (数学的に述べると、線形最小自乗問題では、当てはめ関数のパラメー タによる 2 階 (そして更に高階の) 導関数は 0、ということになります)。
線形最小自乗法 (LLS) では、ユーザ定義関数は単純な関数の和であり、それ
ぞれは一つのパラメータの定数倍で他のパラメータを含まない項になります。
非線形最小自乗法 (NLLS) ではより複雑な関数を扱い、パラメータは色んな
使われ方をされます。フーリエ級数は線形と非線形の最小自乗法の違いを表す
一つの例です。フーリエ級数では一つの項は
z=a*sin(c*x) + b*cos(c*x).
線形の場合、パラメータの値は比較的簡単な線形代数の直接法によって決定で きます。しかしそのような LLS は特殊な場合であり、'gnuplot' が使用する 反復法は、もちろんそれも含めて、より一般的な NLLS 問題を解くことができ ます。fit は検索を行うことで最小値を探そうとします。反復の各ステップ は、パラメータの新しい値の組に対して WSSR を計算します。Marquardt- Levenberg のアルゴリズムは次のステップのパラメータの値を選択します。そ してそれはあらかじめ与えた基準、すなわち、(1) 当てはめが "収束した" (WSSR の相対誤差が FIT_LIMIT より小さくなった場合)、または (2) あらか じめ設定された反復数の限界 FIT_MAXITER (以下参照:fit control variables (p. )) に達した場合、のいずれかを満たすまで続けられ ます。キーボードからその当てはめの反復は中断できますし、それに続いて中 止することもできます (以下参照: fit (p. ))。ユーザ変数 FIT_CONVERGED は、 直前の fit コマンドが収束により終了した場合は 1 を含み、それ以外の理由で中断した場合は 0 を含みます。
当てはめに使われる関数はしばしばあるモデル (またはある理論) を元にして いて、それはデータの振舞を記述したり、あるいは予測しようとします。よっ て fit は、データがそのモデルにどれくらいうまく当てはまっているのかを 決定するため、そして個々のパラメータの誤差の範囲を評価するために、モデ ルの自由なパラメータの値を求めるのに使われます。以下参照:fit error_estimates (p. )。
そうでなければ、曲線による当てはめにおける関数は、モデルとは無関係に選 ばれています (それは十分な表現力と最も少ない数のパラメータを持ち、デー タの傾向を記述しそうな関数として経験に基づいて選ばれるでしょう)。
しかし、もしあなたが全てのデータ点を通るような滑らかな曲線を欲しいなら fit ではなく、むしろ plot の smooth オプションでそれを行うべきで しょう。
データ誤差は、平方残差の重み付きの和 WSSR、すなわちχ自乗を決定する際 個々のデータ点の相対的な重みを計算するのに用いられます。それらはパラメ ータの評価に影響を与えます。それは、それらが、当てはめられた関数からの 個々のデータ点の偏差が最終的な値に与える影響の大きさを決定することによ ります。正確なデータ誤差評価が与えられている場合には、パラメータの誤差 評価等の fit が出力する情報はより役に立つでしょう。
'statistical overview' では fit の出力のいくつかを説明し、 'practical guidelines' に対する背景を述べています。
分散 = 総計である数え上げ統計学同様、母集団の標準偏差が定数でない場合、 各点は観測される偏差の和と期待される偏差の和を比較するときに個別に重み づけされるべきです。
最終段階で fit は 'stdfit'、すなわち残差の RMS (自乗平均平方根) で求
められる当てはめの標準偏差と、データ点が重みづけられている場合に '減ら
されたχ自乗' とも呼ばれる残差の分散をレポートします。自由度 (データ点
の数から当てはめパラメータの数を引いたもの) はこれらの評価で使用されま
す。なぜなら、データ点の残差の計算で使われるパラメータは同じデータから
得られるものだからです。これらの値は以下の変数に代入されます:
FIT_NDF = 自由度の数 FIT_WSSR = 重みつき残差の自乗和 FIT_STDFIT = sqrt(WSSR/NDF)
パラメータに関する信頼レベルを評価することで、当てはめから得られる最小 のχ自乗と、要求する信頼レベルのχ自乗の値を決定するためのχ自乗の統計 を用いることが出来ます。しかし、そのような値を生成するパラメータの組を 決定するには、相当のさらなる計算が必要となるでしょう。
fit は信頼区間の決定よりむしろ、最後の反復後の分散-共分散行列から直 ちに得られるパラメータの誤差評価を報告します。これらの評価は、標準偏差 として計算される量の指定に関する統計上の条件が、一般には非線形最小自乗 問題では保証されないのですが、線形最小自乗問題での標準誤差 (各パラメー タの標準偏差) と同じ方法で計算されます。そしてそのため慣例により、これ らは "標準誤差" とか "漸近標準誤差" と呼ばれています。漸近標準誤差は一 般に楽観過ぎ、信頼レベルの決定には使うべきではありませんが、定性的な指 標としては役に立つでしょう。
最終的な解は相関行列も生成します。それは解の範囲におけるパラメータの相 関の表示を与えてくれます:もし一つのパラメータが変更されると、χ自乗の 増加が、他の補正の変更を行なう ? 主対角成分、すなわち自己相関はすべて 1 で、もし全てのパラメータが独立ならば他の成分はすべて 0 に近い値にな ります。完全に他を補いあう 2 つ変数は、大きさが 1 で、関係が正の相関か 負の相関かによって正か負になる符号を持つ非対角成分を持ちます。非対角要 素の大きさが小さいほど、各パラメータの標準偏差の評価は、漸近標準誤差に 近くなります。
データの重み付けは、最後の反復後の fit の追加出力に対する解釈の基礎 を与えます。各点に同等に重み付けを行なうにしても、重み 1 を使うことよ りもむしろ平均標準偏差を評価することが、χ自乗が定義によりそうであるよ うに、WSSR を 無次元変数とすることになります。
当てはめ反復の各段階で、当てはめの進行の評価に使うことが出来る情報が表 示されます ('*' はより小さい WSSR を見つけられなかったこと、そして再試 行していることを意味します)。'sum of squares of residuals' (残差の自乗 和) は、'chisquare' (χ自乗) とも呼ばれますが、これはデータと当てはめ 関数との間の WSSR を意味していて、fit はこれを最小化しようとします。 この段階で、重み付けされたデータによって、χ自乗の値は自由度 (= データ 点の数 - パラメータの数) に近付くことが期待されます。WSSR は補正された χ自乗値 (WSSR/ndf; ndf = 自由度)、または当てはめ標準偏差 (stdfit = sqrt(WSSR/ndf)) を計算するのに使われます。それらは最終的な WSSR に対し てレポートされます。
データが重み付けされていなければ、stdfit は、ユーザの単位での、データ と当てはめ関数の偏差の RMS (自乗平均平方根) になります。
もし妥当なデータ誤差を与え、データ点が十分多く、モデルが正しければ、 補正χ自乗値はほぼ 1 になります (詳細は、適当な統計学の本の 'χ自乗分 布' の項を参照してください)。この場合、この概要に書かれていること以外に、モデルがデータにどれくらい良く当てはっているかを決定するための追加の試験方法がいくつかあります。
補正χ自乗が 1 よりはるかに大きくなったら、それは不正なデータ誤差評価、 正規分布しないデータ誤差、システム上の測定誤差、孤立した標本値 (outliers)、または良くないモデル関数などのためでしょう。例えば plot 'datafile' using 1:($2-f($1)) などとして残差を描画することは、 それらのシステム的な傾向を知るための手がかりとなります。データ点と関数 の両者を描画することは、他のモデルを考えための手がかりとなるでしょう。
同様に、1.0 より小さい補正χ自乗は、WSSR が、正規分布する誤差を持つラ ンダムなサンプルと関数に対して期待されるものよりも小さいことを意味しま す。データ誤差評価が大きすぎるのか、統計的な仮定が正しくないのか、また はモデル関数が一般的すぎて、内在的傾向に加えて特殊なサンプルによる変動 の当てはめになっているのでしょう。最後の場合は、よりシンプルな関数にす ればうまく行くでしょう。
標準的なエラーを、パラメータの不確定性に関する、あるより現実的な評価に 関係付けること、および相関行列の重要性を評価することができるようになる 前に、あなたは fit と、それを適用しようとするある種の問題に慣れてお く必要があるでしょう。
fit は、大抵の非線形最小自乗法の実装では共通して、距離の自乗 (y-f(x))**2 の重み付きの和を最小化しようとすることに注意してください。 それは、x の値の "誤差" を計算に関してはどんな方法も与えてはおらず、単 に y に関する評価のみです。また、"孤立点" (正規分布のモデルのから外れ ているデータ点) は常に解を悪化させる可能性があります。
FIT_LIMIT
反復数の最大値は変数
FIT_MAXITER
更にそのアルゴリズムを制御したい場合で、かつ Marquardt-Levenberg アル
ゴリズムを良く知っている場合は、さらにそれに影響を与える変数があります。
lambda (λ) の最初の値は、通常 ML 行列から自動的に計算されますが、も
しそれをあらかじめ用意した値にセットしたければ
FIT_START_LAMBDA
FIT_LAMBDA_FACTOR
fit には FIT_ から始まる変数が他にもありますから、ユーザ定義変数とし てはそのような名前で始まる変数は使わないようにするのが安全でしょう。
変数 FIT_SKIP と FIT_INDEX は、以前の版の gnuplot の、gnufit と呼ばれていた fit パッチで使われていたもので、現在は使用されていません。 FIT_SKIP の機能はデータファイルに対する every 指定子で用意されていま す。FIT_INDEX は複数当てはめ法 (multi-branch fitting) で使われていたも のですが、1 変数の複数当てはめ法は、今では 疑似 3 次元当てはめとして行 なわれていて、そこでは枝の指定には 2 変数と using が使われています。 以下参照: fit multi-branch (p. )。
FIT_LOG
FIT_SCRIPT
例: 2 つの指数減衰形 z=f(x) が与えられていて、それぞれ異なるデータ集合
を記述しているが、共通した減衰時間を持ち、そのパラメータの値を評価する。
データファイルが x:z:s の形式であったとすると、この場合以下のようにすればよい。
f(x,y) = (y==0) ? a*exp(-x/tau) : b*exp(-x/tau) fit f(x,y) 'datafile' using 1:-2:2:3 via a, b, tau
より複雑な例については、デモファイル "fit.dem" で使われる "hexa.fnc" を参照してください。
もし従属変数のスケールに差がある場合、単位の重み付けでは 1 つの枝が支 配してしまう可能性があるので、適当な重み付けが必要になります。各枝をバ ラバラに当てはめるのに複数当てはめ法の解を初期値として用いるのは、全体 を合わせた解の各枝に対する相対的な影響に関する表示を与えることになるで しょう。
fit は、解から遠くから始めると失敗するかも知れませんし、しばしばそれ は起こり得ます。遠くというのは、SSR が大きく、パラメータの変化に対して その変化が小さい、あるいは数値的に不安定な領域 (例えば数値が大きすぎて 浮動小数の桁あふれを起こす) に到達してしまって、その結果 "未定義値 (undefined value)" のメッセージか gnuplot の停止を引き起こしてしまう ような場合を意味します。
大域的な最適値を見つける可能性を改善するには、最初の値をその解に少なく ともほぼ近くに取るべきでしょう。例えば、もし可能ならば一桁分の大きさの 範囲内で。最初の値が解に近いほど他の解で終了してしまう可能性は低くなり ます。最初の値を見つける一つの方法は、データと当てはめ関数を同じグラフ の上に描画して適当な近さに達するまで、パラメータの値を変更して replot することを繰り返すことです。その描画は、よくない当てはめの極小値で当て はめが終了したかどうかをチェックするのにも有用です。
もちろん、適度に良い当てはめが、"それよりよい" 当てはめ (ある改良され た当てはめの良さの基準によって特徴付けられた統計学的な意味で、あるいは そのモデルのより適切な解である、という物理的な意味で) が存在しないこと の証明にはなりません。問題によっては、各パラメータの意味のある範囲をカ バーするような様々な初期値の集合に対して fit することが望ましいかも 知れません。
fit の引数の via には、2 つの大きく異なる目的のための 2 つの形式が あります。via "file" の形式は、バッチ処理 (非対話型での実行が可能) で最も良く使われ、そのファイルで初期値を与え、またその後で結果を他の (または 同じ) パラメータファイルにコピーするために update を使うこ とも出来ます。
via var1, var2, ... の形式は対話型の実行で良く使われ、コマンドヒスト リの機構が使ってパラメータリストの編集を行い、当てはめを実行したり、あ るいは新しい初期値を与えて次の実行を行なったりします。これは難しい問題 に対しては特に有用で、全てのパラメータに対して 1 度だけ当てはめを直接 実行しても、良い初期値でなければうまくいかないことが起こり得るからです。 それを見つけるには、いくつかのパラメータのみに対して何回か反復を行ない、 最終的には全てのパラメータに対する 1 度の当てはめがうまくいくところに 十分近くなるまでそれを繰り返すことです。
当てはめを行なう関数のパラメータ間に共通の依存関係がないことは確認して おいてください。例えば、a*exp(x+b) を当てはめに使ってはいけません。そ れは a*exp(x+b)=a*exp(b)*exp(x) だからです。よってこの場合は a*exp(x) または exp(x+b) を使ってください。
技術的なお話: パラメータの大きさはあまり違いすぎてはいけません。絶対値 が最も大きいパラメータと最も小さいパラメータの比が大きい程当てはめの収 束は遅くなります。その比が、マシンの浮動小数の精度の逆数に近いか、また はそれ以上ならば、ほとんど永久に収束しないか、拒否されるでしょう。よっ てその関数をこれを避けるように改良しなければいけません。例えば、関数の 定義で 'parameter' を '1e9*parameter' にするとか、または最初の値を 1e9 で割るとか。
もし、関数を、当てはめるパラメータを係数とする、単純な関数の線形結合で 書けるなら、それはとてもいいので是非そうしてください。何故なら、問題が もはや非線形ではないので、反復は少ない回数で収束するでしょう。もしかし たらたった一回ですむかもしれません。
実際の実験の講義ではデータ解析に対するいくつかの指示が与えられ、それで データへの最初の関数の当てはめが行なわれます。もしかすると、基礎理論の 複数の側面にひとつずつ対応する複数回のプロセスが必要かも知れませんが、 そしてそれらの関数の当てはめのパラメータから本当に欲しかった情報を取り 出すでしょう。しかし、fit を使えば、求めるパラメータの視点から直接モ デル関数を書くことにより、それはしばしば 1 回で済むのです。時々はより 難しい当てはめ問題の計算コストがかかりますが、データ変換もかなりの割合 で避けることが出来ます。もしこれが、当てはめ関数の単純化に関して、前の 段落と矛盾してると思うなら、それは正解です。
"singular matrix" のメッセージは、この Marquardt-Levenberg アルゴリズ ムのルーチンが、次の反復に対するパラメータの値の計算が出来ないことを意 味します。この場合、別な初期値から始めるか、関数を別な形で書き直すか、 より簡単な関数にしてみてください。
最後に、他の当てはめパッケージ (fudgit) のマニュアルから、これらの文書 を要約するようないい引用を上げます: "Nonlinear fitting is an art! (非 線形当てはめ法は芸術だ !)"
help {<項目名>}
もし < 項目名> が指定されなかった場合は、gnuplot についての簡単な説 明が表示されます。指定した項目についての説明が表示された後、それに対 する細目のメニューが表示され、その細目名を入力することで細目に対する ヘルプを続けることができます。そして、その細目の説明が表示された後に、 さらなる細目名の入力を要求されるか、または 1 つ前の項目のレベルへ戻り ます。これを繰り返すとやがて、gnuplot のコマンドラインへと戻ります。
また、疑問符 (?) を項目として指定すると、現在のレベルの項目のリストが 表示されます。
具体例で使用法を紹介します:
history # 履歴全体を表示 history 5 # 履歴内の直前の 5 つを表示 history quiet 5 # エントリ番号なしで直前の 5 つを表示 history "hist.gp" # 履歴全体をファイル hist.gp に書き出す history "hist.gp" append # 履歴全体をファイル hist.gp に追加する history 10 "hist.gp" # 直前の 10 個をファイル hist.gp に出力 history 10 "|head -5 >>diary.gp" # パイプで履歴を 5 つ書き出す history ?load # 履歴内の "load" で始まるものすべてを表示 history ?"set c" # 上と同様 (複数の語は引用符で囲む) hi !reread # "reread" で始まる最も新しい行を実行 hist !"set xr" # 上と同様 (複数の語は引用符で囲む) hi !hi # 当ててみて :-))
popen 関数をサポートするようなシステム (Unix など) では、履歴の出力を パイプ経由で他の外部プログラムに渡すことができます。その場合、上の例の 一つにあるように、ファイル名としてコマンド名の先頭に '| ' をつけたもの を使います。
書式:
if (<条件>) <コマンド行> [; else if (<条件>) ...; else ...]
< 条件> が評価され、もしそれが真 (ゼロでない) ならば、< コマンド行> のコ マンドが実行されます。もし、< 条件> が偽 (ゼロ) ならば、次の else ま での < コマンド行> 全体が無視されます。; を使うと同じ行に複数のコマン ド置くことが可能ですが、これで条件付きのコマンド (if の構文自体) は 終っていないことに注意してください。
例:
pi=3 if (pi!=acos(-1)) print "?Fixing pi!"; pi=acos(-1); print pi
?Fixing pi! 3.14159265358979
if (1==2) print "Never see this"; print "Or this either"
その他:
v=0 v=v+1; if (v%2) print "2" ; else if (v%3) print "3" ; else print "fred"
if と reread を使ってループを構成する例については以下参照:reread (p. )。
load コマンドは、複数のコマンドからなる行の中では最後のコマンドでな ければなりません。
書式:
load "<入力ファイル名>"
入力ファイル名は引用符で囲まなければなりません。
load コマンドは、標準入力からのコマンドの入力のために、特別なファイ ル名 "-" を用意しています。これは、gnuplot のコマンドファイルが、い くつかのコマンドを標準入力から受け付けることを意味します。詳細について は、以下参照: batch/interactive (p. )。
Unix のように popen 関数をサポートするようなシステムでは、'< ' で始まる ファイル名にすることで、入力ファイルをパイプから読み込むことができます。
例:
load 'work.gnu' load "func.dat" load "< loadfile_generator.sh"
gnuplot への引数として与えられたファイル名は、暗黙のうちに load コ マンドによって実行されます。これらは、指定された順にロードされ、その後 gnuplot は終了します。
lower {plot_window_nb}
コマンド lower (raise の反対) は、pm, win, wxt, x11 等の gnuplot の対話型出力形式の実行中に、描画ウィンドウを下 (背後) に下げま す。描画ウィンドウを、デスクトップ上のウィンドウマネージャの z 方向の ウィンドウの重なりの下に置きます。
x11 や wxt のように複数の描画ウィンドウをサポートしている場合、デ フォルトではこのコマンドはそれらの複数のウィンドウを降順に下げ、最初に 作られたウィンドウを一番下に、最後に作られたウィンドウを一番上に並べま す。オプション引数の描画番号が与えられた場合、それに対応する描画ウィン ドウが存在すればそれのみが下げられます。
オプション引数は、単一の描画ウィンドウの出力形式、すなわち pm と win では無視されます。
書式:
pause <time> {"<string>"} pause mouse {<endcondition>}{, <endcondition>} {"<string>"}
< time> は、任意の定数または式です。-1 を指定すると改行キーが押されるま で待ちます。0 を指定すると一切待たず、正の数を指定するとその秒数だけ待 ちます。実行環境が秒以下の時間指定をサポートしていない場合、その時間は整数の秒数に丸められます。pause 0 は print と同じです。
使用している出力形式がマウス機能をサポートしている場合、pause mouse は、マウスクリックがあるか ctrl-C が押されるまで待つようになります。そ うでない出力形式、またはマウス機能が有効になってない場合 pause mouse は pause -1 と同じです。
一つ、あるいは複数の終了条件 (endcondition) が pause mouse の後に与 えられた場合、そのうちのどの一つでも pause は終了します。指定できる終 了条件は、keypress, button1, button2, button3, close, any のいずれかです。pause がキー入力によって終了した場合、押されたキーの ascii コードは MOUSE_KEY に保存され、文字それ自身は、1 文字の文字列値 として MOUSE_CHAR に返されます。keypress が終了条件の一つであれば、 ホットキー (キー割り当てコマンド) は無効になります。buttons3 が終了 条件の一つであれば、拡大機能は無効になります。
どの場合でもマウスの座標は変数 MOUSE_X, MOUSE_Y, MOUSE_X2, MOUSE_Y2 に 保存されます。以下参照: mouse variables (p. )。
注意: pause コマンドは OS へのコマンドであり描画の一部ではないので、 異なる出力装置では異なる動作をする可能性があります。(これは、テキスト とグラフィックスが、どのように混在するかによります。)
例:
pause -1 # 改行キーが押されるまで待つ pause 3 # 3 秒待つ pause -1 "続けるには return を打ってください" pause 10 "これは美しくないですか ? 3 次の spline です" pause mouse "選択したデータ点上で任意のボタンをクリックしてください" pause mouse keypress "有効なウィンドウ内で A-F の文字を入力してください" pause mouse button1,keypress pause mouse any "任意のキー、ボタンで終了します"
亜種である "pause mouse key" は、有効な描画ウィンドウ内での任意のキー 入力によって再開されます。特別なキー入力まで待つようにしたい場合は、以下のような reread によるループを使うことができます:
printf "描画ウィンドウ内で Tab キーを打つと復帰します。" load "wait_for_tab"
ファイル "wait_for_tab" は以下のようなものです:
pause mouse key if (MOUSE_KEY != 9) reread
書式:
plot {<範囲 (ranges)>} { <関数 (function)> | {"<データファイル (datafile)>" {データファイル修飾子}}} {axes <軸 (axes)>}{<表題 (title)>}{with <スタイル (style)>} {, {定義,} <関数> ...}
< 関数> または引用符で囲まれたデータファイル名のどちらか一方を与えます。 関数は一本の数式、または parametric mode においては 2 つの数式の組です。 数式は完全に定義してもいいですし、前の方の gnuplot のコマンド列で部 分的に定義してもいいです (以下参照: user-defined (p. ))。
関数とパラメータは plot コマンド自身の上で定義をすることも可能です。 これは単に他の項目とコンマで分離して記述することでなされます。
軸は、4 種類の組が利用できます; キーワード < 軸> は、特定の直線をどの軸 に尺度を合わせるか、ということを選択するのに使われます。x1y1 は下の 軸と左の軸を指定; x2y2 は上と右の軸の指定; x1y2 は下と右の軸の指定; x2y1 は上と左の軸の指定です。plot コマンドで指定された範囲は、この 最初の軸の組 (下と左) にのみ適用されます。
例:
plot sin(x) plot f(x) = sin(x*a), a = .2, f(x), a = .4, f(x) plot [t=1:10] [-pi:pi*2] tan(t), \ "data.1" using (tan($2)):($3/$4) smooth csplines \ axes x1y2 notitle with lines 5
書式:
plot '<file_name>' {binary <binary list>} {matrix} {index <index list>} {every <every list>} {thru <thru expression>} {using <using list>} {smooth <option>}
修正子の binary, index, every, thru, using, smooth は、そ れぞれに分けて説明します。簡単に言うと、binary はデータ列をバイナリ ファイルから取得できるようにし (デフォルトは ASCII ファイル)、index はマルチデータセットファイルからどのデータセットを表示するのかを選び、 every が、一つのデータセットからどの点を表示するのかを選び、using は一行からどの列を解釈するのかを決定し (thru は、using の特別な場 合である)、そして smooth が、単純な補間と近似を行います。(splot は、よく似た書式を持っていますが、smooth オプションと thru オプシ ョンはサポートしていません)
ASCII データファイル:
データファイルは、一行につき少なくとも一つのデータ点を含む必要がありま す (using は一行から一つのデータポイントを選ぶことができます)。# (VMS では !) で始まる行は、コメントとして扱われ、無視されます。各デ ータ点は、(x,y) の組を表します。エラーバー、または折れ線表示付エラーバ ーの plot では (以下参照: set style errorbars (p. ) またはset style errorlines (p. ))、各データ点は、(x,y,ydelta), (x,y,ylow,yhigh), (x,y,xdelta), (x,y,xlow,xhigh), (x,y,xlow,xhigh,ylow,yhigh) のいずれか を意味します。
どんな場合でも、書式の指定子が using オプションによって与えられてい
なければ、データファイルの各行の数字は、ホワイトスペース (一つまたは複
数の空白かタブ) によって区切られている必要があります。このホワイトスペ
ースは、各行を列の項目に区切ります。ただし、二重引用符で囲まれたホワイ
トスペースは列の勘定では無視され、よって次のようなデータ行は 3 列、と
見なされます:
1.0 "second column" 3.0
データは、指数部に e, E の文字をつけた指数表記で書かれていても構いませ ん。コマンド set datafile fortran が有効な場合は、fortran の指数指定 子 d, D, q, Q も使えます。
必要であるのはただ一つの列 (y の値) のみです。もし x の値が省略された ら、gnuplot はそれを 0 で始まる整数値として用意します。
データファイルにおいて、ブランク行 (空白と改行、復帰以外に文字を含まない行) は重要です -- - ブランク行の対は、index (以下参照:plot datafile index (p. )) を区切ります。2 つのブランク行で分離されたデー タは、別々のデータファイルのデータであるかのように扱われます。
一つのブランク行は、plot に不連続を指示します; ブランク行によって区 切られた点は線で結ばれることはありません (line style で書かれている場 合には)。
もし autoscale の状態であれば (set autoscale 参照)、軸は全てのデータ ポイントを含むように自動的に引き伸ばされて、目盛りが書かれる状態ならば 全ての目盛りがマークされます。これは、2 つの結果を引き起こします: i) splot では、曲面の角は底面の角に一致していないことがあります。この場 合、縦の線は書かれることはありません。ii) 2 種類の軸での、同じ x の範 囲のデータの表示の際、もし x2 の軸に対する目盛りが書かれていない場合は、 x 座標があっていないことがあります。これは x 軸 (x1) は全ての目盛りに まで自動的に引き延ばされるのに対し、x2 軸はそうではないからです。次の 例でその問題を見ることができます:
reset; plot '-', '-' axes x2y1 1 1 19 19 e 1 1 19 19 e
これを避けるには、set autoscale コマンドの fixmin/fixmax オプシ ョンを使うことができます。これは、軸の範囲を自動的に拡張して、次の目盛 りの刻みに合うようにする機能を無効にします。
バイナリデータファイル:
gnuplot はバイナリデータファイルを読むこともできます。しかし、そのファ イルフォーマットに関する十分詳細な情報は、ユーザがコマンドラインから与 えるか、またはサポートされている filetype のバイナリ形式のファイルそ れ自身から抜き出されるかする必要があります。バイナリファイルには 2 つ の形式、matrix バイナリ形式と general バイナリ形式があります。
matrix バイナリ形式は、32 ビット IEEE 規格の浮動小数値 (float) が 2 次 元配列の形で並び、それらの座標値を表す行と列が追加されています。ASCII matrix 同様、using リストにおいては、座標用の列の並び (1 列目) が using の 1 番目の要素 (x 座標) に対応し、座標用の行の並び (1 行目) が using の 2 番目の要素 (y 座標) に対応し、配列の各値が using の 3 番目 の要素 (z 座標) に対応します。
general バイナリ形式は、任意個の列のデータを含み、それらの情報はコマン ドラインで指定する必要があります。例えば array, record, format, using などでサイズや形式、データの次元を指定できます。他にも、ファイ ルヘッダ読み飛ばしたり、エンディアン (endian) を変更するための有用なコ マンドがありますし、配置、データの変換を行なうコマンドの組があります。 それは、一様に標本化されたデータの場合、その座標がファイルには含まれな いことが良くあるからです。matrix バイナリや ASCII データと違っていると ころですが、general バイナリは 1,2,3 といった using リストで生成される 列番号を使わず、むしろ 1 列目はファイルの 1 列目、あるいは format リ ストで指定されたもの、になります。
さまざまな binary オプションに対する大域的なデフォルトの設定も可能で、 それは (s)plot < filename> binary ... コマンドに与えるオプションと全 く同じ書式で指定できます。その書式は set datafile binary ... です。 一般的な規則として、デフォルトのパラメータはファイルから抜き出されたパ ラメータで上書きされ、それはコマンドラインで指定された共通なパラメータ で上書きされます。
例えば array, record, format, filetype の general バイナリ形式 を特定するようなキーワードが何もついていなければ、デフォルトのバイナリ 形式は matrix バイナリです。
general バイナリデータは、特別なファイル名 '-' を使ってコマンドライン から入力することもできます。しかし、これはキーボードからの入力を意図し たものではなく、パイプを使ってプログラムにバイナリ形式を変換させるため のものです。バイナリデータには最後を表す記号がありませんので、gnuplot はパイプからデータを読み込む場合、array 指定子で指定した数の点数にな るまでデータを読み込み続けます。
詳細に関しては、以下参照: datafile binary (p. )。
詳細に関しては、以下参照: binary matrix (p. ), binary general (p. )。
書式:
plot '<file_name>' {binary <binary list>} ... splot '<file_name>' {binary <binary list>} ...
general バイナリ形式は、ファイル構造に関する情報に関連するキーワード、 すなわち array, record, format, filetype などを < binary list> 内に与えることで有効になります。それ以外の場合は matrix バイナリ形式と見なされます。(詳細に関しては、以下参照: binary matrix (p. )。)
バイナリ形式に関する情報が自動的にファイルから読み取ることができるよう な標準的なファイル形式もいくつかあります (その一覧を見るには、gnuplot の対話画面から show datafile binary してください)。それ以外の場合はコマンドライン、あるいはデフォルトの値を設定する必要があります。キーワ ードに関しては以下で説明します。
< binary list> に与えるキーワード filetype は、ファイルを読み込むのに 使用されるルーチン、すなわちデータの形式の扱いを制御します。サポートし ている filetype の一覧を見るには、show datafile binary filetypes と してください。filetype を指定しない場合の規則は、splot 用に binary キーワードが単独で与えられた場合は古典的な gnuplot バイナリ形式だと見 なされ、その他全ての状況、すなわち plot 用かまたは少なくとも一つの < binary list> キーワードが与えられたような場合は、raw バイナリファイル とみなされ、そのキーワードによってバイナリ形式が指定されます。
general バイナリデータファイルは 2 つの基本的なクラスに分かれますが、 それがどのように扱われるのかによって両方のクラスに入る場合もあります。 一つのクラスは、データは一様にサンプリングされていると見なされ、点の座 標は必然的にそこから生成されます。このクラスでは < binary list> キーワ ードを用いて全ての制御が行なわれます。そして、このクラスでの設定の優先 順位は、コマンドラインパラメータがファイル内のパラメータを上書きし、そ れはデフォルトの設定を上書きします。もう一つのクラスは、座標情報がファ イル内に含まれた複数のファイルの組のためのもの、あるいは gnuplot バイ ナリのような非一様な標本化を含み得る一つのファイルのためのものです。
gnuplot バイナリのような特殊なデータファイル以外では、一般にバイナリデータは概念上は ASCII データと同様に考えられます。各点は情報の列を持っ ていて、それは using によって結びつけられる < using list> で選択され ます。format 文字列が何も指定されなかった場合、gnuplot はバイナリ変 数の数を < using list> で与えられる最大の列番号に等しく取ります。例え ば using 1:3 の場合は 3 列ずつデータが読み取られ、2 番目のものは無視 されます。各描画スタイルにはその典型的なパラメータの個数があり、それに 基づく < using list> がデフォルトとして選択されます。例えば with image では デフォルトで using 1 が、with rgbimage ではデフ ォルトで using 1:2:3 が使われます。using で 点/線/index を表す特別 な文字は、一般にはバイナリデータでは使うべきではないことに注意してくだ さい。これを制御する < binary list> のキーワードがあります。
今のところ、3 次元までの配列が書式として許されていますが、3 次元配列を 扱うための規則はまだ何も用意されていません。
さらに、* 文字がついた、"読み捨てられる" 列を書式に含めることも可能 です。例えば前の例で真中の列のデータを飛ばすのに format="%uchar%*int%float" と書いて gnuplot は真中の整数データを読み 捨てさせることができます。使用できる変数サイズの一覧は、 show datafile binary datasizes で見ることができます。それらは、それ ぞれのコンパイルによってそのバイトサイズとともにマシンに依存する変数名 のグループと、マシンに依存しない変数名のグループに分かれています。
little: 小さい桁から大きな桁へ並ぶ big: 大きな桁から小さな桁へ並ぶ default: compiler と同じエンディアンと見なす swap (swab): エンディアンを変更する (おかしいようならこれを 使ってみてください)
gnuplot は、コンパイル時にオプションが指定されていれば、"middle" (や "pdp") エンディアンもサポートできます。
特別なファイル形式として auto があり、この場合 gnuplot はバイナリフ ァイルの拡張子が、サポートされている形式の標準的な拡張子であるかをチェ ックします。
コマンドラインキーワードはファイルから読み取る設定を上書きするのに使わ れ、ファイルから読み取る設定はデフォルトの設定を上書きします (詳細は 以下参照: set datafile binary (p. ))。
http://www.esrf.fr/computing/expg/subgroups/general/format/Format.html
描画モードが plot の場合、指定には x と y の 2 つの文字を使うことが でき、splot に対しては x, y, z の 3 つの文字を使うことができます。
割り当てに関しては、点/線/面から直交座標方向へのみに制限する内部事情は 別にありません。この理由で、円柱座標への割り当てのための指定子も用意さ れていて、それらは直交座標の x, y, z に類似した形で t (角度), r, z と なっています。
以下のキーワードも座標の生成時にのみ適用されます。しかし、以下のものはmatrix バイナリファイルにも使われます。
配列をグラフのその他の場所に配置したい場合、origin キーワードで指定 した場所に gnuplot は配列の左下の点を合わせます。その指定は、plot で は 2 つの座標の組、splot では 3 つの座標の組を指定してください。例え ば origin=(100,100):(100,200) は、一つのファイルに含まれる 2 つのデ ータに対する指定で、2 次元の描画に対する指定です。2 つ目の例として origin=(0,0,3.5) をあげると、これは 3 次元描画用の指定です。
キーワード rotate は, plot, splot の両方で、2 次元面に対して適用 されます。回転は座標平面の正の角度に関して行なわれます。
角度は、ラジアン単位ですが、pi や degrees の倍数としてのラジアンでも表 現できます。例えば、rotate=1.5708, rotate=0.5pi, rotate=90deg は すべて同じ意味です。
origin が指定された場合、回転は平行移動の前に左下の点を中心にして行 なわれます。それ以外では回転は配列の中心 (center) に関して行なわれま す。
まず最初に 2 次元の回転が行なわれ、その次に 3 次元の回転が行なわれます。 つまり、R' をある角による 2 x 2 の回転行列とし、P を (0,0,1) を (xp,yp,zp) へ子午線方向に回転させる 3 x 3 の行列とし、R' を左上の部分 行列として持ち 3,3 成分が 1 でその他の成分が 0 であるような行列 (つま り z 軸周りの回転行列) とすれば、この変換を表す行列による関係式は v' = P R v となります。ここで、v はデータファイルから読み込まれた 3 x 1 の位置ベクトルです。ファイルのデータが 3 次元的なものでない場合 は、論理的なルールが適用されて 3 次元空間内のデータと見なされます (例 えば、通常は z 座標は 0 とされ、xy 平面内の 2 次元データと見なされます)。
# 2 つの float の値を選択し (2 つ目の値は無意味)、一方を読み捨て、 # 一つおきの float 値を無限に長く続く 1 次元データとして使用 plot '<file_name>' binary format="%float%*float" using 1:2 with lines
# データファイルから座標を生成するのに必要な情報をすべてそのヘッ # ダに含んでいる EDF ファイルの場合 plot '<file_name>' binary filetype=edf with image plot '<file_name>.edf' binary filetype=auto with image
# 3 つの符号なし文字型整数値 (unsigned char) を生の RGB 画像の色 # 成分として選択し、y 方向は反転させ画像の方向を座標平面上で変更 # する (左上が原点になるように)。ピクセルの間隔も指定し、ファイ # ルには 2 つの画像が含まれていて、そのうち一つは origin で平行 # 移動する。 plot '<file_name>' binary array=512x1024:1024x512 format='%uchar' \ dx=2:1 dy=1:2 origin=(0,0):(1024,1024) flipy u 1:2:3 w rgbimage
# 4 つの別のデータからなり、座標情報もデータファイルに含まれてい # る。ファイルは gnuplot が実行されているシステムとは異なるエン # ディアンで生成されている。 splot '<file_name>' binary record=30:30:29:26 endian=swap u 1:2:3
書式:
plot 'file' every {<ポイント増分>} {:{<ブロック増分>} {:{<開始ポイント>} {:{<開始ブロック>} {:{<終了ポイント>} {:<終了ブロック>}}}}}
プロットされるデータポイントは、< 開始ポイント> から < 終了ポイント> ま で < ポイント増分> の増加で選ばれ、ブロックは < 開始ブロック> から < 終了 ブロック> まで < ブロック増分> の増加で選ばれます。
各ブロックの最初のデータは、ファイル中の最初のブロックと同じように、 「0 番」とされます。
プロットできない情報を含んでいる行もカウントされることに注意して下さい。
いくつかの数字は省略することができます; 増分のデフォルトは 1 、開始の 値は最初のポイントか最初のブロック、そして終了の値は最後のポイントか最 後のブロックに設定されます。every が指定されないなら、全ての行の全て のポイントがプロットされます。
例:
every :::3::3 # 4 番目のブロックだけ選ばれます (0 番が最初) every :::::9 # 最初の 10 ブロックが選ばれます every 2:2 # 1 つおきのブロックで 1 つおきのポイントが選ば # れます every ::5::15 # それぞれのブロックでポイント 5 から 15 までが # 選ばれます
参照:
http://www.gnuplot.info/demo/simple.html単純な plot デモ (simple.dem)
,
http://www.gnuplot.info/demo/surface1.html非パラメータモードでの splot デモ
,
http://gnuplot.sourceforge.net/demo/surface2.htmlパラメータモードでの splot デモ
pop(x) = 103*exp((1965-x)/10) plot [1960:1990] 'population.dat', pop(x)
ファイル "population.dat" は次のようなファイルです。
# Gnu population in Antarctica since 1965 1965 103 1970 55 1975 34 1980 24 1985 10
書式:
plot 'file' index <m>{{:<n>}:<p>}
データセットは 2 行の空白で分離されています。index < m> は < m> 番目の セットだけを選択します; index < m> :< n> は < m> から < n> までのデータセ ットの選択; index < m> :< n> :< p> は、< m> , < m> +< p> , < m> +2< p> , など、< p> おきのセットを選択し、セット < n> で終了します。C 言語の添字 (index) の 付け方に従い、index 0 はそのファイルの最初のデータセットを意味します。 大きすぎる index の指定にはエラーメッセージが返されます。index が指 定されない場合は、全てのデータセットが単一のデータセットとして描かれま す。
例:
plot 'file' index 4:5
http://www.gnuplot.info/demo/multimsh.html
書式:
smooth {unique | frequency | csplines | acsplines | bezier | sbezier}
unique と frequency は、データを単調に揃えた後でそれらを plot しま す。他のルーチンはいずれも、データの両端の点の間を結ぶ、ある連続曲線の 係数を決定するためにデータを使います。この曲線は、関数として同じ方法で 描画されます。すなわち、それらの値は x 座標に沿う同じ幅の区間ごとに選 ばれ (以下参照: set samples (p. ))、それらの点を線分でつなぐことにより (も し line style が選ばれているのならば) 描画されます。
もし autoscale の状態であれば、描画範囲はグラフの境界線の中に曲線が 収まるように計算されます。
もし autoscale の状態でなく、smooth のオプションが acspline か cspline であれば、生成する曲線の標本化は、入力データを含むような x の範囲と、set xrange などで定義される固定された横座標の範囲の共通部 分の上で行なわれます。
選択されたオプションを適用するのにデータの点数が少なすぎる場合は、エ ラーメッセージが表示されます。その最小のデータ数は unique と frequency では 1 つ、acsplines では 4 つ、他のオプションでは 3 つ です。
smooth オプションは、関数の描画のときには無視されます。
plot 'data-file' using 1:2:(1.0) smooth acsplines
性質上、重みの絶対的な大きさは、曲線を構成するのに使われる区分の数を決 定します。もし重みが大きければ、個々のデータの影響は大きくなり、そして その曲線は、隣り合う点同志を自然 3 次スプラインでつないで得られるもの に近づきます。もし重みが小さければ、その曲線はより少ない区分で構成され、 それによってより平滑的になります。その最も極端な場合はただ 1 つの区分 からなる場合であり、それは全てのデータに重みの付き線形最小 2 乗近似に よって作られます。誤差の立場から言えば、平滑さの重みは、その曲線に対す る「平滑化因子」によって分割された各点への、統計的な重みと見ることがで きます。それにより、そのファイル中の (標準的な) 誤差は平滑さの重みとし て使うことができます。
例:
sw(x,S)=1/(x*x*S) plot 'data_file' using 1:2:(sw($3,100)) smooth acsplines
http://www.gnuplot.info/demo/mgr.htmlデモ
'-' は、データとコマンドを一緒に持つことが有用である場合のためにあ ります。例えば、gnuplot があるフロントアプリケーションのサブプロセ スとして起動される場合などがこれにあたります。例として、デモンストレ ーションでこの機能を使うものがあるでしょう。index や every のよう な plot のオプションが与えられていると、それらはあなたに使われるこ とのないデータを入力する事を強要します。次の例を見てください。
plot '-' index 0, '-' index 1 2 4 6
10 12 14 e 2 4 6
10 12 14 e
これは、実際に動作しますが、
plot '-' , '-' 2 4 6 e 10 12 14 e
とタイプする方が楽でしょう。
もし、replot コマンドで '-' を使うなら、あなたは 1 度以上データを入力する必要があでしょう (以下参照: replot (p. ))。
空のファイル名 ('') は、直前のファイル名が再び使われることを指示しま す。これは、
plot 'ある/とても/長い/ファイル名' using 1:2, '' using 1:3, '' using 1:4
のようなときに便利です。(もし同じ plot コマンド上で、'-' と '' の 両方を使用すると、上の例にあるように、インラインデータの 2 つのセット を与える必要があります。)
popen 関数を持っているコンピュータシステム (Unix) の上では、データフ ァイルは、'< ' で始まるファイル名によって、シェルコマンドからパイプ入 力することができます。例えば
pop(x) = 103*exp(-x/10) plot "< awk '{print $1-1965, $2}' population.dat", pop(x)
は、最初の人口の例と同じ情報を描画します。ただし、x 座標は 1965 年か らの経過年を表すようになります。この例を実行するときは、上のデータフ ァイルのコメント行をすべて削除しなければなりませんが、または上のコマ ンドの最初の部分を次のように変えることもできます (コンマに続く部分):
plot "< awk '$0 !~ /^#/ {print $1-1965, $2}' population.dat"
このアプローチは最も柔軟性がありますが、using あるいは thru キー ワードを用いた単純なフィルタリングで行うことも可能です。
書式:
plot 'file' thru f(x)
これは次と同様です:
plot 'file' using 1:(f($2))
後者の方がより複雑に見えますが、この方が柔軟性を持っています。さらに 自然な
plot 'file' thru f(y)
も動作します (すなわち、y をダミー変数として使うことができます)。
thru は splot と fit でも通りますが、何の効果も持ちません。
書式:
plot 'file' using {<entry> {:<entry> {:<entry> ...}}} {'format'}
もし、フォーマット (format) が指定されれば、C のライブラリ関数 'scanf' を使ってデータファイルの各行をそのフォーマット文字列に従って読み込みま す。そうでなければ、行はスペースまたはタブの所で列に分割されて読み込ま れます。時系列フォーマットデータ (time-format data) の書式はこの方法で は指定できません (代わりに set xdata time を使ってください)。
データは entry の指定に従った列に並び直されます。各 < entry> には、 データを選び出すための単なる列の番号、カッコで囲まれた数式を指定するか、 あるいは何も指定しません。数式中では、最初の列の値を読み込むために $1、 2 番目の列の項目を使うために $2、といった書き方を使用できます。 また、column(x) や valid(x) といったものも使うことができます。 ここで、x は結果として整数になる任意の数式です。column(x) は x 番目の データを返します。valid(x) は x 番目のデータが有効な値かをテストします。 列番号の 0 は、各点毎に 0 から始まる番号を表し、それは 2 行の空行が 来たところでリセットされます。列番号の -1 は 0 から始まるデータ行の 番号を意味します。これは 1 行の空行毎に 1 ずつ増加し、2 行の空行が来た ところでリセットされます。列番号の -2 は index を意味します。これは 2 行の空行が来たところで 1 ずつ増加します。< entry> に何も書かなければ その entry のリストの順にデフォルトの値が使われます。例えば using ::4 は using 1:2:4 と解釈されます。
注: call コマンドも $ を特別な文字として使います。call の引数リスト の中に列番号を含ませる方法の詳細については、以下参照: call (p. )。
using にただ一つの entry を指定した場合はその < entry> は y の値とし て使われ、データ点の番号が x として使われます。例えば "plot 'file' using 1" は "plot 'file' using 0:1" と同じ意味です。 using に 2 つの entry を与えた場合、それらは x, y として使われます。 さらに entry を追加すると、それらは x および/または y の誤差に使われま す。誤差情報を使った plot スタイルの詳細については、以下参照:set style (p. )。そして、回帰曲線法での誤差情報の使用については、以下参照:fit (p. )。
'scanf' 関数では色々なデータ形式の数値入力が使えますが、gnuplot は全 ての入力データを倍精度浮動小数とみなしますから、gnuplot では %lf が本質的に唯一の数値入力指定、ということになります。 書式文字列には、少なくとも一つ、そして 7 つ以下の、そのような入力指定子を入れる必要があります。 'scanf' は数と数の間にホワイトスペース - 空白、タブ (" \ t")、改行 (" \ n")、 または改ページ (" \ f") - があると期待します。それ以外の入力は明示的にスキップされるべきです。
" \ t", " \ n", " \ f" を使うときはシングルクォートよりむしろダブルクォートを 使うべきであることに注意してください。
例:
次の例は、1 番目のデータに対する 2 番目と 3 番目の和の値を plot します。
書式文字列は、各列データがスペース区切りでなく、カンマ区切りであること
を指示していますが、同じことが set datafile separator "," を指定する
ことでも可能です。
plot 'file' using 1:($2+$3) '%lf,%lf,%lf'
次の例は、より複雑な書式指定でデータをファイル "MyData" から読み込み
ます。
plot 'MyData' using "%*lf%lf%*20[^\n]%lf"
この書式指定の意味は以下の通りです:
%*lf 数値を無視 %lf 倍精度浮動小数を読み込む (デフォルトでは x の値) %*20[^\n] 20 個の改行以外の文字を無視 %lf 倍精度浮動小数を読み込む (デフォルトでは y の値)
3 項演算子 ?: を使ってデータをフィルタする一つの芸当を紹介します。
plot 'file' using 1:($3>10 ? $2 : 1/0)
これは、1 列目のデータに対して、3 列目のデータが 10 以上であるような2 列目のデータを plot します。1/0 は未定義値であり、gnuplot は未定 義の点を無視するので、よって適切でない点は隠されることになります または、あらかじめ定義されている値 NaN を使っても同じことになります。
カッコで始まっていない限りは定数式を列番号として使うことができます。 例えば using 0+(複雑な式) の様なことができます。そして、その数式は、 カッコでスタートしていなければ数式の値が一度評価され、カッコでスタート していれば個々のデータ点を読み込むためにその値が一度評価される、という 点が重要です。
時系列フォーマットデータを使っている場合、その時間のデータは複数の列に 渡らせることができます。その場合、他のデータの開始位置を計算するとき、 時間のデータに空白が含まれていることに注意してください。例えば、データ 行の最初の要素がスペースが埋め込まれた時間データであるならば、y の値は 3 列目の値として指定されるべきです。
plot 'file' と plot 'file' using 1:2、そして plot 'file' using ($1):($2) には微妙な違いがあることに注意してくださ い。1) file が 1 列と 2 列のデータを持つ行をそれぞれ含んでいるとする と、データが 1 列のみの行に対しては、最初のものは x の値を作り出し、2 番目のものはその行は無視し、3 番目のものはそれを未定義の値として保存し ます (折れ線で plot している場合 (plot with lines)、その未定義の点を通 過する線を結ばないように)。2) 1 列目に文字列を含んでいるような行がある 場合、最初のものはエラーとして plot を中止しますが、2 番目と 3 番目の ものはその不要な行を読みとばします。
実際、最初に単に
plot 'file' using 1:2
と指定することで、大抵の場合どんなにゴミのデータを含む行を持つファイル をも plot することが可能になります。しかし、どうしてもデータファイルに 文字列を残しておきたいならば、そのテキスト行の第一列にコメント文字 (#) を置く方がより安全でしょう。
http://www.gnuplot.info/demo/using.html弱々しい using のデモ
gnuplot が configure 時に -enable-datastrings オプションをつけてイン ストールされているなら、さらにデータファイル中のテキストファイルを処理 する using の追加修飾子を使うことができます。以下参照: datastrings (p. ),using xticlabels (p. ), using title (p. )。
plot 'data' using 1:($2/$3) title column(N)
この場合、最初の行の第 N 列が、2 列目を 3 列目で割ったデータから作られ る描画グラフの説明に使用されます。先頭行の 2 列目、3 列目は無視されま す。
plot 'datafile' using <xcol>:<ycol>:xticlabels(<labelcol>) with <plotstyle>
目盛りの見出し、任意の描画軸 x,x2,y,y2,z 用に読みだすことができます。 ticlabels(< labelcol> ) 指定は、using 指定の中で、そのデータの座標指 定が全て済んだ後に行う必要があります。有効な X,Y[,Z] 座標の組を持つ各 データ点に対して、< labelcol> 列に見つかるテキスト部分は、その点の X 座 標と同じ位置の x 軸の刻みのラベルに追加されます。 xticlabels(< labelcol> ) は xtic(< labelcol> ) と省略することもできま す。
例:
splot "data" using 2:4:6:xtic(1):ytic(3):ztic(6)
この例では、x 軸、y 軸の見出しは x,y 座標値とは別の列から取り出されま すが、z 軸の見出しは、対応する点の z 座標値から生成されます。
デフォルトでは、gnuplot はデータファイルの各行に以下のような 3 つ、4 つ、あるいは 6 つの列があることを期待しています:
(x, y, ydelta), (x, y, ylow, yhigh), (x, y, xdelta), (x, y, xlow, xhigh), (x, y, xdelta, ydelta), (x, y, xlow, xhigh, ylow, yhigh)
x 座標は必ず指定しなければいけません。各数値を書く順序も上で挙げた通り でなくてはなりません。ただ、using 修飾子を使えばその順序を操作できま すし、欠けている列の値も補うことは可能ですが。例えば、
plot 'file' with errorbars plot 'file' using 1:2:(sqrt($1)) with xerrorbars plot 'file' using 1:2:($1-$3):($1+$3):4:5 with xyerrorbars
最後の例は、相対的な x の誤差と絶対的な y の誤差、という、サポートされ ていない組のファイルに対するものです。using エントリが相対的な x の 誤差から絶対的な x の最小値と最大値を生成しています。
y のエラーバーは、(x, ylow) から (x, yhigh) への鉛直な線として描かれま す。ylow と yhigh の代わりに ydelta が指定されたときは、 ylow = y - ydelta, yhigh = y + ydelta となります。ある行にデータが 2 つしかなければ、ylow と yhight はともに y となります。x エラーバーは同 様に計算された水平線です。データの各点を結ぶ折れ線を引きたい場合は、 with errorbars と with lines を指定して、同じデータファイルを 2 回 plot して下さい (ただし、キーの中に 2 つのエントリを作らないように、 その一方には notitle オプションを使うことを忘れないで下さい)。他の選 択肢として、errorlines コマンドもあります (以下参照: errorlines (p. ))。
エラーバーには、もし set bars を使っていなければ、そのそれぞれの端に 垂直な線分がつきます (詳細は以下参照: set bars (p. ))。
自動範囲指定が有効であれば、その描画範囲はエラーバーも含むように調整 されます。
以下も参照
http://gnuplot.sourceforge.net/demo/mgr.htmlエラーバーのデモ
さらなる情報に関しては、以下参照: plot using (p. ), plot with (p. ),set style (p. )。
デフォルトの状態では、gnuplot は、データファイルの各行に 3 個、4 個、 6 個のいずれかの個数のデータがあることを期待し、それぞれ以下のいずれかに対応します。
(x, y, ydelta), (x, y, ylow, yhigh), (x, y, xdelta), (x, y, xlow, xhigh), (x, y, xdelta, ydelta), (x, y, xlow, xhigh, ylow, yhigh)
x 座標は指定する必要がありますし、データの順番も上の形式である必要があ りますが、using 修飾子でその順番を操作したり、欠けている列に対する値 を与えたりすることができます。例えば
plot 'file' with errorlines plot 'file' using 1:2:(sqrt($1)) with xerrorlines plot 'file' using 1:2:($1-$3):($1+$3):4:5 with xyerrorlines
最後の例は、相対的な x の誤差と絶対的な y の誤差、というサポートされて いない組合せのデータのファイルに対するもので、using で相対的な誤差か ら絶対的な x の最小値と最大値を生成しています。
y 誤差線は (x, ylow) から (x, yhigh) へ描画される縦線です。ylow, yhigh 代わりに ydelta が指定された場合は、ylow = y - ydelta, yhigh = y + ydelta と扱われます。ある行に 2 つのデータしかない場合、yhigh, ylow は両方と も y になります。x 誤差線は同様の方法で計算される水平線です。
誤差線には、set bars が指定されていない場合、その両端で垂直に交わる 線分が付きます (詳細は以下参照: set bars (p. ))。
自動縮尺 (autoscaling) が ON の場合、描画範囲は誤差線が入るように調整 されます。
更なる情報については、以下参照: plot using (p. ), plot with (p. ), set style (p. )。
例:
plot sin(t),t**2 splot cos(u)*cos(v),cos(u)*sin(v),sin(u)
データファイルは前と同じように描画されます。ただし、データファイルが 描画のために与えられる前に、任意の媒介変数関数が先に完全に指定された 場合を除いてです。言い換えると、x の媒介変数関数 (上の例では sin(t)) と y の媒介変数関数 (上の例では t**2) との間に、他の修飾子やデータ 関数をはさみこんではいけません。そのようなことをすると、構文エラーにな り、媒介変数関数が完全には指定されていない、と表示されます。
with や title のような他の修飾子は、媒介変数関数の指定が完了した 後に指定しなければいけません。
plot sin(t),t**2 title 'Parametric example' with linespoints
以下も参照
http://www.gnuplot.info/demo/param.html媒介変数モードのデモ。
書式:
[{<dummy-var>=}{{<最小値>}:{<最大値>}}] [{{<最小値>}:{<最大値>}}]
最初の範囲指定は独立変数の範囲 (xrange またはパラメトリックモードで は trange) で、2 番目のものは従属変数の範囲 yrange (パラメトリック モードでは xrange) となります。< dummy-var> には独立変数の新しい別名を 指定します (デフォルトの変数名は set dummy で変更できます)。< 最小値> , < 最大値> には定数式、あるいは * を書くことができます。
パラメトリックモードでなければ、与えられるべき範囲指定は xrange, yrange の順になります。
パラメトリックモードでは、plot コマンドに対してはその順序は trange, xrange, yrange になります。以下の plot コマンドは、trange を[-pi:pi], xrange を [-1.3:1.3], yrange を [-1:1] に設定する例です。
plot [-pi:pi] [-1.3:1.3] [-1:1] sin(t),t**2
x2 の範囲と y2 の範囲はここでは指定できないことに注意してください。 それには set x2range や set y2range が使われます。
範囲は適切なモードに対して、上に示した順序で解釈されます。必要な範囲 指定が一度全て指定されると、再び指定し直すことはありませんが、必要ない 部分を全く指定しないようにはできません - その代わりそこに空の範囲指定 [] を置きます。
* は、最小値や最大値に自動範囲指定 (autoscale) の機能を使うことを 可能にします。以下も参照: set autoscale (p. )。
plot や splot のコマンド行で指定された範囲はそのグラフにのみ影響を 及ぼします。よって、その後のグラフのデフォルトの範囲を変更するには、 set xrange や set yrange を使用してください。
時間データに対しては、範囲はクォートで囲んで指定する必要があります (データファイルに現われる時間データと同じ形式の)。gnuplot はその 範囲を読みこむのに時間書式文字列 (timefmt) を使用します。詳しくは 以下参照: set timefmt (p. )。
例:
以下は現在の範囲を使用します:
plot cos(x)
以下は x の範囲のみの指定です:
plot [-10:30] sin(pi*x)/(pi*x)
以下は上と同じですが、仮変数として t を使います:
plot [t = -10 :30] sin(pi*t)/(pi*t)
以下は x と y の両方の範囲の指定です:
plot [-pi:pi] [-3:3] tan(x), 1/x
以下は、y の範囲のみの指定で、両方の軸の自動範囲指定機能を無効にします:
plot [ ] [-2:sin(5)*-8] sin(x)**besj0(x)
以下は x の最大値と y の最小値のみの指定です。
plot [:200] [-pi:] exp(sin(x))
以下は x の範囲を時系列データとして指定しています:
set timefmt "%d/%m/%y %H:%M" plot ["1/6/93 12:00":"5/6/93 12:00"] 'timedata.dat'
書式:
title "<title>" | notitle ["<ignored title>"]
ここで < title> はその曲線の新しいタイトルで、クォートで囲む必要があり ます。クォートはキーには表示されません。特殊文字も、バックスラッシュに 続く 8 進値 (例えば " \ 345" のように) を使うことで用いることができます。 タブ文字 " \ t" は認識されます。バックスラッシュのそのような作用はダブル クォートで囲まれた文字列でしか効きません。逆にその作用を働かさないよう にするにはシングルクォートを使ってください。改行文字 " \ n" はどちらの型の クォートでもキーでは働きません。
曲線タイトルとサンプルは予約語 notitle を使うことでキーから削除でき ます。何もないタイトル (title '') は notitle と同じ意味を持ちます。 サンプルだけが欲しいときは、一つ以上の空白をタイトルの後ろに入れてください (tilte ' ')。notilte の後ろに文字列をつけた場合、その文字列 は無視されます。
key autotitles が設定されて (デフォルト)、かつ title も notitle も指定されなかった場合、曲線のタイトルは plot コマンド上にある関数名 かデータファイル名になります。ファイル名の場合は、指定される任意のデー タファイル修飾子もそのデフォルトタイトルに含まれます。
位置やタイトルの位置揃えなどのキーのレイアウトは、set key で制御でき ます。詳細は以下参照: set key (p. )。
例:
以下は y=x をタイトル 'x' で表示します:
plot x
以下は、x の 2 乗をタイトル "x^
2" で、ファイル "data.1" をタイトル"measured data" で表示します:
plot x**2 title "x^2", 'data.1' t "measured data"
以下は、極座標グラフの周りに円形の境界を書き、タイトルなしで表示します:
set polar; plot my_function(t), 1 notitle
書式:
with <style> { {linestyle | ls <line_style>} | {{linetype | lt <line_type>} {linewidth | lw <line_width>} {linecolor | lc <colorspec>} {pointtype | pt <point_type>} {pointsize | ps <point_size>} {fill | fs <fillstyle>} {nohidden3d | nocontours} {palette}} }
ここで、< style> は lines, points, linespoints, impulses, dots, steps, fsteps, histeps, errorbars, labels, xerrorbars, yerrorbars, xyerrorbars, errorlines, xerrorlines, yerrorlines, xyerrorlines, boxes, histograms, filledcurves, boxerrorbars, boxxyerrorbars, financebars, candlesticks, vectors, image, rgbimage, pm3d の中のいずれかです。これらのいくつかに対してはデー タを付け足す必要があります。それぞれのスタイルの詳細については、以下参照: plotting styles (p. )。fill は 2 次元描画のみに関係があります (今の ところは boxes, boxxyerrorbars と candlesticks のみ)。 filledcurves と pm3d (pm3d は splot でのみ使用される) には、上 には書かれていない追加のオプションを与えることもできます。詳細は、それ らのヘルプや下にある例を参照してください。
デフォルトのスタイルは set style function や set style data コマン ドで決定されます。
デフォルトでは、それぞれの関数やデータファイルは、使うことができる型の 最大数に達するまで異なる線種、点種を使います。すべての端末用ドライバは 最低 6 つの異なる点種をサポートしていて、もしたくさん要求された場合、 それらを順に再利用していきます。LaTeX ドライバは、それより 6 つ多く点種 (いずれも円の変種) を持っていて、よって点での曲線の描画は 12 種類の曲線 が繰り返されるのみです。PostScript ドライバは (postscript) 全部で 64 種類の 点種を持っています。
一つの描画で線種や点種を選びたいならば、< line_type> や < point_type> を 指定してください。これらの値は、その描画で使われる線種や点種を指定する 正の整定数 (または数式) です。使用する端末で使える線種、点種を表示する には test コマンドを使ってください。
描画の線の幅や点の大きさは < line_width> や < point_size> で変更できます。 これらはその各々の端末のデフォルトの値に対する相対的な値として指定しま す。点の大きさは全体に通用するように変更できます。詳細は以下参照:set pointsize (p. )。しかし、ここでセットされる < point_size> と、 set pointsize でセットされる大きさは、いずれもデフォルトのポイントサ イズに掛けられることに注意してください - すなわち、それらの効果は累積 はしません。例えば、set pointsize 2; plot x w p ps 3 は、デフォルト のサイズの 3 倍であって、6 倍ではありません。
ラインスタイルの一部分、あるいは各 plot において pointsize variable という指定も可能です。この場合、入力には追加の 1 列が要求されます。例 えば 2D 描画では 3 列、3D 描画では 4 列のデータが必要になります。個々 の点のサイズは、全体を通しての pointsize に、データファイルからの入力 による値をかけたものとして決定されます。
set style line を使って線種/線幅、点種/点幅の組を定義すれば、そのス タイルの番号を < line_style> にセットすることでそれらを使うことができま す。
gnuplot が pm3d をサポートするようにインストールされているならば、 splots において lines, points, dots の色を滑らかに変化させるための特 別なキーワード palette が使えます。その色は、コマンド set palette であらかじめ設定された滑らかに変化するカラーパレットから選択します。色 の値は、点の z 座標の値か、または using で 4 番目のパラメータとして 指定される色座標に対応します。2 次元、3 次元の描画 (plot と splot コマンド) の両方で、パレット色を小数値かまたはカラーボックスの範囲へ対 応づけられた値のいずれかで指定することができます。パレット色の値は、 using 指定で明示的に指定された入力列から読み込むことも可能です。 以下参照: colors (p. ), set palette (p. ), linetype (p. )。
キーワード nohidden3d は、splot コマンドで生成される描画にのみ適用 されます。通常、グローバルなオプション set hidden3d はグラフ上の全て の描画に適用されますが、各々の描画に nohidden3d オプションをつけるこ とで、それを hidden3d の処理から除外することができます。nohidden3d がマークされた曲面以外の個々の描画要素 (線分、点、ラベル等) は、通常は 他の何らかの描画要素で隠されてしまう場合も全て描画されます。
同様に、キーワード nocontours は、グローバルに "set contour" 指定が 有効な場合でも、個別の plot に対する等高線描画機能をオフにします。
キーワードは暗示するような形で省略可能です。
linewidth, pointsize, palette オプションは全ての端末装置でサポー トされているわけではないことに注意してください。
例:
以下は、sin(x) を鉛直線で描画します:
plot sin(x) with impulses
以下は、x を点で描画し、x**2 をデフォルトの方式で描画します:
plot x w points, x**2
以下は、tan(x) を関数のデフォルトの方式で、"data.1" を折れ線で描画します:
plot [ ] [-2:5] tan(x), 'data.1' with l
以下は、"leastsq.dat" を鉛直線で描画します:
plot 'leastsq.dat' w i
以下は、データファイル "population" を矩形で描画します:
plot 'population' with boxes
以下は、"exper.dat" をエラーバー付きの折れ線で描画します (エラーバーは3 列、あるいは 4 列のデータを必要とします):
plot 'exper.dat' w lines, 'exper.dat' notitle w errorbars
もう一つの "exper.dat" のエラーバー付きの折れ線 (errorlines) での描画
方法 (エラーバーは 3 列、あるいは 4 列のデータが必要):
plot 'exper.dat' w errorlines
以下は、sin(x) と cos(x) をマーカー付きの折れ線で描画します。折れ線は
同じ線種ですが、マーカーは異なったものを使います:
plot sin(x) with linesp lt 1 pt 3, cos(x) with linesp lt 1 pt 4
以下は、"data" を点種 3 で、点の大きさを通常の 2 倍で描画します:
plot 'data' with points pointtype 3 pointsize 2
以下は、"data" を描画しますが、4 列目から読んだデータを pointsize の値として使用します:
plot 'data' using 1:2:4 with points pt 5 pointsize variable
以下は、2 つのデータ集合に対して、幅のみ異なる線を用いて描画します:
plot 'd1' t "good" w l lt 2 lw 3, 'd2' t "bad" w l lt 2 lw 1
以下は、x*x の曲線の内部の塗りつぶしと色の帯を描画します:
plot x*x with filledcurve closed, 40 with filledcurve y1=10
以下は、x*x の曲線と色の箱を描画します:
plot x*x, (x>=-5 && x<=5 ? 40 : 1/0) with filledcurve y1=10 lt 8
以下は、滑らかに変化する色の線で曲面を描画します:
splot x*x-y*y with line palette
以下は、2 つの色のついた曲面を、異なる高さで表示します:
splot x*x-y*y with pm3d, x*x+y*y with pm3d at t
書式:
print <式> {, <式>, ...}
以下参照: expressions (p. )。出力ファイルは set print で設定できます。
raise {plot_window_nb}
コマンド raise (lower の反対) は、pm, win, wxt, x11 等の gnuplot の対話型出力形式の実行中に、描画ウィンドウを上 (前面) に上げま す。描画ウィンドウを、デスクトップ上のウィンドウマネージャの z 方向の ウィンドウの重なりの前 (上) に置きます。
x11 や wxt のように複数の描画ウィンドウをサポートしている場合、デ フォルトではこのコマンドはそれらの複数のウィンドウを降順に上げ、最初に 作られたウィンドウを一番下に、最後に作られたウィンドウを一番上に並べま す。オプション引数の描画番号が与えられた場合、それに対応する描画ウィン ドウが存在すればそれのみが上げられます。
オプション引数は、単一の描画ウィンドウの出力形式、すなわち pm と win では無視されます。
ウィンドウが X11 で前面に出ない場合、(1) それらが同じ X11 セッションで 動作してない (例えば telnet や ssh セッションなどによって)、または (2) 前面に出すことがウィンドウマネージャによって防害されているかのどちらか でしょう。KDE では、KDE Control Center => Desktop => Window Behaviour => Advanced と進んで、"Focus stealing prevention level" を None (デフ ォルトは Low) に設定するといいでしょう。
replot コマンドに対する引数は最後に実行した plot または splot コマンドの引数に (暗黙の ',' と共に) 追加され、それから再実行されます。 replot は、範囲 (range) を除いては、plot や splot と同じ引数を とることができます。よって、直前のコマンドが splot ではなく plot の場合は、関数をもう一つの軸刻でプロットするのに replot を使うことが できます。
注意:
plot '-' ; ... ; replot
という使い方は推奨されません。gnuplot はインラインデータを保存しない ので、replot によって新たな情報が直前の plot に追加されて修正され たコマンドを実行することになったとしても、最初の plot の '-' は再び インラインデータを読もうとするからです。
replot コマンドは multiplot モードでは働きません。それは、それが 画面全体にではなく直前のプロットのみを再実行するものだからです。
最後に実行した plot (splot) コマンドの内容を修正する方法については 以下参照: command-line-editing (p. )。
直前の描画コマンドの全体を表示させることや、それを history の中に コピーする方法については、以下参照: show plot (p. )。
例:
ファイル "looper" が次のようなファイルで
a=a+1 plot sin(x*a) pause -1 if(a<5) reread
a=0 load 'looper'
ファイル "data" が、各行に、0 から 10 までの範囲 (yrange) の 6 つのデ
ータ を持ち、最初が x 座標で、その他は 5 つの異なる関数の、その x での
値であるとします。そして、ファイル "plotter" が
c_p = c_p+1 plot "$0" using 1:c_p with lines linetype c_p if(c_p < n_p) reread
n_p=6 c_p=1 unset key set yrange [0:10] set multiplot call 'plotter' 'data' unset multiplot
以下の set コマンドはグラフの状態を変更しないので、reset もそれらを変化させません: set term による出力形式の設定、および set outputによる出力ファイルの指定、および set loadpath や set fontpath によるディレクトリパスの設定。
書式:
save {<オプション>} '<ファイル名>'
ここで、< オプション> は、functions, variables, terminal, set のいずれかです。どれも指定されなかった場合には、gnuplot は、ユーザ定 義関数、変数、set で設定するオプション、最後に実行した plot (または splot) コマンドの全てを保存します。
save は、テキスト形式で出力します。また、このファイルは load コマ ンドで読み込むことができます。set オプション付き、または何もオプショ ンをつけずに save を実行した場合、terminal の選択と output のフ ァイル名はコメント記号つきで書き出されます。これはその出力ファイルを 他の環境にインストールされた gnuplot 上で動かす場合に、修正なしに使え るようにする、あるいはうっかりファイルを上書きしてしまったりする危険性 を避ける、といった意味があります。
save terminal は、terminal の状態を、コメント記号をつけずに書き出 します。これは主に、ちょっとの間だけ terminal の設定を入れ替え、その 後保存しておいた terminal の状態を読み込むことで以前の terminal の設定に戻す場合などに役立ちます。ただ、単一の gnuplot セッションでは、現 在の terminal を保存/復元する他の方法であるコマンド set term push と set term pop を使う方がむしろいいかもしれません。以下参照:set term (p. )。
ファイル名は引用符に囲われていなければなりません。
特別なファイル名 "-" により save コマンドに標準出力に出力させること ができます。popen 関数をサポートするようなシステム (Unix など) では、 save の出力をパイプ経由で他の外部プログラムに渡すことができます。その 場合、ファイル名としてコマンド名の先頭に '| ' をつけたものを使います。 これは、gnuplot とパイプを通して通信するプログラムに、gnuplot の内 部設定に関する首尾一貫したインターフェースを提供します。詳細は、以下参照: batch/interactive (p. )。
例:
save 'work.gnu' save functions 'func.dat' save var 'var.dat' save set 'options.dat' save term 'myterm.gnu' save '-' save '|grep title >t.gp'
show コマンドはそれらの設定値を表示します。show all でそれら全て を表示します。
set コマンドで変更されたオプションは、それに対応する unset コマン ドを実行することでデフォルトの状態に戻すことができます。以下も参照:reset (p. )。これは全てのパラメータの設定をデフォルトの値に戻します。
もし変数が日時のデータを含むならば、show は、set timefmt によって 現在設定されている書式に従って表示します。それは変数が最初に設定されて いてその書式が効果を持たなかったとしてもです。
書式:
set angles {degrees | radians} show angles
set grid polar で指定される角度も、set angles で指定した単位で読まれ 表示されます。
set angles は組み込み関数 sin(x), cos(x), tan(x) の引数や asin(x), acos(x), atan8x), atan2(x), arg(x) の出力にも影響を与えます。双曲線関 数や、ベッセル関数の引数には影響を与えません。しかし、複素数を引数とす る逆双曲線関数の出力には影響が出ます。それらの関数が使われるときは、 set angles radians は入出力の引数の間に一貫性を持った管理を実現して いなければなりません。
x={1.0,0.1} set angles radians y=sinh(x) print y #{1.16933, 0.154051} と表示 print asinh(y) #{1.0, 0.1} と表示
set angles degrees y=sinh(x) print y #{1.16933, 0.154051} と表示 print asinh(y) #{57.29578, 5.729578} と表示
http://www.gnuplot.info/demo/poldat.htmlpoldat.dem: set angles を用いた極座標描画のデモ
書式:
set arrow {<tag>} {from <position>} {to|rto <position>} { {arrowstyle | as <arrow_style>} | { {nohead | head | backhead | heads} {size <length>,<angle>{,<backangle>}} {filled | empty | nofilled} {front | back} { {linestyle | ls <line_style>} | {linetype | lt <line_type>} {linewidth | lw <line_width} } } }
unset arrow {<tag>} show arrow {<tag>}
タグ < tag> は各矢印を識別する整数です。タグを指定しない場合は、その 時点で未使用の最も小さい数が自動的に割り当てられます。タグを使うこと で、特定の矢印を変更したり、削除したりできます。既に存在する矢印の属性を 変更する場合は、タグを明示した set arrow コマンドで変更箇所を指定して ください。
< position> は x,y あるいは x,y,z で指定します。そしてその前に座標系を 選択するために first, second, graph, screen, character を置 くことができます。座標を指定しなければデフォルトでは 0 と見なされます。 矢印の端点は、5 つの座標系 - first か second の軸、あるいは graph, screen, character - のうちの 1 つを選択して指定できます。 詳細は、以下参照: coordinates (p. )。"from" の場所の座標系指定子は、"to" の場所に影響を及ぼすことはありません。グラフの枠をはみ出る矢印を書くこ ともできますが、出力端末によってはエラーを生ずることがあります。終点が "to" の代わりに "rto" で指定されている場合、始点からの相対的な位置に描 かれます。この場合、線形軸 (非対数軸)、および graph, screen 座標に 対しては、始点と終点の距離が与えられた相対的な値に対応します。一方、対 数軸に対しては、与えられた相対的な値は、始点から終点への積因子 (比) に 対応します。よって、対数軸の場合、相対的な値として 0 や負の値を与える ことは許されません。
nohead を指定することで、矢先のない矢 - すなわち線分を書くことも できます。これは描画の上に線分を描く別な方法を与えます。デフォルトでは 1 つの矢は 1 つの矢先をその終端に持っています。backhead は始点に矢先 を描き、heads は線分の両端に矢先を描きます。全ての出力形式が両端の矢 先の描画をサポートしているわけではありません。
矢先の大きさは size < length> ,< angle> または size < length> ,< angle> ,< backangle> で制御できます。< length> は矢先 の各枝の長さで、< angle> は矢先の枝と矢軸がなす角度 (単位は度) です。 < length> の単位は x 軸と同じですが、それは < length> の前に first, second, graph, screen, character をつけることで変更で きます。詳細は、以下参照: coordinates (p. )。< backangle> は、filled か または empty がともに使われた場合のみ効力を持ち、その場合、 < backangle> は矢先の後ろの部分の矢軸との切り角 (< angle> と同じ方 向; 単位は度) になります。出力形式 fig は、制限された切り角関数を持 っていて、それは 3 つの異なる形をサポートしていて、それは 2 つの閾値で 決定します: 70 度未満の場合、矢先はへこんだ切り角を持ち、110 度を超え る場合、後ろの部分に尖った角を持ち、その間の角では、矢先の後ろは直線に なります。
filled を指定すると、塗りつぶされた矢先を作ります (heads が使われ ている場合)。塗りつぶしは、多角形の塗りつぶしが行えるような出力形式で サポートされていて、そのリストについては、以下参照: pm3d (p. )。他の出力形 式では矢先は閉じられますが塗りつぶされません。それと同じ効果 (閉じられ るが塗られない) は、empty を指定しても得られます。また、metafont, metapost, latex, tgif のように、矢をそれら自身の独自のルーチンで 描くような出力形式では、矢先の塗りつぶしや矢先の枠線描きはもちろんサポ ートされません。
線種はユーザの定義したラインスタイルのリストから選ぶこともできますし (以下参照: set style line (p. ))、用意されている < line_type> の値 (デフォ ルトのラインスタイルのリストの番号) そして < linewidth> (デフォルトの幅 の倍数) を使ってここで定義することもできます。
しかし、ユーザー定義済のラインスタイルが選択された場合、その属性 (線種、 幅) は、単に他の set arrow コマンドで適当な番号や lt, lw などを 指定しても、変更はできないことに注意して下さい。
front を指定すると、矢はグラフのデータの上に描かれます。back が指 定された場合 (デフォルト) は矢はグラフのデータの下に描かれます。front を使えば、密集したデータで矢が見えなくなることを防ぐことができます。
例:
原点から (1,2) への矢印をユーザ定義済のラインスタイル 5 で描くには:
set arrow to 1,2 ls 5
描画領域の左下角から (-5,5,3) へタグ番号 3 の矢印を描くには:
set arrow 3 from graph 0,0 to -5,5,3
矢印の端を 1,1,1 に変更し、矢先を外して幅を 2 にするには:
set arrow 3 to 1,1,1 nohead lw 2
x=3 の所へグラフの下から上まで鉛直線を描くには:
set arrow from 3, graph 0 to 3, graph 1 nohead
T 字型の矢先を両端に持つ鉛直方向の矢を描くには:
set arrow 3 from 0,-5 to 0,5 heads size screen 0.1,90
始点からの相対的な距離をグラフ座標で与えて矢を描くには:
set arrow from 0,-5 rto graph 0.1,0.1
x の対数軸に相対的な終点を指定して矢を描く場合:
set logscale x set arrow from 100,-5 rto 10,10
2 番の矢印を消すには:
unset arrow 2
全ての矢印を消すには:
unset arrow
全ての矢印の情報を (タグの順に) 見るには:
show arrow
http://gnuplot.sourceforge.net/demo/arrowstyle.html矢印のデモ
書式:
set autoscale {<axes>{|min|max|fixmin|fixmax|fix} | fix | keepfix} unset autoscale {<axes>} show autoscale
ここで、< axes> (軸) は x, y, z, cb, x2, y2, xy のいずれ かです。min または max を軸に追加指定すると (xy では使えませんが) それは gnuplot にその軸の最小値、または最大値のみを自動縮尺させるこ とになります。軸も何も指定されていない場合は全ての軸が対象となります。
fixmin や fixmax や fix を追加指定すると、等間隔の目盛りの自動縮 尺時の、次の目盛り位置までの範囲の自動拡大を gnuplot に行わせないよう にします。set autoscale fix はこれを全ての軸に対して設定します。コマ ンド set autoscale keepfix は、直前の fix の設定を維持したまま全て の軸を自動縮尺にします。
自動縮尺機能を使うときは、描画範囲は自動的に割り出され、従属変数軸 (plot のときは y 軸、splot のときは z 軸) は、関数やデータの値域が 収まるように設定されます。
従属変数軸 (y または z) の自動縮尺機能が指定されていない場合は、現在の y や z の描画範囲がそのまま使われます。
独立変数軸 (plot のときは x 軸、splot のときは x,y 軸) の自動縮尺 機能が指定されている場合は、描画される全てのデータファイルの点が収まる ように定義域をとるようになります。データファイルが 1 つも指定されてい ない場合は、自動縮尺機能はなんの効果もありません。つまり、関数のみが 指定されていてデーターファイルを使わない場合は、x 軸の描画範囲 (z = f(x,y) を描画しているときは y 軸も) は影響をうけません。
範囲に関するより詳しい情報に関しては、以下参照: set xrange (p. )。
媒介変数モード (parametric) でも自動縮尺機能は有効です (以下参照:set parametric (p. ))。この場合、より多くの従属変数があるので、x, y, z 各 軸に関して、より多くの制御が行われます。媒介変数モードでの独立変数 (仮 変数) は plot では t で splot では u, v です。そして媒介変数モード では、自動縮尺機能は (t, u, v, x, y, z) の全ての描画範囲を制御し、x, y, z の範囲の自動設定を完全に行います。
自動縮尺機能は、極座標モード (polar mode) でも plot の媒介変数モード と同様に機能しますが、極座標モードでは set dummy で独立変数を t から 変更するできる (以下参照: set dummy (p. )) という拡張があります。
目盛りが第二の軸に表示され、しかもこれらの軸に対する描画が行われなかっ た場合には、x2range と y2range は xrange と yrange の値を受け継ぎます。 これは、xrange と yrange が整数個の目盛り幅に自動縮尺される「前」に行わ れますので、場合によって予期しない結果をもたらす可能性があります。それ を避けるために fixmin, fixmax オプションを使うことができます。
例:
以下は y 軸の自動縮尺機能を指定します (他の軸には影響を与えません):
set autoscale y
以下は y 軸の最小値に対してのみ自動縮尺機能を指定します (y 軸の最大値、および他の軸には影響を与えません):
set autoscale ymin
以下は x2 軸の隣の目盛りへの自動範囲拡大機能を無効にし、よって描画データ内、または関数に対する丁度の描画範囲を維持します:
set autoscale x2fixmin set autoscale x2fixmax
以下は x, y 両軸の自動縮尺機能を指定します:
set autoscale xy
以下は x, y, z, x2, y2 全軸の自動縮尺機能を指定します:
set autoscale
以下は x, y, z, x2, y2 全軸の自動縮尺機能を禁止します:
unset autoscale
以下は z 軸のみについて自動縮尺機能を禁止します:
unset autoscale z
データファイルは媒介変数モードでもそうでない状態でも同様に描画され ます。しかし、データファイルと関数が混在している場合には、違いがあ ります: 媒介変数モードでなければ、x の自動縮尺機能は、関数の範囲を データの描画範囲に合わせます。しかし媒介変数モードではデータの範囲 は関数の範囲に影響しません。
それには、片手落ちにならないように set autoscale t というコマンド も用意されています。しかしその効果は非常に小さいものです。自動縮尺 機能が設定されていると、gnuplot が t の範囲が無くなってしまうと 判断した場合に範囲を少し調整します。自動縮尺機能が設定されていないと このようなときにはエラーとなります。このような動作は実はあまり意味が なく、よって set autoscale t というコマンドは存在意義に疑問があり ます。
splot では上記の発想の元に拡張されています。自動縮尺機能が設定され ている場合、x, y, z の各描画範囲は計算結果が収まるように設定され縮尺 調整されます。
極座標モードで関数を描画する場合、rrange も自動範囲設定されます。データ ファイルを描画する場合はさらに trange も自動範囲設定がなされます。もし、 trange がある象限 (四分円) に収まるならば、自動縮尺機能によりその象限のみ の描画が行われることに注意してください。
1 つ、あるいは 2 つの範囲は明示的に設定してその他のものを指定しない場合は 予期しない結果を引き起こすかも知れません。 以下も参照
http://www.gnuplot.info/demo/poldat.html極座標のデモ。
書式:
set bars {small | large | fullwidth | <size>} unset bars show bars
small は 0.0, large は 1.0 と同じです。サイズを指定しなければデフォ ルトの値は 1.0 です。
キーワード fullwidth は errorbar を伴うヒストグラム (histgrams) にの み関連します。これは errorbar の両端の幅を、関連するヒストグラムの箱の 幅と同じに設定しますが、箱の幅自体を変更することはありません。
書式:
set border {<integer>} {front | back} {linewidth | lw <line_width>} {{linestyle | ls <line_style>} | {linetype | lt <line_type>}} unset border show border
set view 56,103 のように任意の方向で表示されうる splot では、 x-y 平面上の 4 つの角は 手前 (front), 後ろ (back) , 左 (left), 右 (right) のように参照されます。もちろんこの同じ 4 つの角は天井の面に もあります。よって、例えば x-y 平面上の後ろと右の角をつなぐ境界を "底の右後ろ (bottom right back)" と言い、底と天井の手前の角をつなぐ境 界を "鉛直手前 (front vertical)" と呼ぶことにします (この命名法は、読 者が下の表を理解するためだけに使われます)。
枠は、12 ビットの整数に符号化されています: 下位 4 ビットは plot に対 する外枠、splot に対しては底面の外枠、次の 4 ビットは splot の鉛直な 外枠、そして上位 4 ビットは splot の天井面の外枠を制御します。その < 整数> 値は次の表の対応する項目の数字の和になります:
グラフ境界の符号化 | ||
ビット | plot | splot |
1 | 下 | 底の左手前 |
2 | 左 | 底の左後ろ |
4 | 上 | 底の右手前 |
8 | 右 | 底の右後ろ |
16 | 効果なし | 鉛直左 |
32 | 効果なし | 鉛直後ろ |
64 | 効果なし | 鉛直右 |
128 | 効果なし | 鉛直の手前 |
256 | 効果なし | 天井の左後ろ |
512 | 効果なし | 天井の右後ろ |
1024 | 効果なし | 天井の左手前 |
2048 | 効果なし | 天井の右手前 |
ビットは一つ一つ、あるいはいくつかをまとめて一緒にこのコマンドで付加で きます。
デフォルトの値は 31 で、これは plot では 4 方向の外枠全て、splot では底面の枠線全部と z 軸を描くことを意味します。
2 次元描画では境界はすべての描画要素の一番上に描かれます (front)。 もし境界を描画要素の下に描かせたい場合は、set border back としてくだ さい。
< line_style> , < line_type> , < line_width> を指定して、枠線の描画にそれ らを反映させることができます (現在の出力装置がサポートするものに限定 されます)。
plot では、第 2 軸を有効にすることで、下と左以外の境界に目盛りを描くことができます。詳細は、以下参照: xtics (p. )。
"unset surface; set contour base" などによって splot で底面にのみ 描画する場合、鉛直線や天井はそれらが指定されていても描画されません。
set grid のオプション 'back', 'front', 'layerdefault' でも、描画出力 の境界線を書く順番を制御できます。
例:
以下は、デフォルトの枠線を描きます:
set border
以下は、plot では左と下、splot では底面の左手前と左後ろの枠線を描きます:
set border 3
以下は、splot で周りに完全な箱を描きます:
set border 4095
以下は、手前の鉛直面と天井のない箱を描きます:
set border 127+256+512 # または set border 1023-128
以下は、plot に対して上と右枠線のみを描き、それらを軸として目盛りづけします:
unset xtics; unset ytics; set x2tics; set y2tics; set border 12
書式:
set boxwidth {<width>} {absolute|relative} show boxwidth
デフォルトでは、隣り合う棒が接するように各々の棒の幅が広げられます。そ れとは異なるデフォルトの幅を設定するには set boxwidth コマンドを使用 します。relative の場合の幅は、デフォルトの幅に対する比であると解釈 されます。
修飾子 relative を指定しなかった場合、棒の幅 (boxwidth) として指定さ れた明示的な値は、現在の x 軸の単位での数字 (absolute) であると解釈 されます。x 軸が対数軸 (以下参照: set log (p. )) である場合、boxwidth の値 は実際には x=1 でのみ "絶対的" となり、その物理的な長さが軸全体を通じ て保持されます (すなわち、棒は x 座標の増加にともなって狭くなったりは しません)。対数軸の x 軸の範囲が x=1 から離れている場合は、適切な幅を 見出すには何度か試してみる必要があるかも知れません。
デフォルトの値は、boxes や boxerrorbars スタイルの幅指定用の追加の データ列の明示的な値があればそれによって置き換えられます。4 列のデータ の場合、第 4 列目の値が棒の幅として使われます。ただし、その幅が -2.0 の場合には棒の幅は自動計算されます。詳細は、以下参照: style boxes (p. ),style boxerrorbars (p. )。
棒の幅を自動的にセットするには
set boxwidth
とする、あるいは 4 列のデータに対しては以下のようにします。
set boxwidth -2
plot のキーワード using を使っても同じ効果を得ることができます:
plot 'file' using 1:2:3:4:(-2)
棒の幅を自動的な値の半分にするには
set boxwidth 0.5 relative
棒の幅を絶対的な値 2 にするには
set boxwidth 2 absolute
書式:
set clabel {'<format>'} unset clabel show clabel
書式文字列のデフォルトは %8.3g で、小数部分は 3 桁表示されます。もし key がそのデフォルトの値から変更されていれば、その配置は不十分なもの になるかもしれません。
最初の等高線の線種、または clabel が無効である場合の唯一つの等高線の 線種は、(曲面の線種 +1) になります。等高線の点は曲面の点と同じものに なります。
書式:
set clip <clip-type> unset clip <clip-type> show clip
gnuplot は点や線に対するクリップ型 (clip-type) として、points, one, two の 3 種類をサポートしています。ある描画に対して、これらの クリップ型は任意の組み合せで設定することができます。pm3d の色地図や カラー曲面で塗りつぶされた四辺形はこのコマンドでは制御できませんが、 set pm3d clip1in や set pm3d clip4in によって可能であることに注意 してください。
クリップ型 points を設定すると、描画領域内にはあるけれど境界線に非 常に近いような点をクリップする (実際には描画しないだけですが) ように gnuplot に指示します。これは点として大きなマークを使用したときに、 そのマークが境界線からはみ出さないようにする効果があります。points をクリップしない場合、境界線の辺りの点が汚く見えるかもしれません。 その場合、x や y の描画範囲 (xrange, yrange) を調整してみて下さい。
クリップ型 one を設定すると、一端のみが描画領域にあるような線分も 描画するように gnuplot に指示します。この際、描画領域内にある部分 のみが実際に描画される範囲です。設定しなかった場合、このような線分は 描画対象とならず、どの部分も描画されません。
両端は共に描画範囲に無いが描画領域を通過するという線分もあります。 クリップ型 two を設定することによって、このような線分の描画領域の 部分を描画することができます。
どのような状況でも、描画範囲の外に線が引かれることはありません。
デフォルトでは、noclip points, clip one, noclip two となって います。
全てのクリップ型の設定状況を見るには以下のようにします:
show clip
過去のバージョンとの互換性のため以下の書式も使用可能です:
set clip unset clip
set clip は set clip points と同義です。unset clip は 3 種の クリップ型全てを無効にします。
書式:
set cntrparam { { linear | cubicspline | bspline | points <n> | order <n> | levels { auto {<n>} | <n> | discrete <z1> {,<z2>{,<z3>...}} | incremental <start>, <incr> {,<end>} } } } show contour
このコマンドは 2 つの機能を持っています。一つは等高線上の点 (データ点の 線形補間、あるいは関数の標本化 (isosample) による点) での z の値の設定で、 もう一つは、そのように決定された z が等しい点同士を等高線で結ぶ方法の制御 です。< n> は整数型の定数式、< z1> , < z2> ... は任意の定数式です。各オプショ ン変数の意味は次の通りです:
linear, cubicspline, bspline -- 近似 (補間) 方法を指定します。 linear ならば、等高線は曲面から得られた値を区分的に直線で結びます。 cubicspline (3 次スプライン) ならば、区分的な直線はいくぶんなめらかな 等高線が得られるように補間されますが、多少波打つ可能性があります。 bspline (B-spline) は、より滑らかな曲線を描くことが保証されますが、 これは z の等しい点の位置を近似しているだけです。
points -- 最終的には、全ての描画は、区分的な直線で行われます。ここで 指定する数は、bspline または cubicspline での近似に使われる線分の数 を制御します。実際には cubicspline と bspline の区間 (曲線線分) の数は points と線分の数の積に等しくなります。
order -- bspline 近似の次数です。この次数が大きくなるにつれて、等高線 はなめらかになります (もちろん、高次の bspline 曲線になるほど、元の区分 的直線からは離れていきます)。このオプションは bspline モードでのみ有効 です。指定できる値は、2 (直線) から 10 までの整数です。
levels -- 等高線のレベルの数は、auto (デフォルト), discrete, incremental と等高線のレベル数 < n> で制御します。
auto では、< n> は仮のレベルの数であり、実際のレベルの数は、簡単なラ ベルを生成するように調節されます。曲面の z 座標が zmin から zman の範 囲にあるとき、等高線はその間の dz の整数倍になるように生成されます。 ここで、dz は 10 のあるべき乗の 1, 2, 5 倍、のいずれかです (2 つの目盛 りの間を丁度割り切るように)。
levels discrete では、等高線は指定された z = < z1> , < z2> ... に対して 生成されます。指定した個数が等高線のレベルの個数となります。discrete モードでは、set cntrparams levels < n> という指定は常に無視されます。
incremental では、等高線は z = < start> から始まり、< increment> ずつ 増えて行き限界の個数に達するまで書かれます。< end> はその等高線の数を 決定するのに使われますが、これは後の set cntrparam levels < n> によっ て常に変更されます。z 軸が対数軸の場合、set ztics の場合と同様に、 < increment> は積因子として解釈されます。
コマンド set cntrparam が引数なしに呼ばれた場合は、次のデフォルトの 値が使われます: linear, 5 points, order 4, 5 auto levels
例:
set cntrparam bspline set cntrparam points 7 set cntrparam order 10
以下はレベルの基準が合えば 5 個のレベルがに自動的に選択されます:
set cntrparam levels auto 5
以下は .1, .37, .9 にレベルを設定します:
set cntrparam levels discrete .1,1/exp(1),.9
以下は 0 から 4 まで、1 ずつ増やすレベルを設定します:
set cntrparam levels incremental 0,1,4
以下はレベルの数を 10 に設定します (増加の最後の値 (end) または自動で
設定されるレベルの数は変更されます):
set cntrparam levels 10
以下はレベルの数は保持したままレベルの開始値と増分値を設定します:
set cntrparam levels incremental 100,50
等高線を描く場所の制御に関しては、以下参照: set contour (p. )。等高線のラ ベルの書式と線種の制御に関しては、以下参照: set clabel (p. )。
以下も参照してください。
http://www.gnuplot.info/demo/contours.html等高線のデモ (contours.dem)
および
http://www.gnuplot.info/demo/discrete.htmlユーザ定義レベルの等高線のデモ (discrete.dem).
色の一覧表、すなわち pm3d の palette の min_z から max_z までの滑 らかな色の勾配は、unset colorbox が使われていない限りカラーボックス (colorbox) に描かれます。
set colorbox set colorbox { { vertical | horizontal } { default | user } { origin x, y } { size x, y } { front | back } { noborder | bdefault | border [line style] } } show colorbox unset colorbox
カラーボックスの位置は、default または user で指定でき、後者の場合 その位置や大きさを origin や size コマンドで設定します。カラーボッ クスは、グラフや曲面の後 (front) あるいは先 (back) に描画させるこ ともできます。
色勾配の方向は、オプション vertical と horizontal で切替えることが 可能です。
origin x, y と size x, y は user オプションとの組でのみ使用され
ます。x, y の値は、デフォルトではスクリーン座標と解釈されますが、これ
は 3 次元描画用のかしこまったオプションに過ぎません。set view map に
よる splot を含む 2 次元描画では、任意の座標系での指定が可能です。例え
ば以下を試してみてください:
set colorbox horiz user origin .1,.02 size .8,.04
border は境界描画を ON にします (デフォルト) し、noborder は境界描
画を OFF にします。border の後ろに正の整数を与えると、それを境界を描
画する時の line style のタグとして使います。例えば:
set style line 2604 linetype -1 linewidth .4 set colorbox border 2604
カラーボックスの軸は cb と呼ばれ、通常の軸のコマンドで制御されます。 すなわち set/unset/show で cbrange, [m]cbtics, format cb, grid [m]cb, cblabel などが、そして多分 cbdata, [no]cbdtics, [no]cbmtics なども使えるでしょう。
パラメータ無しの set colorbox はデフォルトの位置へ切替えます。 unset colorbox はカラーボックスのパラメータをデフォルト値にリセット し、その上でカラーボックスを OFF にします。
以下も参照: set pm3d (p. ), set palette (p. ), x11 pm3d (p. ), set style line (p. )。
書式:
set contour {base | surface | both} unset contour show contour
これらの 3 つのオプションは等高線をどこに引くかを指定します。base で は等高線を x/y 軸の刻みのある底面に描かれ、surface では等高線はその 曲面自体の上に描かれ、both では底面と曲面上の両方に描かれます。オプ ションが指定されていない場合は base であると仮定されます。
等高線の描画に影響を与えるパラメータについては、以下参照:set cntrparam (p. )。等高線のラベルの制御に関しては、以下参照:set clabel (p. )。
等高線のみのグラフが得るために、曲面自身の描画をしないようにすることも できます (以下参照: set surface (p. ))。set size を使って、グラフを画面 一杯に描画することも可能ですが、そういった出力形式よりも、等高線のデー タをファイルに書き出し、それを再び 2 次元データとして読み込んで描画す ればよりよい制御が可能になります:
unset surface set contour set cntrparam ... set table 'filename' splot ... unset table # contour info now in filename set term <whatever> plot 'filename'
等高線を描くためには、データは格子状データ ("grid data") である必要が あります。そのようなファイルでは、一つの y-孤立線上の全ての点が順に 並べられていきます。そして隣の y-孤立線上の点が順に並べられ、そして隣、 と続いていきます。y-孤立線同士を分離するには一行の空行 (空白、復帰、改 行以外の文字を含まない行) を挟みます。以下も参照: splot datafile (p. )。
以下も参照してください。
http://www.gnuplot.info/demo/contours.html等高線のデモ (contours.dem)
および
http://www.gnuplot.info/demo/discrete.htmlユーザ定義レベルの等高線のデモ (discrete.dem).
書式:
set datafile missing {"<string>"} show datafile missing unset datafile
例:
# IEEE NaN ("Not a Number") コードを含むエントリを無視する set datafile missing "NaN"
例:
set datafile missing "?" set style data lines plot '-' 1 10 2 20 3 ? 4 40 5 50 e plot '-' using 1:2 1 10 2 20 3 ? 4 40 5 50 e plot '-' using 1:($2) 1 10 2 20 3 ? 4 40 5 50 e
最初の plot は、"3 ?" の行では最初のデータのみを認識し、そこでは 1 行に 1 つしかデータがなかった場合の規則が適用され、行番号が "x" でデー タが "y" と見なされ、その点は (2,3) に (この場合は誤って) 描画されます。
2 番目の plot は、真中の行を正しく無視します。描画される曲線は、 (2,20) と (4,40) が結ばれます。
3 番目の plot も真中の行を正しく無視しますが、この場合は (2,20) と (4,40) は結ばれません。
デフォルトの missing 用の文字は何も定義されていませんが、多くの場合 数値が期待されるべき所にそれと認識できない文字が見つかったらそれは欠け たデータ (missing data) であると見なされます。
書式:
set datafile separator {"<char>" | whitespace}
例:
# タブ区切りのファイルを入力 set datafile separator "\t"
# コンマ区切りのファイルを入力 set datafile separator ","
書式:
set datafile commentschars {"<string>"} show datafile commentschars unset commentschars
デフォルトの string は、VMS では "#!" で、それ以外では "#" です。
よって、データファイルの以下の行は完全に無視されます
# 1 2 3 4
1 # 3 4
set datafile missing '#'
例:
set datafile commentschars "#!%"
書式:
set datafile binary <binary list> show datafile binary show datafile unset datafile
例:
set datafile binary filetype=auto set datafile binary array=512x512 format="%uchar"
書式:
set decimalsign {<value> | locale {"<locale>"}} unset decimalsign show decimalsign
引数 < value> は、通常の小数点記号に置き換えて使う文字列です。典型的な ものはピリオド '.' やコンマ ',' ですが他にも有用なものがあるでしょう。 引数 < value> を省略すると、小数点の区切りはデフォルト (ピリオド) から 変更されません。unset decimalsign も < value> を省略するのと同じ効果を 持ちます。
例:
多くのヨーロッパ諸国での正しい出力形式を得るには:
set decimalsign ','
次のことに注意してください: 明示的な文字列を設定した場合、これは軸の目 盛りなどの gnuplot の gprintf() 書式関数で出力される数値のみに影響し、 入力データの書式指定や sprintf() 書式関数で出力される数値には影響しま せん。それらの入力や出力の形式の挙動も変更したい場合は、代わりに以下を使用してください:
set decimalsign locale
これは、gnuplot に、入力と出力の書式を、環境変数 LC_ALL, LC_NUMERIC, LANG の現在の設定に従ったものを使わせるようにします。
set decimalsign locale "foo"
これは、gnuplot に、入力と出力の書式を、ロケール "foo" に従ったものに しますが、そのロケールがインストールされている必要があります。もしロケ ール "foo" が見つからなかった場合、エラーメッセージが出力され、小数点 の設定は変更されません。linux システム上では、そこにインストールされて いるロケールの一覧は "locale -a" で見ることができます。linux のロケー ル文字列はだいたい "sl_SI.UTF-8" のような形式をしていますが、Windows のロケール文字列は "Slovenian_Slovenia.1250"、または "slovenian" のよ うな形式です。ロケール文字列の解釈は、C のランタイムライブラリが行うこ とに注意してください。古い C ライブラリでは、ロケール設定のサポート (例えば数字の 3 桁毎の区切り文字など) を部分的にしか提供していないかも しれません。
set decimalsign locale; set decimalsign "."
これは、現在のロケールに合ったどんな小数点でも、全ての入出力に対して使 用するように設定しますが、gnuplot の内部関数 gprintf() を使って書式化 する数値は明示的に指定された '.' になります (上書き)。
書式:
set dgrid3d {<row_size>} {,{<col_size>} {,<norm>}} unset dgrid3d show dgrid3d
デフォルトでは dgrid3d は無効になっています。有効になると、ファイル から読み込まれる 3 次元のデータは「散在した」データ (非格子状データ) であると見なされます。格子は、グラフと等高線の描画のために、散在した データを囲む矩形から得られる寸法と、row_size/col_size で指定される数の 行と列を持つように生成されます。格子は x 方向 (行) と y 方向 (列) に 等間隔です。z の値は散在するデータの z の値の重み付きの平均として計算 されます。
3 番目のパラメータであるノルム (norm) は、重み付けを制御するもので、
各点は格子点からの距離の norm 乗の逆数で重み付けされます。(実際には、
dx, dy を各データ点と格子点との差の成分であるとすると、重みは dx^
norm
+ dy^
norm で与えられます。2 のべきのノルム、特に 4, 8, 16 に関しては、
その重みの計算はユークリッド距離を使うことで (dx^
2+dy^
2)^
norm/2 のよう
に最適化されてますが、任意の負でない整数を使うことも可能です。)
格子点に近いデータ点程それはその格子点により大きい影響を与え、ノルムの 値が大きい程格子点から離れた点の影響は小さくなります。
dgrid3d オプションは散在するデータから格子状データに変換する簡単な ローパスフィルタです。この問題に対するより洗練された手法が存在します ので、この単純な方法が不十分であれば、gnuplot の外でそのような方法 でデータを前処理するべきでしょう。
(z の値は全てのデータ点の重み付けとして求められ、隣接するデータ点を補 間しているのではありません。よって、端の影響が予期しない、望ましくない 結果を引き起こす可能性があります。ある場合では、小さいノルムの値により 局所的な平均ではなくデータ点の距離の平均を反映したような格子点が生成さ れ、一方、大きなノルムの値により、隣接するデータ点を滑らかに変化させる のでなく最も近くのデータ点と同じ値を持つ格子点による階段 ("steps") を 作ってしまいます。格子の領域内部は任意の境界条件に関する補外法により埋 めることができますが、変数は正規化されず、よって x と y の単位が x, y 各方向に関して、点の相対的な重みに影響をおよぼすことになります。)
例:
set dgrid3d 10,10,1 # デフォルト set dgrid3d ,,4
最初のものは、構成する格子を 10x10 にし、重みの計算のノルムは 1 にします。 2 番目の例はノルムのみ 4 に変更します。 以下も参照
http://www.gnuplot.info/demo/scatter.htmlscatter.dem: dgrid3d のデモ
書式:
set dummy {<dummy-var>} {,<dummy-var>} show dummy
デフォルトでは、gnuplot は plot では、媒介変数モード、あるいは極座 標モードでは "t", そうでなければ "x" を独立変数 (仮変数) とし、同様に splot では、媒介変数モードでは (splot は極座標モードでは使えません) "u" と "v", そうでなければ "x" と "y" を独立変数とします。
仮変数は、物理的に意味のある名前、あるいはより便利な名前として使う方が 便利でしょう。例えば、時間の関数を描画する場合:
set dummy t plot sin(t), cos(t)
このコマンドでは、少なくとも一つの仮変数が設定される必要があります。 set dummy だけだとエラーメッセージが表示されます。
例:
set dummy u,v set dummy ,s
第二の例は、2 番目の変数を s とします。
書式:
set encoding {<value>} show encoding
有効な値 (value) は以下の通りです。
default - 出力形式にデフォルトのコード化の使用を命令 iso_8859_1 - 多くの Unix ワークステーションや MS-Windows で使用可 能な最も一般的な西ヨーロッパフォント。このコード化は PostScript の世界で 'ISO-Latin1' として知られているも のです。 iso_8859_2 - 中央/東ヨーロッパで使用されるフォント iso_8859_15 - ユーロ記号を含む iso_8859_1 の亜種 koi8r - 良く使われる Unix のキリル文字コード化 koi8u - Unix のウクライナ地方のキリル文字コード化 cp437 - MS-DOS のコードページ cp850 - 西ヨーロッパの OS/2 のコードページ cp852 - 中央/東ヨーロッパの OS/2 のコードページ cp1250 - 中央/東ヨーロッパの MS Windows のコードページ
一般に、コード化の設定は出力形式の設定の前に行なう必要があります。この コード化はどんな出力形式でもサポートされているとは限らず、そして出力形 式は要求されたどんな非標準文字も生成できなければいけません。PostScript と X11 と wxt 出力形式はすべてのコード化をサポートしています。OS/2 Presentation Manager は iso_8859_2 に対しては自動的にコードページ 912 に変更します。
書式:
set fit {logfile {"<filename>"}} {{no}errorvariables} unset fit show fit
引数 < filename> は、単一引用符か二重引用符で囲む必要があります。
ファイル名を指定しなかった場合、または unset fit を使用した場合は、 ログファイルはデフォルトの値である "fit.log"、または環境変数 FIT_LOG の値にリセットされます。
DOS と同様の OS のユーザは、以下のことに注意してください。文字 \ (バッ クスラッシュ) は 2 重引用符内では特別な意味を持つので、別なディレクト リのファイルを指定する場合は単一引用符で囲むか、またはそれぞれの \ を \ \ と書く必要があります。または、DOS 上であっても、 \ の代わりに / (フ ォワードスラッシュ) を使うこともできます。
与えられたログファイル名が / か \ で終っている場合、それはディレクトリ 名と解釈され、ログファイルはそのディレクトリの "fit.log" となります。
オプション errorvariables が ON にされると、fit コマンドで計算され たここの当てはめパラメータの誤差が、そのパラメータの名前に "_err" をつ けた名前のユーザ定義変数にコピーされます。これは主に、当てはめ関数とデ ータの描画グラフの上にパラメータとその誤差を参照用に出力するのに使われ ます。例えば:
set fit errorvariables fit f(x) 'datafile' using 1:2 via a, b print "error of a is:", a_err set label 'a=%6.2f', a, '+/- %6.2f', a_err plot 'datafile' using 1:2, f(x)
書式:
set fontpath {"pathlist1" {"pathlist2"...}} show fontpath
パス名は単一のディレクトリ名、または複数のパス名のリストとして入力しま す。複数のパスからなるパスリストは OS 固有のパス区切り、例えば Unix で はコロン (':'), DOS//Windows/OS/2/Amiga ではセミコロン (';') 等で区切 ります。show fontpath, save, save set コマンドは、可搬性のために OS 固有のパス区切りをスペース (' ') で置き換えます。ディレクトリ名がエ クスクラメーションマーク ('!') で終っている場合、そのディレクトリのサ ブディレクトリも検索されます。
環境変数 GNUPLOT_FONTPATH が設定されている場合、その内容は fontpath に追加されますが、それが設定されていない場合システムに依存したデフォル トの値が使用されます。最初にフォントパスを使ったときに、その幾つかのデ ィレクトリが存在するかテストされ、セットされます。よって、一番最初の set fontpath, show fontpath, save fontpath や、埋め込みフォント を使用した場合の plot, splot は、少し時間がかかります。それを少し でも短くしたければ、環境変数 GNUPLOT_FONTPATH を設定してください。そう すればディレクトリのチェックは OFF になります。デフォルトのフォントパ スが何であるかは、show fontpath で見ることができます。
しかし、show fontpath は、ユーザ定義の fontpath と環境変数によるシス テム fontpath を別々に表示しますし、save, save set コマンドは、可 搬性の目的のためにユーザ定義の fontpath のみを保存します。
gd ライブラリを通じて TrueType フォントにアクセスできる出力ドライバも たくさんあります。これらのドライバに対するフォントの検索パスは、環境変 数 GDFONTPATH で制御されます。
書式:
set format {<axes>} {"<format-string>"} set format {<axes>} {'<format-string>'} show format
ここで、< axes> (軸) は x, y, xy, x2, y2, z, cb、または 何も指定しない (その場合、一度にすべての軸を参照します) のいずれかで す。刻みの見出しの文字列の長さ ('printf' で整形された後の) は 100 文 字まで、と制限されています。書式文字列 (< format-string> ) を省略した場 合、それはデフォルトの "% g" になります。LaTeX ユーザにはよく "$%g$" が好まれます。空の文字列 "" を指定した場合、刻み自身は表示されますが見 出しはつきません。すべての刻みを消すには、unset xtics や unset ytics を使用してください。
改行文字 ( \ n) も書式文字列で使えます。それを解釈させるには、単一引用符 (') でなく (") を使ってください。以下も参照: syntax (p. )。
デフォルトの書式文字列は両軸とも "% g" ですが、"%.2f" や "%3.0em" など の書式が好まれることも多いでしょう。倍精度小数に対して 'printf' と出力 形式が受けつけることができる書式であればそれは正しく動作するでしょう。 他にもいくつかのオプションが追加されています。書式文字列が浮動小数に対 するもののようであれば gnuplot は妥当な文字列に変換しようとします。
"%" が頭につかない文字はそのまま表示されます。よって、書式文字列内に スペースや文字列などを入れることができます。例えば "%g m" とすれば、 数値の後に " m" が表示されます。"%" 自身を表示する場合には "%g %%" の ように 2 つ重ねます。
刻みに関するより詳しい情報については、以下参照: set xtics (p. )。また、こ の方法で出力される数字にデフォルト以外の小数分離文字を使うやり方については、以下参照: set decimalsign (p. )。 以下も参照。
http://www.gnuplot.info/demo/electron.htmlエレクトロン (電子) デモ (electron.dem).
目盛りラベルの数値書式表記 | |
書式 | 説明 |
%f |
固定小数点表記 |
%e , %E |
指数表記; 指数の前に "e", "E" をつける |
%g , %G |
%e (または %E ) と %f の略記 |
%x , %X |
16 進表記 |
%o , %O |
8 進表記 |
%t |
10 進の仮数部 |
%l |
現在の対数尺の底を基数とする仮数部 |
%s |
現在の対数尺の底を基数とする仮数部; 補助単位 (scientific power) |
%T |
10 進の指数部 |
%L |
現在の対数尺の底を基数とする指数部 |
%S |
補助単位の指数部 (scientific power) |
%c |
補助単位文字 |
%P |
πの倍数 |
補助単位 ('scientific' power) は、指数が 3 の倍数であるようなものです。 補助単位指数 ("%c") の文字への変換は -18 から +18 までの指数に対して サポートされています。この範囲外の指数の場合、書式は通常の指数形式に 戻ります。
ほかに使うことのできる修飾詞 ("%" と書式指定子の間に書くもの) には、 次のいくつかがあります: "-" は数字を左詰めにし、"+" は正の数にも符号を つけ、" " (空白一つ) は負の数に "-" をつけるべき場所に正の数の場合に空 白を一つつけ、"#" は小数点以下の数字が 0 だけであっても小数点をつけ、正の整数は出力幅を定め、出力幅指定の直前の "0" (文字でなく数字) は先頭 に空いた部分を空白で埋める代わりに 0 で埋め、小数点の後に非負の整数を 書いたものは精度を意味します (整数の場合は最小桁、小数の場合は小数点以下の桁数)。
これらの全ての修飾詞をサポートしていない OS もあるでしょうし、逆にこれ 以外のものをもサポートする OS もあるでしょう。疑わしい場合は、適切な資 料を調べ、そして実験してみてください。
例:
set format y "%t"; set ytics (5,10) # "5.0" と "1.0" set format y "%s"; set ytics (500,1000) # "500" と "1.0" set format y "%+-12.3f"; set ytics(12345) # "+12345.000 " set format y "%.2t*10^%+03T"; set ytic(12345)# "1.23*10^+04" set format y "%s*10^{%S}"; set ytic(12345) # "12.345*10^{3}" set format y "%s %cg"; set ytic(12345) # "12.345 kg" set format y "%.0P pi"; set ytic(6.283185) # "2 pi" set format y "%.0f%%"; set ytic(50) # "50%"
set log y 2; set format y '%l'; set ytics (1,2,3) #"1.0", "1.0", "1.5" と表示される (3 は 1.5 * 2^1 なので)
丸めと指数が必要となるような書式で 9.999 の様な数字が書かれる場合は 問題が起こることがあります。
軸のデータ型が日時データ (time/date) の場合、書式文字列は 'strftime' 関数 ('gnuplot' 外。"man strftime" としてみてください) に関する有効な 指定を行う必要があります。使える入力書式指定の一覧に関しては以下参照:set timefmt (p. )。
Tic-mark label Date/Time Format Specifiers | |
書式 | 説明 |
%a |
曜日名の省略形 (Sun,Mon,...) |
%A |
曜日名 (Sunday,Monday,...) |
%b , %h |
月名の省略形 (Jan,Feb,...) |
%B |
月名 (January,February,...) |
%d |
日 (01-31) |
%D |
"%m/%d/%y" の簡略形 (出力のみ) |
%F |
"%Y-%m-%d" の簡略形 (出力のみ) |
%k |
時 (0-23; 1 桁または 2 桁) |
%H |
時 (00-23; 常に 2 桁) |
%l |
時 (1-12; 1 桁または 2 桁) |
%I |
時 (01-12; 常に 2 桁) |
%j |
その年の通算日 (1-366) |
%m |
月 (01-12) |
%M |
分 (0-60) |
%p |
"am" または "pm" |
%r |
"%I:%M:%S %p" の簡略形 (出力のみ) |
%R |
"%H:%M" の簡略形 (出力のみ) |
%S |
秒 (0-60) |
%T |
"%H:%M:%S" の簡略形 (出力のみ) |
%U |
その年の通算週 (週は日曜日からと数える) |
%w |
曜日番号 (0-6, 日曜 = 0) |
%W |
その年の通算週 (週は月曜日からと数える) |
%y |
西暦 (0-99) |
%Y |
西暦 (4 桁) |
数字を表す書式では、これらの指定子 (% の後ろ、指定子の前) に "0" ("オー" でなく "ゼロ") をつけることで、先頭に空白ができる場合に空白の代わりに 0 で埋めることができ、また最小の出力幅を正の整数で指定することもできます (出力される数字を表示するのに指定した幅が足りない場合は無視されます)。 表示する文字の長さは 24 文字まで、という制限があり、長すぎた部分は切り 捨てられます。
例:
日時のデータが "76/12/25 23:11:11" の場合
set format x # デフォルトでは "12/25/76" \n "23:11" set format x "%A, %d %b %Y" # "Saturday, 25 Dec 1976" set format x "%r %D" # "11:11:11 pm 12/25/76"
日時のデータが "98/07/06 05:04:03" の場合
set format x "%1y/%2m/%3d %01H:%02M:%03S" # "98/ 7/ 6 5:04:003"
書式:
show functions
gnuplot における関数の定義とその使い方については、以下参照:expressions (p. )。 以下も参照
http://www.gnuplot.info/demo/spline.htmlユーザ定義関数でのスプライン (spline.dem)
および
http://www.gnuplot.info/demo/airfoil.html関数と複素変数を翼に使用 (airfoil.dem)。
書式:
set grid {{no}{m}xtics} {{no}{m}ytics} {{no}{m}ztics} {{no}{m}x2tics} {{no}{m}y2tics} {{no}{m}cbtics} {polar {<angle>}} {layerdefault | front | back} { {linestyle <major_linestyle>} | {linetype | lt <major_linetype>} {linewidth | lw <major_linewidth>} { , {linestyle | ls <minor_linestyle>} | {linetype | lt <minor_linetype>} {linewidth | lw <minor_linewidth>} } } unset grid show grid
格子線は任意の軸の任意の主目盛/副目盛に対して有効/無効にでき、その主目 盛りと副目盛りに対する線種、線幅も指定でき、現在の出力装置がサポートす る範囲で、あらかじめ定義したラインスタイルを使用することもできます。
さらに、2 次元の描画では極座標格子も使うことができます -- 定義可能な 区間に対して、選択された目盛りを通る同心円と中心からの放射状の線が描か れます (その区間は set angles の設定にしたがって度、またはラジアンで 指定します)。極座標格子は現在は極座標モードでは自動的には生成されない ことに注意してください。
set grid が描く前に、必要な目盛りは有効になっていなければなりません。 gnuplot は、存在しない目盛りに対する格子の描画の命令は単に無視します。 しかし、後でその目盛りが有効になればそれに対する格子も描きます。
副格子線に対する線種を何も指定しなければ、主格子線と同じ線種が使われま す。デフォルトの極座標の角度は 30 度です。
front を指定すると、格子線はグラフのデータの上に描かれます。back が指定された場合は格子線はグラフのデータの下に描かれます。front を使 えば、密集したデータで格子線が見えなくなることを防ぐことができます。デ フォルトでは layerdefault で、これは 2D 描画では back と同じです。 3D 描画のデフォルトは、格子とグラフの枠を 2 つの描画単位に分離し、格子 は後ろに、枠は描画データまたは関数の前に書きます。ただし、hidden3d モードでは、それがそれ自身の並び換えをしていますので、格子線の順番のオ プションは全て無視され、格子線も隠線処理にかけられます。これらのオプシ ョンは、実際には格子線だけでなく、set border による境界線とその目盛 りの刻み (以下参照: set xtics (p. )) にも影響を及ぼします。
z の格子線は描画の底面に描かれます。これは描画の周りに部分的な箱が描画 されている場合にはいいでしょう -- 以下参照: set border (p. )。
書式:
set hidden3d {defaults} | { {{offset <offset>} | {nooffset}} {trianglepattern <bitpattern>} {{undefined <level>} | {noundefined}} {{no}altdiagonal} {{no}bentover} } unset hidden3d show hidden3d
gnuplot の通常の表示とは異なり、隠線処理では与えられた関数、またはデー タの格子線を、実際の曲面がその曲面の背後にあって隠されている部分は見せ ないのと同じように処理します。これを可能にするためには、曲面は '格子状' (以下参照: splot datafile (p. )) である必要があり、またそれらは with lines か with linespoints で描かれていなければいけません。
hidden3d が有効なときは、格子線だけでなく、面部分や土台の上の等高線 (以下参照: set contour (p. )) も隠されます。複数の面を描画している場合は、 各曲面は自分自身と他の曲面で隠される部分も持ちます。曲面上への等高線の 表示 (set contour surface) は機能しません。
見出しと矢印は常に表示され、影響を受けません。グラフの説明 (key) も曲 面に隠されることはありません。gnuplot バージョン 4.2 ではグラフ上に曲 面が一つもない状態でも、set hidden3d は with points, with labels with vectors の 3 次元の描画スタイルに影響を与えます。グラフ内の各々 の描画をこの処理から明示的に除外したいときは、with 指定に特別のオプ ション nohidden3d を追加してください。
hidden3d は、pm3d モードで描画された、塗り潰された曲面には影響を与えま せん。pm3d の曲面に対して同様の効果を得るには、これの代わりに set pm3d depthorder を使ってください。
関数値は格子孤立線の交点で評価されます。見ることの出来る線分を求めると きは個々の関数値、あるいはデータ点の間はそのアルゴリズムによって線形補 間されます。これは、hidden3d で描画する場合と nohidden3d で描画す る場合で関数の見かけが異なることを意味します。なぜならば、後者の場合関 数値は各標本点で評価されるからです。この違いに関する議論については、 以下参照: set samples (p. ), set isosamples (p. )。
曲面の隠される部分を消去するのに使われるアルゴリズムは、このコマンドで 制御されるいくつかの追加オプションを持っています。defaults を指定す ればそれらはすべて、以下で述べるようなデフォルトの値に設定されます。 defaults が指定されなかった場合には、明示的に指定されたオプションの みが影響を受け、それ以外のものは以前の値が引き継がれます。よって、それ らのオプションの値をいちいち修正することなく、単に set {no}hidden3d のみで隠線処理をオン/オフできることになります。
最初のオプション offset は '裏側' の線を描画する線の線種に影響を与え ます。通常は曲面の表裏を区別するために、裏側の線種は、表側の線種より一 つ大きい番号の線種が使われます。offset < offset> によって、その追加す る値を、デフォルトの 1 とは異なる増分値に変更できます。nooffset オプ ションは offset 0 を意味し、これは表裏で同じ線種を使うことになります。
次のオプションは trianglepattern < bitpattern> です。< bitpattern> は 0 から 7 までの数字で、ビットパターンと解釈されます。各曲面は三角形に 分割されますが、このビットパターンの各ビットはそれらの三角形の各辺の表 示を決定します。ビット 0 は格子の水平辺、ビット 1 は格子の垂直辺、ビッ ト 2 は、元々の格子が 2 つの三角形に分割されるときの対角辺です。デフォ ルトのビットパターンは 3 で、これは全ての水平辺と垂直辺を表示し、対角 辺は表示しないことを意味します。対角辺も表示する場合は 7 を指定します。
オプション undefined < level> は、定義されていない (欠けているデータ または未定義の関数値) か、または与えられた x,y,z の範囲を超えているデ ータ点に適用させるアルゴリズムを指示します。そのような点は、それでも 表示されてしまうか、または入力データから取り除かれます。取り除かれて しまう点に接する全ての曲面要素は同様に取り除かれ、よって曲面に穴が生 じます。< level> = 3 の場合、これは noundefined と同じで、どんな点も 捨てられません。これは他の場所であらゆる種類の問題を引き起こし得るので 使わないべきです。< level> = 2 では未定義の点は捨てられますが、範囲を超 えた点は捨てられません。< level> = 1 では、これがデフォルトですが、範囲 を超えた点も捨てられます。
noaltdiagonal を指定すると、undefined が有効のとき (すなわち < level> が 3 でない場合) に起こる以下の場合のデフォルトでの取扱いを変更できます。入力曲面の各格子状の部分は一方の対角線によって 2 つの三角形に分割 されます。通常はそれらの対角線の全てが格子に対して同じ方向を向いていま す。もし、ある格子の 4 つの角のうち一つが undefined 処理によりとり除 かれていて、その角が通常の方向の対角線に乗っている場合は、その両方の三 角形が取り除かれてしまいます。しかし、もしデフォルトの設定である altdiagonal が有効になっている場合、その格子については他方向の対角線 が代わりに選択され、曲面の穴の大きさが最小になるようにします。
bentover オプションは今度は trianglepattern とともに起こる別のこと を制御します。かなりしわくちゃの曲面では、下の ASCII 文字絵に書いたよ うに、曲面の 1 つの格子が 2 つに分けられた三角形の表と裏の反対側が見え てしまう場合 (すなわち、元の四角形が折り曲げられている ('bent over') 場合) があります:
C----B 元の 4 角形: A--B 表示される 4 角形: |\ | ("set view 0,0") | /| ("set view 75,75" perhaps) | \ | |/ | | \ | C--D | \| A D
曲面の格子の対角辺が < bitpattern> の 2 bit によって見えるようにはなっ てはいない場合、上の対角辺 CB はどこにも書かれないことになり、それが結 果の表示を理解しにくいものにします。デフォルトで定義される bentover オプションは、このような場合それを表示するようにします。もしそうしたく ないなら、nobentover を選択してください。 以下も参照
http://www.gnuplot.info/demo/hidden.html隠線処理のデモ (hidden.dem)
および
http://www.gnuplot.info/demo/singulr.html複雑な隠線のデモ (singulr.dem).
書式:
set historysize <int> unset historysize
historysize の値は、gnuplot の終了時に history の行を高々その行数まで に切り捨てるために使われます。デフォルトは 500 です。 unset historysize は history の切捨てを無効にしますので、history フ ァイルに書き出す行数の制限をしません。
書式:
set isosamples <iso_1> {,<iso_2>} show isosamples
各曲面グラフは < iso_1> 個の u-孤立線と < iso_2> 個の v-孤立線を持ちます。 < iso_1> のみ指定すれば、< iso_2> は < iso_1> と同じ値に設定されます。 デフォルトでは、u, v それぞれ 10 本の標本化が行われます。標本数をもっと 多くすればより正確なグラフが作られますが、時間がかかります。これらの パラメータは、データファイルの描画には何も影響を与えません。
孤立線とは、曲面の一つの媒介変数を固定して、もう一つの媒介変数によって 描かれる曲線のことです。孤立線は、曲面を表示する単純な方法を与えます。 曲面 s(u,v) の媒介変数 u を固定することで u-孤立線 c(v) = s(u0,v) が 作られ、媒介変数 v を固定することで v-孤立線 c(u) = s(u,v0) ができます。
関数の曲面グラフが隠線処理なしで描かれている場合、set samples は 各孤立線上で標本化される点の数を制御します。以下参照: set samples (p. ),set hidden3d (p. )。等高線描画ルーチンは、関数の点の標本化は各孤立線の交点 で行われると仮定しているので、関数の曲面と等高線の解像度を変更するとき は、isosamples と同じように samples を変更するのが望ましいでしょう。
説明 (key) の内容、すなわち描画される個々のデータ集合や関数につける名 前、およびそれらグラフの曲線とグラフ上の点を表す記号からなるサンプルは、 plot (または splot) コマンドの title, with オプションにより決 定されます。より詳しい情報については、以下参照: plot title (p. ),plot with (p. )。
書式:
set key {on|off} {default} {{inside | outside} | {lmargin | rmargin | tmargin | bmargin} | {at <position>}} {left | right | center} {top | bottom | center} {vertical | horizontal} {Left | Right} {{no}reverse} {{no}invert} {samplen <sample_length>} {spacing <vertical_spacing>} {width <width_increment>} {height <height_increment>} {{no}autotitles {columnheader}} {title "<text>"} {{no}enhanced} {{no}box { {linestyle | ls <line_style>} | {linetype | lt <line_type>} {linewidth | lw <line_width>}}} unset key show key
set key off か unset key によって説明表示なしに描画することができ ます。
キー内の各要素は vertical (縦) または horizontal (横) に従って重ね られます。vertical の場合、key は可能ならば 2,3 個の縦の列を使います。 すなわち、各要素は垂直スペースがなくなるまでは 1 つの列に整列されます が、そこから新しい列が開始されます。horizontal の場合は、key は可能 ならば 2,3 個の横の行を使用します。
デフォルトでは、key はグラフ領域の内側の右上の角に置かれます。キーワー ド left, right, top, bottom, center, inside, outside, lmargin, rmargin, tmargin, bmargin (, above, over, below, under) は、グラフ領域の他の場所への自動的な配置のために使用します。 key の描画をどこに置くかをより詳しく指示するための at < position> も あります。この場合、キーワード left, right, top, bottom, center が同様の基準点合わせの設定の目的で使われます。
配置の仕組みを理解ための最も重要な概念は、グラフ領域、すなわち内か外か ということと、グラフ領域の境界との間の余白 (margin) を考えることです。 グラフ領域に沿って、キーワード left/center/right (l/c/r) と top/center/bottom (t/c/b) は、key をその領域の内側のどこに置くかを制 御します。
モード inside では、key はキーワード left (l), right (r), top (t), bottom (b), center (c) によって以下の図のように描画領域の境界に向かって出力されます:
t/l t/c t/r
c/l c c/r
b/l b/c b/r
モード outside でも上と同様に自動的に配置されますが、グラフ領域の境 界に対して、というよりもむしろ見た目に対して、というべきでしょう。すな わち、グラフの境界は、グラフ領域の外の key の場所を作るために、内側に 移動することになります。しかし、これは他のラベルの邪魔をしますし、もし かしたら出力デバイスによってはエラーを引き起こすかもしれません。key の 出力に合わせてどの描画境界が移動するかは、上に述べた key の位置、およ び重ね上げの方向に依存します。4 方向の中心揃えのオプション (center) に関しては、どの境界が動くのかに関するあいまいさはありませんが、角への 出力のオプションについては、重ね上げ方向が vertical の場合は左または 右の境界が、horizontal の場合は上または下の境界が、それぞれ内側に適 切に移動します。
余白 (margin) の書き方は、重ね上げの方向にかかわない自動的な配置を可能 にしています。lmargin (lm), rmargin (rm), tmargin (tm), bmargin (bm) のうちの一つを、矛盾しない 1 方向のキーワードと組み合わ せて使用した場合、以下の図に示した場所に key が配置されます:
l/tm c/tm r/tm
t/lm t/rm
c/lm c/rm
b/lm b/rm
l/bm c/bm r/bm
キーワード above と over は tmargin と同じ意味です。以前のバージョンとの互換性のために、above と over は l/c/r や重ね上げ方向のキーワードなしで使用すると、center で horizontal を使います。キーワ ード below と under は bmargin と同じ意味です。互換性のために、 below と under は l/c/r や重ね上げ方向のキーワードなしで使用すると center で horizontal を使います。さらに、outside も互換性のため に t/b/c や重ね上げ方向のキーワードがなければ、top, right, vertical (つまり上の t/rm と同じ) を使用します。
説明の位置 (< position> ) は、以前のバージョンと同様単に x,y,z を指定してもいいですが、その最初のサンプル行の座標の座表系を選択するための 5つのキーワード (first, second, graph, screen, character) を 頭につけることもできます。詳細は、以下参照: coordinates (p. )。 < position> が与えられた場合の left, right, top, bottom, center の効果は、label コマンドで配置される文字列の場合と同じように 基準位置の位置合わせに使用されます。すなわち、left は key が < position> の右に置かれて左合わせで出力されます。他の場合も同様です。
説明中のラベル (名前) の行揃えは Left, Right (デフォルト) で指示し ます。ラベル文字列と曲線のサンプルは左右入れ替えることができます (reverse) し、 全体を枠で囲むこともできます (box {...})。その枠の 線は、線種 (linetype), 線幅 (linewidth)、あるいは定義済のラインス タイル (linestyle) を指定することもできます。ただ、全ての出力装置が 線幅の選択をサポートしているとは限らないことに注意してください。
デフォルトでは最初の描画のラベルが説明の一番上に現われ、それに続くラベ ルがその下に並んで行きます。オプション invert は、最初のラベルを説明 の一番下に置き、それに続くラベルをその上に並べて行きます。このオプショ ンは、説明のラベルの縦の並びの順番を、積み上げ形式のヒストグラム (histograms) の箱の順番に合わせるときに便利でしょう。
グラフ曲線のサンプルの線分の長さは samplen で指定できます。その長さ は目盛りの長さと、< sample_length> *(文字幅) の和として計算されます。 sapmlen は、グラフ上の点のサンプルの位置にも (もしサンプル線分自身が 書かれなくても) 影響を与えています。それは、点の記号はサンプル線分の中 央に書かれるためです。
行間の垂直スペースは、spacing で指定できます。その幅は、点のサイズ (pointsize) と垂直な目盛りのサイズと < vertical_spacing> の積になります。 この垂直スペースは、文字の高さよりも小さくはならないことが保証されてい ます。
< width_increment> は、文字列の長さに加えたり減らしたりする幅 (何文字分 か) を表す数値です。これは、説明に外枠を書き、文字列に制御文字を使う場 合にだけ有用でしょう。gnuplot は外枠の幅を計算するときは、ラベル文字 列の文字数を単純に数えるだけなので、それを修正するのに使えます。
< height_increment> は、説明の箱の高さに加えたり減らしたりする高さ (何 文字分か) を表す数値です。これは主に、説明の回りに箱を描く場合のための ものですが、他に、自動的に設定される説明の位置を < height_increment> /2 だけ垂直方向にずらすのにも使えます。
plot や splot で描画される全ての曲線は、デフォルトのオプション autotitles に従って表題 (title) がつけられます。表題の自動生成は、 noautotaitle で抑制できますがその場合、(s)plot ... title ... で明 示的に指定された表題のみが描かれることになります。
set key autotitles columnheader オプションは、gnuplot が configure オプション -enable-datastrings 付きでインストールされた場合に有効です。 このコマンドは各描画データの先頭行の各列のエントリをテキスト文字列と解 釈し、対応する描画グラフのタイトルとして使用します。描画される量が、複 数の列データの関数である場合は、gnuplot はどの列をタイトルの描画に使え ばいいのかわからなくなりますので、そのような場合、plot コマンド上で、 例えば plot "datafile" using (($2+$3)/$4) title 3 with lines のよう に明示的にタイトルの列を指定する必要があります。
表題は説明の上につけることもできます (title "< text> ") - 単一引用符 (') と二重引用符 (") の違いについては、以下参照: syntax (p. )。説明の表題 の行揃えは、グラフの表題の行揃えと同じものが使われます。
明示的に与えられた表題は、出力形式がサポートする拡張文字列属性を使って 出力されます。詳細は、以下参照: enhanced text (p. )。そのデフォルトの挙動 は noenhanced オプションで無効にできます。
set key のデフォルトは、on, right, top, vertical, Right, noreverse, noinvert, samplen 4, spacing 1.25, title "", nobox です。説明の枠の線種はデフォルトではグラフ描画の外枠と同じもの が使われます。set key default とするとデフォルトの設定に戻ります。
説明は、1 行に 1 曲線分ずつの数行のまとまりとして書かれます。各行の右 側には (reverse を使っていれば左側には) その曲線と同じ種類の直線のサ ンプルが引かれ、他の側には plot コマンドから得られる文字列 (title) が置かれます。これらの行は、架空の直線が説明の左側と右側を分けるかのよ うに垂直に整列されます。コマンド set key で指定する座標はこの架空の 線分の上の端の座標です。plot では直線の位置を指定するために x と y だけが使われ、splot では、x, y, z の値全てを使い、グラフを 2 次元面 へ投影するのと同じ方法を使って、架空の直線の 2 次元画面での位置を生成 します。
TeX, PostScript, またはこれらと同等の、整形情報が文字列に埋め込まれる 出力を使う場合は、gnuplot は説明の位置合わせのための文字列の幅を 正しく計算できません。よって説明を左に置く場合は set key left Left reverse という組合せを使うのがいいでしょう。そうす れば説明の枠と枠内のすき間は文字列そのままの幅に合わせられます。
splot で等高線を書く場合、説明には等高線のラベルも表示されます。 これらのラベルの並び具合がうまくいかない、または別な位置に小数点を 置きたい場合はそのラベルの書式を指定できます。詳細は、以下参照:set clabel (p. )。
例:
以下はデフォルトの位置に説明を表示します:
set key default
以下は説明を表示しなくします:
unset key
以下はデフォルトの (第一の) 座標系での (2,3.5,2) の位置に説明を表示
します:
set key at 2,3.5,2
以下は説明をグラフの下に表示します:
set key below
以下は説明を左下角に表示し、テキストは左に行揃えで、タイトルをつけ、線種 3 の外枠を書きます:
set key left bottom Left title 'Legend' box 3
書式:
set label {<tag>} {"<label text>"} {at <position>} {left | center | right} {norotate | rotate {by <degrees>}} {font "<name>{,<size>}"} {noenhanced} {front | back} {textcolor <colorspec>} {point <pointstyle> | nopoint} {offset <offset>} unset label {<tag>} show label
位置 (< position> ) は x,y か x,y,z のどちらかで指定し、座標系を選択する にはその座標の前に first, second, graph, screen, character をつけます。詳細は、以下参照: coordinates (p. )。
タグ (< tag> ) は見出しを識別するための整数値です。タグを指定しなかった 場合未使用のもので最も小さい値が自動的に割り当てられます。現在の見出し を変更するときはそのタグと変更したい項目を指定して set label コマン ドを使います。
< label text> は文字列定数でも構いませんし、文字列変数、または文字列の 値を持つ式でも構いません。以下参照: strings (p. ), sprintf (p. ), gprintf (p. )。
デフォルトでは、指定した点 x,y,z に見出しの文章の左端が来るように配置 されます。x,y,z を見出しのどこに揃えるかを変更するには変数 < justification> を指定します。これには、left, right, center の いずれかが指定でき、それぞれ文章の左、右、真中が指定した点に来るよう に配置さるようになります。描画範囲の外にはみ出るような指定も許されま すが、座標軸の見出しや他の文字列と重なる場合があります。
rotate を指定するとラベルは縦書きになります (もちろん出力ドライバが 対応していれば、ですが)。rotate by < degrees> が与えられた場合は、そ れに適合している出力ドライバは指定された角度で文字列を書こうとしますが そうでない出力形式では、垂直な文字列として扱われます。
フォントとそのサイズは、出力形式がフォントの設定をサポートしていれば font "< name> {,< size> }" で明示的に選択できます。そうでない出力形式で は、デフォルトのフォントが使われます。
通常は、現在の出力形式がサポートしていれば、ラベル文字列の全ての文字列 に拡張文字列処理モード (enhanced text mode) が使用されます。 noenhanced を使用することで、特定のラベルを拡張文字列処理から外すこ とができます。これは、ラベルが例えばアンダースコア (_) を含んでいる場 合などに有用です。以下参照: enhanced text (p. )。
front が与えられると、見出しはデータのグラフの上に書かれます。back が与えられると (デフォルト)、見出しはグラフの下に書かれます。front を使うことで、密なデータによって見出しが隠されてしまうことを避けること が出来ます。
textcolor <
colorspec>
は文字列の色を変更します。<
colorspec>
は、線
種、rgb 色、またはパレットへの割当のいずれかが指定できます。以下参照:colorspec (p. ), palette (p. )。textcolor は、tc と省略可能です。
`textcolor` は、`tc` と省略可能です。 `tc default` は、文字色をデフォルトにします。 `tc lt <n>` は、文字色を線種 <n> (line type)と同じものにします。 `tc ls <n>` は、文字色を line style <n> と同じものにします。 `tc palette z` は、見出しの z の位置に対応したパレット色になります。 `tc palette cb <val>` は、色見本 (colorbar) の <val> の色になります。 `tc palette fraction <val>` (0<=val<=1) は、[0:1] から `palette` の 灰色階調/カラーへの写像に対応した色になります。 `tc rgb "#RRGGBB"` は、任意の 24-bit RGB 色を選択します。
< pointstyle> がキーワード lt, pt, ps とともに与えられると (以下参照: style (p. ))、与えられたスタイルと、与えられた線種の色で見出し位置に 点 (point) が描画され、見出し文字列は少し移動されます。このオプション は mouse 拡張された出力形式でのラベルの配置に、デフォルトで使用され ています。見出し文字列近くの点の描画機能を off (これがデフォルト) にす るには、nopoint を使用してください。
その移動は、デフォルトでは、< pointstyle> が与えられれば pointsize の 単位で 1,1 で、< pointstyle> が与えられていなければ 0,0 です。移動は、 追加の offset < offset> でも制御できます。ここで、< offset> は x,y か または x,y,z の形式ですが、それに座標系を選択して、その前に first, second, graph, screen, character のいずれかをつけることもでき ます。詳細は、以下参照: coordinates (p. )。
もし一つ (あるいはそれ以上の) 軸が時間軸である場合、座標は timefmt の 書式にしたがって引用符で囲まれた文字列で与える必要があります。以下参照:set xdata (p. ), set timefmt (p. )。
EEPIC, Imagen, LaTeX, TPIC で出力する場合は、 \ \ を使うことで見出しを 改行させることができます。
例:
(1,2) の位置に "y=x" と書く場合:
set label "y=x" at 1,2
Symbol フォントのサイズ 24 の "シグマ" (Σ) をグラフの真中に書く場合:
set label "S" at graph 0.5,0.5 center font "Symbol,24"
見出し "y=x^
2" の右端が (2,3,4) に来るようにし、タグ番号として 3 を使う
場合:
set label 3 "y=x^2" at 2,3,4 right
その見出しを中央揃えにする場合:
set label 3 center
タグ番号 2 の見出しを削除する場合:
unset label 2
全ての見出しを削除する場合:
unset label
全ての見出しをタグ番号順に表示する場合:
show label
x 軸が時間軸であるグラフに見出しを設定する例:
set timefmt "%d/%m/%y,%H:%M" set label "Harvest" at "25/8/93",1
データと、新たに当てはめられたパラメータによる当てはめ関数を描画したい
場合、fit の後でかつ plot の前に以下を実行します:
set label sprintf("a = %3.5g",par_a) at 30,15 bfit = gprintf("b = %s*10^%S",par_b) set label bfit at 30,20
見出し文字列を小さい点から少しだけ移動する場合:
set label 'origin' at 0,0 point lt 1 pt 2 ps 3 offset 1,-1
pm3d を使った 3 次元のカラー曲面上のある点の位置に、その z の値 (この
場合 5.5) に対応した色を見出し文字列につける場合:
set label 'text' at 0,0,5.5 tc palette z
書式:
set loadpath {"pathlist1" {"pathlist2"...}} show loadpath
パス名は単一のディレクトリ名、または複数のパス名のリストとして入力しま す。複数のパスからなるパスリストは OS 固有のパス区切り、例えば Unix で はコロン (':'), DOS//Windows/OS/2/Amiga ではセミコロン (';') 等で区切 ります。show loadpath, save, save set コマンドは、可搬性のために OS 固有のパス区切りをスペース (' ') で置き換えます。
環境変数 GNUPLOT_LIB が設定されている場合、その内容は loadpath に追 加されますが、show loadpath は、ユーザ定義の loadpath と環境変数によ るシステム loadpath を別々に表示しますし、save, save set コマンド は、可搬性の目的のためにユーザ定義の loadpath のみを保存します。
書式:
set locale {"<locale>"}
< locale> にはインストールされたシステムで使うことの出来る任意の言語を 指定できます。可能なオプションについてはシステムのドキュメントを参照し てください。デフォルトの値は環境変数 LC_TIME, LC_ALL, または LANG から 決定されます。
小数点に関する locale を変更したい場合は、以下参照: set decimalsign (p. )。
set logscale <axes> <base> unset logscale <axes> show logscale
ここで、< axes> (軸) は、x, x2, y, y2, z, cb の任意の順序の 組み合せが可能です。また、< base> は、対数スケールの底です。< base> が指 定されなかった場合は 10 になります。もし、< axes> が指定されなかった場 合は、全部が指定されたことになります。unset logscale は、指定した軸 の対数スケールを解除します。
例:
x, z 両軸について対数スケールを設定する:
set logscale xz
y 軸について底 2 とする対数スケールを設定する:
set logscale y 2
pm3d plot 用に z と色の軸に対数スケールを設定する:
set logscale zcb
z 軸の対数スケールを解除する:
unset logscale z
書式:
set macros
書式:
set mapping {cartesian | spherical | cylindrical}
デフォルトではカーテシアン座標 (通常の x,y,z 座標) が使われます。
球面座標では、データは 2 つか 3 つの列 (またはその個数の using エン トリ) として与えられます。最初の 2 つは、set angles で設定された単位 での方位角 (theta) と仰角 (phi) (すなわち "経度" と "緯度") とみなされ ます。半径 r は、もし 3 列目のデータがあればそれが使われ、もしなければ 1 に設定されます。各変数の x,y,z との対応は以下の通りです:
x = r * cos(theta) * cos(phi) y = r * sin(theta) * cos(phi) z = r * sin(phi)
これは、"極座標系" というより、むしろ "地学上の座標系" (緯度、経度) に 相当することに注意してください (すなわち、phi は z 軸となす角、という より赤道から計った仰角、になります)。
円柱座標では、データはやはり 2 つか 3 つの列で与えられ、最初の 2 つは theta (set angle で指定された単位の) と z と見なされます。半径 r は 球面座標の場合と同様、3 列目のデータがあればそれが、なければ 1 と設定 されます。各変数の x,y,z との対応は以下の通りです:
x = r * cos(theta) y = r * sin(theta) z = z
mapping の効果は、splot コマンド上の using によるフィルタで実現 することも可能ですが、多くのデータファイルが処理される場合は mapping の方が便利でしょう。しかし、mapping を使っていても、もしファイルのデ ータの順番が適切でなかったら結局 using が必要になってしまいます。
mapping は plot では何もしません。
http://www.gnuplot.info/demo/world.htmlworld.dem: mapping のデモ。
書式:
set bmargin {{at screen} <margin>} set lmargin {{at screen} <margin>} set rmargin {{at screen} <margin>} set tmargin {{at screen} <margin>} show margin
< margin> のデフォルトの単位には、適切と思われる、文字の高さと幅が使わ れます。正の値は余白の絶対的な大きさを定義し、負の値 (または無指定) は gnuplot によって自動計算される値を使うことになります。3 次元描画では 左の余白 (lmargin) のみが文字の大きさを単位として設定できます。
キーワード at screen は、その余白の指定が全体の描画領域に対する割合 であることを意味します。これは、多重描画 (multiplot) モードでの 2D, 3D グラフの角を正確に揃えるのに使えます。
描画の余白は通常目盛り、目盛りの見出し、軸の見出し、描画のタイトル、 日付、そして境界の外にある場合の key (グラフ見出し) のサイズ等を元に計 算されます。しかし、目盛りの刻みが境界でなく軸の方についている場合 (例 えば set xtics axis によって)、目盛りの刻み自身とその見出しは余白の 計算には含まれませんし、余白に書かれる他の文字列の位置の計算にも含まれ ません。これは、軸と境界が非常に近い場合、軸の見出しが他の文字列を上書 きする可能性を示唆します。
マウスは多重描画 (multiplot) モードでは無効ですが、unset multiplot で多重描画が終了すれば、マウス機能は ON になり、直前の描画 (ほぼ replot で描画されるもの) に対して作用します。
書式:
set mouse {doubleclick <ms>} {nodoubleclick} \ {{no}zoomcoordinates} \ {noruler | ruler {at x,y}} \ {polardistance{deg|tan} | nopolardistance} \ {format <string>} \ {clipboardformat <int>/<string>} \ {mouseformat <int>/<string>} \ {{no}labels} {labeloptions <string>} \ {{no}zoomjump} {{no}verbose} unset mouse
ダブルクリックの解像度はミリ秒 (ms) 単位で与えます。これは、ボタン 1 用のもので、現在のマウス位置を clipboard にコピーするのに使います。 シングルクリックでそれを行うようにするには、0 ms を指定してください。 デフォルトの値は 300 ms です。
オプション zoomcoordinates は、拡大 (zoom) の時に、ズームの枠の端に その座標を書くかどうかを決定し、デフォルトでは ON になっています。
オプション noruler と ruler は、定規 (ruler) 機能を off, on にしま す。ruler には座標を与えることもできます。これは、デフォルトのキー割 り当て 'r' に対応します。
オプション polardistance は、マウスカーソルから定規 (ruler) までの距 離を極座標でも表示 (距離、および角度または傾き) するかどうかを決定しま す。これはデフォルトのキー割り当て '5' に対応します。
オプション format は、fprintf と似た書式文字列で、ドライバウィンドウ とクリップボード上で実数をどのように表示するかを決定します。デフォルト は "% #g" です。
clipboardformat と mouseformat は、ボタン 1 とボタン 2 の作用時 - 座標をクリップボードへコピー、マウス位置に一時的に注釈をつける - の文字列の書式用に使われます。これは、キー割り当て '1', '2', '3', '4' に対応します (ドライバのヘルプウィンドウ参照)。引数が文字列の場合、そ の文字列は C 言語の書式で、2 つの実数の指定子を含んでいる必要がありま す。例: set mouse mouseformat "mouse = %5.2g, %10.2f"。この文字列を 再び OFF にするには set mouse mouseformat "" としてください。
以下の書式が組み込まれています (書式 6 は書式文字列が既に指定されている場合のみ使用可):
0 カッコ内に実際の座標 例: [1.23, 2.45] 1 カッコ無に実際の座標 例: 1.23, 2.45 2 x == 時間書式 (timefmt) [(`set timefmt` の設定), 2.45] 3 x == 日付 [31. 12. 1999, 2.45] 4 x == 時刻 [23:59, 2.45] 5 x == 日付 / 時刻 [31. 12. 1999 23:59, 2.45] 6 文字列で与えられた代替書式 ""
ボタン 2 の gnuplot のラベルを実際に得るには、オプション labels を使 用します (デフォルトでは nolabels で、ボタン 2 は 単に一時的な注釈を マウス位置に描画します)。ラベルは現在の mouseformat の設定に従って書 かれます。labeloptions は、コマンド set label にどんなオプションを 渡すかを制御します。デフォルトは "pointstyle 1" で、これはラベル位置に 小さいプラス (+) を描画します。その点の大きさは、set pointsize コ マンドで与えられることに注意してください。 ラベルは、ラベルの点の上で Ctrl キーを押してボタン 2 をクリックするこ とで消すことができます。実際のラベルの位置にどれ位近くでクリックしなけ ればいけないかの閾値も pointsize で決定されます。
オプション zoomjump が ON の場合、ボタン 3 によるズーム領域の選択を 開始すると、マウスポインタは自動的に少しだけずれた位置に移動します。 これは、ごく小さい (または空でさえある) ズーム領域を選択してしまうこと を避けるのに便利でしょう。デフォルトでは zoomjump は OFF です。
オプション verbose が ON の場合、実行時の報告コマンドが表示されます。 このオプションはドライバウィンドウ上で 6 を打つことで ON/OFF がスイ ッチできます。デフォルトでは verbose は OFF になっています。
ドライバウィンドウ上で 'h' を打つと、マウスとキー割当の短い説明が表示 されます。これは、ユーザ定義のキー割当、すなわち bind コマンドによる hotkeys (以下参照: bind (p. )) も表示されます。ユーザ定義の hotkey は デフォルトのキー割当を無効にします。
ドライバウィンドウ上で 'q' を打つと、ウィンドウを閉じます。このキーは bind コマンドでは無効にできません。
以下も参照: bind (p. ), label (p. )。
他のスクリーン出力形式との統一性も考え、X11 でのマウスサポートは、標準 入力がどこからであっても、デフォルトで ON になります。しかし、UNIX 風 の OS の中には、/dev/null のような特殊な入力デバイスを選択してはいけな いものがあり、そのようなデバイスでマウスを ON にすると gnuplot がハン グアップしてしまうことがあります。このような状況では、unset mouse で マウス機能を OFF にしてください。
書式:
set multiplot { layout <rows>,<cols> {rowsfirst|columnsfirst} {downwards|upwards} {title <page title>} {scale <xscale>{,<yscale>}} {offset <xoff>{,<yoff>}} } unset multiplot
出力形式 (terminal) によっては、コマンド unset multiplot が与えられ るまで何の描画も表示されないことがあります。この場合このコマンドにより ページ全体の描画が行なわれ、gnuplot は標準の単一描画モードになります。 それ以外の出力形式では、各 plot コマンドがそれぞれ表示を更新しますが、それは、それまで出力したものすべてを再描画し、それに新しいものを追加する方法、あるいは、現在の表示に単に新しいものを追加するだけのやり方、のいずれかです。
次の描画で使われる領域は、新しい描画が行われる前に消されることはありま せんから、描画を "挿入" するような場合などでそうしたいなら、clear コ マンドを使用してください。
定義済の見出しやベクトルは、各描画において、毎回現在のサイズと原点に従 って書かれます (それらが screen 座表系で定義されていない場合)。それ 以外の全ての set で定義されるものも各描画すべてに適用されます。もし 1 度の描画にだけ現われて欲しいものを作りたいなら、それが例えば日付 (timestamp) だとしたら、set multiplot と unset multiplot で囲まれ たブロック内の plot (または splot, replot) 命令の一つを set time と unset time ではさんでください。
multiplot のタイトルは、個々の描画タイトルがあったとしても、それとは別 のもので、ページの上部にそのためのキャンバス全体の幅にわたるスペースが 確保されます。
layout が指定されていない場合、あるいはより良い位置合わせをしたい場合 は、コマンド set origin と set size 各描画で正しい位置に設定する必 要があります。詳細は、以下参照: set origin (p. ), set size (p. )。
例:
set multiplot set size 0.4,0.4 set origin 0.1,0.1 plot sin(x) set size 0.2,0.2 set origin 0.5,0.5 plot cos(x) unset multiplot
これは、cos(x) のグラフを、sin(x) の上に積み重ねて表示します。
set size と set origin は全体の描画領域を参照し、それは各描画で利 用されます。以下も参照: set term size (p. )。描画境界を一列に揃えたいなら ば、set margin コマンドで、境界の外の余白サイズを同じサイズに揃える ことが出来ます。その使用に関しては、以下参照: set margin (p. )。余白サイズ は文字サイズ単位の絶対的な数値単位を使用することに注意してください。よ って残ったスペースに描かれるグラフは表示するデバイスの表示サイズに依存 します。例えば、プリンタとディスプレイの表示は多分違ったものになるでし ょう。
オプション layout により、各描画の前にそれぞれ与えていた set size や set origin コマンドなしに、単純な複数グラフの描画を作成できます。 それらの設定は自動的に行なわれ、いつでもその設定を変更できます。 layout では表示は < rows> 行と < cols> 列の格子に分割され、各格子は、 その後に続く対応する名前のオプションによって列 (rowsfirst)、あるいは行 (columnsfirst) が先に埋められて行きます。描画グラフの積み上げは下方向 (downwards) に、または上方向 (upwards) に伸びるようにできます。デ フォルトは rowsfirst で downwards です。
各描画は scale で伸縮を、offset で位置の平行移動を行なうことができ ます。scale や offset の y の値が省略された場合は、x の値がそれに使用 されます。unset multiplot により自動配置機能はオフになり、そして set size と set origin の値は set multiplot layout の前の状態に 復帰されます。
例:
set size 1,1 set origin 0,0 set multiplot layout 3,2 columnsfirst scale 1.1,0.9 [ ここには 6 つまでの描画コマンド ] unset multiplot
上の例では 6 つの描画が 2 列の中に上から下へ、左から右へと埋められて行 きます。各描画は水平サイズが 1.1/2、垂直サイズが 0.9/3 となります。
以下も参照
http://gnuplot.sourceforge.net/demo/multiplt.htmlmultiplot のデモ (multiplt.dem)
書式:
set mxtics {<freq> | default} unset mxtics show mxtics
これらの書式は mytics, mztics, mx2tics, my2tics, mcbtics に 対しても同じです。
< freq> は大目盛り間の、小目盛りによって分割される区間の数 (小目盛りの 数ではありません) です。通常の線形軸に対してはデフォルトの値は 2 か 5 で、これは大目盛りによって変化します。よって大目盛り間に 1 つ、または 4 つの小目盛りが入ることになります。default を指定することによって小 目盛りの数はデフォルトの値に戻ります。
軸が対数軸である場合、分割区間の数はデフォルトでは有意な数にセットされ ます (10 個の長さを元にして)。< freq> が与えられていればそちらが優先さ れます。しかし、対数軸では通常の小目盛り (例えば 1 から 10 までの 2, 3, ..., 8, 9 の刻み) は、9 つの部分区間しかありませんが、< freq> の設定は 10 とすることでそうなります。
小目盛りを任意の位置に設定するには、("< label> " < pos> < level> , ...) の 形式を set {x| x2| y| y2| z}tics で使用してください。ただし、< label> は 空 ("") で、< level> を 1 にします。
コマンド set m{x| x2| y| y2| z}tics は、大目盛りが一様の間隔の場合にのみ 働きます。もし全ての大目盛りが set {x| x2| y| y2| z}tics によって手動で 配置された場合は、この小目盛りのコマンドは無視されます。自動的な大目盛 りの配置と手動の小目盛りの配置は、set {x| x2| y| y2| z}tics と set {x| x2| y| y2| z}tics add とを使うことで共存できます。
例:
set xtics 0, 5, 10 set xtics add (7.5) set mxtics 5
set logscale y set ytics format "" set ytics 1e-6, 10, 1 set ytics add ("1" 1, ".1" 0.1, ".01" 0.01, "10^-3" 0.001, \ "10^-4" 0.0001) set mytics 10
デフォルトでは小目盛りの表示は、線形軸ではオフで、対数軸ではオンになっ ています。その設定は、大目盛りに対する axis| border と {no}mirror の指定を継承します。これらに関する情報については、以下参照:set xtics (p. )。
書式:
set offsets <left>, <right>, <top>, <bottom> unset offsets show offsets
各オフセットは定数、または数式が使え、それらのデフォルトの値は 0 です。 左右のオフセットは x 軸と同じ単位で指定し、上下のオフセットは y 軸と同 じ単位で指定します。正のオフセットの値はグラフを指定された方向へ伸ばし ます。例えば正の下方向のオフセットは y の最小値をより小さな値にします。 許されている範囲での負のオフセットは、自動縮尺、あるいはクリッピングと の思いもよらぬ結果を生む可能性があります。
オフセットは splot では無視されます。
例:
set offsets 0, 0, 2, 2 plot sin(x)
この sin(x) のグラフの y の範囲は [-3:3] になります。それは、関数の y の範囲は [-1:1] に自動縮尺されますが、垂直方向のオフセットがそれぞ れ 2 であるためです。
書式:
set origin <x-origin>,<y-origin>
書式:
set output {"<filename>"} show output
ファイル名は引用符で囲まなければなりません。ファイル名が省略された場合 は、直前の set output で開かれたファイルがクローズされ、新たな出力が 標準出力 (STDOUT) に送られます。(もし、set output "STDOUT" とすると 出力は "STDOUT" という名前のファイルに送られるかもしれません ! ["かも しれない" というのは、例えば x11 や wxt などの terminal (出力形式) では set output が無視されるからです。])
MSDOS のユーザは次のことに注意すべきです: 文字 ' \ ' は 2 重引用符の中で は特別な意味を持ちます。よって、別のディレクトリにあるファイル名を指定 する場合は単一引用符を用いるべきでしょう。
set terminal と set output の両方を指定する場合、set terminal を 先に指定する方が安全です。それは、ある種の terminal では、OS が必要と するフラグをセットすることがあるからです。例えば、OS がファイルを開く ときに (礼儀良く) ファイルがフォーマットされているかどうかを知る必要が あるような OS などがそれ該当します。
popen 関数を持つようなマシン (Unix 等) では、ファイル名の最初を '| ' と することにより、出力をシェルコマンドにパイプで渡すことが可能です。例え ば以下の通りです:
set output "|lpr -Plaser filename" set output "|lp -dlaser filename"
MSDOS では、set output "PRN" とすると標準のプリンタに出力されます。 VMS では出力は任意のスプール可能なデバイスに送ることが出来ます。出力を DECnet 透過なタスクに送ることも可能で、それはある種の柔軟性を与えてく れます。
書式:
set parametric unset parametric show parametric
2 次元グラフにおいては、媒介変数表示関数はひとつの媒介変数に対する 2 つの関数で定められます。例としては plot sin(t),cos(t) とすることによっ て円が描けます (アスペクト比が正しく設定されていれば - 以下参照:set size (p. ))。gnuplot は、両方の関数が媒介変数による plot のために 与えられていなければエラーメッセージを出します。
3 次元グラフにおいては面は x = f(u,v), y = g(u,v), z = h(u,v) で定め られます。よって 3 つの関数を組で指定する必要があります。例としては、 cos(u)*cos(v),cos(u)*sin(v),sin(u) とすることによって球面が描け ます。gnuplot は、3 つ全部の関数が媒介変数による splot のために 与えられていなければエラーメッセージを出します。
これによって表現できる関数群は、単純な f(x) 型の関数群の内包することに なります。なぜならば、2 つ (3 つ) の関数は x、y (、z) の値を独立に計算 する記述ができるからです。実際、 t,f(t) のグラフは、一番目の関数のよう な恒等関数を用いて x の値が計算される場合に f(x) によって生成されるグ ラフと等価です。同様に、3 次元での u,v,f(u,v) の描画は f(x,y) と等価で す。
媒介変数表示関数は、x の関数、y の関数 (、z の関数)の順に指定し、それ らは共通の媒介変数およびその変域で定義されることに留意して下さい。
さらに、set parametric の指定は、新しい変数変域を使用することを暗に 宣言します。通常の f(x) や f(x,y) が xrange、yrange (、zrange) を使用 するのに対して、媒介変数モードではそれに加えて、trange, urange, vrange を使用します。これらの変域は set trange, set urange, set vrange によって直接指定することも、plot や splot で指定することもできます。 現時点では、これらの媒介変数のデフォルトの変域は [-5:5] となっています。 将来的にはこれらのデフォルト値をもっと有意なものに変更する予定です。
さらにコマンドshow plot add2history は、この現在の描画コマンドを history に書き出します。これは、replot を使って直前の描画コマンド に曲線を追加した場合、そしてコマンド行全体をすぐに編集したい場合に便利 です。
カラー曲面の描画は、palette で指定した色割当による多角形の塗りつぶし をサポートしている出力形式で行えます。現在サポートしている出力形式には 以下のものが含まれます。
画像出力ドライバ: OS/2 Presentation Manager X11 Linux VGA (vgagl) GGI Windows AquaTerm (Mac OS X) wxWidgets (wxt) 画像ファイル出力ドライバ: PostScript pslatex, pstex, epslatex gif, png, jpeg (x)fig tgif cgm pdf svg emf
まず、地図/曲面がどのように描かれるのかについて記述します。入力データ は、関数を評価して得られるかまたは splot data file から得られます。 曲面は、走査 (孤立線) の繰り返しで構成されます。pm3d アルゴリズムでは、 最初の走査で検出された隣り合う 2 点と、次の走査で検出された他の 2 点の 間の領域が、これら 4 点の z の値 (または追加された 'color' 用の列の値、 以下参照: using (p. )) に従って灰色で (または カラーで) 塗られます。デフォ ルトでは 4 つの角の値の平均値が使われますが、それはオプション corners2color で変更できます。それなりの曲面を描くためには、隣り合う 2 点の走査が交差してはいけなくて、近接点走査毎の点の数が違いすぎてはい けません。もちろん、最も良いのは走査の点の数が同じことです。他には何も 必要ではありません (例えばデータは格子状である必要もない)。他にもこの pm3d アルゴリズムは、入力された (計測された、あるいは計算された) 領域 の外には何も描かない、という長所があります。
曲面の色づけは、以下のような入力データに関して行われます:
1. 関数、または 1 つか 3 つのデータ列からなるデータの splot: 上に述べ た四辺形の 4 つの角の z 座標の平均値 (または corners2color) から、灰 色の範囲 [0:1] を与える zrange または cbrange の範囲 [min_color_z,max_color_z] への対応により、灰色/カラーの値が得られます。 この値は、直接灰色の色地図用の灰色の値として使うことができます。正規化 された灰色の値をカラーに対応させることもできます - 完全な説明は、以下参照: set palette (p. )。
2. 2 つか 4 つのデータ列からなるデータの splot: 灰色/カラーの値は、z の値の代わりに最後の列の座標を使って得られますので、色と z 座標が独立 なものになります。これは 4 次元データの描画に使うことができます。
他の注意:
1. 物理学者の間では、gnuplot の文書やソースに現われる 'iso_curve' (孤 立線) という言葉よりも、上で言及した '走査 (scan)' という言葉の方が使 われています。1 度の走査と他の走査の記録により色地図を評価する、という のはそういう意味です。
2. 'gray' や 'color' の値 (scale) は、滑らかに変化するカラーパレットへ の、連続な変数の線形写像です。その写像の様子は描画グラフの隣に長方形で 表示されます。この文書ではそれを "カラーボックス (colorbox)" と呼び、 その変数をカラーボックス軸の変数と呼びます。以下参照: set colorbox (p. ),set cbrange (p. )。
3. pm3d の色づけを 3 次元曲面ではなく 2 次元描画に使うには、 set view map か set pm3d map を使用してください。
書式 (オプションは任意の順で与えることができます):
set pm3d set pm3d { { at <bst combination> } { interpolate <steps in scan>,<steps between scans> } { scansautomatic | scansforward | scansbackward | depthorder } { flush { begin | center | end } } { ftriangles | noftriangles } { clip1in | clip4in } { corners2color { mean|geomean|median|min|max|c1|c2|c3|c4 } } { hidden3d <linestyle> | nohidden3d } { implicit | explicit } { map } } show pm3d unset pm3d
データまたは関数の描画スタイル (style) がグローバルに、または with オプションで pm3d に設定されている場合、色付きの曲面が描画されます。 オプション implicit が有効になっている場合、pm3d の曲面は線分による 曲面の網目による表示も一緒に行なわれます。詳しいことは、この節の下の方 をご覧ください。
色の曲面は底面か天井 (この場合は灰色/カラーの平面地図) か曲面上の点の z 座標 (灰色/カラー曲面) に描くことができます。その選択は、オプション at に、b, t, s の 6 つまでの組合せの文字列をつけて指定すること で行えます。例えば at b は底面のみに描画しますし、at st は最初に曲 面に描いて次に天井面に色地図を描きますし、at bstbst は ... 真面目な 話、こんなものは使いません。
塗られた四辺形は、次から次へと描画されて行きます。曲面を描画する場合 (at s)、後の四辺形が前のものに重なり (上書きし) ます (gnuplot は塗ら れた多角形の網の重なりの相互作用を計算するような仮想現実ツールではあり ません)。最初に走査されるデータが最初に描くか最後に描くかを切替えるス イッチオプション scansforward と scansbackward を試してみてくださ い。デフォルトは scansautomatic で、これは gnuplot 自身に走査の順を 推測させます。一方で、オプション depthorder は四辺形の順序を完全に再 構成します。塗りつぶしは深さ順に並び変えされた後で行われ、これによりか なり複雑な曲面でも視覚的なものにすることができます。詳細は、以下参照:pm3d depthorder (p. )。
2 回の連続する走査で点の数が同じでなかった場合、四辺形の点の取り始めを、 両方の走査の最初から (flush begin) にするか、最後から (flush end) にするか、真中から (flush center) にするかを決定しなければいけません。 flush (center| end) は scansautomatic とは両立せず、よって flush center または flush end を指定して scansautomatic が設定さ れた場合、それは無言で scansforward に変更されます。
2 回の連続する走査で点の数が同じでなかった場合、個々の走査で点が足りな い場合に、走査の最後に色三角形を描くかどうかをオプション ftriangles は指示します。これは滑らかな色地図の境界を描くのに使われます。
四辺形の x,y 座標に関するクリッピングは 2 つの方法で行われます。 clip1in: 各四辺形の全ての 4 点が定義されていなければならず、少なくと もそのうちの 1 点が x, y の範囲におさまっていなければなりません。 clip4in: 各四辺形の全ての 4 点が x, y の範囲におさまっていなければな りません。
描画される各 pm3d 四辺形には一つの灰色/カラー値が対応します (4 頂点間 で滑らかなカラー変化は起こりません)。その値は、corners2color < option> に従って周囲の角の z 座標から計算されます。< option> は 'mean' (デフォ ルト)、'geomean', 'median' で、曲面のカラーの平滑化に幾つかの種類を与 え、'min','max' はそれぞれ最小値、最大値を選択します。これらは鋭敏な、 あるいは急激なピーク値を持つようなピクセルイメージや色地図を作るときに は必要ありません。そのような場合には、むしろオプション 'c1', 'c2', 'c3', 'c4' を使って、四辺形の色の割当にただ一つの角の z 座標を使うよう にすればいいでしょう。どの角が 'c1' に対応するのかを知るためには何回か 実験してみる必要があるでしょう。その向きは描画の方向に依存しています。 pm3d アルゴリズムは、カラー曲面を入力データ点の範囲の外には描かないの で、オプション 'c< j> ' は、格子の 2 つのへりに沿ったピクセルが、どの四 辺形の色にも寄与しない、という結果をもたらします。例えば、pm3d アルゴ リズムを 4x4 のデータ点の格子に適用するスクリプト demo/pm3d.dem (是 非見てください) では、(4-1)x(4-1)=9 色しかない長方形が生成されます。
与えられた節点に対して、その周りの 4 つの節点の平均化された (x,y) 座標 から角を得て四辺形を作って、その四辺形を節点の色で塗る、といったような 他の描画アルゴリズムが将来実装されるかもしれません。 これは、イメージの描画 (2 次元の格子) に対しては image と rgbimage スタイルによって既に行なわれています。
z の値の範囲と曲面の色の値の範囲は、z と cb に関する set log 同様、 set zrange と set cbrange によって独立に調整し得ることに注意して ください。色地図は cb 軸のみで調節されます。以下も参照: set view map (p. ),set colorbox (p. )。
オプション hidden3d は、線種 (linestyle) を引数に取りますが、それは
set style line ... で生成しなければなりません (その線種は pm3d の設
定時には存在している必要はありませんが、描画時には必要です)。これが設
定されると、線は隠線処理を考慮に入れながら、指定された線種で描画されま
す。これは、set hidden3d コマンドを使うよりもはるかに効果的で、これ
は実際に隠線処理を計算することはしませんが、塗りつぶされた多角形を正し
い順序で描いて行きます。よって、pm3d を使う場合のお勧めの選択は以下の通りです:
set pm3d at s hidden3d 100 set style line 100 lt 5 lw 0.5 unset hidden3d unset surf splot x*x+y*y
従来、このコマンドに {transparent| solid} のオプションが用意されていま したが、現在はそれらはそれぞれ set grid {front| layerdefault} で行な うことができます。
set pm3d map は set pm3d at b; set view map; set style data pm3d; set style func pm3d; を省略したものです。これは、set view map がな かったころの旧バージョンへの互換性のためのものです。入力データ点をフィ ルタするための zrange、および色の範囲の変更用の cbrange を注意して 適切に使用してください。set (no)surface も 効果 (副作用 ?) があるよ うです。
オプション interpolate は格子点をより細かな網目に補間し、色四角形も 近似的に補間します。データ描画に対しては、これは曲面の色の変化を滑らか にし、曲面の色の尖りを補正します。関数描画に対しては、この補間は細かさ の代わりにメモリを消費してしまう、といったことくらいの意味しかありませ んから、関数描画の場合は普通 samples や isosamples を使うべきでし ょう。
色づけの設定はカラーボックスの描画と同様に set palette で決定されま す。一つの描画では一つのパレットのみが存在し得ます。いくつもの曲面を 異なるパレットで描画するには、origin と size を固定して mutiplot を使うことで行えます。出力ドライバが利用できる色を使い尽くしてしまう場 合には set palette maxcolors を使うことを忘れずに。
gnuplot の起動時はモードは explicit になっています。歴史的な、よって 互換性のために、コマンド set pm3d; (すなわちオプションを指定しない場 合) と set pm3d at X ... (すなわち at が最初のオプションの場合) は モードを implicit に設定します。set pm3d; はさらにその他のオプショ ンをデフォルトの値に設定します。
オプション implicit が ON の場合、全ての曲面の描画が追加的にデフォル
トの型で行われます。例えば
splot 'fred.dat' with lines, 'lola.dat' with lines
オプション explicit が ON (または implicit が OFF) の場合、属性
with pm3d が指定された描画のみが pm3d 曲面として描画されます。例えば
splot 'fred.dat' with lines, 'lola.dat' with pm3d
デフォルトのデータ/関数の描画スタイルを pm3d にしたい場合は、例えば
set style data pm3d
いくつかの描画においては、それらはコマンドラインで与えられた順に描画さ れることに注意してください。これは特に、以前の描画を上書きしてそれで一部を隠してしまう可能性がある、曲面の塗りつぶしに関して関心を持たれることです。
splot コマンドライン上で with pm3d が指定されている場合はオプショ
ン at も使えます。以下の描画は、異なった高さで 3 つのカラー曲面を描きます:
set border 4095 set pm3d at s splot 10*x with pm3d at b, x*x-y*y, x*x+y*y with pm3d at t
以下も参照: set palette (p. ), set cbrange (p. ), set colorbox (p. ), x11 pm3d (p. )。 そしてもちろんデモファイル demo/pm3d.dem も参考になるでしょう。
gnuplot は、曲面の塗り潰しにおいては、本当の隠面処理は行いませんが、た
いていは遠い方から近い方へ順に四角形要素を塗り潰すことで十分なできあが
りになります。このモードは、以下のオプションを使うことで選択できます:
set pm3d depthorder hidden3d
カラーパレットは、多角形の色の塗りつぶしと滑らかな色のパレットをサポー トした出力形式を必要とし、それは現在、pm3d で一覧表示される出力形式 で使用可能です。色の値の範囲は、set cbrange と set log cb で独立に 調整可能です。カラーパレット全体は colorbox 中に表示されます。
書式:
set palette set palette { { gray | color } { gamma <gamma> } { rgbformulae <r>,<g>,<b> | defined { ( <gray1> <color1> {, <grayN> <colorN>}... ) } | file '<filename>' {datafile-modifiers} | functions <R>,<G>,<B> } { model { RGB | HSV | CMY | YIQ | XYZ } } { positive | negative } { nops_allcF | ps_allcF } { maxcolors <maxcolors> } } show palette show palette palette <n> {{float | int}} show palette gradient show palette fit2rgbformulae show palette rgbformulae show palette colornames
set palette は (すなわちオプションなしでは) デフォルトの値を設定しま す。それ以外の場合、オプションは任意の順に与えることができます。 show palette は、現在のパレットの属性を表示します。
show palette gradient は、パレットの勾配 (gradient) の定義が (それが 適切であれば) 表示されます。show palette rgbformulae は、定義済で利 用できる、灰色値からカラーへの変換公式が表示されます。 show palette colornames は実装されている色名を表示します。
show palette palette < n> は、< n> 個の離散的な色を持つパレットの、現 在のパレットの設定によって計算される RGB の値の組とパレットの表を、画 面、または set output で指定されたファイルに書き出します。デフォルト の広い表は、追加のオプション float または int によって、3 列の [0..1] の実数値だけにするか [0..255] の整数値だけにするかをそれぞれ指定できま す。この方法で gnuplot のカラーパレットを、Octave のような他の画像アプ リケーションに渡すことができます。このようなテキスト形式の RGB の一覧 表に加え、test palette コマンドにより、グラフィック的に現在のパレッ トの R,G,B の状態を鑑賞することもできます。
以下のオプションは、色付けの属性を決定します。
このパレットを使用する図は、gray か color になります。例えば、 pm3d カラー曲面では、範囲 [min_z,max_z] が灰色の範囲 [0:1] に対応し ていて、微小曲面四辺形の 4 つの角の z 座標の平均値をこの範囲の中に対応 させることで各微小部分の灰色の値 (gray) が得られます。この値は、灰色階 調の色地図での灰色の値として直接使うことができますし、カラーの色地図で は、その灰色の値から (R,G,B) への変換、すなわち [0:1] から ([0:1],[0:1],[0:1]) への写像が使われます。
基本的に、2 種類の異なる写像方式が利用可能です: 1 つは灰色からカラーへ の解析的な公式、もう一つは離散的な対応表の補間によるものです。 palette rgbformulae と palette functions が解析的な公式用で、 palette defined と palette file が補間表用です。palette rgbformulae は postscript 出力のサイズを小さくすることができます。
コマンド show palette fit2rgbformulae は、現在の set palette に最 も良く対応する set palette rgbformulae を見つけ出します。当然、それ は rgbformulae パレット以外に対しても意味を持ちます。このコマンドは主 に、パレットの rgbformulae 定義が gnuplot と同じ物を使っている外部プロ グラム、例えば zimg などにとって有用です (
http://zimg.sourceforge.nethttp://zimg.sourceforge.net
)。
set palette gray は、灰色階調のみのパレットにし、 set palette rgbformulae, set palette defined, set palette file, set palette functions はカラーパレットにします。灰色パレットから直前 のカラーパレットへ、set palette color で簡単に復帰できます。
set palette gamma < gamma> による自動的なガンマ補正は、灰色のパレット (set palette gray) のみに行われます。灰色階調への線形写像は gamma=1 に相当します (以下参照: test palette (p. ))。カラーパレットに対してはガン マ値は無視されます。
ほとんどの出力形式は、有限個の色数しかサポートしていません (例えば gif では 256 個)。デフォルトでは、パレットは、gnuplot のデフォルトの線種の 色の宣言の後に残ったものが全て pm3d 用に割り当てられます。よって、出力 形式が利用できる色の場所がなくなってしまった場合、multiplot は失敗し てしまうでしょう。その場合、set palette maxcolors < maxcolors> で適当 に小さい値を設定すべきです。このオプションは、z=定数の高低を離散個に分 割し、よって等高線の疑似的な塗りつぶしを行うことにも使えます。デフォル トの値は 0 で、これは出力形式のパレットの残りの全てを割り当てる、ある いは正確な RGB への対応を使用することを意味します。
RGB 色空間が作業を行うのに常にもっとも有用な色空間であるとは限らない、 という理由で、色空間は model を使うことで、RGB, HSV, CMY, YIQ, XYZ のいずれかに変更できます。RGB 以外の色空間ではset palette defined の表で色名を使うと、それはおかしな色になります。 全ての説明は RGB 色空間用に書いてありますが、それぞれの色空間で、例え ば R は H, C, Y, X のことを意味することに注意してください (G, B も同様)。
全ての色空間で、全ての値は [0,1] に制限されています。
RGB は赤、緑、青を、CMY は水色 (Cyan)、紫 (Magenta)、黄 (Yellow) を、 HSV は色相 (Hue)、彩度 (Saturation)、明度 (Value) をそれぞれ意味します。 YIQ は 全米商業カラーテレビ放送協会 (the U.S. Commercial Color Television Broadcasting) の使ったカラーモデルで、RGB 記録方式を元にし ていますが、白黒テレビに対する後方互換性を持っています。XYZ は CIE ('Commission Internationale de l'Eclairage'; 国際照明委員会) が定義し た色モデルの 3 つの原刺激値です。 色モデルのより詳しい情報については以下を参照してください:
http://www.cs.rit.edu/ñcs/color/glossary.htmhttp://www.cs.rit.edu/~ ncs/color/glossary.htm
および
http://cs.fit.edu/wds/classes/cse5255/cse5255/davis/index.htmlhttp://cs.fit.edu/wds/classes/cse5255/cse5255/davis/index.html
RGB の色空間では、いくつかの良い割り当て公式があります:
7,5,15 ... 伝統的 pm3d (黒-青-赤-黄) 3,11,6 ... 緑-赤-紫 23,28,3 ... 海 (緑-青-白); 他の組み合わせも試してみてください 21,22,23 ... 温度色 (黒-赤-黄-白) 30,31,32 ... 白黒のカラー表示化 (黒-青-紫-黄-白) 33,13,10 ... 虹 (青-緑-黄-赤) 34,35,36 ... AFM 温度色 (黒-赤-黄-白)
HSV 色空間でのフルカラーパレット:
3,2,2 ... 赤-黄-緑-水色-青-紫-赤
rgbformulae という名前で呼ばれていても、例の通り、それらの関数は実際 には < H> ,< S> ,< V> または < X> ,< Y> ,< Z> , ... といった色の成分を決定するか もしれないということに注意してください。
図の色を反転させるには positive や negative を使ってください。
他の色体系に対する最も良い rgbformulae の集合は、以下のコマンドで見つけることができることを覚えておいてください。
show palette fit2rgbformulae
書式:
set palette defined { ( <gray1> <color1> {, <grayN> <colorN>}... ) }
< grayX> は [0,1] に割り当てられるべき灰色値で、< colorX> はそれに対応す る RGB 色です。カラー値は 3 種類の方法で指定することができます:
<color> := { <r> <g> <b> | '<color-name>' | '#rrggbb' }
赤、緑、青に対応する空白で区切られた 3 つの値 (それぞれ [0,1] 内)、引 用符でくくられた色名、または引用符でくくられた X 形式の指定方式、のい ずれかです。勾配の定義では、これらの 3 種の型を自由に組み合わせること ができますが、色空間として RGB でないものが選択された場合色名 "red" は 少し違ったものになるでしょう。使用できる色名は show palette colornames でその一覧を見ることができます。
< r> と書いても、HSV 色空間ではそれは < H> 成分を、CIE-XYZ 空間では < X> を、といったように選択されたカラーモデルに依存して意味が違うことに注意 してください。
< gray> の値は実数の昇順に並べる必要があります。その列の値は自動的に [0,1] に変換されます。
カッコつきの勾配の定義なしで set palette defined とした場合、RGB 色 空間にし、あらかじめ設定されたフルスペクトル色勾配を使用します。勾配を 表示するには show palette gradient を使用してください。
例:
灰色のパレット (役に立たないが教訓的な) を生成するには:
set palette model RGB set palette defined ( 0 "black", 1 "white" )
青黄赤のパレット (全てが等価の) を生成するには:
set palette defined ( 0 "blue", 1 "yellow", 2 "red" ) set palette defined ( 0 0 0 1, 1 1 1 0, 2 1 0 0 ) set palette defined ( 0 "#0000ff", 1 "#ffff00", 2 "#ff0000" )
虹のようなパレットを生成するには:
set palette defined ( 0 "blue", 3 "green", 6 "yellow", 10 "red" )
HSV 色空間でのフルカラースペクトル:
set palette model HSV set palette defined ( 0 0 1 1, 1 1 1 1 ) set palette defined ( 0 0 1 0, 1 0 1 1, 6 0.8333 1 1, 7 0.8333 0 1)
あまり色を使わないパレットを生成するには:
set palette model RGB maxcolors 4 set palette defined ( 0 "blue", 1 "green", 2 "yellow", 3 "red" )
'交通信号' (滑らかではなく gray = 1/3, 2/3 で跳びを持つ):
set palette model RGB set palette defined (0 "dark-green", 1 "green", 1 "yellow", \ 2 "dark-yellow", 2 "red", 3 "dark-red" )
例:
フルカラーパレットを生成するには:
set palette model HSV functions gray, 1, 1
黒から金色への良いパレット:
set palette model XYZ functions gray**0.35, gray**0.5, gray**0.8
ガンマ補正の白黒のパレット:
gamma = 2.2 color(gray) = gray**(1./gamma) set palette model RGB functions color(gray), color(gray), color(gray)
例によって、< filename> が '-' の場合は、データがインライン形式で引き 続いて与えられ、一つの e のみの行でそれが終了することを意味します。
勾配 (gradient) を表示するには show palette gradient を使用してくだ さい。
例:
RGB のパレットを [0,255] の範囲で読み込む:
set palette file 'some-palette' using ($1/255):($2/255):($3/255)
等距離の虹色 (青-緑-黄-赤) パレット:
set palette model RGB file "-" 0 0 1 0 1 0 1 1 0 1 0 0 e
バイナリパレットファイルも同様にサポートされています。以下参照:binary general (p. )。例: R,G,B の double のデータの 64 個の 3 つ組をファ
イル palette.bin に出力し、それを読み込む:
set palette file "palette.bin" binary record=64 using 1:2:3
カラーの配色に対しては gnuplot では自動的なガンマ補正は行いません。し かしガンマ補正は簡単に実装できます。ここに例として、ガンマの値の少し異 なる赤、緑、青の成分に、明示的な関数を与えた灰色階調画像の例を紹介しま す。
例:
set palette model RGB set palette functions gray**0.64, gray**0.67, gray**0.70
補間された勾配を使ってガンマ補正を行うには、適当なカラーに中間の値を指 定します。
set palette defined ( 0 0 0 0, 1 1 1 1 )
の代わりに例えば以下を指定してください:
set palette defined ( 0 0 0 0, 0.5 .73 .73 .73, 1 1 1 1 )
または、線形補間が "ガンマ補正" の補間に十分良く適合するまでより良い中 間の点を探してください。
pm3d 色地図が、格子状、あるいはほぼ規則正しいデータから postscript フ
ァイルとして描画された場合、gnuplot と同時に配布される awk スクリプト
pm3dCompress.awk を使うことで、この postscript ファイルのサイズをほ
ぼ 50% 位まで小さくすることができます。このファイルを文書に取り込む場
合、あるいは低速のプリンタに大きなファイルを印刷する前などに、この機能
に関心を持つことでしょう。使用法は以下の通りです:
awk -f pm3dCompress.awk thefile.ps >smallerfile.ps
pm3d 色地図が四角形の格子状データから postscript ファイルとして描画さ
れた場合、同時に配布される awk スクリプト pm3dConvertToImage.awk を
使うことで、そのサイズを更に小さくすることができます。使用法:
awk -f pm3dConvertToImage.awk <thefile.ps >smallerfile.ps
postscript 出力の灰色階調をカラーへ、またはその逆、そして < maxcolors> の定義などを、手動で変更することができます。
書式:
set pointsize <multiplier> show pointsize
デフォルトは 1.0 倍です。画像データ出力では、大きいポイントサイズの方 が見やすいでしょう。
一つの描画に対するポイントサイズは plot コマンドの上でも変更できます。 詳細は以下参照: plot with (p. )。
ポイントサイズの設定は、必ずしも全ての出力形式でサポートされているわけ ではないことに注意してください。
書式:
set polar unset polar show polar
version 3.7 では、極座標モードにおいていくつか変更がなされ、よって、 version 3.5 やそれ以前の版用のスクリプトには修正が必要になるでしょう。 主な変更は、仮変数 t が角度として使われるようになったことで、それによ り x と y の値の範囲が独立に制御できるようになりました。その他の変更は 以下の通りです:1) 目盛りはもう 0 軸に自動的にはつきません - set xtics axis nomirror; set ytics axis nomirror を使ってください 2) 格子が選択されてもそれは自動的に極座標には従いません - set grid polar を使ってください 3) 格子は角度に関してはラベル付けされません - 必要なら set label を使ってください
極座標モードでは、仮変数 (t) は角度を表します。t のデフォルトの範囲は [0:2*pi] ですが、単位として度が選択されていれば [0:360] となります (以下参照: set angles (p. ))。
コマンド unset polar は描画方法をデフォルトの xy 直交座標系に戻しま す。
set polar コマンドは splot ではサポートされていません。splot に 対する同様の機能に関しては、以下参照: set mapping (p. )。
極座標モードでは t の数式の意味は r=f(t) となり、t は回転角となります。 trange は関数の定義域 (角度) を制御し、xrange と yrange はそれぞれグラ フの x,y 方向の範囲を制御することになります。これらの範囲と rrange は 自動的に設定されるか、または明示的に設定できます。これらすべての set range コマンドの詳細に関しては、以下参照: set xrange (p. )。
例:
set polar plot t*sin(t) plot [-2*pi:2*pi] [-3:3] [-3:3] t*sin(t)
最初の plot はデフォルトの角度の範囲の 0 から 2*pi を使います。半径 とグラフのサイズは自動的に縮尺されます。2 番目の plot は角度の定義域 を拡張し、グラフのサイズを x,y のいずれの方向にも [-3:3] に制限します。
set size square とすると gnuplot はアスペクト比 (縦横の比) を 1 に するので円が (楕円でなく) 円に見えるようになります。 以下も参照
http://www.gnuplot.info/demo/polar.html極座標のデモ (polar.dem)
および
http://www.gnuplot.info/demo/poldat.html極座標データの描画 (poldat.dem)。
書式:
set print set print "-" set print "<filename>" set print "<filename>" append set print "|<shell_command>"
"< filename> " がない場合は出力は < STDERR> になります。"-" という < filename> は < STDOUT> を意味します。append フラグはファイルを追加 (append) モードで開くことを意味します。パイプをサポートするプラットホ ーム上では、< filename> が "| " で始まっていたら、< shell_command> へのパ イプが開かれます。
書式:
set object <index> rectangle {from <position> {to|rto} <position> | center <position> size <w>,<h> | at <position> size <w>,<h>} {front|back|behind} {fc|fillcolor <colorspec>} {fs <fillstyle>} {default} {lw|linewidth <width>}
長方形の位置は、対角に向かい合う 2 つの頂点 (左下と右上) の位置、ある いは中心点の位置と横幅 (< w> ) と縦幅 (< h> ) で指定できます。いずれの場合 も、点の位置は、軸の座標 (first, second)、グラフ領域内の相対座標 (graph)、またはスクリーン座標 (screen) のいずれかを使用できます (以下参照: coordinates (p. ))。オプション at と center は同じ意味です。
front を指定すると、長方形はすべての描画要素の前 (上) に描画されます が、front と指定されたラベルよりは後ろ (下) になります。back を指 定するとすべての描画要素、すべてのラベルの後ろに配置されます。behind は軸や back の長方形を含むすべてのものの後ろに配置されます。これは、 グラフやページ全体の背景に色をつけるのに利用できます。
長方形の塗り潰しの色は < colorspec> で指定します。fillcolor は fc と省略できます。塗り潰しパターンは < fillstyle> で指定します。詳細は、 以下参照: colorspec (p. ), fillstyle (p. )。キーワード default を指定すると、 これらの属性は描画が実際に行われるときのデフォルトの設定を受け継ぎます。 以下参照: set style rectangle (p. )。
例:
# 座標軸で囲まれた領域全体の背景を水色に set object 1 rect from graph 0, graph 0 to graph 1, graph 1 back set object 1 rect fc rgb "cyan" fillstyle solid 1.0
# 左下角が 0,0, 右上角が 2,3 の赤い四角を一つ置く set object 2 rect from 0,0 to 2,3 fc lt 1
# 青い境界の空 (塗り潰さない) 長方形を置く set object 3 rect from 0,0 to 2,3 fs empty border 3
# 頂点は移動しないまま、塗り潰しと色をデフォルトに変更 set object 2 rect default
関数、またはデータの補間に関するサンプリング数はコマンド set samples で変更できます。
書式:
set samples <samples_1> {,<samples_2>} show samples
デフォルトではサンプル数は 100 点と設定されています。この値を増やすと より正確な描画が出来ますが遅くなります。このパラメータはデータファイル の描画には何の影響も与えませんが、補間/近似のオプションが使われている 場合はその限りではありません。2 次元描画については、以下参照:plot smooth (p. )。3 次元描画に関しては、以下参照: set dgrid3d (p. )。
2 次元のグラフ描画が行なわれるときは < samples_1> の値のみが関係します。
隠線処理なしで曲面描画が行なわれるときは、samples の値は孤立線毎に評価 されるサンプル数の指定になります。各 v-孤立線は < samples_1> 個のサンプ ル点を持ち、u-孤立線は < samples_2> 個のサンプル数を持ちます。< samples_1> のみ指定すると、< samples_2> の値は < samples_1> と同じ値に設定されます。 以下も参照: set isosamples (p. )。
set size {{no}square | ratio <r> | noratio} {<xscale>,<yscale>} show size
< xscale> と < yscale> は描画全体の拡大の倍率で、描画全体とはグラフとラ ベルと余白の部分を含みます。
重要な注意:
gnuplot の以前の版では、`set size` の値を、出力する描画領域 (キャンバス) のサイズを制御するのにも使っていた出力形式もありま したが、すべての出力形式がそうだったわけではありませんでした。 version 4.2 では、ほとんどの出力形式が以下のルールに従うようにな りました:
set term < terminal_type> size < XX> , < YY> は、出力ファイルのサイズ、 または "キャンバス" のサイズを制御します。サイズパラメータの有効な値に ついては、個々の出力形式のヘルプを参照してください。デフォルトでは、グ ラフはそのキャンバス全体に描画されます。
set size < XX> , < YY> は、描画自体をキャンバスのサイズに対して相対的に 伸縮させます。1 より小さい伸縮値を指定すると、グラフはキャンバス全体を 埋めず、1 より大きい伸縮値を指定すると、グラフの一部分のみがキャンバス 全体に合うように描画されます。1 より大きい伸縮値を指定すると、ある出力 形式では問題が起こるかもしれないことに注意してください。
ratio は、指定した < xscale> , < yscale> の描画範囲内で、グラフのアスペ クト比 (縦横比) を < r> にします (< r> は x 方向の長さに対する y 方向の 長さの比)。
< r> の値を負にするとその意味は違って来ます。< r> =-1 のとき、x 軸、y 軸 の双方の単位 (つまり 1) の目盛の長さが同一になるよう設定されます。(例 えば地理データ表示に向く)。< r> =-2 のとき、y 軸の単位目盛の長さは x 軸 の単位目盛の長さの 2 倍に設定されます。< r> が負の値に関して以下同様です。
gnuplot が指定されたアスペクト比のグラフをちゃんと書けるかは選択され る出力形式に依存します。グラフの領域は出力の指定された部分にちゃんと収 まり、アスペクト比が < r> であるような最大の長方形となります (もちろん 適当な余白も残しますが)。
square は ratio 1 と同じ意味です。
noratio と nosquare はいずれもグラフをその出力形式 (terminal) での デフォルトのアスペクト比に戻しますが、< xscale> と < yscale> はそのデフ ォルトの値 (1.0) には戻しません。
ratio と square は 3 次元描画では意味を持ちません。
例:
グラフが有効な描画領域全体を埋めるような大きさに設定します:
set size 1,1
グラフを通常の半分の大きさで正方形にします:
set size square 0.5,0.5
グラフの高さを横幅の 2 倍にします:
set size ratio 2
以下も参照
http://www.gnuplot.info/demo/airfoil.html翼のデモ。
書式:
set style function <style> set style data <style> show style function show style data
指定できる描画要素のデフォルトスタイルも設定できます。
set style arrow <n> <arrowstyle> set style fill <fillstyle> set style histogram <histogram style options> set style line <n> <linestyle>
書式:
set style arrow <index> default set style arrow <index> {nohead | head | heads} {size <length>,<angle>{,<backangle>}} {filled | empty | nofilled} {front | back} { {linestyle | ls <line_style>} | {linetype | lt <line_type>} {linewidth | lw <line_width} } unset style arrow show style arrow
< index> は整数で、それで矢のスタイル (arrowstyle) を特定します。
default を指定すると、全ての arrow スタイルパラメータはそのデフォル トの値になります。
< index> の arrowstyle が既に存在する場合、他の全ては保存されたまま、与 えられたパラメータのみが変更されます。< index> が存在しなければ、指定さ れなかった値はデフォルトの値になります。
nohead を指定することで、矢先のない矢 - すなわち線分を書くことも できます。これは描画の上に線分を描く別な方法を与えます。デフォルトでは 1 つの矢先がついています。heads の指定で線分の両端に矢先が描かれます。
矢先の大きさは size < length> ,< angle> または size < length> ,< angle> ,< backangle> で制御できます。< length> は矢先 の各枝の長さで、< angle> は矢先の枝と矢軸がなす角度 (単位は度) です。 < length> の単位は x 軸と同じですが、それは < length> の前に first, second, graph, screen, character をつけることで変更で きます。詳細は以下参照: coordinates (p. )。< backangle> は、filled かま たは empty がともに使われた場合のみ効力を持ち、その場合、 < backangle> は矢先の後ろの部分の矢軸との切り角 (< angle> と同じ方 向; 単位は度) になります。出力形式 fig は、制限された切り角関数を持 っていて、それは 3 つの異なる形をサポートしていて、それは 2 つの閾値で 決定します: 70 度未満の場合、矢先はへこんだ切り角を持ち、110 度を超え る場合、後ろの部分に尖った角を持ち、その間の角では、矢先の後ろは直線に なります。
filled を指定すると、塗りつぶされた矢先を作ります (heads が使われ ている場合)。塗りつぶしは、多角形の塗りつぶしが行えるような出力形式で サポートされていて、そのリストについては、以下参照: pm3d (p. )。他の出力形 式では矢先は閉じられますが塗りつぶされません。それと同じ効果 (閉じられ るが塗られない) は、empty を指定しても得られます。また、metafont, metapost, latex, tgif のように、矢をそれら自身の独自のルーチンで 描くような出力形式では、矢先の塗りつぶしや矢先の枠線描きはもちろんサポ ートされません。
線種はユーザの定義したラインスタイルのリストから選ぶこともできますし (以下参照: set style line (p. ))、用意されている < line_type> の値 (デフ ォルトのラインスタイルのリストの番号) そして < linewidth> (デフォルト の幅の倍数) を使ってここで定義することもできます。
しかし、ユーザー定義済のラインスタイルが選択された場合、その属性 (線種、 幅) は、単に他の set style arrow コマンドで適当な番号や lt, lw などを指定しても、変更はできないことに注意して下さい。
front を指定すると、矢はグラフのデータの上に描かれます。back が指 定された場合 (デフォルト) は矢はグラフのデータの下に描かれます。front を使えば、密集したデータで矢が見えなくなることを防ぐことができます。
例:
矢先がなく、倍の幅が矢を描くには:
set style arrow 1 nohead lw 2 set arrow arrowstyle 1
その他の例については、以下参照: set arrow (p. )。
書式:
set style data <plotting-style> show style data
選択項目については、以下参照: plotting styles (p. )。項目を指定しなかった 場合、その一覧が表示されます。show style data は現在のデフォルトのデ ータ描画スタイルを表示します。
書式:
set style fill {empty | solid {<density>} | pattern {<n>}} {border {<linetype>} | noborder}
デフォルトの塗りつぶしスタイル (fillstyle) は empty です。
オプション solid は、出力形式がサポートしている場合、その色でのベタ 塗りを行います。パラメータ < density> は塗りつぶし色の強さを表していて < density> が 0.0 なら箱は空、< density> が 1.0 なら箱はその内部は現在の 線種と完全に同じ色で塗られます。出力形式によっては、この強さを連続的に 変化させられるものもありますが、その他のものは、部分的な塗りつぶしの幾 つかのレベルを実装しているに過ぎません。パラメータ < density> が与えら れなかった場合はデフォルトの 1 になります。
オプション pattern は、出力ドライバによって与えられるパターンでの塗 りつぶしを行います。利用できる塗りつぶしパターンの種類と数は出力ドライ バに依存します。塗りつぶしの boxes スタイルで複数のデータ集合を描画す る場合そのパターンは、複数の曲線の描画における線種の周期と同様、有効な パターンを、パターン < n> から始めて周期的に利用します。
オプション empty は、箱を塗りつぶしませんが、これがデフォルトです。 これは、オプション solid でパラメータ < density> を 0 に設定した場合 と同じです。
デフォルトの border は、現在の線の種類の実線で箱の境界を描きます。 border < lt> はその境界が線の種類 (linetype) < lt> で描かれるようにし ます。noborder は境界の線が描かれないようにします。
書式:
set style function <plotting-style> show style function
選択項目については、以下参照: plotting styles (p. )。項目を指定しなかった 場合、その一覧が表示されます。show style function は現在のデフォルト の関数描画スタイルを表示します。
set style increment {default|userstyles} show style increment
デフォルトでは、同じグラフ上の次の描画は、現在の出力形式でデフォルトで 定義されている線種の次のもので行われます。 しかし、set style increment user を選択すると、デフォルトの線種では なく、ユーザ定義ラインスタイル番号のものを使用させることができます。
例:
set style line 1 lw 2 lc rgb "gold" set style line 2 lw 2 lc rgb "purple" set style line 4 lw 1 lc rgb "sea-green" set style increment user
plot f1(x), f2(x), f3(x), f4(x)
これは、関数 f1, f2, f4 は新たにユーザ定義されたラインスタイルで描画さ れます。ユーザ定義ラインスタイルが見つからない場合は、代わりにそれに対 応するデフォルトの線種が利用されます。例えば、上の例では、f3(x) はデフ ォルトの線種 3 で描画されます。
書式:
set style line <index> default set style line <index> {{linetype | lt} <line_type> | <colorspec>} {{linecolor | lc} <colorspec>} {{linewidth | lw} <line_width>} {{pointtype | pt} <point_type>} {{pointsize | ps} <point_size>} {palette} unset style line show style line
default を指定すると、全ての line スタイルパラメータはそのデフォルト の値になります。
< index> の linestyle が既に存在する場合、他の全ては保存されたまま、与 えられたパラメータのみが変更されます。< index> が存在しなければ、指定さ れなかった値はデフォルトの値になります。
線種と点種現在の出力装置が持つデフォルトの種類から選ばれます。線幅と点 の大きさはデフォルトの幅、大きさに対する乗数です (しかし、ここでの < point_size> は、set pointsize で与えられる乗数には影響を受けないこ とに注意してください)。
線種と線幅のデフォルトの値はそのラインスタイル番号 (index) です。幅と 大きさのデフォルトの大きさはどちらも 1 です。
このようにつくられるラインスタイルは、デフォルトの型 (線種, 点種) を 別なものに置き換えることはしないので、ラインスタイル、デフォルトの型、 どちらも使えます。もし、定義したスタイルをデフォルトの線種の代わりに使 いたい場合は、以下参照: set style increment (p. )。
全ての出力装置が linewidth や pointsize をサポートしているわけでは ありません。もしサポートされていない場合はそれらのオプションは無視され ます。
出力形式に依存しない色を linecolor < colorspec> か linetype < colorspec> (省略形は lc, lt) のいずれかを使って割り当てることができます。この 場合、色は RGB の 3 つ組で与えるか、gnuplot の持つパレットの色名、現在 のパレットに対する小数指定、または cbrange への現在のパレットの対応に 対する定数値、のいずれかで与えます。以下参照: colors (p. ), colorspec (p. ),set palette (p. ), colornames (p. ), cbrange (p. )。
set style line < n> linetype < lt> は、出力形式に依存した点線/破線のパ ターンと色の両方をセットします。set style line < n> linecolor < colorspec> や set style line < n> linetype < colorspec> は、現在の点線/破線のパタ ーンを変更せずに新しい線色を設定します。
3 次元モード(splot コマンド) では、"linetype palette z" の省略形とし て特別にキーワード palette を使うことも許されています。その色の値は、 splot の z 座標 (高さ) に対応し、曲線、あるいは曲面に沿って滑らかに変 化します。
例: 以下では、番号 1, 2, 3 に対するデフォルトの線種をそれぞれ赤、緑、青とし、デフォルトの点の形をそれぞれ正方形、十字、三角形であるとします。このとき 以下のコマンド
set style line 1 lt 2 lw 2 pt 3 ps 0.5
は、新しいラインスタイルとして、緑でデフォルトの 2 倍の幅の線、および 三角形で半分の幅の点を定義します。また、以下のコマンド
set style function lines plot f(x) lt 3, g(x) ls 1
は、f(x) はデフォルトの青線で、g(x) はユーザの定義した緑の線で描画しま す。同様に、コマンド
set style function linespoints plot p(x) lt 1 pt 3, q(x) ls 1
は、p(x) を赤い線で結ばれたデフォルトの三角形で、q(x) は緑の線で結ばれ た小さい三角形で描画します。
splot sin(sqrt(x*x+y*y))/sqrt(x*x+y*y) w l pal
は、palette に従って滑らかな色を使って曲面を描画します。これはそれを サポートした出力形式でしかちゃんとは動作しないことに注意してください。 以下も参照: set palette (p. ), set pm3d (p. )。
set style line 10 linetype 1 linecolor rgb "cyan"
は、RGB カラーをサポートするすべての出力形式で、ラインスタイル 10 に実 線の水色を割り当てます。
コマンド set style data と set style function は、その後の plot や splot コマンドのデフォルトの描画スタイルを変更します。
線 (line) や点 (point) スタイルで使われる種類 (線で言えば実線、点線、 色など、点で言えば丸、四角、バツなど) は、plot や splot コマンドで 明示的に指定されたものになるか、または使用している出力形式が利用可能な ものから順番に選ばれたものになります。どんなものが使えるかはコマンド test でチェックしてください。
2 列より多くの情報を必要とするスタイル (例えば errorbars や errorlines) はいずれも splot や 関数の plot には使うことはできま せん。boxes, filledcurves, およびいくつかある steps スタイルは splot で使うことはできません。適切でないスタイルが指定された場合、そ れは points に変更されます。
上の警告は、plot with labels には適用されず、この場合 3 列目のデータ は座標の情報ではなくデータの出典を指します。以下参照:set style labels (p. )。
2 列より多い 2 次元データに対しては、gnuplot は errobars か errorlines スタイルを選択しようとしますが、plot コマンドのオプショ ン using を使えば、使いたいスタイルにあわせて、適切な列のデータを使 うように設定できます (この議論の中で、"列 (column)" は、データファイル の各行の列と、using リスト中の項目の 2 つの意味で使われています)。
3 列のデータは、xerrorbars, yerrorbars (または errorbars), xerrorlines, yerrorlines (または errorlines), boxes, boxerrorbars のみが扱えます。他の描画スタイルが指定された場合、それ は yerrorbars に変更されます。スタイル boxerrorbars の箱の横幅は自 動的に計算されます。
4 列のデータは、xerrorbars, yerrorbars (または errorbars), xyerrorbars, xerrorlines, yerrorlines (または errorlines), xyerrorlines, boxxyerrorbars, boxerrorbars のみが扱えます。不適 切な描画スタイルは yerrorbars に変更されます。
5 列のデータは、boxerrorbars, financebars, candlesticks スタイル のみが扱えます。不適切な描画スタイルは、描画の前に boxerrorbars に変 更されます。
6 列のデータは、xyerrorbars, xyerrorlines, boxxyerrorbars スタイ ルのみが扱えます。不適切な描画スタイルは、描画の前に xyerrorbars に 変更されます。
線を含む/含まない誤差線表示 (error bar) についてのより詳しい情報は、以下参照: plot errorlines (p. ), plot errorbars (p. )。
コマンド set object rectangle で定義された長方形には別々のスタイルを 設定できます。しかし、特別なスタイルの指定をしなければ、その長方形はコ マンド set style rectangle によるデフォルトを受け継ぎます。
書式:
set style rectangle {front|back} {fillcolor <colorspec>} {fs <fillstyle>} {lw|linewidth <lw>}
以下参照: colorspec (p. ), fillstyle (p. )。fillcolor は fc と省略できます。
例:
set style rectangle back fc rgb "white" fs solid 1.0 border -1 set style rectangle fc linsestyle 3 fs pattern 2 noborder
デフォルトの設定は、背景色での塗り潰しで、境界は黒になっています。
箱の高さは、yerrorbars スタイル同様に y の誤差の値から決定されます - y-ydelta から y+ydelta まで、あるいは ylow から yhigh まで、これらは何 列のデータが与えられているかによって決まります。 以下も参照
http://www.gnuplot.info/demo/mgr.htmlerrorbar デモ。
箱の中身は現在の塗りつぶしスタイル (fillstyle) に従って塗りつぶされま す。詳細は以下参照: set style fill (p. )。新しい塗りつぶしスタイルを plot コマンド上で指定することもできます。
塗りつぶしスタイルが empty の場合は、箱は背景色で塗りつぶされます。
塗りつぶしスタイルが solid の場合は、箱は現在の描画色でベタ塗りされ ます。これには追加オプション < density> があり、それは塗りつぶし密度を 意味し、0 は背景色、1 は描画色そのものになります。
塗りつぶしスタイルが pattern の場合は、箱は現在の描画色であるパター ンで塗りつぶされますが、出力ドライバがサポートしている必要があります。
例:
データファイルを塗りつぶした箱で描画し、箱同士を少し垂直方向にスペース を空ける (棒グラフ):
set boxwidth 0.9 relative set style fill solid 1.0 plot 'file.dat' with boxes
パターンでの塗りつぶしスタイルの箱で sin と cos のグラフを描画:
set style fill pattern plot sin(x) with boxes, cos(x) with boxes
sin はパターン 0 で、cos はパターン 1 で描画されます。追加される描画は 出力ドライバがサポートするパターンを循環的に使用します。
それぞれのデータ集合で明示的に塗りつぶしスタイルを指定:
plot 'file1' with boxes fs solid 0.25, \ 'file2' with boxes fs solid 0.50, \ 'file3' with boxes fs solid 0.75, \ 'file4' with boxes fill pattern 1, \ 'file5' with boxes fill empty
現在、以下の出力ドライバのみが empty 以外の塗りつぶしスタイルをサポートしています:x11, windows, pm, wxt, postscript, fig, pbm, png, gif, hpdj, hppj,hpljii, hp500c, jpeg, nec_cp6, epson_180dpi, epson_60dpi, epson_lx800,okidata, starc, tandy_60dpi。BeOS ドライバ (be) はまだテストされてい ません。
箱の幅と高さは xyerrorbars スタイル同様 x, y の誤差から決定されます - xlow から xhigh までと ylow から yhigh まで、または x-xdelta から x+xdelta までと y-ydelta から y+ydelta まで。これらは何列のデータが与 えられているかによって決まります。
箱の塗りつぶしが機能する場合、箱の内部は現在の塗りつぶしスタイル (fillstyle) に従って塗られます。詳細は以下参照: set style fill (p. ),boxes (p. )。plot コマンド上で新しい塗りつぶしスタイルを指定することもでき ます。
長方形の幅はコマンド set boxwidth で制御できますが、以前の gnuplotへの後方互換性として、boxwidth パラメータが設定されていない場合はset bars < width> で制御されるようになっています。
デフォルトでは、鉛直線分のてっぺんと底には垂直に交わる水平線は引かれま せん。それを引きたい場合、例えば典型的な例は箱ひげ図 (box-and-whisker plot) での使用ですが、描画コマンドにキーワード whiskerbars を追加し てください。デフォルトでは、水平線は箱 (candlestick) の水平幅一杯に引 かれますが、それは全体の幅に対する割合を指定することで変更できます。
デフォルトでは長方形は (開始値)< (終値) の場合は空で、(開始値)> (終値) の場合は 3 本の垂直線が入ります。箱の塗りつぶしが有効である場合、その 長方形は set style fill < fillstyle> にしたがって塗りつぶされます。以下参照: set bars (p. ), financebars (p. )。また、以下も参照してください。
http://gnuplot.sourceforge.net/demo/candlesticks.html金融データのデモ
注意: 中央値を表すための記号などを追加したい場合、以下の例のように、ひげ付きの棒グラフに他の描画コマンドを追加する必要があります:
# データ列: X '最小値' '1/4 位の値' '中央値' '3/4 位の値' '最大値' set bars 4.0 set style fill empty plot 'stat.dat' using 1:3:2:6:5 with candlesticks title 'Quartiles', \ '' using 1:4:4:4:4 with candlesticks lt -1 notitle
# ひげの上に水平線を伴う描画で、水平線の幅を全体幅の 50% にする plot 'stat.dat' using 1:3:2:6:5 with candlesticks whiskerbars 0.5
以下参照: set boxwidth (p. ), set bars (p. ), set style fill (p. )。
2 種類目は指定された軸、あるいは水平線、垂直線、与えられた点などと、曲 線との間に作られる領域を塗りつぶします。
3 種類目は 3 列の入力データを必要とし、それらは x 座標と、それに対する 2 つの y 座標からなり、それらは同じ x 座標の集合に対する 2 つの曲線の y 座標に対応します。そしてその 2 つの曲線の間の領域が塗りつぶされます。 入力データが 3 列以上の場合にはこれがデフォルトです。
書式:
set style [data | function] filledcurves [option] plot ... with filledcurves [option]
ここで、オプションは以下の通りです:
[closed | {above | below} {x1 | x2 | y1 | y2}[=<a>] | xy=<x>,<y>]
最初の 2 種類の塗りつぶしでは以下のようなオプションで更なる指定が可能です。
filledcurves closed ... 丁度閉曲線で囲まれる領域 filledcurves x1 ... x1 軸 filledcurves x2 ... x2 軸 (y1, y2 軸も同様) filledcurves y1=0 ... (y1 軸での) 直線 y=0 i.e. x1 軸と平行 filledcurves y2=42 ... (y2 軸での) 直線 y=42 i.e. x2 軸と平行 filledcurves xy=10,20 ... x1,y1 軸での点 10,20 (扇型のような形状)
入力された 2 つの曲線の間の領域の塗りつぶしの例:
http://www.gnuplot.info/demo/fillbetween.html曲線間の塗りつぶしデモ。
plot 'data' using 1:2:3 with filledcurves
above と below オプションは
... filledcurves above {x1|x2|y1|y2}=<val>
... using 1:2:3 with filledcurves below
注意: この描画モードは全ての出力形式でサポートされるとは限りません。
データファイルから描かれた曲線の塗りつぶしを拡大すると、何もなくなった り正しくない領域になることがありますが、それは gnuplot が、領域ではな く点や線をクリッピングしているからです。
< a> , < x> , < y> が描画領域の外にある場合、それらはグラフの境界へ移動され ます。よって、オプション xy=< x> ,< y> を指定した場合の実際の塗りつぶし領 域は、xrange や yrange に依存します。
http://www.gnuplot.info/demo/finance.html金融データデモ。
http://www.gnuplot.info/demo/steps.htmlsteps デモ。
autoscale が有効である場合、x の範囲は、その延長された水平線の範囲で はなく、データ点の範囲が選択されます。よって、端の点に関してはその水平 線は半分しか描かれないことになります。 以下も参照
http://www.gnuplot.info/demo/steps.htmlsteps デモ。
histeps は単なる描画スタイルにすぎず、gnuplot には、ヒストグラムの 箱を生成する能力や、データ集合から母集団を決定する能力などはありません。
set style histogram clustered {gap <gapsize>} set style histogram errorbars {gap <gapsize>} {<linewidth>} set style histogram rowstacked set style histogram columnstacked
デフォルトのスタイルは set style histogram clustered gap 2 に対応し ています。このスタイルでは、並列に指定されたデータの値の集合は、選択さ れたデータ列のそのそれぞれの序列 (行番号) に対応する x 座標の場所に、 各々箱のグループとして固められて置かれます。よって、< n> 個のデータ列を 並列に指定した場合、最初の固まりは x=1 を中心とする < n> 個の箱の固まり からなり、その各々の高さは、その < n> データ列各々の最初 (1 行目) の値 が取られます。その後に少し空白 (gap) が空けられ、次に各データ列の次 (2 行目) の値に対応する箱の固まりが x=2 を中心として置かれます。以下同様です。デフォルトの空白 (gap) 幅の 2 は、箱の固まり同士の間の空白が、箱 2 つの幅に等しいことを意味します。同じ列に対する箱は全て同じ色または同 じパターンで与えられます (以下参照: set style fill (p. ))。
箱の固まりそれぞれは、データファイルの 1 つの行から得られます。そのよ うな入力ファイルの各行の最初の項目が見出し (ラベル) でることは良くある ことです。その列にある見出し (ラベル) は、using に xticlabels オプ ションをつけることで、それに対応する箱の固まりの真下の x 軸に沿ったと ころに置くことができます。
errorbars スタイル は、各エントリに対して 2 列の入力を必要とする以外は clustered スタイルにとても良く似ています。最初の列は clustered スタイルの場合と全く同様に箱の高さ (y の値) として使われます。2 つ目の 列は誤差の大きさとして扱われ、これは箱の天井に縦の誤差線を生成するのに 使われます。誤差線の見た目は、現在の set basrs の値と < linewidth> オ プション指定で制御できます。
積み上げ型のヒストグラムも 2 つの形式がサポートされています。それらは コマンド set style histogram {rowstacked| columnstacked} で選択できま す。これらのスタイルにおいて、選択された列のデータの値は積み上げられた 箱として集められます。正の値は、y=0 から上の方へ積み上げられ、負の値は 下へ向かって積み上げられます。正の値と負の値が混じってい場合は、上向き と下向きの両方の積み上げが生成されます。デフォルトの積み上げモードは rowstacked です。
スタイル rowstacked は、まず最初に選択された列の各行の値を x 軸のそ れぞれの位置に配置します: 1 行目の値は x=1 の箱、2 行目のは x=2、以下同様となります。2 番目以降に選択された列に対応する箱は、それらの上に積み重ねられて行きます。そして結果として、x=1 にできる箱の積み重ねは、各 列の最初の値 (1 行目の値) からなり、x=2 の箱の積み重ねは各列の 2 行目 の値、などのようになります。同じ列に対する箱は全て同じ色または同じパタ ーンで与えられます (以下参照: set style fill (p. ))。
スタイル columnstacked も同様ですが、こちらは各箱の積み上げは (各行 のデータからではなく) 各列のデータからなります。最初に指定された列の各 行のデータが x=1 の箱の積み上げを生成し、2 番目に指定した列の各行のデ ータが x=2 の箱の積み上げ、などのようになります。このスタイルでは、各 箱の色は、各データ項目の (列番号ではなく) 行番号から決定されます。
箱の幅はコマンド set boxwidth で変更できます。 箱の塗りつぶしスタイルはコマンド set style fill で設定できます。
histograms は x 軸は常に x1 軸を使いますが、y 軸に関しては y1 軸か y2 軸かを選択できます。plot 命令が、histograms と他のスタイルの描画の両方 を含む場合、histogram でない方は、x1 軸を使うか x2 軸を使うかを選択で きます。
例:
複数の列を持つデータファイルを箱の固まり型 (clustered) のヒストグラム (デフォルトスタイル) で描画:
set boxwidth 0.9 relative set style data histograms set style fill solid 1.0 border -1 plot 'file.dat' using 2, '' using 4, '' using 6
これは、x 軸上の各整数値を中心とするそれぞれ 3 つの箱 (鉛直な棒) 毎の 固まりによる描画を生成します。入力ファイルの最初の列にラベルが含まれて いるならそれを、以下の少し変更したコマンドで x 軸に沿って配置できます。
plot 'file.dat' using 2, '' using 4, '' using 6:xticlabels(1)
ファイルが、各データの測定値と誤差評価の両方を含んでいる場合、描画に誤 差線を追加することができます。以下のコマンドは誤差線を (y-< error> ) か ら (y+< error> ) に引き、その頭に箱と同じ幅の水平線をつけます。誤差線と 誤差線の端の線は、黒で線幅 2 で描画されます。
set bars fullwidth set style fill solid border -1 set style histogram errorbars gap 2 lw 2 plot 'file.dat' using 2:3, '' using 4:5, '' using 6:7:xticlabels(1)
同じデータを行毎の積み上げ型 (rowstacked) のヒストグラムで描画:
set style histogram rows plot 'file.dat' using 2, '' using 4, '' using 6:xtic(1)
これは、データファイルの 2,4,6 列目の値を高さに持つ 3 つの部分の積み上 げによる鉛直な棒からなる描画を生成します。
最後に以下のコマンド
set style histogram columnstacked plot 'file.dat' using 2, '' using 4, '' using 6
は、3 つの鉛直な積み重ねの棒を生成します。x=1 にある棒は、データファイ ルの 2 列目の各行の値に対応する箱からなります。x=2 にある棒は、データ ファイルの 4 列目の各行の値に対応する箱から、x=3 には 6 列目の各行の値 に対する箱からなります。これは、gnuplot の通常の入力の縦、横の解釈を入 れ換えることになりますので、key タイトルや x 軸の目盛りの見出しの指定 も変更する必要があります。
set style histogram columnstacked plot '' u 5:key(1) # 1 列目を key タイトルに使用 plot '' u 5 title columnhead #
set style histogram cluster plot newhistogram "Set A", 'a' using 1, '' using 2, '' using 3, \ newhistogram "Set B", 'b' using 1, '' using 2, '' using 3
ラベル "Set A" と "Set B" は、それぞれのヒストグラムの組の下、x 軸の全 てのラベルの下の位置に現われます。
コマンド newhistogram は、ヒストグラムの色付けを強制的に指定した色
(linetype) で始めるのにも使えます。デフォルトでは、色の番号はヒストグ
ラムの境界をまたいでさえも連続的に増加し続けます。次の例は、複数のヒス
トグラムに同じ色付けを施します。
plot newhistogram "Set A" lt 4, 'a' using 1, '' using 2, '' using 3, \ newhistogram "Set B" lt 4, 'b' using 1, '' using 2, '' using 3
オプション at < x-coord> は列データの積み上げ型 (columnstacked) の ヒストグラムのみに適用されます。
パレットと画像描画をサポートしている出力形式では、image スタイルは描 画領域にぴったり合うように適切に配置され伸縮されたデータ配列 (matrix) を作ろうとします。そのような出力は効率的ですし、描画も速く行われます。 しかし、パレットと画像描画をサポートしない、あるいはまだそれらが実装さ れていない出力形式では、image スタイルは長方形をピクセル毎に塗りつぶ そうとしますので、あまり効率はよくありません。また、一般の平行四辺形の 画像に対しては、現在は常に平行四辺形をピクセル毎に塗りつぶします。
画像の各データ点の座標は 1 ピクセルの中心になります。すなわち、M x N 個のデータ集合は M x N ピクセルの画像を生成します。これは、M x N 個の データ集合が (M-1) x (N-1) 要素を作成する pm3d の構造とはやや異なりま す。画像データの格子の走査方向は 8 つの組合せの任意の一つが可能です。
以下はいくつかの出力形式に関する特有の情報です:
x11 と wxt - ピクセルはディスプレイの解像度に合うように繰り返されるか
一定の割合で潰されるかされ、フィルタ用の処理は他に持っていませ ん。よって、かなり高い面積の割合の画像が潰される場合、エイリアシ ングが起こる可能性があります。
postscript (pslatex, epslatex, pstex) - 標本化補間機能は無効になり、画
像は元の解像度のままコピーされます。
plot 'datafile' using 1:(0.5 * $2):4 with labels font "arial,11" tc lt 2
スタイル labels は 3 次元描画でも使用できます。この場合 X,Y,Z と文字 列、の 4 つの入力列指定が必要です。
splot 'datafile' using 1:2:3:4 with labels
以下も参照: datastrings (p. ), set style data (p. )。
linespoints は lp と略すことが出来ます。
http://www.gnuplot.info/demo/steps.htmlsteps デモ。
例:
plot 'file.dat' using 1:2:3:4 with vectors head filled lt 2 splot 'file.dat' using 1:2:3:(1):(1):(1) with vectors filled head lw 2
set clip one と set clip two は 2 次元のベクトルの描画に影響を与え ます。詳細は以下参照: set clip (p. ), arrowstyle (p. )。
データが、サポートされていない混合型の形式で与えられた場合、plot コ マンドの using フィルタを使って適切な形に直さないといけません。例え ばデータが (x,y,xdelta,ylow,yhigh) という形式である場合、以下のようにします:
plot 'data' using 1:2:($1-$3):($1+$3):4:5 with xyerrorbars
http://www.gnuplot.info/demo/mgr.htmlerrorbar デモ。
データが、サポートされていない混合型の形式で与えられた場合、plot コ マンドの using フィルタを使って適切な形に直さないといけません。例え ばデータが (x,y,xdelta,ylow,yhigh) という形式である場合、以下のようにします:
plot 'data' using 1:2:($1-$3):($1+$3):4:5 with xyerrorlines
http://www.gnuplot.info/demo/mgr.htmlエラーバーのデモ
書式:
set surface unset surface show surface
曲面はデータや関数に対して、with で指定されたスタイル、あるいは他の 適切なスタイルで書かれます。
unset surface が実行されれば splot は関数やデータファイルの点に対 する点や線を書きません。その場合でも set contour の設定により曲面の 等高線は書かれます。unset surface; set contour base は等高線を格子の 土台に表示する際に便利です。以下も参照: set contour (p. )。
書式:
set table {"outfile"} plot <whatever> unset table
表形式の出力は、指定されたファイルに書き出されますが、指定がない場合は 現在 set output で指定されている値に出力されます。現在の出力形式の標 準的な描画に戻すには、unset table を明示的に行なう必要があります。
書式:
set terminal {<terminal-type> | push | pop} show terminal
< terminal-type> が省略されると gnuplot は利用可能な出力形式の一覧を 表示します。< terminal-type> の指定には短縮形が使えます。
set terminal と set output の両方を使う場合、set terminal を最初 にする方が安全です。それは、OS によっては、それが必要とするフラグをセ ットする出力形式があるからです。
いくつかの出力形式はたくさんの追加オプションを持ちます。例えば以下参照: png (p. ), postscript (p. )。 各 < term> に対し、直前の set term < term> < options> で使用されたオ プションは記憶され、その後の set term < term> がそれをリセットするこ とはありません。これは例えば印刷時に有用です。幾つかの異なる出力形式を 切替える場合、前のオプションを繰り返し唱える必要はありません。
コマンド set term push は、現在の出力形式とその設定を set term pop によって復帰するまで記憶しています。これは save term, load term と ほぼ同等ですが、ファイルシステムへのアクセスは行わず、よって例えばこれ は、印刷後にプラットホームに依存しない形で出力形式を復帰する目的に使え ます。gnuplot の起動後、デフォルト、または startup ファイルに書かれ た出力形式が自動的に記憶 (push) されます。よって、明示的に出力形式を記 憶させることなく、任意のプラットホーム上でデフォルトの出力形式を set term pop によって復帰させる、という動作を期待したスクリプトを可 搬性を失わずに書くことが出来ます。
有効な出力形式の一覧全体については、以下参照: terminal (p. )。
set termoption {no}enhanced set termoption font "<fontname>{,<fontsize>}"
全ての軸の (見出しのつく) 大目盛りは コマンド set tics で一度に制御 できます。目盛りは unset tics で消え、set tics で (デフォルトの状 態の) 目盛りがつきます。各単一軸の大目盛りの制御を行なう同様のコマンド があります (tics の前に軸名をつけたもの)。
書式
set tics {axis | border} {{no}mirror} {in | out} {scale {default | <major> {,<minor>}}} {{no}rotate {by <ang>}} {offset <offset> | nooffset} { format "formatstring" } { font "name{,<size>}" } { textcolor <colorspec> } unset tics show tics
指定されたオプションは、全ての軸、すなわち x, y, z, x2, y2, cb 軸に適 用されます。
axis と border は gnuplot に目盛り (目盛りの刻自身とその見出し) を、それぞれ軸につけるのか、境界につけるのかを指示します。軸が境界にと ても近い場合、axis を使用すると境界が表示されていれば (以下参照:set border (p. )) 目盛りの見出し文字を境界の外に出してしまうでしょう。この 場合自動的なレイアウトアルゴリズムによる余白設定は大抵よくないものとな ってしまいます。
mirror は gnuplot に反対側の境界の同じ位置に、見出しのない目盛りを 出力するよう指示します。nomirror は、あなたが想像している通りのこと を行ないます。
in と out は目盛りの刻みを内側に描くか外側に描くかを切り変えます。
目盛りの刻みのサイズは scale で調整できます。< minor> の指定が省略さ れた場合は、それは 0.5*< major> になります。デフォルトのサイズは、大目 盛りが 1.0 で小目盛りが 0.5 で、これは scale default で呼びだせます。
rotate は、文字列を 90 度回転させて出力させようとします。これは、文 字列の回転をサポートしている出力ドライバ (terminal) では実行されます。 norotate はこれをキャンセルします。rotate by < ang> は角度 < ang> の 回転を行ないますが、これはいくつかの出力形式 (terminal) でサポートされ ています。
x と y 軸の大目盛りのデフォルトは border mirror norotate で、x2, y2 軸は border nomirror norotate がデフォルトです。z 軸のデフォルトは nomirror です。
< offset> は x,y かまたは x,y,z の形式ですが、それに座標系を選択して、 その前に first, second, graph, screen, character のいずれか をつけることもできます。< offset> は、目盛りの見出し文字列のデフォルト の位置からのずらし位置で、そのデフォルトの単位系は character です。 詳細は以下参照: coordinates (p. )。nooffset は offset を OFF にします。
オプションなしの set tics は、目盛りの刻みを内側にしますが、その他の 全てのオプションは直前の値を保持します。
大目盛り (ラベルのつく) の他の制御に関しては、以下参照: set xtics (p. )。 小目盛りの制御に関しては、以下参照: set mxtics (p. )。これらのコマンドは、 各軸毎にその一つの軸の制御を提供します。
書式:
set timestamp {"<format>"} {top|bottom} {{no}rotate} {offset <xoff>{,<yoff>}} {font "<fontspec>"} unset timestamp show timestamp
書式文字列 (format) を使って、書かれる日付と時刻の書式を選択することが できます。デフォルトは asctime() が使用する "%a %b %d %H:%M:%S %Y" で す (曜日、月名、日、時、分、秒、4 桁の西暦)。top と bottom を使っ て日付を左の余白の上に配置するか、下に配置するかを選択できます (デフォ ルトは下)。rotate は、もし出力形式がサポートしていればですが、日付を 垂直方向の文字列にします。定数 < xoff> 、< yoff> はずれ (offset) を意味し、 これによってより適切な位置合わせが行えます。< font> は日付が書かれるフ ォントを指定します。
timestamp の代わりに省略名 time を使っても構いません。
例:
set timestamp "%d/%m/%y %H:%M" offset 80,-2 font "Helvetica"
日付の書式文字列に関する詳しい情報については、以下参照: set timefmt (p. )。
書式:
set timefmt "<format string>" show timefmt
文字列引数 (< format string> ) は gnuplot に日時データをデータファイル からどのように読むかを指示します。有効な書式は以下の通りです:
Time Series timedata Format Specifiers | |
書式 | 説明 |
%d |
何日, 1-31 |
%m |
何月, 1-12 |
%y |
何年, 0-99 |
%Y |
何年, 4 桁 |
%j |
1 年の何日目, 1-365 |
%H |
何時, 0-24 |
%M |
何分, 0-60 |
%s |
Unix epoch (1970-01-01, 00:00 UTC) からの秒数 |
%S |
何秒, 0-60 |
%b |
月名 (英語) の 3 文字省略形 |
%B |
月名 (英語) |
空白 (スペース) の扱いはやや違います。書式文字列中の 1 つの空白は、フ ァイル中の 0 個、あるいは 1 つ以上の空白文字列を表します。すなわち、 "%H %M" は "1220" や "12 20" を "12 20" と同じように読みます。
データ中の非空白文字の集まりそれぞれは、using n:n 指定の一つ一つの列 とカウントされます。よって 11:11 25/12/76 21.0 は 3 列のデータと認 識されます。混乱を避けるために、日時データが含まれる場合 gnuplot は、 あなたの using 指定が完璧なものであると仮定します。
gnuplot は数字でない文字列を読めないので、日付データが曜日、月の名前 を含んでいる場合、書式文字列でそれを排除しなければいけません。しかし、 "%a", "%A", "%b", "%B" でそれらを表示することはできます: これら、及び 日時データの出力の他のオプションの詳細に関しては、以下参照:set format (p. )。(gnuplot は数値から月や曜日を正しく求めます。)
他の情報については、以下も参照: set xdata (p. ), Time/date (p. )。
例:
set timefmt "%d/%m/%Y\t%H:%M"
http://www.gnuplot.info/demo/timedat.html時系列データ (time data) デモ。
書式:
set title {"<title-text>"} {offset <offset>} {font "<font>{,<size>}"} {{textcolor | tc} {<colorspec> | default}} {{no}enhanced} show title
< offset> を x,y かまたは x,y,z の形式で指定した場合は、タイトルは与え られた値だけ移動されます。それに座標系を選択して、その前に first, second, graph, screen, character のいずれかをつけることもでき ます。詳細は以下参照: coordinates (p. )。デフォルトでは character 座標系 が使われます。例えば、"set title offset 0,-1" はタイトルの y 方向の 位置のみ変更し、大ざっぱに言って 1 文字分の高さだけタイトルを下に下げ ます。1 文字の大きさは、フォントと出力形式の両方に依存します。
< font> はタイトルが書かれるフォントを指定するのに使われます。< size> の 単位は、どの出力形式 (terminal) を使っているかによって変わります。
textcolor < colorspec> は見出し文字列の色を変更します。< colorspec> は 線種、rgb 色、またはパレットへの割当のいずれかが指定できます。以下参照:colorspec (p. ), palette (p. )。
noenhanced は、拡張文字列処理 (enhanced text) モードが有効になってい る場合でも、タイトルを拡張文字列処理させないようにします。
set title をパラメータなしで使うとタイトルを消去します。
バックスラッシュ文字列の作用、及び文字列を囲む単一引用符と二重引用符の 違いについては、以下参照: syntax (p. )。
書式:
show variables {all}
追加キーワードの "all" は、GPVAL_ で始まる gnuplot 定義変数 の一覧 も表示します。
書式:
show version {long}
long オプションを与えると、さらにオペレーティングシステム、gnuplot インストール時のコンパイルオプション、ヘルプファイルの置き場所、そして (再び) 有用なメールアドレスを表示します。
書式:
set view { <rot_x>{,{<rot_z>}{,{<scale>}{,<scale_z>}}} | map } show view
ここで < rot_x> と < rot_z> は、画面に投影される仮想的な 3 次元座標系の 回転角 (単位は度) の制御で、最初は (すなわち回転が行なわれる前は) 画面内の水平軸は x, 画面内の垂直軸は y, 画面自身に垂直な軸が z となっ ています。最初は x 軸の周りに < rot_x> だけ回転されます。次に、新しい z 軸の周りに < rot_z> だけ回転されます。
コマンド set view map は、描画を地図として表示するのに使います。これ は等高線 (contour) の描画、およびカラー表示 (pm3d) の色地図に使え ます。後者に関しては、入力データ点のフィルタ用の zrange の設定、およ び色の範囲の縮尺に関する cbrange の設定を適切に行うことに注意してく ださい。
< rot_x> は [0:180] の範囲に制限されていて、デフォルトでは 60 度です。 < rot_z> は [0:360] の範囲に制限されていて、デフォルトでは 30 度です。 < scale> は splot 全体の伸縮率を制御し、< scale_z> は z 軸の伸縮のみを 行ないます。伸縮率のデフォルトはどちらも 1.0 です。
例:
set view 60, 30, 1, 1 set view ,,0.5
最初の例は 4 つの全てをデフォルトの値にしています。2 つめの例は縮小率 のみを 0.5 に変更しています。
書式:
set xdata {time} show xdata
ydata, zdata, x2data, y2data, cbdata にも同じ書式が当てはま ります。
time オプションはデータが日時データであることを伝えます。オプション をつけない場合、データ型は通常のものに戻ります。
gnuplot にどのように日時データを読みこませるかについては、以下参照:set timefmt (p. )。日時データは今世紀の始まり (訳注: 厳密には 2000 年 1 月 1 日の始まり) からの秒数に変換されます。時間書式 (timefmt) は現在はた だ一つだけしか使えません。それは、全ての日時データ項目がこの書式に一致 しなければならないことを意味します。また、範囲の指定は、日時指定が数式 と解釈されるのを避けるために、その書式に従った文字列を引用符で囲んで指 定すべきです。
目盛り刻みの見出し (label) を表示するのには関数 'strftime' (unix でそ れを調べるには "man strftime" とタイプしてください) が使われます。 set format x "string" で、10 進数の書式ではなさそうなもの (2 つ以上の '%'、または %f でも %g でもないもの) が与えられていなければ、 gnuplot はこれを適当に意味のある書式で計算して表示します。
他の情報については、以下参照: Time/date (p. )。
書式:
set xdtics unset xdtics show xdtics
ydtics, zdtics, x2dtics, y2dtics, cbdtics にも同じ書式が当て はまります。
書式:
set xlabel {"<label>"} {offset <offset>} {font "<font>{,<size>}"} {{textcolor | tc} {lt <line_type> | default}} {{no}enhanced} {rotate by <degrees>} show xlabel
同じ書式が x2label, ylabel, y2label, zlabel, cblabel にも適 用されます。
< offset> を x,y かまたは x,y,z の形式で指定した場合は、見出しは与えら れた値だけ移動されます。それに座標系を選択して、その前に first, second, graph, screen, character のいずれかをつけることもでき ます。詳細は以下参照: coordinates (p. )。デフォルトでは character 座標系 が使われます。例えば、"set xlabel offset -1,0" は見出しの x 方向の位 置のみ変更し、大ざっぱに言って 1 文字分の幅だけ見出しを左にずらします。 1 文字の大きさは、フォントと出力形式の両方に依存します。
< font> は見出しが書かれるフォントを指定するのに使われます。フォントの < size> (大きさ) の単位は、どんな出力形式を使うかに依存します。
textcolor lt < n> は、見出し文字列を線種 < n> の色にします。
noenhanced は、拡張文字列処理 (enhanced text) モードが有効になってい る場合でも、ラベル文字列を拡張文字列処理させないようにします。
見出しを消去するには、オプションをつけずに実行します。例: "set y2label"
軸の見出しのデフォルトの位置は以下の通りです:
xlabel: x 軸の見出しは下の軸の下の真中
ylabel: y 軸の見出しは出力形式依存で、以下の 3 つのいずれか:
1. 水平方向の文字列で描画の左上に左端に合わせて配置されます。文字列の 回転を行なえない出力形式では多分これが選択されます。set x2tics が同 時に使われている場合、ylabel は x2 軸の見出しの左端と重なるかも知れま せん。これは ylabel の位置か左の余白を調整することで対処できるでしょ う。
2. 垂直方向の文字列で、描画の左で垂直方向に中央揃えされます。文字列を 回転できる出力形式では多分これが選択されます。
3. 水平方向の文字列で、描画の左で垂直方向に中央揃えされます。LaTeX, TPIC ドライバではこれが選択されます。EEPIC ドライバでは、描画に重なら ないような、文字の積み重ねを生成しますが、その他のドライバ (LaTeX や TPIC のような) では、ylabel が描画に上書きするのを避けるために、 \ \ を 使って改行を入れる必要があるかもしれません。
zlabel: z 軸の見出しは軸の表示範囲より上で、見出しの真中が z 軸の真上
cblabel: 色見本 (color box) の軸の見出しは箱に沿って中央揃えされ、箱の 向きが水平なら下に、垂直なら右
y2label: y2 軸の見出しは y2 軸の右。その位置は、出力形式依存で y 軸と 同様の規則で決定。
x2label: x2 軸の見出しは上の軸の上で、描画タイトルよりは下。これは、 改行文字を使えば、それによる複数の行からなる描画タイトルで x2 軸の見 出しを生成することも可能。例:
set title "This is the title\n\nThis is the x2label"
これは二重引用符を使うべきであることに注意してください。この場合、もち ろん 2 つの行で同じフォントが使われます。
y 軸と y2 軸のラベルは、デフォルトの方向に対して明示的に回転させること ができますが、これは 2 次元描画で、かつ文字列の回転をサポートする出力 形式のみで有効です。
もし軸の位置のデフォルトの位置が気に入らないならば、代わりに set label を使ってください。このコマンドは文字列をどこに配置するかをもっと自由に 制御できます。
バックスラッシュ文字列の作用、及び文字列を囲む単一引用符と二重引用符の 違いに関するより詳しい情報については,以下参照: syntax (p. )。
書式:
set xmtics unset xmtics show xmtics
x2mtics, ymtics, y2mtics, zmtics, cbmtics にも同じ書式が適用 されます。
書式:
set xrange { [{{<min>}:{<max>}}] {{no}reverse} {{no}writeback} } | restore show xrange
ここで < min> と < max> には定数、数式、または '*' で、'*' は自動縮尺機 能を意味します。日時データの場合、範囲は set timefmt の書式に従った 文字列を引用符で囲む必要があります。省略された値は変更されません。
yrange, zrange, x2range, y2range, cbrange, rrange, trange, urange, vrange は同じ書式を使用します。
オプション reverse は軸の方向を逆にします。例えば set xrange [0:1] reverse は、1 が左、0 が右であるような軸にします。 これは、もちろん set xrange [1:0] と同じですが、reverse は主に自動 縮尺 (autoscale) で用いられることを意図しています。
オプション writeback は、set xrange で占められているバッファの中に 自動縮尺機能により作られた範囲を保存します。これは、いくつかの関数を同 時に表示し、しかしその範囲はそのうちのいくつかのものから決定させたい場 合に便利です。writeback の作用は、plot の実行中に機能するので、その コマンドの前に指定する必要があります。最後に保存した水平方向の範囲は set xrange restore で復元できます。例を上げます。
set xrange [-10:10] set yrange [] writeback plot sin(x) set yrange restore replot x/2
この場合、y の範囲 (yrange) は sin(x) の値域として作られた [-1:1] の方 になり、x/2 の値域 [-5:5] は無視されます。上記のそれぞれのコマンドの後 に show yrange を実行すれば、上で何が行なわれているかを理解する助け になるでしょう。
2 次元描画において、xrange と yrange は軸の範囲を決定し、trange は、媒介変数モードの媒介変数の範囲、あるいは極座標モードの角度の範囲を 決定します。同様に 3 次元媒介変数モードでは、xrange, yrange, zrange が軸の範囲を管理し、urange と yrange が媒介変数の範囲を管理します。
極座標モードでは、rrange は描画される半径の範囲を決定します。< rmin> は半径への追加の定数として作用し、一方 < rmax> は半径を切り捨てる (clip) ように作用し、< rmax> を越えた半径に対する点は描画されません。xrange と yrange は影響されます。これらの範囲は、グラフが r(t)-rmin のグラ フで、目盛りの見出しにはそれぞれ rmin を加えたようなものであるかのよう にセットされます。
全ての範囲は部分的に、または全体的に自動縮尺されますが、データの描画で なければ、パラメータ変数の自動縮尺機能は意味がないでしょう。
範囲は plot のコマンドライン上でも指定できます。コマンドライン上で与 えられた範囲は単にその plot コマンドでだけ使われ、set コマンドで設 定された範囲はその後の描画で、コマンドラインで範囲を指定していないもの 全てで使われます。これは splot も同じです。
例:
x の範囲をデフォルトの値にします:
set xrange [-10:10]
y の範囲が下方へ増加するようにします:
set yrange [10:-10]
z の最小値には影響を与えずに (自動縮尺されたまま)、最大値のみ 10 に設
定します:
set zrange [:10]
x の最小値は自動縮尺とし、最大値は変更しません:
set xrange [*:]
書式:
set xtics {axis | border} {{no}mirror} {in | out} {scale {default | <major> {,<minor>}}} {{no}rotate {by <ang>}} {offset <offset> | nooffset} {add} { autofreq | <incr> | <start>, <incr> {,<end>} | ({"<label>"} <pos> {<level>} {,{"<label>"}...) } { format "formatstring" } { font "name{,<size>}" } { textcolor <colorspec> } unset xtics show xtics
同じ書式が ytics, ztics, x2tics, y2tics, cbtics にも適用され ます。
axis と border は gnuplot に目盛り (目盛りの刻自身とその見出し) を、それぞれ軸につけるのか、境界につけるのかを指示します。軸が境界にと ても近い場合、axis を使用すると目盛りの見出し文字を境界の外に出して しまうでしょう。この場合自動的なレイアウトアルゴリズムによる余白設定は 大抵よくないものとなってしまいます。
mirror は gnuplot に反対側の境界の同じ位置に、見出しのない目盛りを 出力するよう指示します。nomirror は、あなたが想像している通りのこと を行ないます。
in と out は目盛りの刻みを内側に描くか外側に描くかを切り変えます。
目盛りの刻みのサイズは scale で調整できます。< minor> の指定が省略さ れた場合は、それは 0.5*< major> になります。デフォルトのサイズは、大目 盛りが 1.0 で小目盛りが 0.5 で、これは scale default で呼びだせます。
rotate は、文字列を 90 度回転させて出力させようとします。これは、文 字列の回転をサポートしている出力ドライバ (terminal) では実行されます。 norotate はこれをキャンセルします。rotate by < ang> は角度 < ang> の 回転を行ないますが、これはいくつかの出力形式 (terminal) でサポートされ ています。
x と y 軸の大目盛りのデフォルトは border mirror norotate で、x2, y2 軸は border nomirror norotate がデフォルトです。z 軸には、 {axis | border} オプションは無効で、デフォルトは nomirror です。z 軸の目盛りをミラー化したいなら、多分 set border でそのための空間をあ ける必要があるでしょう。
< offset> は x,y かまたは x,y,z の形式で指定しますが、それに座標系を選 択して、その前に first, second, graph, screen, character の いずれかをつけることもできます。< offset> は刻み文字のデフォルトの位置 からのずれを表し、デフォルトの座標系は character です。詳細は以下参照: coordinates (p. )。nooffset はずらしを無効にします。
例:
xtics をより描画に近づける:
set xtics offset 0,graph 0.05
オプションなしで set xtics を実行すると、目盛りが表示される状態であ れば、それはデフォルトの境界、または軸を復元し、そうでなければ何もしま せん。その前に指定した目盛りの間隔、位置 (と見出し) は保持されます。
目盛りの位置は、デフォルト、またはオプション autofreq が指定されてい れば自動的に計算されます。そうでなければ、次の 2 つの形式で指定されま す:
暗示的な < start> , < incr> , < end> 形式は、目盛りの列を < start> から < end> の間を < incr> の間隔で表示します。< end> を指定しなければ、それは無限大 とみなされます。< incr> は負の値も可能です。< start> と < end> の両方が指 定されていない場合、< start> は -∞、< end> は +∞とみなされ、目盛りは < incr> の整数倍の位置に表示されます。軸が対数軸の場合、目盛りの間隔 (増分) は、積因子として使用されます。
負の < start> や < incr> を、数値の後ろに指定すると (例えば rotate by < angle> とか offset < offset> の後ろ)、gnuplot の構文解析 器は、その値からその負の < start> や < incr> の値の引き算を行おうとする 間違いを犯します。これを回避するには、そのような場合は、0-< start> や 0-< incr> のように指定してください。
例:
set xtics border offset 0,0.5 -5,1,5
set xtics border offset 0,0.5 0-5,1,5
set xtics offset 0,0.5 border -5,1,5
set grid のオプション 'front', 'back', 'layerdefault' も、x 軸の目盛 りの描画の順序に影響します。
例:
目盛りを 0, 0.5, 1, 1.5, ..., 9.5, 10 の位置に生成
set xtics 0,.5,10
目盛りを ..., -10, -5, 0, 5, 10, ... に生成
set xtics 5
目盛りを 1, 100, 1e4, 1e6, 1e8 に生成
set logscale x; set xtics 1,100,1e8
明示的な ("< label> " < pos> < level> , ...) の形式は、任意の目盛りの位置、 あるいは数字でない見出しの生成も可能にします。この形式では、目盛りは位 置の数字の順に与える必要はありません。各目盛りは位置 (pos) と見出し (label) を持ちますが、見出しは必須ではありません。見出しは二重引用符で 囲まれた文字列であることに注意してください。それは、"hello" のような固 定文字列でも構いませんし、"%3f clients" のようにその位置を数字に変換す る書式文字列を含んでも構いませんし、空文字列 "" でも構いません。より詳 しい情報については、以下参照: set format (p. )。もし、文字列が与えられなけ れば、デフォルトの数字の見出しが使用されます。
明示的な形式では 3 つ目のパラメータとして "レベル" (level) を与えるこ とができます。デフォルトのレベルは 0 で、これは大目盛りを意味し、レベ ルが 1 の場合小目盛りが生成されます。レベルを指定する場合はラベルも必 ず指定する必要があります。
例:
set xtics ("low" 0, "medium" 50, "high" 100) set xtics (1,2,4,8,16,32,64,128,256,512,1024) set ytics ("bottom" 0, "" 10, "top" 20) set ytics ("bottom" 0, "" 10 1, "top" 20)
2 番目の例では、全ての目盛りが見出し付けされます。3 番目の例では、端の ものだけが見出し付けされます。4 番目の例の、見出しのない目盛りは小目盛 りになります。
通常明示的な (手動の) 目盛り位置が与えられた場合、自動的に生成される目 盛りは使われません。逆に、set xtics auto のようなものが指定された場 合は、以前に手動で設定した目盛りは消されてしまします。この手動の目盛り と自動的な目盛りを共存させるにはキーワード add を使用してください。 これは追加する目盛りのスタイルの前に書かなければいけません。
例:
set xtics 0,.5,10 set xtics add ("Pi" 3.14159)
これは自動的に目盛りの刻みを x 軸に 0.5 間隔でつけますが、πのところに 明示的な見出しも追加します。
しかし指定しても、表示されるのはあくまで描画範囲のものだけです。
目盛りの見出しの書式 (または省略) は set format で制御されます。ただ しそれは set xtics (< label> ) の形式の明示的な見出し文字列が含まれ ていない場合だけです。
(見出し付けされない) 小目盛りは、set mxtics コマンドで自動的に追加す るか、または位置を手動で set xtics ("" < pos> 1, ...) の形式で与える こともできます。
時系列データの場合、位置の値は timefmt の書式にしたがった日付、また は時刻を引用符で囲んで与えなければいけません。< start> , < incr> , < end> 形式を使う場合、< start> と < end> は timefmt に従って与えますが、 < incr> は秒単位で与える必要があります。その時刻は実際には set format で与えた書式に従って表示されます。
例:
set xdata time set timefmt "%d/%m" set xtics format "%b %d" set xrange ["01/12":"06/12"] set xtics "01/12", 172800, "05/12"
set xdata time set timefmt "%d/%m" set xtics format "%b %d" set xrange ["01/12":"06/12"] set xtics ("01/12", "" "03/12", "05/12")
書式:
set ticslevel <frac> set xyplane <frac> set xyplane at <zvalue> show xyplane
set ticslevel < frac> は、xy 平面を Z 軸の範囲のどこに置くかを決定し ます。< frac> には、xy 平面と z の一番下の位置との差の、z 軸の範囲全体 に対する割合を与えます。デフォルトの値は 0.5 です。負の値も許されてい ますが、そうすると 3 つの軸の目盛りの見出しが重なる可能性があります。
xy 平面を z 軸の 'pos' の位置に置くには、ticslevel の値を (pos - zmin) / (zmin - zmax) としてください。しかし、この位置は z の範 囲 (zrange) を変更した場合は変わってしまいます。
もう一つの形式である set xyplane at < zvalue> は、現在の z の範囲を気 にすることなく、指定した z の値の位置に xy 平面を固定します。よって、 x,y,z 軸を共通の原点を通るようにするには、set xyplane at 0 とすれば いいことになります。
以下も参照: set view (p. ), set zeroaxis (p. )。
書式:
set zero <expression> show zero
gnuplot は、(複素数値を持つ点の描画においては) その値の虚数部分の絶 対値が zero 閾値より大きい場合 (つまり実数でない値を持つ点) は、その 点を描画しません。この閾値は gnuplot の他の様々な部分においてその (大まかな) 数値誤差の閾値としても使われています。デフォルトの zero の 値は 1e-8 です。1e-3 (= 典型的なビットマップディスプレイの解像度の逆数) より大きい zero の値は設定すべきではないでしょうが、zero を 0.0 と 設定するのは意味のないことではありません。
書式:
set {x|x2|y|y2|z}zeroaxis { {linestyle | ls <line_style>} | { linetype | lt <line_type>} { linewidth | lw <line_width>}} unset {x|x2|y|y2|z}zeroaxis show {x|y|z}zeroaxis
デフォルトでは、これらのオプションはオフになっています。選択された 0 の軸は < line_type> の線の型と< line_width> の線の幅 (現在使用している 出力形式がサポートしていれば) で、あるいはあらかじめ定義された < line_style> のスタイルで描かれます。
線の型を指定しなければ、軸は通常の軸の線の型 (型 0) で描かれます。
set zeroaxis は set xzeroaxis; set yzeroaxis と同等です。z 軸は、 set zzeroaxis を使って独立に設定する必要があることに注意してください。
例:
y=0 の軸を見えるように簡単に書く場合:
set xzeroaxis
太い線にして、違った色、または点線パターンにしたい場合:
set xzeroaxis linetype 3 linewidth 2.5
カラーボックス軸 (cb-軸) が splot で自動縮尺されている場合は、その カラーボックスの範囲は zrange が使われます。splot ... pm3d| palette で描画される点は、異なる zrange と cbrange を使うことでフィルタリ ングできます。
set cbrange の書式に関する詳細は、以下参照: set xrange (p. )。以下も参照:set palette (p. ), set colorbox (p. )。
シェルコマンドを実行する方法は 2 つあります: コマンド system を使う か ! (VMS では $) を使うか。前者は、コマンド文字列をパラメータとして 取るので、他の gnuplot コマンドのどこでも使うことができますが、後者の 書式は、その行にそのコマンドただ一つであることを要求します。これらの場 合コマンドが終了するとすぐに制御は gnuplot に戻ってきます。例えば AmigaDOS, MS-DOS, OS/2 では、
! dir
system "dir"
とするとディレクトリの一覧を表示して gnuplot に戻ってきます。
system を使う他の例:
system "date"; set time; plot "a.dat" print=1; if (print) replot; set out; system "lpr x.ps"
Atari では、! コマンドは、最初にシェルが既にロードされているか調べて、 有効ならばそれを使います。例えば、gnuplot が gulam から起動されて いる場合に、これは実用的です。
plot コマンドと共通の仕様については、以下参照: plot (p. )。ここではそれ と異なるものだけ詳細に取り上げます。なお、plot の axes オプション は splot では使えないことに特に注意して下さい。
書式:
splot {<ranges>} <function> | "<datafile>" {datafile-modifiers}} {<title-spec>} {with <style>} {, {definitions,} <function> ...}
ここで、関数 < function> 、またはクォートでくくられたデータファイル名の どちらかが必要です。関数は、一本の数式、あるいは媒介変数モードでは 3 つの数式の組です。
デフォルトでは、splot は描画されるデータの下に完全な xy 面を描きます。 z の一番下の目盛りと xy 平面の位置関係は set ticslevel で変更できます。 splot の射影の向きは set view で制御できます。詳細は以下参照:set view (p. ), set ticslevel (p. )。
splot コマンドの範囲の指定の書式は plot の場合と同じです。媒介変数 モードでなければ範囲は xrange, yrange, zrange の順であり、媒介変 数モードでは urange, vrange, xrange, yrange, zrange の順です。
title オプションも plot と同じです。with も plot とほぼ同じ ですが、splot では利用可能な描画スタイルは lines, points, linespoints, dots, impulses に限られています。plot で使える エラーバーの機能は splot にはありません。
datafile オプションにはさらに違いがあります。
書式:
splot '<file_name>' {binary <binary list>} {matrix} {index <index list>} {every <every list>} {using <using list>}
"" や "-" といった特別なファイル名も plot のときと同様に許されます。
手短にいうと、binary や matrix はそのデータが特別な形であることを、 index は多重データ集合ファイルからどのデータ集合を選んで描画するかを、 every は各データ集合からどのデータ行 (部分集合) を選んで描画するかを、 using は各データ行からどのように列を選ぶかを指定します。
index と every オプションは plot の場合と同じように振舞います。 using も、using のリストが 2 つでなく 3 つ必要であるということを 除いては同様です。
thru や smooth といった plot のオプションは splot では利用でき ません。しかし、cntrparam や dgrid3d が、制限されてはいますが平滑化 のために用意されています。
データファイルの形式は、各点が (x,y,z) の 3 つ組である以外は、本質的にplot と同じです。もし一つの値だけが与えられれば、それは z として使わ れ、データブロック番号が y として、そして x はそのデータブロック内での 番号が使われます。もし 2 つ、あるいは 4 つの値が与えられれば、 gnuplot はその最後の値を pm3d plot での色の計算に使います。3 つの値 は (x,y,z) の組と見なされます。他に値があれば、それは一般に誤差と見な されます。それは fit で使うことが可能です。
splot のデータファイルでは、1 行の空行はデータブロックの分離子です。 splot は個々のデータブロックを、関数の y-孤立線と同じものとして扱い ます。1 行の空行で分離されている点同士は線分で結ばれることはありません。 全てのデータブロックが全く同じ点の数を持つ場合、gnuplot はデータブロ ックを横断し、対応する点同士を結ぶ孤立線を描きます。これは "grid data" と呼ばれ、曲面の描画、等高線の描画 (set contour)、隠線処理 (set hidden3d) では、この形のデータであることが必要となります。以下も参照: splot grid_data (p. )。
3 列の splot データにおいては、媒介変数モード (parametric) を指定 することはもはや不要です。
以前のバージョンでは、gnuplot は動的にバイナリデータかどうかを判断していましたが、現在は、ファイル名の後ろに binary キーワードを直接指定することが必要です。
単精度浮動小数の数値が次のように保存されています:
<N+1> <y0> <y1> <y2> ... <yN> <x0> <z0,0> <z0,1> <z0,2> ... <z0,N> <x1> <z1,0> <z1,1> <z1,2> ... <z1,N> : : : : ... :
これらは以下のような 3 つの数字の組に変換されます:
<x0> <y0> <z0,0> <x0> <y1> <z0,1> <x0> <y2> <z0,2> : : : <x0> <yN> <z0,N>
<x1> <y0> <z1,0> <x1> <y1> <z1,1> : : :
そして、これらの 3 つの数字の組は gnuplot の孤立線に変換され、その後 gnuplot が通常の方法で描画の残りを行います。
行列やベクトルの操作のサブルーチン (C による) が binary.c に用意され ています。バイナリデータを書くルーチンは
int fwrite_matrix(file,m,nrl,nrl,ncl,nch,row_title,column_title)
です。これらのサブルーチンを使う例が bf_test.c として用意されていて、 これはデモファイル demo/binary.dem 用に複数のバイナリファイルを生成 します。
index キーワードは、ファイルフォーマットが 1 つのファイルにつき 1 つ の曲面しか許さないため、サポートされません。every や using フィルタ はサポートされます。using は、データがあたかも上の 3 つ組の形で読まれ たかのように働きます。
以下参照: binary general (p. )。以下も参照。
http://www.gnuplot.info/demo/binary.htmlバイナリファイルの splot のデモ。
splot 'datafile.dat'
ここで、"datafile.dat" は以下を含むとします:
# The valley of the Gnu. 0 0 10 0 1 10 0 2 10
1 0 10 1 1 5 1 2 10
2 0 10 2 1 1 2 2 10
3 0 10 3 1 0 3 2 10
この "datafile.dat" は 4*3 の格子 (それぞれ 3 点からなるブロックの 4 つの行) を定義することに注意して下さい。行 (データブロック) は 1 行の 空行で区切られます。
x の値はそれぞれのデータブロックの中で定数になっていることに注意して下 さい。もし y を定数の値とし、隠線処理が有効な状態で描画すると、その曲面は 裏返しで書かれることになります。
格子状データ (grid data) に対して、個々のデータブロック内で x の値を定 数としておく必要はありませんし、同じ場所の y の値を同じ値に揃えておく 必要もありません。gnuplot は個々のデータブロック内の点の数が等しいと いうことを必要としているだけです。
しかし、等高線を導くのに用いられる曲面の網目は、対応する点を列的に選んで 結ぶため、不揃いの格子データに対する曲面の描画への影響は予想できません。 それはケースバイケースの原理でテストすべきでしょう。
{s}plot 'a.dat' matrix
z11 z12 z13 z14 ... z21 z22 z23 z24 ... z31 z32 z33 z34 ...
3 次元では、配列の曲面描画の x、y 番号は、それぞれ配列の列番号と行番号
(0 から始まる) に対応します。軸の変換や伸縮も、x=$1, y=$2, z=$3 による
3 列のデータファイルに対する通常の方法と同様に行えます。例:
splot 'a.dat' matrix using (1+$1/100):(1+$2*10):3
空行、またはコメント行は配列データを終了させ、新たな曲面の網 (mesh) を 開始します。いつものことですが、splot コマンド の index オプション を使ってファイル内の網を自由に選択できます。
2 次元描画における配列データの縦、および横の行の描画の例については、以下参照: matrix (p. )。
splot での基本的な使用法:
splot 'a.dat' matrix splot 'a.gpbin' {matrix} binary
splot 'a.dat' matrix using 1:2:3 splot 'a.gpbin' {matrix} binary using 1:2:3
plot での使用法:
plot `a.dat` matrix plot `a.dat` matrix using 1:3 plot 'a.gpbin' {matrix} binary using 1:3
例 - ASCII データファイルの配列の軸の拡大:
splot `a.dat` matrix using (1+$1):(1+$2*10):3
例 - ASCII データファイルの配列の第 3 行の描画:
plot 'a.dat' matrix using 1:3 every 1:999:1:2
しかし、gnuplot はそのような形式を必ずしも必要とはしません。例えば 関数の場合は、samples は isosamples と違っていても構いません。 すなわち、x-孤立線のうち、1 本の y-孤立線と交わないものがいくつかある ことがあります。データファイルの場合は、個々のデータブロックのばらつい た点の個数が全て同じであれば、"孤立線は" はデータブロックの点を結び、 "横断孤立線" は各データブロックの対応する点同士を結び、"曲面" を作ろう とします。どちらの場合でも、等高線、および隠線処理モードは点が意図した フォーマットであった場合とは違った描画を与えることになります。ばらつき のあるデータは set dgrid3d によって{異なる}格子状データに変換すること ができます。
等高線に関するコードは、y-孤立線の点と、それに対応する隣の y-孤立線上
の点の間の線分に沿っての z の張力を計測します。よって、x-孤立線に、
y-孤立線との交点とはならないような標本点があるような曲面に対しては、
splot の等高線はそのような標本点を無視することになります。以下を試してみて下さい:
set xrange [-pi/2:pi/2]; set yrange [-pi/2:pi/2] set style function lp set contour set isosamples 10,10; set samples 10,10; splot cos(x)*cos(y) set samples 4,10; replot set samples 10,4; replot
さらに、格子状のデータ点に対しては、splot は同じ高さを持つ点を補間す ることができ (以下参照: set contour (p. ))、そしてそれらを結んで等高線を描 くことができます。さらに、その結び方には真直な線分や滑らかな線を使うこ とができます (以下参照: set cntrparam (p. ))。関数は、常に set isosamples と set samples で決定される格子状データとして評価さ れます。一方、ファイルのデータは、data-file に書かれているような格子 状データフォーマットにするか、あるいは格子データを生成する (以下参照:set dgrid3d (p. )) ということをしなければそうはなりません。
等高線は曲面の上に表示することもできますし、底面に射影することもできま す。底面への射影は、ファイルに書き出すこともでき、そしてそれを plot で再び読み込んで plot のより強い整形能力を生かすこともできます。
これは、gnuplot スクリプト内に外部関数を取り込むのに使えます:
f(x) = real(system(sprintf("somecommand %f", x)))
書式:
test {terminal | palette [rgb|rbg|grb|gbr|brg|bgr]}
test または test terminal は、現在使用中の出力形式 (terminal) で 使える線の種類、点の種類、または有用なそして利用可能なその他の描画を生 成します。
test palette は、現在のカラーパレット (palette) で計算した R(z), G(z),B(z) (0< =z< =1) の状態を画像で描画します。それは実際には、本来あな たが show palette palette 256 float として得るべき綺麗な描画です。 追加のパラメータは、r,g,b の文字の組合せで、それにより描画する順番が 決定されます。set palette gray で色々試してみてください。デフォルト の順番は rgb です。
例:
undefine foo foo1 foo2 if (!exists("foo")) load "initialize.gp"
例:
set xtics mirror rotate by -45 0,10,100 ... unset xtics
書式:
update <filename> {<filename>}
2 番目のファイル名を指定すると、元のパラメータファイルは変更せずに 2 番目のファイルの方に更新された値を書き出します。
そうでなければ、指定したファイルが存在すれば gnuplot はそのファイル 名に .old をつけてファイル名を変更し、指定したファイル名のファイルを 新たに開き直します。つまり、"update 'fred'" とすると、それは "!rename fred fred.old; update 'fred.old' 'fred'" としたことと同じこ とになります。["filename.ext" の 12 文字しか使えない DOS や他のシステ ムでは、"ext" が "old" になって "filename" は最初のファイルに関係す るもの (多分どれかがすぐに分かるでしょう) が使われます。VMS では、ファ イルのバージョン管理システムが使われるため、名前の変更は行なわれません。]
この文書は、あなたのシステム上で初期設定およびインストールがなされなか ったために利用できない出力形式についても記述されているかも知れません。 インストールされた個々の gnuplot で、どの出力形式が有効なのかの一覧を 見るには、オプションを何もつけずに 'set terminal' と打ってください。
注意: この出力ドライバは時代遅れです。Adobe Illustrator はレベル 1 の PostScriptファイルを直接認識するので、set terminal post level1 を代 わりに使うべきです。
Adobe Illustrator 3.0+ ドライバ aifm には、いくつかのオプションを設 定できます。
書式:
set terminal aifm {<color>} {"<fontname>"} {<fontsize>}
< color> は color か monochrome、"< fontname> " は正式な PostScript フォント名、< fontsize> はフォントサイズを PostScript のポイント数で与 えます。これらは set size コマンドでスケール変換される前のものです。 default を選択すると、全てのオプションがデフォルトの値: monochrome, "Times-Roman", 14pt, に設定されます。
AI は複数のページをサポートしていないので、複数のグラフは直接他のグラ フの上に書かれます。しかし、各グラフは個別にグループ化されていて、AI 上で簡単にそれらを分離することが出来ます (単にそれらを拾い上げて移動 させるだけです)。
例:
set term aifm set term aifm 22 set size 0.7,1.4; set term aifm color "Times-Roman" 14
書式:
set terminal amiga {screen | window} {"<fontname>"} {<fontsize>}
デフォルトのフォントは 8 ポイントの "topaz" です。
screen オプションは、仮想スクリーンを使うので、スクリーンより大きいグ ラフを作ることも可能です。
固定サイズのウィンドウが必要ならば、gpr 出力を代わりに使用してくださ い。
書式:
set terminal aqua {<n>} {title "<wintitle>"} {size <x> <y>} {font "<fontname>{,<fontsize>}"} {{no}enhanced} {solid|dashed} {dl <dashlength>}}
< n> は描画するウィンドウの番号 (デフォルトでは 0) < wintitle> はタイトルバーに表示される名前 (デフォルトは "Figure < n> "), < x> < y> は描画サイズ (デフォルトは 846x594 pt = 11.75x8.25 インチ) です。
使用されるフォントは < fontname> で指定し (デフォルトは "Times-Roman")、 フォントサイズは < fontsize> で設定します (デフォルトは 14.0 pt)。古い 書式 {fname "< fontname> "} {fsize < fontsize> } もとりあえずサポートし ています。
aqua 出力形式は、拡張テキスト出力モード (enhanced text mode; 以下参照:enhanced (p. )) を、重ね書き以外はサポートしてます。フォントの使用はシステ ムで有効なフォントに制限されています。文字エンコーディングは、 set encoding で選択できますが、現在は iso_latin_1, iso_latin_2, cp1250 と default (= UTF8) がサポートされています。
曲線は、実線か点線 (デフォルトは実線) のいずれかで描画でき、点線の間隔は 倍率 < dashlength> (> 0) で変更できます。
書式:
set terminal atari {<fontsize>} {<col0> <col1> ... <col15>}
色を指定する場合、必ず文字サイズを指定しなければいけません。個々の (16 色までの) 色は、3 桁の 16 進数で与え、各桁は赤、緑、青 (RGB) の強度を (この順で) あらわします。0-15 の範囲は、実際にスクリーンが持つカラー の範囲に調整されます。例えば通常の ST スクリーンでは、奇数と偶数の強度 は同じになります。
例:
set terminal atari 4 # 小さい (6x6) フォント set terminal atari 6 0 # 黒背景に白の白黒画面 set terminal atari 13 0 fff f00 f0 f ff f0f # 最初の 7 色を黒、白、赤、緑、青、シアン、紫とし、 # 大きいフォント (8x16) を使用
また、環境変数 GNUCOLORS が設定されていれば、それもオプション文字列と して解釈されますが、明示的なターミナルオプションの方が優先されます。
書式:
set terminal be {reset} {<n>}
複数のグラフ描画ウィンドウをサポートしています。set terminal be < n> は番号 n のウィンドウに出力します。n> 0 の場合、その番号はウィンドウタ イトルとアイコン名に gplt < n> として付けられます。現在のウィンドウは カーソル記号の変化で区別できます (デフォルトカーソルから十字カーソルへ)。
gnuplot ドライバが別な出力ドライバに変更されても、描画ウィンドウは開 いたままになります。描画ウィンドウは、そのウィンドウにカーソルを置いて 文字 q を押すか、ウィンドウマネージャのメニューの close を選択すれば 閉じることができます。reset を実行すれば全てのウィンドウを一度に閉じ れます。それは実際にウィンドウを管理している子プロセスを終了します (も し -persist が指定されていなければ)。
描画ウィンドウは -persisit オプションが与えられていなければ、対話の 終了時に自動的に閉じられます。
描画サイズとアスペクト比は、gnuplot のウィンドウをリサイズすることで も変更できます。
線の幅と点のサイズは gnuplot の set linestyle で変更可能です。
出力ドライバ be に関しては、gnuplot は (起動時に)、コマンドライン、 または設定ファイルから、geometry や font, name などの通常の X Toolkit オプションやリソースの指定を受け付けます。それらのオプションについては X(1) マニュアルページ (やそれと同等のもの) を参照してください。
他にも be 出力形式用の多くの gnuplot のオプションがあります。これ らは gnuplot を呼ぶときにコマンドラインオプションとして指定するか、 または設定ファイル ".Xdefaults" のリソースとして指定できます。これらは 起動時に設定されるので、gnuplot 実行時には変更できません。
`-mono` | カラーディスプレイ上で強制的に白黒描画 |
`-gray` | グレイスケールまたはカラーディスプレイ上でのグレイスケール描画 |
(デフォルトではグレイスケールディスプレイは白黒描画を受け付ける) | |
`-clear` | 新しい描画を表示する前に (瞬間的に) 画面を消去 |
`-raise` | 各描画後に描画ウィンドウを最前面へ出す |
`-noraise` | 各描画後に描画ウィンドウを最前面へ出すことはしない |
`-persist` | gnuplot プログラム終了後も描画ウィンドウを残す |
例:
gnuplot*gray: on
gnuplot は描画スタイル points で描画する点のサイズの制御にも、コマンド ラインオプション (-pointsize < v> ) とリソース (gnuplot*pointsize: < v> ) を提供しています。値 v は点のサイズの拡大率として使われる実数値 (0 < v < = 10) で、例えば -pointsize 2 はデフォルトのサイズの 2 倍、 -pointsize 0.5 は普通のサイズの半分の点が使われます。
gnuplot*background: white | |
gnuplot*textColor: black | |
gnuplot*borderColor: black | |
gnuplot*axisColor: black | |
gnuplot*line1Color: red | |
gnuplot*line2Color: green | |
gnuplot*line3Color: blue | |
gnuplot*line4Color: magenta | |
gnuplot*line5Color: cyan | |
gnuplot*line6Color: sienna | |
gnuplot*line7Color: orange | |
gnuplot*line8Color: coral |
これらに関するコマンドラインの書式は、例えば以下の通りです。
例:
gnuplot -background coral
gnuplot*background: black | |
gnuplot*textGray: white | |
gnuplot*borderGray: gray50 | |
gnuplot*axisGray: gray50 | |
gnuplot*line1Gray: gray100 | |
gnuplot*line2Gray: gray60 | |
gnuplot*line3Gray: gray80 | |
gnuplot*line4Gray: gray40 | |
gnuplot*line5Gray: gray90 | |
gnuplot*line6Gray: gray50 | |
gnuplot*line7Gray: gray70 | |
gnuplot*line8Gray: gray30 |
gnuplot*borderWidth: 2 | |
gnuplot*axisWidth: 0 | |
gnuplot*line1Width: 0 | |
gnuplot*line2Width: 0 | |
gnuplot*line3Width: 0 | |
gnuplot*line4Width: 0 | |
gnuplot*line5Width: 0 | |
gnuplot*line6Width: 0 | |
gnuplot*line7Width: 0 | |
gnuplot*line8Width: 0 |
gnuplot は線描画で使用する点線の形式の設定用に以下のリソースを参照します。0 は実線を意味します。2 桁の 10 進数 jk (j と k は 1 から 9 までの値) は、j 個のピクセルの描画に k 個の空白のピクセルが続く パターンの繰り返しからなる点線を意味します。例えば '16' は 1 個のピク セルの後に 6 つの空白が続くパターンの点線になります。さらに、4 桁の 10 進数でより詳細なピクセルと空白の列のパターンを指定できます。例えば、 '4441' は 4 つのピクセル、4 つの空白、4 つのピクセル、1 つの空白のパタ ーンを意味します。以下のデフォルトのリソース値は、白黒ディスプレイ、あるいはカラーや白黒階調 (grayscale) ディスプレイ上の白黒描画における値 です。カラーディスプレイではそれらのデフォルトの値はほとんど 0 (実線) で、axisDashes のみがデフォルトで '16' の点線となっています。
gnuplot*borderDashes: 0 | |
gnuplot*axisDashes: 16 | |
gnuplot*line1Dashes: 0 | |
gnuplot*line2Dashes: 42 | |
gnuplot*line3Dashes: 13 | |
gnuplot*line4Dashes: 44 | |
gnuplot*line5Dashes: 15 | |
gnuplot*line6Dashes: 4441 | |
gnuplot*line7Dashes: 42 | |
gnuplot*line8Dashes: 13 |
これらの出力ドライバにはオプションはありません。
書式:
set terminal cgm {color | monochrome} {solid | dashed} {{no}rotate} {<mode>} {width <plot_width>} {linewidth <line_width>} {font "<fontname>,<fontsize>"} {<color0> <color1> <color2> ...}
solid は全ての曲線を実線で描き、どんな点線パターンも塗りつぶします; < mode> は landscape, portrait, default のいずれか; < plot_width> はポイント単位でのグラフの仮定されている幅; < line_width> はポイント単位での線幅 (デフォルトは 1); < fontname> はフォントの名前 (以下のフォント一覧参照); そして < fontsize> はポイント単位でのフォントのサイズ (デフォルトは 12) です。
最初の 6 つのオプションはどの順番で指定しても構いません。default を 選択すると、全てのオプションをそのデフォルトの値にします。
各カラー (color) は 'xrrggbb' の形式です。ここで、x は文字 'x' そのも の、'rrggbb' は 16 進数での赤、緑、青の成分です。例えば 'x00ff00' は 緑になります。背景色が最初に設定され、以下は描画色となります。
例:
set terminal cgm landscape color rotate dashed width 432 \ linewidth 1 'Helvetica Bold' 12 # デフォルト set terminal cgm linewidth 2 14 # やや広い線とやや大きいフォント set terminal cgm portrait "Times Italic" 12 set terminal cgm color solid # 面倒な点線など消えてしまえ !
CGM fonts | ||
Helvetica | ||
Helvetica Bold | ||
Helvetica Oblique | ||
Helvetica Bold Oblique | ||
Times Roman | ||
Times Bold | ||
Times Italic | ||
Times Bold Italic | ||
Courier | ||
Courier Bold | ||
Courier Oblique | ||
Courier Bold Oblique | ||
Symbol | ||
Hershey/Cartographic_Roman | ||
Hershey/Cartographic_Greek | ||
Hershey/Simplex_Roman | ||
Hershey/Simplex_Greek | ||
Hershey/Simplex_Script | ||
Hershey/Complex_Roman | ||
Hershey/Complex_Greek | ||
Hershey/Complex_Script | ||
Hershey/Complex_Italic | ||
Hershey/Complex_Cyrillic | ||
Hershey/Duplex_Roman | ||
Hershey/Triplex_Roman | ||
Hershey/Triplex_Italic | ||
Hershey/Gothic_German | ||
Hershey/Gothic_English | ||
Hershey/Gothic_Italian | ||
Hershey/Symbol_Set_1 | ||
Hershey/Symbol_Set_2 | ||
Hershey/Symbol_Math | ||
ZapfDingbats | ||
Script | ||
15 |
C:\Program Files\Microsoft Office\Office\Cgmimp32.hlp
C:\Program Files\Common Files\Microsoft Shared\Grphflt\Cgmimp32.cfg
set term コマンドでデフォルトのフォントリストにないフォント名を指定 することも可能です。その場合、その指定したフォントが最初に現われる新 しいフォントリストが作られます。そのフォント名に関して、スペル、単語 の先頭の大文字化やどこにスペースが入るかなどが、作られる CGM ファイル を読むアプリケーションにとって適切なものであるかをちゃんと確認する必要 があります。(gnuplot と任意の MIL-D-28003A 準拠アプリケーションは、フ ォント名の大文字小文字の違いは無視します。) 新しいフォントをいくつも追 加したい場合は、set term コマンドを繰り返し使用してください。
例:
set terminal cgm 'Old English' set terminal cgm 'Tengwar' set terminal cgm 'Arabic' set output 'myfile.cgm' plot ... set output
set label コマンドでは新しいフォントを導入することはできません。
例:
set terminal cgm width 432 # デフォルト set terminal cgm width 6*72 # 上と同じ値 set terminal cgm width 10/2.54*72 # 10 cm の幅
書式:
set terminal corel { default | {monochrome | color {"<font>" {<fontsize> {<xsize> <ysize> {<linewidth> }}}}}
ここで、フォントサイズ (fontsize) と線幅 (linewidth) はポイント単 位、横幅 (xsize) と縦幅 (ysize) はインチ単位です。デフォルトの値は それぞれ、monochrome, "SwitzerlandLight", 22, 8.2, 10, 1.2 です。
書式:
set terminal dumb {[no]feed} {<xsize> <ysize>} {[no]enhanced}
< xsize> , < ysize> はダム端末 のサイズを設定し、デフォルトはそれぞれ 79, 24 となっています。最後の改行は、feed オプションが設定されている場合 のみ出力されます。
例:
set term dumb nofeed set term dumb 79 49 # VGA screen---何故こうしたい人がいるんだろう ?
このドライバによる出力は、LaTeX 用の "eepic.sty" マクロパッケージと共 に使われることを仮定しています。それを使うには、"eepic.sty" と "epic.sty"、および "tpic" \ special 命令群をサポートするプリンタドライ バが必要です。もし、あなたの使うプリンタドライバがそれらの "tpic" \ special 命令をサポートしていない場合でも、"eepicemu.sty" を使うことで それらのうちのいくつかを使えるようになります。 dvips と dvipdfm は "tpic" \ special をサポートしています。
書式:
set terminal eepic {color, dashed, rotate, small, tiny, default, <fontsize>}
オプション: オプションは任意の順番で与えることができます。 'color' は gnuplot に \ color{...} コマンドを生成させ、それによりグラフ をカラーにします。このオプションを使用する場合は、latex 文書のプリアン ブルに \ usepackage{color} を入れる必要があります。 'dashed' は線種に点線を使用することを許可します。このオプションを指定 しないと、色々な太さの実線のみが使われます。 'dashed' と 'color' は一方のみが意味を持ち、'color' が指定された場合、 'dashed' は無視されます。 'rotate' は本当に回転 (90 度) された文字列を使用するようになります。指 定しない場合は、1 文字 1 文字、上に積み上げていく方法で回転された文字 列を作ります。このオプションを使う場合は、 \ usepackage{graphicx} をプリ アンブルに入れる必要があります。 'small' は point スタイルでのグラフ描画の印として \ scriptsize の記号を 使用します (多分これは TeX ではだめで、LaTeX2e でしか使えないでしょう)。 デフォルトでは標準の数式のサイズを使用します。 'tiny' は、それに \ scriptscriptstyle の記号を使用します。 'default' は全てのオプションをデフォルトの値にリセットします。デフォル トは、color はなし、dashed line はなし、疑似回転 (積み上げ) 文字列の使 用、大きなサイズの記号の使用、です。 < fontsize> は picture 環境内でのフォントサイズを指定する数字です。単位 は pt (ポイント) で、10 pt はほぼ 3.5 mm です。フォントサイズを指定し ない場合、全てのグラフ内の文字は \ footnotesize に設定されます。
注意: 文字 # (およびその他 (La)TeX で特別な意味を持つその他の文字) を \ \ (バ ックスラッシュ 2 つ) でエスケープすることを忘れないでください。 グラフの角が近すぎると点線は実線のようになります。(これが tpic specials の一般的な問題なのか、eepic.sty や dvips/dvipdfm のバグが原因なのかは私 にはわかりません。) デフォルトの eepic グラフの大きさは 5x3 インチで、これは 'set size a,b' で縮尺可能です。 数ある中で、点 (point) は、LaTeX のコマンド " \ Diamond", " \ Box" などを 使って描かれます。これらのコマンドは現在は LaTeX2e のコアには存在せず latexsym パッケージに含まれていますが、このパッケージ基本配布の一部で あり、よって多くの LaTeX のシステムの一部になっています。このパッケー ジを使うことを忘れないでください。latexsym の代わりに amssymb パッケー ジを使うことも可能です。 LaTeX に関する全てのドライバは文字列の配置の制御に特別な方法を提供しま す: '{' で始まる文字列は、'}' で閉じる必要がありますが、その文字列全体 が水平方向にも垂直方向にもセンタリングされます。'[' で始まる文字列の場 合は、位置の指定をする文字列 (t,b,l,r のうち 2 つまで) が続き、次に ']{'、文字列本体、で最後に '}' としますが、この文字列は LaTeX が LR-box として整形します。' \ rule{}{}' を使えばさらに良い位置合わせが可能でしょ う。
例:
set term eepic
は、グラフを picture 環境に含まれた eepic マクロとして出力します。 そのファイルを LaTeX 文書に \input で取り込んでください。
eepic マクロを \color マクロ、point 印は \scripscriptsize の大きさ、 本当に回転された文字の使用、および全ての文字を 8pt にセットして出力 します。
見出しの位置合わせに関して:
gnuplot のデフォルト (大抵それなりになるが、そうでないこともある):
set title '\LaTeX\ -- $ \gamma $'
set label '{\LaTeX\ -- $ \gamma $}' at 0,0
set xlabel '[t]{\LaTeX\ -- $ \gamma $}'
set ylabel '[r]{\LaTeX\ -- $ \gamma $\rule{7mm}{0pt}}'
書式:
set terminal emf {color | monochrome} {solid | dashed} {enhanced {noproportional}} {linewidth <LW>} {dashlength <DL>} {size XX,YY} {"<fontname>"} {<fontsize>} #古い書式 {font "<fontname>,<fontsize>"} #新しい書式
monochorome モードは折れ線を点線のパターンを循環させて打ち出します。 color モードは折れ線をいくつかの色で打ち出し、すべての 8 つのデフォ ルト色を使いつくした後にのみ点線パターンを変化させます。 solid は全ての線を実線で書き、点線のパターンは塗りつぶします。 linewidth < factor> は全ての線幅をここで指定する値倍にします。 dashlength < factor> は、太い線には便利でしょう。 < font> はフォント名、 < fontsize> はポイント単位でのフォントの大きさです。
出力画像の形式的な (名ばかりの) サイズは、デフォルトでは適当な単位での 1024x768 になっています。オプション size を使って別な形式的なサイズ を指定できます。
拡張文字列処理モード (enhanced text mode) は、プロポーショナル文字間隔 を近似しようとします。モノスペースフォントを使う場合、あるいはこの近似 を好まない場合、オプション noproportional を使うことでこの補正をオフ にできます。
デフォルトの設定は、color dashed font "Arial,12" size 1024,768 で、 default を選択すると全てのオプションがそのデフォルトの値になります。
例:
set terminal emf 'Times Roman Italic' 12 set terminal emf color solid # 面倒な点線など消えてしまえ !
書式:
set terminal emxvga set terminal emxvesa {vesa-mode} set terminal vgal
唯一のオプションは emxvesa に対する vesa のモードで、デフォルトでは それは G640x480x256 となっています。
書式:
set terminal epslatex {default} set terminal epslatex {standalone | input} {oldstyle | newstyle} {level1 | leveldefault} {color | colour | monochrome} {solid | dashed} {dashlength | dl <DL>} {linewidth | lw <LW>} {rounded | butt} {palfuncparam <samples>{,<maxdeviation>}} {size <XX>{unit},<YY>{unit}} {header <header> | noheader} {blacktext | colortext | colourtext} {{font} "fontname{,fontsize}" {<fontsize>}}
epslatex 出力形式は、文字列を PostScript コードに含ませる代わりに LaTeX ファイルに移すことを除けば terminal postscript eps 同様に描画します。 よって、postscript terminal と多くのオプションが共通です。
version 4.0 から 4.2 にかけて、postscript 出力形式とのより良い互換性の ために epslatex 出力形式のデフォルトの状態にいくつかの変更が行なわれて 来ました。描画サイズは 5 x 3 インチから 5 x 3.5 インチへと変更され、文 字幅は従来はフォントサイズの 50% と評価していましたが、現在は 60% と見 なしています。より多くの Postscript の線種や記号も使われます。以前の状態にほぼ等しい状態にするにはオプション oldstyle を指定してください。 (実際にはごくわずかな違いが残ります: 記号のサイズがわずかに違い、目盛り 刻 (tics) は従来の半分になっていますがそれは set tics scale で変更で きます。そして矢 (arrow) に関しては postscript 出力形式で使える全ての機 能が利用できます。)
以下のようなエラーメッセージが出た場合:
"Can't find PostScript prologue file ... "
オプション color はカラーを有効にし、monochrome は各要素を黒と白 描画します。さらに、monochrome は灰色の palette も使用しますが、 これは、明示的に colorspec で指定された部品の色を変更しません。
solid は全てのグラフの点線のパターンを実線で上書きします。 dashlength または dl は点線の線分の長さを < DL> (0 より大きい実数) に設定し、 linewidth または lw は全ての線の幅を < LW> に設定します。
デフォルトでは、生成される PostScript コードは、特にフィルタリングや filledcurves のようなでこぼこな領域のパターン塗りつぶしにおいて、 PostScript Level 2 として紹介されている言語機能を使います。PostScript Level 2 の機能は条件的に保護されていて、PostScript Level 1 のインター プリタがエラーを出さず、むしろメッセージか PostScript Level 1 による 近似であることを表示するようになっています。level1 オプションは、こ れらの機能を近似する PostScript Level1 で代用し、PostScript Level 2 コードを一切使用しません。これは古いプリンタや、Adobe Illustrator の 古いバージョンなどで必要になるかもしれません。このフラグ level1 は 出力された PostScript ファイルのある一行を手で編集することで、後から 強制的に PostScript Level 1 機能を ON/OFF にすることもできます。level 2 のコードが含まれている場合、上の機能は現われないか、このフラグがセ ットされた場合、あるいは PostScript インタプリタプログラムが level 2 以上の PostScript を解釈するとは言わなかった場合に警告文に置き換わります。
rounded は、線の端や接合部を丸くし、デフォルトの butt は尖った端と 角張った接合部を使用します。
palfuncparam は set palette functions から出力の傾きをどのようにコ ード化するかを制御します。解析的な色の成分関数 (set palatte functions で設定される) は、postscript 出力では傾きの線形補完を用いてコード化さ れます: まず色の成分関数が < samples> 個の点で標本化され、そしてそれら の点は、結果として線形補完との偏差が < maxdeviation> 以内に収まるように削除されます。ほとんど全ての有効なパレットで、デフォルトの < samples> =2000 と < maxdeviation> =0.003 の値をそのまま使うのが良いでしょう。
PostScript 出力のデフォルトの大きさは 10 インチ x 7 インチです。EPS 出力のデフォルトの大きさは 5 x 3.5 インチです。オプション size は これらをユーザが指定したものに変更します。デフォルトでは X と Y のサ イズの単位はインチとみなされますが、他の単位 (現在は cm のみ) も使う ことはできます。描画の BoundingBox (PostScript ファイルの外枠) は、 サイズが変更された画像を丁度含むように正しく設定されます。 スクリーン座標は、オプション size で指定された描画枠の全体が 0.0 から 1.0 になります。 注意: これは、以前は、出力形式での設定よりも、コマンド set size で設定した方がいい、と言っていたことの変更を意味します。以前の方法では BoundingBox は変更されずに残ってしまい、スクリーン座標が実際の描画の限界に対応していませんでした。
blacktext は、たとえカラーモードでも全ての文字列を黒で書きます。
epslatex ドライバは文字列の配置の制御に特別な方法を提供します:
(a) '{' で始まる文字列は、'}' で閉じる必要がありますが、その文字列全体
が LaTeX によって水平方向にも垂直方向にもセンタリングされます。
(b) '[' で始まる文字列の場合は、位置の指定をする文字列 (t,b,l,r,c のう
ち 2 つまで) が続き、次に ']{'、文字列本体、で最後に '}' としますが、
この文字列は LaTeX が LR-box として整形します。
\
rule{}{} を使えばさ
らに良い位置合わせが可能でしょう。以下参照: pslatex (p. ) ドライバの説明。
複数行の見出しを作成するには
\
shortstack を使用してください。例えば、
set ylabel '[r]{\shortstack{first line \\ second line}}'
set label コマンドのオプション back は使えますが、他の出力形式のも のとは少し違っています。front の場合の見出しが他の全ての要素の上に出 力されるのに対して、back を使った見出しは他の全ての要素の下に出力され ます。
このドライバは 2 つの別のファイルを作ります。1 つは図の eps の部分で、 もう一つは LaTeX の部分です。LaTeX ファイルの名前は、set output コマ ンドのものが使われ、eps ファイルの名前はその拡張子 (通常 .tex) を .eps に置き換えたものになります。 出力ファイルを指定しなければ LaTeX 出力は行なわれません ! multiplot モード以外では、次の描画を行なう前にその出力ファイルをクローズするのを忘れないでください。
LaTeX の文書で図を取り込むには ' \ input{filename}' としてください。 .eps ファイルは \ includegraphics{...} コマンドで取り込むので、よって LaTeX のプリアンブルに \ usepackage{graphicx} も入れる必要があります。 textcolour オプションで色付きの文字列を使用している場合は、LaTeX の プリアンブルに \ usepackage{color} も入れる必要があります。
この eps ファイルから 'epstopdf' を使って pdf ファイルを作ることもでき ます。graphics パッケージが適切に設定されている場合、その LaTeX のファ イルは、変更なしに pdflatex によっても処理でき、その場合 eps ファイル の代わりに pdf ファイルが取り込まれます。
フォントの選択に関する挙動はヘッダーモードに依存します。 どの場合でも、与えられたフォントサイズはスペースの計算にちゃんと使用さ れます。standalone モードが使われなかった場合は、include される場所で の実際の LaTeX フォントとフォントサイズが使われるので、よってフォントの 変更には LaTeX コマンドを使ってください。例えばフォントサイズとして LaTeX 文書中で 12pt を使う場合は、オプション '"" 12' を使います。この 場合フォント名は無視されます。standalone を使う場合は、与えられたフォ ントとフォントサイズが使われます。詳細は下記を参照してください。
文字列がカラーで表示されるかどうかは TeX の Bool 値変数
\
ifGPcolor と
\
ifGPblacktext で制御します。
\
ifGPcolor が true で
\
ifGPblacktext が
false の場合のみ文字列はカラーで表示されます。それらは生成される TeX フ
ァイルを変更するか、またはあなたの TeX ファイルで大域的に与えてください。
例えば
\newif\ifGPblacktext \GPblacktexttrue
epslatex 出力形式を使う場合、set output コマンドで TeX ファイルの名前 を拡張子付き (通常 ".tex") で与えてください。eps ファイルの名前はその 拡張子を ".eps" に置き換えた名前になります。
standalone モードを使う場合、その LaTeX ファイルに完全な LaTeX のヘッ
ダが付加され、eps ファイルのファイル名には "-inc" が追加されます。
standalone モードは、dvips, pdfTeX, VTeX を使う場合に正しいサイズで出
力されるような TeX ファイルを作ります。
デフォルトは input モードで、これは
\
input コマンドを使って、別の
LaTeX ファイルから読み込まれるようなファイルを生成します。
"" か "default" 以外のフォント名が与えられた場合、それは LaTeX のフォント名と解釈されます。それは、'fontname,fontseries,fontshape' の、コ ンマで区切られた 3 つ以下の部分からなります。デフォルトのフォントシェイ プ、フォントシリーズが使いたい場合はそれらは省略できます。つまり、フォ ント名に対する正式な書式は、'[fontname][,fontseries][,fontshape]' とな ります。そのいずれの部分も名前に関しては LaTeX のフォント体系の慣習に従 います。fontname は 3 から 4 文字の長さで、次のような規則で作られていま す: 1 つ目がフォントの製造元を表し、次の 2 つがフォント名、オプションで 追加される 1 つは特別なフォントを意味し、例えば 'j' は旧式の数字を持つ フォント、'x' は expert フォント等となっています。以下には、多くのフォントの名前について書かれています。
http://www.tug.org/fontname/fontname.pdfhttp://www.tug.org/fontname/fontname.pdf
例えば 'cmr' は Computer Modern Roman フォント、'ptm' は Times-Roman, 'phv' は Helvetica 等を表します。フォントシリーズは文字の線の太さを意味 し、大半は 'm' で普通 ("medium")、'bx' または 'b' が太字 (bold) フォ ントを意味します。フォントシェイプは一般に 'n' が立体 (upright)、'it' はイタリック、'sl' は斜体 (slanted)、'sc' は小さい大文字 (small caps) となります。これらとは異なるフォントシリーズやフォントシェイプで与えら れるフォントも存在します。
例:
Times-Roman で太字 (シェイプは周りの文字列と同じもの) を使う場合:
set terminal epslatex 'ptm,bx'
set terminal epslatex 'phv,bx,it'
set terminal epslatex ',,sl'
set terminal epslatex ',,sc'
この方法では文字列のフォントのみが変更されます。数式のフォントも変更し たい場合は、"gnuplot.cfg" ファイルかまたは header オプションを使う 必要がありますが、これについては以下に書きます。
standalone モードでは、フォントサイズは set terminal コマンドで与えら れたフォントサイズが使われます。指定したフォントサイズが使えるためには LaTeX の検索パスに "size< size> .clo" というファイルが存在しなければな りません。デフォルトでは 10pt, 11pt, 12pt がサポートされています。パッ ケージ "extsizes" がインストールされていれば、8pt, 9pt, 14pt, 17pt, 20pt も追加されます。
オプション header は文字列引数を取ります。その文字列は、生成される LaTeX ファイルに書き込まれます。standalone モードを使う場合、その文字 列はプリアンブルの \ begin{document} コマンドの直前に書き込まれます。 input モードでは、その文字列は \ begingroup コマンドの直後に置かれ、 描画への設定がすべて局所的になるようにします。
例:
T1 フォントエンコーディングを使い、文字列、数式フォントを Times-Roman
とし、サンセリフフォントを Helvetica と変更する場合:
set terminal epslatex standalone header \ "\\usepackage[T1]{fontenc}\n\\usepackage{mathptmx}\n\\usepackage{helvet}"
set terminal epslatex input header "\\bfseries"
ファイル "gnuplot.cfg" が LaTeX によって見つけられると、standalone
モードを使っている場合は、それは生成される LaTeX 文書のプリアンブルに取
り込まれます。それは追加の設定を行なうのに使えます。例えば、文書のフォ
ントを TImes-Roman, Helvetica, Courier と変更し、("mathptmx.sty" で扱
われている) 数式フォントを入れる場合:
\usepackage{mathptmx} \usepackage[scaled=0.92]{helvet} \usepackage{courier}
epson-180dpi と epson-60dpi はそれぞれ 180dpi (ドット/インチ), 60dpi の解像度の Epson LQ 型 24 ピンプリンタ用のドライバです。
epson-lx800 は Epson LX-800, Star の NL-10 や NX-1000, PROPRINTER な どの適当なプリンタに流用できる、一般的な 9 ピンプリンタドライバです。
nec-cp6 は NEC CP6 や Epson LQ-800 などのプリンタで使える、一般的な 24 ピンプリンタ用のドライバです。
okidata ドライバは 9 ピンの OKIDATA 320/321 標準プリンタをサポートし ます。
starc ドライバは Star カラープリンタ用です。
tandy-60dpi ドライバは 9 ピン 60dpi の Tandy DMP-130 シリーズ用です。
nec-cp6 にのみオプションがあります。
書式:
set terminal nec-cp6 {monochrome | colour | draft}
デフォルトでは白黒 (monochrome) です。
これらのドライバのそれぞれで PC 上で印刷する場合はバイナリコピーが必要 です。print を使ってはいけません。その代わりに copy file /b lpt1: としてください。
書式:
set terminal fig {monochrome | color} {landscape | portrait} {small | big | size <xsize> <ysize>} {metric | inches} {pointsmax <max_points>} {solid | dashed} {font <fontname>} {fontsize <fsize>} {textnormal | {textspecial texthidden textrigid}} {{thickness|linewidth} <units>} {depth <layer>} {version <number>}
monochrome と color は 画像を白黒にするか color にするかを決定し ます。small と big は、デフォルトの landscape モードではグラフを 5x3 インチにするか 8x5 インチにするか、portrait モードでは 3x5 イン チにするか 5x8 インチにするかを決定します。size は描画範囲を < xsize> *< ysize> に設定 (変更) します。この場合の単位は、inches か metric かの設定によってそれぞれインチかセンチメートルかになります。 この設定は "xfig" での編集に対するデフォルトの単位としても使われます。
pointsmax < max_points> は折れ線の最大点数を設定します。
solid は、実線 (solid) の linestyle が全部使われてしまった後で自動的 に使われる点線の使用を抑制し、別な形で表示します。
fontsize はテキストフォントのサイズを < fsize> ポイントに設定します。 textnormal はテキストフラグの設定をリセットして postscript フォント を選択し、textspecial はテキストフラグを LaTeX special に設定し、 texthidden, textrigid はそれぞれ無表示のテキスト、スケーリングされ ないテキスト用のフラグを設定します。
depth は全ての線と文字列に対する、重なりに関するデフォルトの深さ (depth layer) を設定します。デフォルトの深さは 10 で、"xfig" でグラフ の上に何かを上書きするための余地を残しています。
version は生成される fig 出力の書式バージョンを設定します。現在は、 バージョン 3.1 と 3.2 のみがサポートされています。
thickness はデフォルトの線の太さを設定し、指定されなければ 1 になりま す。太さの変更は、plot コマンドの linetype の値に 100 倍の数を加え ることで実現できます。同様に、(デフォルトの深さに対する) 各描画要素の 深さの値は < linetype> に 1000 倍の数を加えることで制御できます。よって その深さは < layer> +< linetype> /1000 になり、線の太さは (< linetype> %1000) /100 となりますが、その値が 0 の場合はデフォルトの線の太さになります。 linewidth は thickness と同義です。
plot コマンドの point スタイルによる描画の際の記号を fig ドライ
バで追加することもできます。記号の指定は (pointtype の値) % 100 の
50 以上の値が使われ、その塗りつぶしの濃さは <
pointtype>
% 5 の値で制御し、その輪郭は黒 (<
pointtype>
% 10 <
5 の場合) または現在の色で書かれ
ます。利用可能な記号は以下の通りです。
50 - 59: 円 60 - 69: 正方形 70 - 79: ひし形 80 - 89: 上向きの三角形 90 - 99: 下向きの三角形
有効な塗りつぶし色 (1 から 9) は、黒、青、緑、水色、赤、紫、黄、白、暗 い青 (白黒モードでは 1 から 6 までは黒で 7 から 9 までは白) です。
< linetype> と < pointtype> の詳細については、以下参照: plot with (p. )。
big オプションは以前のバージョンの bfig ドライバの代用品ですが、このドライバは今はもうサポートされていません。
例:
set terminal fig monochrome small pointsmax 1000 # デフォルト
plot 'file.dat' with points linetype 102 pointtype 759
plot 'file.dat' using 1:2:3 with err linetype 1 pointtype 554
円の上にエラーバーを書くには以下のようにしてください。
plot 'file.dat' using 1:2:3 with err linetype 1 pointtype 2554
書式:
set terminal ggi [acceleration <integer>] [[mode] {mode}]
X では、ウィンドウマネージャの機能を使ってウィンドウのサイズを変更する
ことはできませんが、モードを mode オプションを使って、例えば以下のように変更することができます:
- V1024x768 - V800x600 - V640x480 - V320x200
bash> export GGI_DISPLAY=DGA csh> setenv GGI_DISPLAY DGA
acceleration は、相対的なポインタ動作イベントを発生するターゲット (例えば DGA) でのみ使用され、正の整数で相対的な距離に対する倍率 (積因 子) を表します。デフォルトの acceleration は 7 です。
例:
set term ggi acc 10 set term ggi acc 1 mode V1024x768 set term ggi V1024x768
書式:
set terminal gif {tiny | small | medium | large | giant} {{no}transparent} {{no}enhanced} {font <face> {<pointsize>}} {animate {delay <time>} {{no}optimize}} {size <x>,<y>} {{no}crop} {<color0> <color1> <color2> ...}
GIF 画像は libgd によって生成されますが、オプションで libfreetype を使 って TrueType フォントを使うこともできます。
GIF の描画を、ImageMagick パッケージのプログラム 'display' を使って、
出力をパイプに渡すことで以下のようにうまく見ることができます:
set term gif set output '| display gif:-'
連続する plot コマンドの出力は、display のウィンドウで対話的に < space> を打つことで見てください。その中から特定の一つをディスクに保存するには display ウィンドウ上でマウス左ボタンをクリックして save を選択してく ださい。
gd library によって次の 5 つの基本フォントが直接サポートされています: tiny (5x8 ピクセル), small (6x12 ピクセル), medium, (7x13 Bold), large (8x16), giant (9x15 ピクセル)。これらのフォントは大きさを変 更したり回転したり (純粋に水平か垂直な文字列しか使えません) することは できません。
transparent はドライバに透明化 (transparent) GIF を生成するよう指示 します。この場合最初の指定色が透明化される色になります。デフォルトでは notransparent です。
enhanced は拡張テキスト処理機能 (上付き文字、下付き文字、および複数 のフォントの利用) を有効にします。詳細は以下参照: enhanced (p. )。 PNG/GIF 出力ドライバは、それ自身拡張処理モードの命令をすべてサポート していますが、これらの機能のうちいくつかは、それが使用している libgd イブラリのバージョンやどのようなフォントが利用可能になっているかに依存 します。
もし gnuplot が使用するローカルの gd ライブラリが TrueType フォントと Adobe Type 1 フォントをサポートするように構築されている場合、オプション font < face> {< pointsize> } でそれを選択できます。< face> は、そのフォ ントファイルのフルパス名かフォントフェース名 (font face name) ですが、 後者は、環境変数 GDFONTPATH で指示されるディレクトリ中のファイル名の先 頭部分であると見なされるものです。よって、'set term gif font "Face"' は、< あるディレクトリ> /Face.ttf か < あるディレクトリ> /Face.pfa を探そ うとします。TrueType も Adobe Type 1 フォントも自由に大きさを変更でき ますし、任意の角度で回転できます。 フォントを指定しなかった場合、gnuplot はより良いデフォルトフォントを見 つけるために環境変数 GNUPLOT_DEFAULT_GDFONT を参照します。
オプション animate はあなたの手元にある gd ライブラリがアニメーショ ン gif の作成をサポートする場合にのみ有効です。作成される画像の表示間 隔は、1/100 秒単位で指定できます (デフォルトは 5)。ただし実際の表示間 隔は、使用する表示ソフトによって変化します。 アニメーション画像列は、次の set output か set term コマンドによっ て終了します。オプション optimize は、アニメーションに関する 2 つの 効果を持ちます。
1) アニメーション全体を通じて単一のカラーマップが使用されます。これは アニメーションの全てのフレームで使用される全ての色が最初のフレームで 定義されている必要があります。
2) 可能ならば、個々のフレームで一つ前のフレームと違う部分のみがアニメ ーションファイルに保存されます。これはファイルサイズを小さくしてくれ ますが、透明化機能を使用している場合には働かないかもしれません。
これら両方の最適化はより小さいサイズの出力ファイルを作ろうとするもの ですが、多分その減少量は、長いアニメーションかまたはフレームサイズが とても小さな場合にのみ意味がある程度でしょう。 オプション nooptimize はこれらの効果をいずれも無効にします。各フレ ームは、個々のカラーマップ (プライベートカラーマップ) を使い、丸ごと 保存されていきます。一つ注意しておきますが、最適化されていないアニメ ーションファイルは外部ユーティリティを使って後処理することができます し、その後処理によって gnuplot の最適化よりも小さなファイルが作られ るかもしれません。 デフォルトでは nooptimize です。
サイズ < x,y> はピクセル単位で与えます。デフォルトは 640x480 です。ピク セル数は set size コマンドで縮尺することでも変更できます。 crop は完成した描画グラフの端の空白領域を取り除いて、結果として画像 サイズを小さくします。デフォルトは nocrop です。
個々の色は 'xrrggbb' の形式で指定します。ここで、x はそのまま文字 'x' を意味し、'rrggbb' は赤、緑、青の 16 進数での成分です。例えば 'x00ff00' は緑を表します。背景色を最初に指定し、その後ろに境界色、X 軸と Y 軸の 色、グラフの描画色、と続きます。色数は最大 256 色まで設定できます。
例:
set terminal gif medium size 640,480 \ xffffff x000000 x404040 \ xff0000 xffa500 x66cdaa xcdb5cd \ xadd8e6 x0000ff xdda0dd x9500d3 # デフォルト
この例では透明化されない背景色が白で、境界は黒、軸は灰色、そして描画色 として赤、橙色、青緑色 (midium aquamarine)、アザミ色 (thistle 3)、明青 色 (light blue)、青、かきつばた色 (plum)、暗いすみれ色 (dark violet) の 8 色を使います。
set terminal gif font 'arial' 14 size 800,600
これは、環境変数 GDFONTPATH で指定されたディレクトリにある 'arial' と いう名前で 14pt のフォントサイズの TrueType フォントを検索します。
書式:
set terminal gnugraph {"<fontname>"} {<fontsize>} {type <pt>} {size "<size>"}
デフォルトは 10 ポイントの "Courier" です。
type には以下のオプションが追加できます: X, pnm, gif, ai,ps, cgm, fig, pcl5, hpgl, tek, meta (default)。 size オプション (default では a4) は、そのまま直接 plotutils に渡さ れますので、ユーザは正しい値を設定する義務を負います。詳細は plotutils のドキュメントを参照してください。
例:
set terminal gnugraph type hpgl size "a4" set terminal gnugraph size "a4,xoffset=-5mm,yoffset=2.0cm" type pnm
非 GNU 版の gnugraph ドライバもありますが、それは GNU 版のを取り除か ないとコンパイルはされません。
書式:
set terminal gpic {<x> <y>}
ここで x と y の単位はインチです。
単純なグラフを整形するには以下のようにします。
groff -p -mpic -Tps file.pic > file.ps
pic からの出力はパイプで eqn に渡すこともできるので、'set label' と set {x/y}label コマンドでグラフに複雑な関数の式を入れることも可能で す。例えば、
set ylab '@space 0 int from 0 to x alpha ( t ) roman d t@'
とすれば、以下のコマンドによって y 軸に綺麗な積分が見出し付けされます。
gpic filename.pic | geqn -d@@ -Tps | groff -m[macro-package] -Tps > filename.ps
このようにして作られた図は文書に綺麗に当てはまるように縮尺することがで きます。pic 言語は簡単に理解できるので、必要なら容易にグラフを直接編集 できます。gnuplot で作られる pic ファイルの全ての座標は x+gnuplotx, y+gnuploty の形で与えられます。デフォルトでは x, y の値は 0 です。いく つかのファイルに対してその x,y を 0 と設定している行を削除すれば、以下のようにして複数のグラフを一つの図の中に入れてしまうこともできます (デフォルトの大きさは 5.0x3.0 インチ):
.PS 8.0 x=0;y=3 copy "figa.pic" x=5;y=3 copy "figb.pic" x=0;y=0 copy "figc.pic" x=5;y=0 copy "figd.pic" .PE
これは、横に 2 つ、縦に 2 つずつ並んだ 4 つのグラフからなる、8 インチ の広さの図を生成します。
以下のコマンドでも同じことができます。
set terminal gpic x y
これを例えば以下のように使います。
.PS 6.0 copy "trig.pic" .PE
色々なサイズのウィンドウが必要なら、apollo ドライバを代わりに使用し てください。
書式:
set terminal hp500c {<res>} {<comp>}
ここで res は 75, 100, 150, 300 のいずれかの解像度 (DPI; dots per inch) で、comp は "rle" か "tiff" です。他の設定をするとそれはデフォ ルトの値になります。デフォルトは 75 dpi で圧縮はなしです。高解像度での ラスタライズはたくさんのメモリを必要とします。
国際的文字セット ISO-8859-1 と CP850 を set encoding iso_8859_1 や set encoding cp850 で認識させることができます (詳細は、以下参照:set encoding (p. ))。
書式:
set terminal hpgl {<number_of_pens>} {eject}
以下の設定
set terminal hpgl 8 eject
は、以前の hp7550 ドライバと同等で、設定
set terminal hpgl 4
は、以前の hp7580b ドライバと同等です。
pcl5 ドライバは、Hewlett-Packard Designjet 750C、Hewlett-Packard Laserjet III, Hewlett-Packard Laserjet IV のようなプロッタをサポートし ます。これは実際には HPGL-2 を使用しているのですが、装置間で名前の衝突 があります。このドライバにはいくつかのオプションがありますが、それらは 以下に示した順序で指定しなければいけません:
書式:
set terminal pcl5 {mode <mode>} {<plotsize>} {{color {<number_of_pens>}} | monochrome} {solid | dashed} {font <font>} {size <fontsize>} {pspoints | nopspoints}
< mode> は landscape か portrait です。< plotsize> はグラフの物理的 な描画サイズで、それは以下のうちのいずれかです: letter は標準の(8 1/2" X 11") 出力、legal は (8 1/2" X 14") 出力、noextended は (36" X 48") 出力 (letter サイズ比)、extended は (36" X 55") 出力 (ほぼ legal サイズ比)。color は複数のペン (すなわちカラー) 描画用で < number_of_pens> はカラー出力で使用されるペンの本数 (すなわち色数) で す。monochrome は 1 本のペン (例えば黒) の描画です。solid は全ての 線を実線で描き、dashed は異なる点線や鎖線パターンで線を描き分けます。 < font> は stick, univers, cg_times, zapf_dingbats, antique_olive, arial, courier, garamond_antigua, letter_gothic, cg_omega, albertus, times_new_roman, clarendon, coronet, marigold, truetype_symbols, wingdings のいずれかです。< fontsize> はポイント 単位でのフォントの大きさです。点の種類 (point type) は、nopspoints を 指定することで標準的なデフォルトの設定から選択できるようになりますが、 pspoints を指定すると postscript terminal と同じ点の種類の設定から 選択できるようになります。
これらのオプションのいくつかの組み込まれたサポートは、プリンタに依存す ることに注意してください。例えば全てのフォントは恐らく HP Laserjet IV ではサポートされているでしょうが、HP Laserjet III と Designjet 750C で は 2,3 (例えば univers, stick) がサポートされているのみでしょう。 また、laserjet は白黒の出力装置なので、それらではカラーも明らかに使え ません。
デフォルト: landscape, noextended, color (6 pens), solid, univers, 12
point, nopspoints
pcl5 では国際的文字セットはプリンタで扱われますので、テキスト文字列 に適切な 8-bit 文字コードを入れるだけで、わざわざ set encoding で邪 魔をする必要はありません。
HPGL グラフィックは多くのソフトウェアパッケージで取り込むことが可能で す。
書式:
set terminal hpljii | hpdj {<res>}
ここで res は 75, 100, 150, 300 のいずれかの解像度 (DPI; dots per inch) で、デフォルトは 75 です。高解像度でのラスタライズはたくさんのメ モリを必要とします。
hp500c ドライバは hpdj とほぼ同じですが、hp500c は加えてカラーと 圧縮もサポートしています。
書式:
set terminal hppj {FNT5X9 | FNT9X17 | FNT13X25}
中間サイズフォント (FNT9X17) がデフォルトです。
書式:
set terminal imagen {<fontsize>} {portrait | landscape} {[<horiz>,<vert>]}
fontsize はデフォルトでは 12 ポイントで、レイアウトのデフォルトは landscape です。< horiz> と < vert> はグラフを横方向と縦方向に何列 置くかを指定します。これらのデフォルトは 1 です。
例:
set terminal imagen portrait [2,3]
これは、1 ページに 6 つのグラフを横に 2 列、縦に 3 列、縦置き (portrait) で配置します。
Syntax:
set terminal iris4d {8 | 24}
The color depth is not really a choice - the value appropriate for the hardware should be selected.
When using 24-bit mode, the colors can be directly specified via the file .gnuplot_iris4d that is searched in the current directory and then in the home directory specified by the HOME environment variable. This file holds RGB values for the background, border, labels and nine plotting colors, in that order. For example, here is a file containing the default colors:
85 85 85 Background (dark gray) 0 0 0 Boundary (black) 170 0 170 Labeling (magenta) 85 255 255 Plot Color 1 (light cyan) 170 0 0 Plot Color 2 (red) 0 170 0 Plot Color 3 (green) 255 85 255 Plot Color 4 (light magenta) 255 255 85 Plot Color 5 (yellow) 255 85 85 Plot Color 6 (light red) 85 255 85 Plot Color 7 (light green) 0 170 170 Plot Color 8 (cyan) 170 170 0 Plot Color 9 (brown)
This file must have exactly 12 lines of RGB triples. No empty lines are allowed, and anything after the third number on a line is ignored.
書式:
set terminal jpeg {{no}interlace} {tiny | small | medium | large | giant} {font <face> {<pointsize>}} {size <x>,<y>} {{no}crop} {{no}enhanced} {<color0> <color1> <color2> ...}
JPEG 画像は libgd によって生成されますが、オプションで libfreetype を 使って TrueType フォントを使うこともできます。
オプション interlace はプログレッシブ JPEG 画像を生成します。デフォ ルトは nointerlace です。
gd library によって次の 5 つの基本フォントが直接サポートされています: tiny (5x8 ピクセル), small (6x12 ピクセル), medium, (7x13 Bold), large (8x16), giant (9x15 ピクセル)。これらのフォントは大きさを変 更したり回転したり (純粋に水平か垂直な文字列しか使えません) することは できません。
gnuplot が TrueType (*.ttf) フォントか Adobe Type 1 (*.pfa) フォントを サポートするように構築されている場合、オプション font < face> {< pointsize> } でそれを選択できます。< face> は、そのフォ ントファイルのフルパス名かフォントフェース名 (font face name) ですが、 後者は、環境変数 GDFONTPATH で指示されるディレクトリ中のファイル名の先 頭部分であると見なされるものです。よって、'set term jpeg font "Face"' は、< あるディレクトリ> /Face.ttf か < あるディレクトリ> /Face.pfa を探そ うとします。TrueType も Adobe Type 1 フォントも自由に大きさを変更でき ますし、任意の角度で回転できます。 フォントを指定しなかった場合、gnuplot はより良いデフォルトフォントを見 つけるために環境変数 GNUPLOT_DEFAULT_GDFONT を参照します。
enhanced は拡張テキスト処理機能 (上付き文字、下付き文字、および複数 のフォントの利用) を有効にします。詳細は以下参照: enhanced (p. )。 PNG/JPEG 出力ドライバは、それ自身拡張処理モードの命令をすべてサポート していますが、これらの機能のうちいくつかは、それが使用している libgd イブラリのバージョンやどのようなフォントが利用可能になっているかに依存 します。
サイズ < x,y> はピクセル単位で与えます。デフォルトは 640x480 です。ピク セル数は set size コマンドで縮尺することでも変更できます。 crop は完成した描画グラフの端の空白領域を取り除いて、結果として画像 サイズを小さくします。デフォルトは nocrop です。
個々の色は 'xrrggbb' の形式で指定します。ここで、x はそのまま文字 'x' を意味し、'rrggbb' は赤、緑、青の 16 進数での成分です。例えば 'x00ff00' は緑を表します。背景色を最初に指定し、その後ろに境界色、X 軸と Y 軸の 色、グラフの描画色、と続きます。色数は最大 256 色まで設定できます。
例:
set terminal jpeg medium size 640,480 \ xffffff x000000 x404040 \ xff0000 xffa500 x66cdaa xcdb5cd \ xadd8e6 x0000ff xdda0dd x9500d3 # デフォルト
この例では透明化されない背景色が白で、境界は黒、軸は灰色、そして描画色 として赤、橙色、青緑色 (midium aquamarine)、アザミ色 (thistle 3)、明青 色 (light blue)、青、かきつばた色 (plum)、暗いすみれ色 (dark violet) の 8 色を使います。
set terminal jpeg large font arial size 800,600
これは、環境変数 GDFONTPATH で指定されたディレクトリにある 'arial' と いう名前で大きいサイズ (14pt) TrueType フォントを検索します。
set terminal {latex | emtex} {default | {courier|roman} {<fontsize>}} {size <XX>{unit}, <YY>{unit}}
デフォルトでは、それを埋め込む文書のフォントの設定を引き継ぎますが、代 わりに Courier (cmtt) か Roman (cmr) フォントのいずれかにするオプショ ンが使えます。その際はフォントサイズも指定できます。 あなたの DVI ドライバが任意のサイズのフォントを作り出すことができない 場合 (例えば dvips)、標準的な 10, 11, 12 ポイントサイズでなんとかしの いでください。
METAFONT ユーザへの警告: METAFONT は妙なサイズは好みません。
LaTeX に関する全てのドライバは文字列の配置の制御に特別な方法を提供しま す: '{' で始まる文字列は、'}' で閉じる必要がありますが、その文字列全体 が水平方向にも垂直方向にもセンタリングされます。'[' で始まる文字列の場 合は、位置の指定をする文字列 (t,b,l,r のうち 2 つまで) が続き、次に ']{'、文字列本体、で最後に '}' としますが、この文字列は LaTeX が LR-box として整形します。' \ rule{}{}' を使えばさらに良い位置合わせが可能でしょ う。
数ある中で、点 (point) は、LaTeX のコマンド " \ Diamond" と " \ Box" を使 って描かれます。これらのコマンドは現在は LaTeX2e のコアには存在せず、 latexsym パッケージに含まれていますが、このパッケージ基本配布の一部で あり、よって多くの LaTeX のシステムの一部になっています。このパッケー ジを使うことを忘れないでください。
デフォルトの描画サイズは 5 inch × 3 inch ですが、オプション size で これをユーザの希望するものに変更できます。また、デフォルトでは X と Y のサイズの単位は inch ですが、他の単位を使うことも可能です (現在は cm のみ)。
例:
見出しの位置合わせに関して:
gnuplot のデフォルト (大抵それなりになるが、そうでないこともある):
set title '\LaTeX\ -- $ \gamma $'
set label '{\LaTeX\ -- $ \gamma $}' at 0,0
set xlabel '[t]{\LaTeX\ -- $ \gamma $}'
set ylabel '[r]{\LaTeX\ -- $ \gamma $\rule{7mm}{0pt}}'
書式:
set terminal macintosh {singlewin | multiwin} {vertical | novertical} {size <width>, <height> | default}
'singlewin' は単一ウィンドウへの制限であり、アニメーション用に有用です。 'multiwin' は複数のウィンドウが使えるようになります。 'vertical' は gx オプションの元でのみ有効です。このオプションでは回転 した文字列を垂直方向に書きます。novertical はこのオプションを無効にし ます。 size < width> , < height> は preferences dialog で設定されたグラフサイズ を書き換え、'set term mac size default' か 'set term mac default' が指 定されるまでその値は保持されます。
'set term mac size default' はウィンドウサイズの設定を preferences dialog で設定したものにします。
'set term mac default' は全てのオプションをデフォルトの値に設定します。 デフォルト値は nogx, multiwin, novertical です。
multiwin オプションの元でグラフを作成し、その後 singlewin にスイッチ した場合、次の plot コマンドでは更に一つウィンドウが作られ、この新し いウィンドウでは singlewin が有効な間使用されます。そして multiwin に 戻り、いくつかのグラフを生成し、また再び singlewin にスイッチすると、 もし元の 'singlewin' ウィンドウがまだ開いていればそれが使われ、そうで なければ新しい 'singlewin' ウィンドウが作られます。'singlewin' ウィン ドウは番号付けはされません。
文書中で図を使うには、gnuplot の出力するファイルを入力として METAFONT プログラムを実行する必要があります。よって、ユーザはフォントが作られる プロセスと新しく作ったフォントをドキュメントに取り込むための基礎知識が 必要となります。しかし、使用するサイトで METAFONT プログラムが適切に設 定されていれば、経験のないユーザでもそう問題なく操作はできるでしょう。
グラフ中の文字は METAFONT の文字セットに基づいてサポートされます。現状 では Computer Modern Roman フォントセットが入力ですが、ユーザは必要な フォントを何でも自由に選ぶことができます。ただしその選んだフォントの METAFONT ソースファイルが使える状態になっている必要があります。個々の 文字は METAFONT の中で別々のピクチャー変数に保存され、文字が必要になっ たときにこれらの変数が操作 (回転、伸縮等) されます。欠点は、METAFONT プログラムが解釈に要する時間です。ある計算機 (つまり PC) では、ピクチ ャー変数をたくさん使用しすぎることで、使えるメモリの量の限界が問題を起 こすこともあります。
mf ドライバにはオプションはありません。
- 出力形式 (terminal) を METAFONT にセット:
set terminal mf
set output "myfigures.mf"
- gnuplot を終了
- gnuplot の出力ファイルに対して METAFONT を実行し、TFM ファイルと GF ファイルを作ります。グラフは割と大きい (5x3 インチ) ので、memmax の値が 少なくとも 150000 である METAFONT を使う必要があるでしょう。Unix では、 それは通常 bigmf という名前でインストールされているでしょう。以下では、virmf コマンドが big 版の METAFONT であると仮定し、実行例を示します:
- METAFONT の立ち上げ:
virmf '&plain'
\mode:=CanonCX; % あなたの使用するプリンタを指定
mag:=1; % あなたの好みの値を指定
input myfigures.mf
- gftopk を使って GF ファイルから PK ファイルを生成:
gftopk myfigures.300gf myfigures.300pk
- 文書にそのグラフを入れるために TeX にそのフォント名を指示:
\font\gnufigs=myfigures
\centerline{\gnufigs\char0} \centerline{\gnufigs\char1}
このやり方は、一度フォントを生成してしまえば、大幅に時間の節約になりま す: TeX はグラフを文字として使い、それを配置するにはごく少ない時間しか 使用しませんし、グラフよりも文書の方が修正することが多いでしょうから。 そしてこれは TeX のメモリの節約にもなります。METAFONT ドライバを使うも う最後の一つの利点は、生成される DVI ファイルが本来のデバイス非依存な 形になるということです。それは eepic や tpic ドライバのような \ special コマンドを全く使わないからです。
MIF 3.00 ドライバではいくつかのオプションが設定できます。
書式:
set terminal mif {color | colour | monochrome} {polyline | vectors} {help | ?}
colour は線種 (line type) > = 0 の線をカラー (MIF separation 2-7) で、 monochrome は全ての線を黒 (MIF separation 0) で描画します。 polyline は曲線を連続曲線として描画し、vectors は曲線をベクトルの 集まりとして描画します。 help と ? はオンラインヘルプを標準エラー出力に表示します。両者はそ の使用法の短い説明を出力し、help は更にオプションも表示します。
例:
set term mif colour polylines # デフォルト set term mif # デフォルト set term mif vectors set term mif help
mp ドライバは Metapost プログラムへ入力することを意図した出力を生成 し、そのファイルに対して Metapost を実行するとグラフを含む EPS ファイ ルが作られます。デフォルトでは Metapost は全ての文字列を TeX に通しま す。これはタイトルや見出しに任意の TeX の記号を本質的に使うことができ る、という利点を持つことを意味します。
書式:
set term mp {color | colour | monochrome} {solid | dashed} {notex | tex | latex} {magnification <magsize>} {psnfss | psnfss-version7 | nopsnfss} {prologues <value>} {a4paper} {amstex} {"<fontname>"} {<fontsize>}
オプション color は線をカラーで書くことを意味し (それをサポートする プリンタやディスプレイ上で)、monochrome (または何も指定しない場合) は黒の線が選択されます。オプション solid は線を実線で描き、dashed (または無指定) は線を異なるパターンの点線で描き分けます。solid が指 定されてかつ color が指定されなかった場合、ほとんど全ての線が同じも のになりますが、これも何かの場合には有用でしょうから認められています。
オプション notex は完全に TeX を迂回しますので、このオプションの元で は見出しには TeX のコードは使うことができません。これは、古いグラフフ ァイル、あるいは TeX では特殊記号として解釈されてしまう $ や % の ような一般的な文字をたくさん使うファイルのために用意されています。
オプション tex は、TeX で処理する文字列を出力するように設定します。
オプション latex は、LaTeX で処理する文字列を出力するように設定しま す。これによって TeX では使えないけれど LaTeX では使えるもの、例えば分 数を \ frac で書いたりすることができます。このオプションを使う場合は、 環境変数 TEX に LaTeX の実行プログラム名 (通常は latex) を設定するか、 あるいは mpost -tex=< LaTeX の実行プログラム名> ... とすることを忘れ ないでください。そうでないと metapost はテキストの処理に TeX を使おう として失敗してしまうでしょう。
TeX におけるフォントサイズの変更は数式には効果がなく、そのような変更を 行なうとても簡単な方法は、大域的に拡大率 (magnification factor) を設定 する以外にはありません。それがオプション magnification の意味です。 その場合は拡大率を後ろに指定する必要があります。全ての文字 (グラフでは なく) はこの率で拡大されます。数式をデフォルトの 10pt 以外の他のサイズで書きたい場合はこれを使用してください。ただ残念なことに全ての数式が同 じサイズになってしまいますが、しかし、以下の MP 出力の編集に関する説明を参照してください。mag は notex の元でも働きますが、それを行なう 意味がないくらい (以下に述べる) フォントサイズオプションはうまく働きま す。
オプション psnfss は postscript フォントを LaTeX と組み合わせて使用 します。このオプションは LaTeX が使われる場合のみ意味を持ちますので、 自動的に latex オプションが選択されます。このオプションは以下のLaTeX パッケージを使用します:inputenc(latin1), fontenc(T1), mathptmx, helvet(scaled=09.2), courier, latexsym, textcomp
オプション psnfss-version7 も postscript フォントを LaTeX と組み合わ せて使用します (latex が自動的に選択されます) が、以下の LaTeX パッケージを使用します:inputenc(latin1), fontenc(T1), times, mathptmx, helvet, courier
オプション nopsnfss はデフォルトで、標準的なフォント (何も指定されて いなければ cmr10) が使われます。
オプション prologues は追加の値を引数に持ち、metapost ファイルに prologues:=< その値> という行を追加します。値として 2 を指定すると metapost は eps ファイルを作るように postscript フォントを使用し、それ によりその結果は例えば ghostscript などで参照できるようになります。標 準では metapost は TeX のフォントを使用しますので、それを参照するには (La)TeX のファイルに取り込む必要があります。
オプション noprologues はデフォルトで、prologue で指定したいかなる行 も追加されません。
オプション a4paper は [a4paper] を documentclass に追加します。標 準では letter 用紙 (デフォルト) が使われます。このオプションは LaTeX でのみ使われますので、自動的に latex オプションが選択されます。
オプション amstex は、自動的に latex オプションを選択し、以下のLaTeX パッケージを使用します: amsfonts, amsmath(intlimits)。デフォルト ではこれらは使用されません。
引用符で囲まれた名前はフォント名を表し、set label や set title で 明示的にフォントが与えられない場合はこのフォントが使われます。フォント は TeX が認識できる (TFM ファイルが存在する) ものを使う必要があります。 デフォルトでは notex が選択されていなければ "cmr10" が、そうでなけれ ば "pcrr8r" (Courier) が使われます。notex の元でも、Metapost には TFM ファイルは必要です。pcrr8r.tfm は LaTeX psnfss パッケージの Courier フォント名として与えられています。notex のデフォルトからフォ ントを変更する場合は、少なくとも 32-126 のコード範囲は ASCII エンコー ディングに一致するものを選んでください。cmtt10 もほぼ使えますが、し かしこれはコード 32 (スペース) にスペースではない文字が入っています。
サイズは 5.0 から 99.99 の間の任意の数字を指定でき、省略された場合は 10.0 が使われます。なるべく magstep サイズ、つまり 1.2 の整数かまた は 0.5 乗の 10 倍を小数以下 2 桁未満を丸めた値を使用することをお勧めします。それはそれが TeX のシステムで最もよく使われるフォントのサイズ だからです。
全てのオプションは省略可能です。フォントを指定する場合はそれは (必要な らサイズもつけて) 一番最後に指定する必要があります。フォント名にそのサ イズ情報が含まれていたとしても、サイズを変えるにはフォントサイズを指定 する必要があります。例えば set term mp "cmtt12" は cmtt12 をデフォル トのサイズである 10 に縮めて使います。それは多分望まないことでしょうし cmtt10 を使う方が良いでしょう。
以下の ascii 文字は、TeX では特別に扱われます:
$, &, #, %, _; |, <, >; ^, ~, \, {, }
見出しを二重引用符で囲む場合、TeX コードのバックスラッシュはエスケープ する (2 つ書く) 必要があります。単一引用符を使えばそれを避けることはで きますが、今度は改行として \ n を使えなくなります。これを書いている現 在、gnuplot 3.7 は plot コマンドで与えられたタイトルは、別な場所で与 えられた場合とは異なる処理をしますし、引用符のスタイルにかかわらず TeX コマンドのバックスラッシュは二重化した方が良さそうです。
Metapost の画像は TeX の文書内で一般に使われています。Metapost はフォ ントを TeX が行なうのと全く同じ方法で扱い、それは他の大抵の文書整形プ ログラムとは異なっています。グラフが LaTeX の文書に graphics パッケー ジで取り込まれ、あるいは epsf.tex を使って plainTeX に取り込まれ、そし て dvips (または他の dvi から ps への変換ソフト) で PostScript に変換 される場合、そのグラフ内の文字は大抵は正しく扱われているでしょう。しか し、Metapost 出力をそのまま PostScript インタプリタに送っても、グラフ 内の文字は出力されないでしょう。
- まず terminal ドライバを Metapost に設定、例えば:
set terminal mp mono "cmtt12" 12
- 出力ファイルを選択、例えば:
set output "figure.mp"
- グラフを作成。各 plot (または multiplot の各グループ) はそれぞれ別な Metapost beginfig...endfig グループに分けられます。そのデフォルトのサ イズは 5x3 インチですが、それは set size 0.5,0.5 とか、そうしたいと 思う適当な割合をそのように指定することで変更できます。
- gnuplot を終了。
- gnuplot の出力ファイルに対して Metapost を実行して EPS ファイルを作
成:
mpost figure.mp OR mp figure.mp
- そのグラフを文書に取り込むには LaTeX graphics パッケージや、plainTeX
では epsf.tex を使用:
\usepackage{graphics} % LaTeX \input epsf.tex % plainTeX
\DeclareGraphicsRule{*}{eps}{*}{}
\includegraphics{figure.2} % LaTeX \epsfbox{figure.2} % plainTeX
mp ドライバの postscript ドライバに代わる利点は、もしあるとすれば、そ れは編集可能な出力であるということでしょう。この出力を可能な限り綺麗に するための、かなりの努力が払われました。Metapost 言語に関するそういっ た知識のおかげで、デフォルトの線種や色は配列 lt[] や col[] を編集 することで変更できるようになりました。実線/点線、カラー/白黒といった選 択も、真偽値として定義されている dashedlines や colorlines を変更 することで行なえます。デフォルトの tex オプションが有効な場合、ブロ ック vebatimtex...etex を編集することで、ラベル文字フォントに対する 大域的な変更が行なえます。特に、もし望むなら LaTeX のプリアンブルを追 加することもでき、その場合 LaTeX の持つサイズ変更コマンドを使えるので 最大の柔軟性を発揮できるでしょう。ただし、Metapost に plainTeX でなく LaTeX を実行させるよう、適切な MP 設定変数を設定することを忘れないでく ださい。
書式:
set terminal next {<mode>} {<type> } {<color>} {<dashed>} {"<fontname>"} {<fontsize>} title {"<newtitle>"}
< mode> は default のみ指定でき、その場合全てのオプションがデフォルト になります。< type> は new か old で、old は古い単一ウィンドウを 要求します。< color> は color (カラー) か monochrome (白黒)、 < dashed> は solid (実線のみ) か dashed (点線が有効)、"< fontname> " は有効な PostScript フォントの名前を、< fontsize> は PostScript ポイン ト単位でのフォントのサイズを、< title> は GnuTerm ウィンドウのタイトル をそれぞれ設定します。デフォルトは new, monochrome, dashed, "Helvetica", 14pt です。
例:
set term next default set term next 22 set term next color "Times-Roman" 14 set term next color "Helvetica" 12 title "MyPlot" set term next old
点の大きさは set linestyle で変更できます。
書式:
set terminal openstep {<mode>} {<type> } {<color>} {<dashed>} {"<fontname>"} {<fontsize>} title {"<newtitle>"}
< mode> は default のみ指定でき、その場合全てのオプションがデフォルト になります。< type> は new か old で、old は古い単一ウィンドウを 要求します。< color> は color (カラー) か monochrome (白黒)、 < dashed> は solid (実線のみ) か dashed (点線が有効)、"< fontname> " は有効な PostScript フォントの名前を、< fontsize> は PostScript ポイン ト単位でのフォントのサイズを、< title> は GnuTerm ウィンドウのタイトル をそれぞれ設定します。デフォルトは new, monochrome, dashed, "Helvetica", 14pt です。
例:
set term openstep default set term openstep 22 set term openstep color "Times-Roman" 14 set term openstep color "Helvetica" 12 title "MyPlot" set term openstep old
点の大きさは set linestyle で変更できます。
書式:
set terminal pbm {<fontsize>} {<mode>} {size <x>,<y>}
< fontsize> は small か medium か large で、< mode> は monochrome か gray か color です。デフォルトの描画サイズは 640 ピクセルの幅で 480 ピクセルの高さです。
pbm ドライバの出力は < mode> によります: monochrome は portable bitmap (PBM; 1 ピクセル 1 ビット) を、gray は portable graymap (PGM; 1 ピクセル 3 bit) を、color は portable pixmap (PPM; 1 ピクセル 4 ビ ット) を出力します。
このドライバの出力は、NETPBM によって提供される様々な画像変換、画像処 理ツールで使うことができます。 Jef Poskanzer の PBMPLUS パッケージに基 づく NETPBM は、上記の PBM 形式から GIF, TIFF, MacPaint, Macintosh PICT, PCX, X11 ビットマップ、その他多くの形式に変換するプログラムを提 供します。完全な情報は http://netpbm.sourceforge.net/ にあります。
例:
set terminal pbm small monochrome # デフォルト set terminal pbm color medium size 800,600 set output '| pnmrotate 45 | pnmtopng > tilted.png' # NETPBM を利用
書式:
set terminal pdf {monochrome|color|colour} {{no}enhanced} {fname "<font>"} {fsize <fontsize>} {font "<fontname>{,<fontsize>}"} {linewidth <lw>} {rounded|butt} {solid|dashed} {dl <dashlength>}} {size <XX>{unit},<YY>{unit}}
デフォルトでは、個々の線種に対して異なる色を用います。monochrome を選 択すると全ての線種を黒で描きますので、線種を区別するために dashed を 使うと良いでしょう。モノクロモードでも塗りつぶし領域やラインスタイルで は明示的に色を使用することができます。
< font> はデフォルトで使われるフォント名 (デフォルトでは Helvetica) で < fontsize> はポイント単位でのフォントサイズ (デフォルトでは 12) です。 どのようなフォントが使えて、新しいフォントをインストールするには、とい ったことに関しては、ローカルにインストールされている pdflib のドキュメ ントを参照してください。
オプション enhanced は、拡張テキスト処理機能 (下付き文字、上付き文字、 および複数のフォントの利用) を有効にします。以下参照: enhanced (p. )。
描画における全ての線の幅は linewidth で指定する因子 < n> で増加するこ とができます。同様に、dashlength はデフォルトの点線の空白部分に対する 積因子です。
rounded は、線の端や接合部を丸くし、デフォルトの butt は尖った端と 角張った接合部を使用します。
PDF 出力のデフォルトのサイズは、5inch x 3inch です。オプション size は、これをユーザの指定するものへ変更します。デフォルトの X, Y サイズの 単位はインチですが、他の単位も使用可能です (現在は cm のみ)。
書式:
set terminal pm {server {n}} {persist} {widelines} {enhanced} {"title"}
persist を指定すると、各グラフはそれぞれ自身のウィンドウを持ち、その すべてのウィンドウは gnuplot が終了した後も開いたままになります。 server を指定すると、全てのグラフは同じウィンドウ内に現われ、それは gnuplot 終了後も開いたままになります。このオプションは、さらに追加の 数引数を取り、その数字はサーバプロセスのインスタンスになります。よって 同時に複数のサーバウィンドウを使うことができます。
widelines を指定すると、全てのグラフは幅の広い線で描かれます。 enhanced が指定されると enhanced postscript オプション (詳細は 以下参照: set terminal postscript enhanced (p. )) と同じ書式で上付き文字や 下付き文字、複数のフォントを使うことができます。基本的な PostScript フ ォントのフォント名は 1 文字に省略できます。
title を指定すると、それは描画ウィンドウのタイトルとして使われます。 それはサーバインスタンス名としても使われ、それは追加の数引数を上書きし ます。
線の幅は set linestyle で変更できます。
set terminal png {{no}transparent} {{no}interlace} {{no}truecolor} {rounded|butt} {tiny | small | medium | large | giant} {font <face> {<pointsize>}} {size <x>,<y>} {{no}crop} {{no}enhanced} {<color0> <color1> <color2> ...}
PNG 画像は libgd によって生成されますが、オプションで libfreetype を使 って TrueType フォントや Adobe Type 1 フォントを使うこともできます。 Version 1.8 以上の libgd が必要です。
transparent はドライバに透明化 (transparent) PNG を生成するよう指示 します。この場合最初の指定色が透明化される色になります。デフォルトでは notransparent です。
interlace はドライバにインターレース GIF を生成するよう指示します。 デフォルトでは nointerlace です。
butt は線分の描画で、その端の点でのはみだしを起こさない描画メソッド を使うようドライバに指示します。この設定は、線幅が 1 より大きい場合に のみ有効です。この設定は、水平線、垂直線の描画の場合に有用でしょう。 デフォルトは rounded (丸め) で、このオプションには libgd の Version 2.0 以上が必要です。
PNG の描画を、ImageMagick パッケージのプログラム 'display' を使って、
出力をパイプに渡すことで以下のようにうまく見ることができます:
set term png set output '| display png:-'
連続する plot コマンドの出力は、display のウィンドウで対話的に < space> を打つことで見てください。その中から特定の一つをディスクに保存するには display ウィンドウ上でマウス左ボタンをクリックして save を選択してく ださい。
gd library によって次の 5 つの基本フォントが直接サポートされています: tiny (5x8 ピクセル), small (6x12 ピクセル), medium, (7x13 Bold), large (8x16), giant (9x15 ピクセル)。これらのフォントは大きさを変 更したり回転したり (純粋に水平か垂直な文字列しか使えません) することは できません。
gnuplot が TrueType (*.ttf) フォントか Adobe Type 1 (*.pfa) フォントを サポートするように構築されている場合、オプション font < face> {< pointsize> } でそれを選択できます。< face> は、そのフォ ントファイルのフルパス名かフォントフェース名 (font face name) ですが、 後者は、環境変数 GDFONTPATH で指示されるディレクトリ中のファイル名の先 頭部分であると見なされるものです。よって、'set term png font "Face"' は、< あるディレクトリ> /Face.ttf か < あるディレクトリ> /Face.pfa を探そ うとします。TrueType も Adobe Type 1 フォントも自由に大きさを変更でき ますし、任意の角度で回転できます。 フォントを指定しなかった場合、gnuplot はより良いデフォルトフォントを見 つけるために環境変数 GNUPLOT_DEFAULT_GDFONT を参照します。
enhanced は拡張テキスト処理機能 (上付き文字、下付き文字、および複数 のフォントの利用) を有効にします。詳細は以下参照: enhanced (p. )。 PNG/JPEG 出力ドライバは、それ自身拡張処理モードの命令をすべてサポート していますが、これらの機能のうちいくつかは、それが使用している libgd イブラリのバージョンやどのようなフォントが利用可能になっているかに依存 します。
サイズ < x,y> はピクセル単位で与えます。デフォルトは 640x480 です。ピク セル数は set size コマンドで縮尺することでも変更できます。 crop は完成した描画グラフの端の空白領域を取り除いて、結果として画像 サイズを小さくします。デフォルトは nocrop です。
個々の色は 'xrrggbb' の形式で指定します。ここで、x はそのまま文字 'x' を意味し、'rrggbb' は赤、緑、青の 16 進数での成分です。例えば 'x00ff00' は緑を表します。背景色を最初に指定し、その後ろに境界色、X 軸と Y 軸の 色、グラフの描画色、と続きます。色数は最大 256 色まで設定できます。
例:
set terminal png medium size 640,480 \ xffffff x000000 x404040 \ xff0000 xffa500 x66cdaa xcdb5cd \ xadd8e6 x0000ff xdda0dd x9500d3 # デフォルト
この例では透明化されない背景色が白で、境界は黒、軸は灰色、そして描画色 として赤、橙色、青緑色 (midium aquamarine)、アザミ色 (thistle 3)、明青 色 (light blue)、青、かきつばた色 (plum)、暗いすみれ色 (dark violet) の 8 色を使います。
set terminal png font arial 14 size 800,600
これは、環境変数 GDFONTPATH で指定されたディレクトリにある 'arial' と いう名前で 14pt のフォントサイズの TrueType フォントを検索します。
set terminal png transparent xffffff \ x000000 x202020 x404040 x606060 \ x808080 xA0A0A0 xC0C0C0 xE0E0E0
これは透明化される背景が白で、境界は黒、軸は暗い灰色、描画色はグレイス ケールで 6 色を使うことになります。
書式:
set terminal postscript {default} set terminal postscript {landscape | portrait | eps} {enhanced | noenhanced} {defaultplex | simplex | duplex} {fontfile [add | delete] "<filename>" | nofontfiles} {level1 | leveldefault} {color | colour | monochrome} {solid | dashed} {dashlength | dl <DL>} {linewidth | lw <LW>} {rounded | butt} {palfuncparam <samples>{,<maxdeviation>}} {size <XX>{unit},<YY>{unit}} {blacktext | colortext | colourtext} {{font} "fontname{,fontsize}" {<fontsize>}}
"Can't find PostScript prologue file ... "
landscape と portrait は出力が横置か、縦置かを選択します。 eps モードは EPS (Encapsulated PostScript) 出力を生成しますが、これ は通常の PostScript に、それを他の多くのアプリケーションで取り込むこと ができるようにいくつかの行を追加したものです (追加される行は PostScript のコメント行なので、よってそれ自身もちゃんと印刷できます)。EPS 出力を 得るには eps モードを使用し、1 つのファイルには 1 つのグラフのみ、と してください。eps モードではフォントも含めてグラフ全体がデフォルトの 大きさの半分に縮められます。
enhanced は拡張テキストモード (上付き文字、下付き文字、および複数のフ ォントの利用) の機能を有効にします。詳細は以下参照: enhanced (p. )。 blacktext は、たとえカラーモードでも全ての文字列を黒で書きます。
PostScript の両面印刷命令 (duplex) は、プリンタで 1 枚の紙に両面印刷す ることを可能にします。defaultplex はプリンタのデフォルトの設定を使用 し、simplex は紙の片面のみ印刷、duplex は 両面印刷を行ないます (あ なたのプリンタがそれを行なえないなら無視されます)。
"< fontname> " は有効な PostScript フォントの名前で、< fontsize> は PostScript ポイント単位でのフォントの大きさです。 標準的な postscript フォント以外に、数式を表現するのに便利な obliqueSymbol フォント ("Symbol-Oblique") が定義されています。
default は全てのオプションを以下のデフォルトの値に設定します:landscape, monochrome, dashed, dl 1.0, lw 1.0, defaultplex,noenhanced, "Helvetica", 14pt。PostScript のグラフのデフォルトの大き さは、10 インチの幅で 7 インチの高さです。 オプション color はカラーを有効にし、monochrome は各要素を黒と白 描画します。さらに、monochrome は灰色の palette も使用しますが、 これは、明示的に colorspec で指定された部品の色を変更しません。
solid は全てのグラフの点線のパターンを実線で上書きします。 dashlength または dl は点線の線分の長さを < DL> (0 より大きい実数) に設定し、 linewidth または lw は全ての線の幅を < LW> に設定します。
デフォルトでは、生成される PostScript コードは、特にフィルタリングや filledcurves のようなでこぼこな領域のパターン塗りつぶしにおいて、 PostScript Level 2 として紹介されている言語機能を使います。PostScript Level 2 の機能は条件的に保護されていて、PostScript Level 1 のインター プリタがエラーを出さず、むしろメッセージか PostScript Level 1 による 近似であることを表示するようになっています。level1 オプションは、こ れらの機能を近似する PostScript Level1 で代用し、PostScript Level 2 コードを一切使用しません。これは古いプリンタや、Adobe Illustrator の 古いバージョンなどで必要になるかもしれません。このフラグ level1 は 出力された PostScript ファイルのある一行を手で編集することで、後から 強制的に PostScript Level 1 機能を ON/OFF にすることもできます。level 2 のコードが含まれている場合、上の機能は現われないか、このフラグがセ ットされた場合、あるいは PostScript インタプリタプログラムが level 2 以上の PostScript を解釈するとは言わなかった場合に警告文に置き換わります。
rounded は、線の端や接合部を丸くし、デフォルトの butt は尖った端と 角張った接合部を使用します。
palfuncparam は set palette functions から出力の傾きをどのようにコ ード化するかを制御します。解析的な色の成分関数 (set palatte functions で設定される) は、postscript 出力では傾きの線形補完を用いてコード化さ れます: まず色の成分関数が < samples> 個の点で標本化され、そしてそれら の点は、結果として線形補完との偏差が < maxdeviation> 以内に収まるように削除されます。ほとんど全ての有効なパレットで、デフォルトの < samples> =2000 と < maxdeviation> =0.003 の値をそのまま使うのが良いでしょう。
PostScript 出力のデフォルトの大きさは 10 インチ x 7 インチです。EPS 出力のデフォルトの大きさは 5 x 3.5 インチです。オプション size は これらをユーザが指定したものに変更します。デフォルトでは X と Y のサ イズの単位はインチとみなされますが、他の単位 (現在は cm のみ) も使う ことはできます。描画の BoundingBox (PostScript ファイルの外枠) は、 サイズが変更された画像を丁度含むように正しく設定されます。 スクリーン座標は、オプション size で指定された描画枠の全体が 0.0 から 1.0 になります。 注意: これは、以前は、出力形式での設定よりも、コマンド set size で設定した方がいい、と言っていたことの変更を意味します。以前の方法では BoundingBox は変更されずに残ってしまい、スクリーン座標が実際の描画の限界に対応していませんでした。
fontfile や fontfile add で指定されたフォントは、そのフォントのフ ォント定義を直接 postscript Type 1, TrueType フォントから gnuplot の postscript 出力の中にカプセル化します。よって、その埋め込まれたフォン トは見出し、タイトルなどに使うことができます。詳細は以下参照:postscript fontfile (p. )。fontfile delete によってフォントファイルを埋 め込まれるファイルの一覧から取り除くことができます。nofontfiles は埋 め込みフォントのリストをクリアします。
例:
set terminal postscript default # 以前の postscript set terminal postscript enhanced # 以前の enhpost set terminal postscript landscape 22 # 以前の psbig set terminal postscript eps 14 # 以前の epsf1 set terminal postscript eps 22 # 以前の epsf2 set size 0.7,1.4; set term post portrait color "Times-Roman" 14 set term post "VAGRoundedBT_Regular" 14 fontfile "bvrr8a.pfa"
線の幅と点の大きさは set style line で変更できます。
postscript ドライバは約 70 種類の異なる点種をサポートしていて、これ は plot や set style line の pointtype オプションで選択できます。
gnuplot と Postscript に関する多分有用と思われるファイルが gnuplot の配布物、またはその配布サイトの /docs/psdos サブディレクトリ内にいく つか含まれています。そこには "ps_symbols.gpi" (実行すると postscript ドライバで使える全ての記号を紹介する "ps_symbols.ps" というファイルを生 成する gnuplot のコマンドファイル)、"ps_guide.ps" (拡張された書式に 関する要約と、文字列内で 8 進コードで生成されるもの、symbol フォント等 を含む PostScript ファイル)、"ps_file.doc" (gnuplot で作られる PostScript ファイルの構造の説明を含むテキストファイル)、 "ps_fontfile_doc.tex" (数式フォントの文字の一覧と LaTeX のフォントの埋 め込みに関する短い説明を含む LaTeX ファイル) があります。
PostScript ファイルは編集可能で、一度 gnuplot でそれを作れば、それを 望むように修正することは自由に行なえます。そのためのいくつかのヒントに ついては、以下参照: editing postscript (p. )。
拡張テキスト制御記号 | ||
制御記号 | 例 | 説明 |
^ |
a^x |
上付き文字 |
_ |
a_x |
下付き文字 |
@ |
@x or a@^b_c |
空ボックス (幅がない) |
& |
&{space} |
指定した長さのスペースを挿入 |
~ |
~a{.8-} |
'a' の上に '-' を、現在のフォントサイズの |
|
|
.8 倍持ち上げた位置に重ね書き |
中カッコは一文字が期待される箇所に複数の文字を書く場合に使われます (例
えば 2^
{10})。フォント、およびそのサイズを変更するには、以下の形式を使ってください: {/[fontname][=fontsize |
*fontscale] text} よって、例えば {/Symbol=20 G} は 20 ポイントのガンマに、{/*0.75 K} は現在の有効なフォントサイズの 3/4 の大きさの K になります (文字 '/' は、必ず '{' の後ろの最初の文字でなくてはなりません)。
set encoding によって文字エンコード系が変更されている場合、'/' の次 に '-' を書くとデフォルトの文字エンコード系が代わりに使われます。しか し、これは Symbol フォントを使う場合は必要ありません。それは /Symbol は自分自身のエンコード系を使い、gnuplot は他のエンコーディング系をそ れには適用しないからです。
空ボックス (phantom box) は a@^
b_c の上付き文字と下付き文字を揃えると
きに有用ですが、文字にアクセント記号を重ねる場合にはうまく働きません
(後者を行なうには set encoding iso_8859_1 で ISO Latin-1 エンコーデ
ィング系に変更し、そこに含まれるたくさんの種類のアクセントや他のダイア
クリティカルマークのついた文字を利用する方がいいでしょう)。そのボック
スはスペーシングが行なわれないので、ボックス内 (つまり @ の後ろ) の上
付き文字や下付き文字を短く出力するのに適しています。
ある文字列と同じ長さのスペースを文字 '&' を使うことで入れることができ
ます。すなわち、
'abc&{def}ghi'
'abc ghi'
文字 '~ ' は、次の文字、またはカッコで囲まれた文字列に、それに続く文字
またはカッコで囲まれた文字列を重ね書きします。2 番目の文字は最初の文字
にあわせて水平方向にセンタリングされます。よって '~ a/' は 'a' を貫くよ
うなスラッシュが得られます。2 番目の文字は、その前に数字を置くことで垂
直方向に移動させることができます。その数字は現在のフォントサイズに対す
る割合を意味し、それに従って文字が上がったり下がったりします。この場合
数字と文字列は 1 文字より長くなるのでカッコで囲む必要があります。重ね
書きされる文字列が数字から始まっている場合は、垂直にずらす値と文字列と
の間にスペースを入れてください ('~ {abc}{.5 000}')。それ以外はスペースは不要です ('~ {abc}{.5 -- }')。一方、あるいは両方のフォントを変更するこ
ともできます ('~ a{.5 /*.2 o}' -- 'a' その 1/5 の大きさの 'o' -- この
場合数字とスラッシュの間のスペースは必要です) が、その文字列が始まった
後で変更することはできません。それぞれの文字列内で、他の特殊な書式を使
うこともできません。もちろん、'~ a{
\
^
}' のように特殊な文字をエスケープ
すること (下記参照) は可能です。
\ 文字コード (8 進数) を指定することで特殊な記号を指定することができま す。例えば、{/Symbol \ 245} は無限大の記号になります。
制御文字は、 \ \ や \ { などのように \ を使ってエスケープできます。
しかし、二重引用符内の文字列は単一引用符内の文字列とは異なって解釈され ることを知っておいてください。主な違いは、二重引用符内の文字列ではバッ クスラッシュは 2 つ重ねる必要があることです。
例 (これらは言葉で説明するのは難しいのでとりあえずやってみてください):
set xlabel 'Time (10^6 {/Symbol m}s)' set title '{/Symbol=18 \362@_{/=9.6 0}^{/=12 x}} \ {/Helvetica e^{-{/Symbol m}^2/2} d}{/Symbol m}'
gnuplot ソース配布物内の /docs/psdoc サブディレクトリにあるファイル "ps_guide.ps" に、拡張された書式に関する例が更に載っています。
例えば、PostScript の文 "/Color true def" (set terminal postscript color コマンドに答えてファイルに書き込まれます) を変更して、その描画を白黒の ものにする方法はおわかりでしょう。同様に、線の色、文字の色、線の太さ (weight)、記号のサイズも、本当に簡単に書き換えられるでしょう。タイトル や見出しなどの文字列の誤植や、フォントの変更も編集可能でしょう。任意の ものの配置も変更できますし、もちろん、任意のものを追加したり、削除した りもできますが、それらの修正は PostScript 言語の深い知識が必要でしょう。
gnuplot によって作られる PostScript ファイルの構成に関しては、gnuplot のソース配布物内の docs/ps ディレクトリのテキストファイル "ps_file.doc" に述べられています。
postscript 出力ドライバはいくつかのフォントファイル形式を認識します: ASCII 形式の Type 1 フォント (拡張子 ".pfa")、バイナリ形式の Type 1 フ ォント (拡張子 ".pfb")、TrueType フォント (拡張子 ".ttf")。pfa ファイ ルは直接認識されますが、pfb と ttf ファイルは gnuplot の実行中に並行し て変換され、そのために適切な変換ツール (下記参照) がインストールされて いる必要があります。ファイル名は拡張子も含めて完全な形で指定する必要が あります。各 fontfile オプションはちょうど一つのフォントファイル名に 対応しますので、複数のフォントファイルを埋め込むためにはこのオプション を複数回使って下さい。
フォントファイルは、作業ディレクトリ、そして set fontpath で与えられ るフォントパス一覧の全てのディレクトリが検索されます。さらに、環境変数 GNUPLOT_FONTPATH でフォントパスを設定することもできます。それが設定さ れていない場合はデフォルトの検索リストが使われますが、これはシステムに 依存します。詳細は以下参照: set fontpath (p. )。
埋め込まれたフォントファイルを使うには、フォント名 (通常ファイル名と同
じではありません) を指定する必要があります。対話モードで fontfile オ
プションを使ってフォントを埋め込んだ場合、フォント名はスクリーンに表示
されます。例:
Font file 'p052004l.pfb' contains the font 'URWPalladioL-Bold'. Location: /usr/lib/X11/fonts/URW/p052004l.pfb
pfa や pfb フォントでは、フォント名はフォントファイル内に見つけること ができます。フォントファイル中に "/FontName /URWPalladioL-Bold def" の ような行がありますが、この真中の物から / を除いたものがフォント名です。 この例の場合は "URWPalladioL-Bold" となります。 TrueType フォントでは、フォント名はバイナリ形式で保存されているので見 つけるのは容易ではありません。さらに、その名前は多くの場合、Type 1 フ ォント (実行中に TrueType が変換される形式である) ではサポートされてい ない、スペースを含んだ形式になっています。そのため、フォント名はそこか らスペースを取り除いた形に変換されます。gnuplot で使うために生成された フォント名が何であるかを知る最も簡単な方法は、gnuplot を対話モードで起 動して、以下のように入力することです:"set terminal postscript fontfile '< filename.ttf> '".
フォントファイル (ttf, pfb) を pfa 形式に変換するために、フォントファ イルを読んで、そして変換結果を標準出力に吐き出す変換ツールが必要になり ます。その出力を標準出力に書き出すことができない場合、実行中の変換はで きません。
pfb ファイルに対しては、例えば "pfbtops" が使えます。それがシステム にインストールされていれば、実行中の変換はうまく行くはずです。pfb ファ イルのカプセル化をちょっとやってみましょう。もしプログラムの変換時に正 しくツールを呼び出していない場合は、どのようにツールを呼び出したら良い かを環境変数 GNUPLOT_PFBTOPFA に、例えば "pfbtops %s" のように定義し て下さい。%s はフォントファイル名に置き換えられますので、これはその 文字列に必ず必要です。
実行中の変換をしたくなくて、けれども pfa 形式のファイルは必要である場 合、"pfb2pfa" という C で書かれた簡単なツールを使えば良いでしょう。こ れは大抵の C コンパイラでコンパイルでき、たくさんの ftp サーバに置いて あります。例えば
ftp://ftp.dante.de/tex-archive/fonts/utilities/ps2mf/ftp://ftp.dante.de/tex-archive/fonts/utilities/ps2mf/
実際に "pfbtopfa" と "pfb2ps" は同じ作業を行います。"pfbtops" は結果の pfa コードを標準出力に出力しますが、"pfbtopfa" はファイルに出力します。
TrueType フォントは、例えば "ttf2pt1" というツールを使って Type 1 pfa フォーマットに変換できます。これは以下にあります:
http://ttf2pt1.sourceforge.net/http://ttf2pt1.sourceforge.net/
もし gnuplot に組み込まれている変換手順がうまく行かない場合、変換コマ ンドは環境変数 GNUPLOT_TTFTOPFA で変更できます。ttf2pt1 を使う場合は、 それを "ttf2pt1 -a -e -W 0 %s - " のように設定して下さい。ここでも %s はファイル名を意味します。
特殊な用途のために、パイプも使えるようになっています (パイプをサポート している OS 上で)。ファイル名を "< " で始め、その後にプログラム呼び出し を追加します。そのプログラム出力は標準出力への pfa データでなければい けません。結果として pfa ファイルを、例えば以下のようにしてアクセスできることになります: set fontfile "< cat garamond.pfa"。
Type 1 フォントを取り込むことは、例えば LaTeX 文書中に postscript ファ イルを取り込む場合に使えます。pfb 形式の "european computer modern" フ ォント ("computer modern" フォントの一種) が各地の CTAN サーバに置かれ ています。
ftp://ftp.dante.de/tex-archive/fonts/ps-type1/cm-super/ftp://ftp.dante.de/tex-archive/fonts/ps-type1/cm-super/
例えば、ファイル "sfrm1000.pfb" は、中太、セリフ付き、立体の 10 ポイン トのフォント (フォント名 "SFRM1000") です。computer modern フォントは 今でも数式を書くのに必要ですが、それは以下にあります:
ftp://ftp.dante.de/tex-archive/fonts/cm/ps-type1/blueskyftp://ftp.dante.de/tex-archive/fonts/cm/ps-type1/bluesky
これらによって、TeX 用の任意の文字も使えます。しかし、computer modern フォントは少しエンコーディングがおかしくなっています (このため、文字列 には cmr10.pfb の代わりに sfrm1000.pfb を使うべきです)。 TeX フォントの使用法はいくつかのデモの一つで知ることができます。 gnuplot のソース配布物の /docs/psdoc に含まれるファイル "ps_fontfile_doc.tex" に TeX 数学フォントの文字の一覧表が含まれていま す。
フォント "CMEX10" (ファイル "cmex10.pfb") を埋め込むと、gnuplot は 追加フォント "CMEX10-Baseline" も定義します。それは、他の文字にあうよ うに垂直方向にずらされたものです (CMEX10 は、記号の天辺にベースライン があります)。
書式:
set terminal [pslatex | pstex] {default} set terminal [pslatex | pstex] {rotate | norotate} {oldstyle | newstyle} {auxfile | noauxfile} {level1 | leveldefault} {color | colour | monochrome} {solid | dashed} {dashlength | dl <DL>} {linewidth | lw <LW>} {rounded | butt} {palfuncparam <samples>{,<maxdeviation>}} {size <XX>{unit},<YY>{unit}} {<font_size>}
以下のようなエラーメッセージが出た場合:
"Can't find PostScript prologue file ... "
オプション color はカラーを有効にし、monochrome は各要素を黒と白 描画します。さらに、monochrome は灰色の palette も使用しますが、 これは、明示的に colorspec で指定された部品の色を変更しません。
solid は全てのグラフの点線のパターンを実線で上書きします。 dashlength または dl は点線の線分の長さを < DL> (0 より大きい実数) に設定し、 linewidth または lw は全ての線の幅を < LW> に設定します。
デフォルトでは、生成される PostScript コードは、特にフィルタリングや filledcurves のようなでこぼこな領域のパターン塗りつぶしにおいて、 PostScript Level 2 として紹介されている言語機能を使います。PostScript Level 2 の機能は条件的に保護されていて、PostScript Level 1 のインター プリタがエラーを出さず、むしろメッセージか PostScript Level 1 による 近似であることを表示するようになっています。level1 オプションは、こ れらの機能を近似する PostScript Level1 で代用し、PostScript Level 2 コードを一切使用しません。これは古いプリンタや、Adobe Illustrator の 古いバージョンなどで必要になるかもしれません。このフラグ level1 は 出力された PostScript ファイルのある一行を手で編集することで、後から 強制的に PostScript Level 1 機能を ON/OFF にすることもできます。level 2 のコードが含まれている場合、上の機能は現われないか、このフラグがセ ットされた場合、あるいは PostScript インタプリタプログラムが level 2 以上の PostScript を解釈するとは言わなかった場合に警告文に置き換わります。
rounded は、線の端や接合部を丸くし、デフォルトの butt は尖った端と 角張った接合部を使用します。
palfuncparam は set palette functions から出力の傾きをどのようにコ ード化するかを制御します。解析的な色の成分関数 (set palatte functions で設定される) は、postscript 出力では傾きの線形補完を用いてコード化さ れます: まず色の成分関数が < samples> 個の点で標本化され、そしてそれら の点は、結果として線形補完との偏差が < maxdeviation> 以内に収まるように削除されます。ほとんど全ての有効なパレットで、デフォルトの < samples> =2000 と < maxdeviation> =0.003 の値をそのまま使うのが良いでしょう。
PostScript 出力のデフォルトの大きさは 10 インチ x 7 インチです。EPS 出力のデフォルトの大きさは 5 x 3.5 インチです。オプション size は これらをユーザが指定したものに変更します。デフォルトでは X と Y のサ イズの単位はインチとみなされますが、他の単位 (現在は cm のみ) も使う ことはできます。描画の BoundingBox (PostScript ファイルの外枠) は、 サイズが変更された画像を丁度含むように正しく設定されます。 スクリーン座標は、オプション size で指定された描画枠の全体が 0.0 から 1.0 になります。 注意: これは、以前は、出力形式での設定よりも、コマンド set size で設定した方がいい、と言っていたことの変更を意味します。以前の方法では BoundingBox は変更されずに残ってしまい、スクリーン座標が実際の描画の限界に対応していませんでした。
rotate が指定されると y 軸の見出しが回転されます。 < font_size> は希望するフォントの (ポイント単位での) 大きさです。
auxfile が指定されると、ドライバは PostScript コマンドを、LaTeX ファ イルに直接出力する代わりに、補助ファイルに書き出すようになります。これ は、dvips がそれを扱えないくらい大きいグラフである場合に有用です。補助 PostScript ファイルの名前は、set output コマンドで与えられる TeX フ ァイルの名前から導かれるもので、それはその最後の .tex の部分 (実際の ファイル名の最後の拡張子の部分) を .ps で置き換えたもの、または、TeX ファイルに拡張子がないならば .ps を最後に付け足したものになります。 .ps ファイルは \ special{psfile=...} という命令で .tex ファイルに 取り込まれます。multiplot モード以外では、次の描画を行なう前にその出力ファイルをクローズするのを忘れないでください。
version 4.2 より前の gnuplot は ps(la)tex 出力形式では 5 x 3 インチの出 力でしたが、現在では 5 x 3.5 インチになっています。これは postscript eps 出力形式に合わせた変更です。加えて、文字幅は、以前の epslatex 出力形式はフォントサイズの 50% と見なしましたが、現在は 60% と評価しています。従来の形式に戻すには、オプション oldstyle を指定してください。
pslatex ドライバは文字列の配置の制御に特別な方法を提供します: (a) '{' で始まる文字列は、'}' で閉じる必要がありますが、その文字列全体 が LaTeX によって水平方向にも垂直方向にもセンタリングされます。 (b) '[' で始まる文字列の場合は、位置の指定をする文字列 (t,b,l,r のうち 2 つまで) が続き、次に ']{'、文字列本体、で最後に '}' としますが、この 文字列は LaTeX が LR-box として整形します。 \ rule{}{} を使えばさらに良 い位置合わせが可能でしょう。
ここに記述されていないオプションは Postscript terminal のものと同一で すので、それらが何を行なうのかを知りたければそちらを参照してください。
例:
set term pslatex monochrome dashed rotate # デフォルトに設定
set term pslatex auxfile set output "foo.tex"; plot ...; set output
set title '\LaTeX\ -- $ \gamma $'
set label '{\LaTeX\ -- $ \gamma $}' at 0,0
set xlabel '[t]{\LaTeX\ -- $ \gamma $}'
set ylabel '[r]{\LaTeX\ -- $ \gamma $\rule{7mm}{0pt}}'
線幅と点の大きさは set style line で変更できます。
PSTricks は anonymous ftp で Princeton.EDU の /pub ディレクトリから取 得できます。このドライバは、PSTricks パッケージの全ての能力を使おうと などとは全く考えてはいません。
書式:
set terminal pstricks {hacktext | nohacktext} {unit | nounit}
最初のオプションは、あまり綺麗ではない方法で数字のより良い出力を生成す るもので、2 つ目のオプションはグラフを縮尺する際には必要です。デフォル トでは hacktext と nounit です。
書式:
set terminal regis {4 | 16}
書式:
set terminal rgip | uniplex {portrait | landscape} {[<horiz>,<vert>]} {<fontsize>}
フォントサイズは 1-8 間での値が許されていて、デフォルトでは 1 です。 デフォルトの方向 (layout) は横置き (landscape) です。グラフはそのペー ジに horizxvert 個が格子状に配置されます。デフォルトは [1,1] です。
例:
set terminal uniplex portrait [2,3]
これは 1 ページ 6 つのグラフを横に 2 つ縦に 3 つ並べ、縦置き (portrait) に出力します。
書式:
set terminal svg {size <x>,<y> {|fixed|dynamic}} {{no}enhanced} {fname "<font>"} {fsize <fontsize>} {font "<fontname>{,<fontsize>}"} {fontfile <filename>} {rounded|butt} {linewidth <lw>}
ここで < x> と < y> は生成される SVG グラフのサイズですが、dynamic は svg ビューワに描画のリサイズを許し、fixed は絶対サイズを要求します (デフォルト)。
linewidth < w> は図の中で使用される全ての線の幅を因子 < w> だけ増加さ せます。
< font> はデフォルトとして使われるフォント名 (デフォルトでは Arial)、 < fontsize> はポイント単位でのフォントサイズ (デフォルトは 12) です。 ただし、gnuplot は、今のところ出力ファイルへのフォントの埋め込み機能 をサポートしていませんので、svg ビューワソフトはそのファイルの表示の 際には別の代用フォントを使うことになるでしょう。
svg 出力形式は拡張テキスト処理機能 (enhanced) をサポートしています。 これはフォント指定や他の書式命令をラベルや他の文字列内に埋め込むこと を可能にします。拡張テキスト処理モードの書式指定は他の出力形式の場合 と同じです。詳細は以下参照: enhanced (p. )。
SVG では、SVG 文書中にフォントを直接埋め込むこともできますし、好きな フォントへのハイパーリンクを与えることもできます。fontfile オプシ ョンには、結果として出力される SVG ファイルの < defs> セクションの中 にコピーされるローカルファイル名を指定します。このファイルは、それ自 身がフォントを含んでいるか、または期待するフォントを参照するハイパー リンクを生成するための行を含むもののどちらかです。gnuplot は、環境変 数 GNUPLOT_FONTPATH のディレクトリリストから要求されたファイルを探し ます。
書式:
set terminal svga {"<fontname>"}
数ある中で、点 (point) は、LaTeX のコマンド " \ Diamond", " \ Box" などを 使って描かれます。これらのコマンドは現在は LaTeX2e のコアには存在せず latexsym パッケージに含まれていますが、このパッケージ基本配布の一部で あり、よって多くの LaTeX のシステムの一部になっています。このパッケー ジを使うことを忘れないでください。
オプションはありません。
tgif ドライバは複数の点の大きさ (set pointsize で)、複数の見出し用 のフォント、フォントサイズ (例えば set label "Hallo" at x,y font "Helvetica,34")、そして 1 ページ内の複数のグラフ描画をサポートします。 軸の比率は変更されません。
書式:
set terminal tgif {portrait | landscape | default} {<[x,y]>} {monochrome | color} {{linewidth | lw} <LW>} {solid | dashed} {font "<fontname>"} {<fontsize>}
< [x,y]> にはそのページ内の x 方向、y 方向のグラフの数を指定し、 color はカラー機能を有効にし、linewidth は全ての線幅を < LW> 倍し、 "< fontname> " には有効な PostScript フォント名、< fontsize> はその PostScript フォントの大きさを指定します。defaults は全てのオプション の値をデフォルトの値にセットします。デフォルトは portrait, [1,1], color, linewidth 1.0, dashed, "Helvetica", 18 です。
solid オプションは、編集作業中にそうであるように、線がカラーである場 合に普通使われます。ハードコピーは白黒になることが多いので、その場合は dashed を選択すべきでしょう。
多重描画 (multiplot) は 2 種類の方法で実装されています。
その一つは、標準的な gnuplot の多重描画のやり方です:
set terminal tgif set output "file.obj" set multiplot set origin x01,y01 set size xs,ys plot ... ... set origin x02,y02 plot ... unset multiplot
より詳しい情報については、以下参照: set multiplot (p. )。
もう一つの方法はドライバの [x,y] オプションです。この方法の長所は、原 点 (origin) や大きさ (size) の設定をしなくても全てのグラフが自動的に縮 尺され配置されることです。グラフの比 x/y は、自然な比 3/2 (または set size で設定されたもの) が保持されます。
両方の多重描画の実装が選択された場合、標準的なやり方の方が選択され、警 告のメッセージが表示されます。
単一描画 (または標準的な多重描画) の例:
set terminal tgif # デフォルト set terminal tgif "Times-Roman" 24 set terminal tgif landscape set terminal tgif landscape solid
ドライバの持つ多重描画の仕組みを利用する例:
set terminal tgif portrait [2,4] # 縦置、x-方向に 2 つ、y-方向 # に 4 つのグラフ描画 set terminal tgif [1,2] # 縦置、x-方向に 1 つ、y-方向 # に 2 つのグラフ描画 set terminal tgif landscape [3,3] # 横置、両方の方向に 3 つのグ # ラフ描画
gnuplot> set term tkcanvas {perltk} {interactive} gnuplot> set output 'plot.file'
そして "wish" を起動した後で、以下の Tcl/Tk コマンド列を実行してください:
% source plot.file % canvas .c % pack .c % gnuplot .c
Perl/Tk の場合は以下のようにしてこのプログラムを使います:
use Tk; my $top = MainWindow->new; my $c = $top->Canvas->pack; my $gnuplot = do "plot.pl"; $gnuplot->($c); MainLoop;
gnuplot によって生成されたコードは "gnuplot" と呼ばれる手続きを作り、 それはその引数を canvas の名前とします。その手続きが呼ばれると、それは canvas をクリアし、canvas のサイズを見つけ、その中に丁度収まるようにグ ラフを書きます。
2 次元の描画 (plot) では 2 つの手続きが追加されて定義されます: "gnuplot_plotarea" は描画範囲の境界を含むリスト "xleft, xright, ytop, ybot" を canvas スクリーン座標で返し、2 つの対の軸の描画座標での範囲 "x1min, x1max, y1min, y1max, x2min, x2max, y2min, y2max" は手続き "gnuplot_axisranges" を呼べば得られます。"interactive" オプションを指 定すると、canvas の線分上でマウスをクリックするとその線分の中点の座標 が標準出力に出力されるようになります。さらに、"user_gnuplot_coordinates" という手続きを定義することで、それに代わる新たな動作を起こすことも可能 です。その手続きには以下の引数が渡されます: "win id x1s y1s x2s y2sx1e y1e x2e y2e x1m y1m x2m y2m"、これらは、canvas の名前、線分の id、2 つの座標系でのその線分の開始点の座標、終了点の座標、そして中点の座標です。中点の座標は対数軸に対してのみ与えられます。
tkcanvas の現在の版では multiplot も replot もサポートしていませ ん。
書式:
set terminal tpic <pointsize> <linewidth> <interval>
pointsize と linewidth は整数でミリインチ単位、interval は実数で 単位はインチです。正でない値を指定するとデフォルトの値が使われます。デ フォルトでは pointsize = 40, linewidth = 6, interval = 0.1 です。
LaTeX に関する全てのドライバは文字列の配置の制御に特別な方法を提供しま す: '{' で始まる文字列は、'}' で閉じる必要がありますが、その文字列全体 が LaTeX によって水平方向にも垂直方向にもセンタリングされます。'[' で 始まる文字列の場合は、位置の指定をする文字列 (t,b,l,r のうち 2 つまで) が続き、次に ']{'、文字列本体、で最後に '}' としますが、この文字列は LaTeX が LR-box として整形します。 \ rule{}{} を使えばさらに良い位置合わ せが可能でしょう。
例:
見出しの位置合わせに関して:
gnuplot のデフォルト (大抵それなりになるが、そうでないこともある):
set title '\LaTeX\ -- $ \gamma $'
set label '{\LaTeX\ -- $ \gamma $}' at 0,0
set xlabel '[t]{\LaTeX\ -- $ \gamma $}'
set ylabel '[r]{\LaTeX\ -- $ \gamma $\rule{7mm}{0pt}}'
このドライバは、GNU 版の plot を使っている環境ではコンパイルされません。 その場合は代わりに gnugraph ドライバ (terminal) を利用してください。
vdi 出力形式には、画面の色と文字のサイズを設定するオプションがあり ます。
書式:
set terminal vdi {<fontsize>} {<col0> <col1> ... <col15>}
色を指定する場合、必ず文字サイズを指定しなければいけません。個々の (16 色までの) 色は、3 桁の 16 進数で与え、各桁は赤、緑、青 (RGB) の強度を (この順で) あらわします。0-15 の範囲は、実際にスクリーンが持つカラー の範囲に調整されます。例えば通常の ST スクリーンでは、奇数と偶数の強度 は同じになります。
例:
set terminal vdi 4 # 小さい (6x6) フォント set terminal vdi 6 0 # 黒背景に白の白黒画面 set terminal vdi 13 0 fff f00 f0 f ff f0f # 最初の 8 色を黒、白、赤、緑、青、シアン、紫とし、 # 大きいフォント (8x16) を使用
また、環境変数 GNUCOLORS が設定されていれば、それもオプション文字列と して解釈されますが、明示的なターミナルオプションの方が優先されます。
書式:
set terminal vgagl \ background [red] [[green] [blue]] \ [uniform | interpolate] \ [mode]
カラーモードは mode オプションで与えることもできます。G1024x768x256 の ような記号的名称や整数で与えることができます。オプション background は [0, 255] の範囲の整数 1 つ、または 3 つの組を取ります。整数 1 つの 場合はそれは背景の灰色の値と見なされ、3 つの組の場合はそれに対応した色 が背景に取られます。 相互に排他的なオプション interpolate と uniform は、三角形の塗りつ ぶしの際に色の補間が行うかどうか (デフォルトでは ON) を制御します。
高解像度モードを得るには、多分 libvga の設定ファイル (通常 /etc/vga/libvga.conf) を修正する必要があるでしょう。VESA fb を使うのは 良い選択ですが、それはカーネルのコンパイルが必要です。
vgagl ドライバは、以下のリストのうちの *有効な* vga モードの最初のものを使用します。
- vgagl の設定時に与えられるモード、例えば `set term vgagl G1024x768x256` は最初に G1024x768x256 モードが有効かどうかチェックします。 - 環境変数 SVGALIB_DEFAULT_MODE - G1024x768x256 - G800x600x256 - G640x480x256 - G320x200x256 - G1280x1024x256 - G1152x864x256 - G1360x768x256 - G1600x1200x256
書式:
set terminal windows {color | monochrome} {enhanced | noenhanced} {{font} "fontname{,fontsize}" {<fontsize>}}
color, monochrome は、カラー出力か白黒出力かの選択で、 enhanced は拡張文字処理モード (enhanced text mode) の機能 (上付文字、 下付文字やフォントの混在) を有効にします。詳細は以下参照: enhanced (p. )。 "< fontname> " は有効な Windows のフォント名で、< fontsize> はポイ ント単位でのフォントの大きさです。
他のオプションもグラフメニューか初期化ファイルで設定できます。
Windows 版は、非対話型モードでは通常、コマンドラインから与えたファイル の最後に達すると直ちに終了しますが、コマンドラインの最後に - を指定 した場合は別です。また、このモードではテキストウィンドウは表示せず、グ ラフのみの表示となりますが、オプションとして -persist (x11 版の gnuplot と同じオプション; 従来の Windows のみのオプション /noend や -noend を使うこともできます) を指定すると gnuplot は終了しなくなりま す。この場合他の OS での gnuplot の挙動とは異なり、-persist オプション 後も gnuplot の対話型コマンドラインを受け付けます。
Bring to Top チェックを入れるとグラフウィンドウを他の全ての描画ウィン ドウの手前に表示
Color チェックを入れるとカラーの線種が有効、チェック無しでは白黒
Copy to Clipboard クリップボードにビットマップやメタファイルの画像を コピー
Background... ウィンドウ背景色の設定
Choose Font... グラフィックウィンドウで使うフォントの選択
Line Styles... 線の色や種類のカスタマイズ
Print... グラフィックウィンドウを Windows プリンタドライバでプリント アウト。プリンタと拡大率の選択が可能ですが、この Print オプションに よる印刷結果は gnuplot の持つプリンタドライバによるもの程良くはあり ません。
Update wgnuplot.ini 現在のウィンドウの位置、ウィンドウの大きさ、テキ ストウィンドウのフォントとそのフォントサイズ、グラフウィンドウのフォン トとそのフォントサイズ、背景色、線種を初期化ファイル WGNUPLOT.INI に 保存
1. gnuplot のコマンド set terminal でプリンタを選択し、set output で出力をファイルにリダイレクト
2. gnuplot graph ウィンドウから Print... コマンドを選択。テキス トウィンドウからこれを行なう特別なコマンド screendump もある。
3. set output "PRN" とすると出力は一時ファイルに出力され、gnuplot を終了するかまたは set output コマンドで出力を他のものへ変更すると、 ダイアログ (対話) ボックスが現われ、そこでプリンタポートを選択。そこで OK を選択すると、出力はプリントマネージャでは加工されずにそのまま選択 されたポートでプリントアウトされる。これは偶然 (または故意) に、あるプ リンタ用の出力を、それに対応していないプリンタに送り得ることを意味する。
Copy to Clipboard マークしたテキストをクリップボードにコピー
Paste 打ち込んだのと同じようにクリップボードからテキストをコピー
Choose Font... テキストウィンドウで使うフォントの選択
System Colors 選択するとコントロールパネルで設定したシステムカラーを テキストウィンドウに与える。選択しなければ白背景で文字は黒か青。
Update wgnuplot.ini 現在のテキストウィンドウの位置、テキストウィンド ウの大きさ、テキストウィンドウのフォントとそのフォントサイズを初期化フ ァイル WGNUPLOT.INI に保存
MENU BAR
メニューファイル WGNUPLOT.MNU が WGNUPLOT.EXE と同じディレクトリにあ る場合、WGNUPLOT.MNU に書かれているメニューが読み込まれます。メニュ ーコマンドは以下の通りです:
[Menu] 次の行の名前で新しいメニューを開始
[EndMenu] 現在のメニューを終了
[-] 水平なメニューの仕切りを入れる
[| ] 垂直なメニューの仕切りを入れる
[Button] メニューにプッシュボタンを入れ、それに次のマクロを当てはめる
マクロは 2 行で書き、最初の行はマクロ名 (メニューの見出し)、2 行目がマ クロ本体です。先頭の空白列は無視されます。マクロコマンドは以下の通りです:
[INPUT] -- [EOS] か {ENTER} までをプロンプトとして出力し文字列を入力
[EOS] -- 文字列の終り (End Of String)。何も出力しない
[OPEN] -- 開くファイル名をリストボックスから取得。[EOS] までがリスト ボックスのタイトル、その後から次の [EOS] か {ENTER} までがデフォルトの ファイル名
[SAVE] -- セーブファイル名を取得 ([OPEN] 同様)
マクロ文字の置き換えは以下の通りです:
{ENTER} -- 復帰 ' \ r'
{TAB} -- タブ ' \ 011'
{ESC} -- エスケープ ' \ 033'
{^
A} -- '
\
001'
...
{^
_} -- '
\
031'
マクロは展開後の文字数が最大 256 文字に制限されています。
[WGNUPLOT] TextOrigin=0 0 TextSize=640 150 TextFont=Terminal,9 GraphOrigin=0 150 GraphSize=640 330 GraphFont=Arial,10 GraphColor=1 GraphToTop=1 GraphBackground=255 255 255 Border=0 0 0 0 0 Axis=192 192 192 2 2 Line1=0 0 255 0 0 Line2=0 255 0 0 1 Line3=255 0 0 0 2 Line4=255 0 255 0 3 Line5=0 0 128 0 4
GraphFont の項にはフォント名とポイント単位のフォントサイズを指定しま す。Border, Axis, Line には、赤の強度 (0-255)、緑の強度、青の強 度、カラーの線種、白黒の線種の 5 つの数字を指定します。この線種 (linestyle) は、0=実線、1=鎖線、2=点線、3=一点鎖線、4=二点鎖線、とな っています。上の例の WGNUPLOT.INI では、Line 2 はカラーモードでは緑の 実線で、白黒モードでは鎖線になります。デフォルトの線幅は 1 ピクセルです。 線種が負の値の場合、その絶対値がピクセル単位での線幅である実線を意味し ます。Line1 と points スタイルで使われる線種は 1 ピクセル幅の実線でな ければなりません。
書式:
set term wxt {<n>} {{no}enhanced} {font <font>} {title "title"} {{no}persist} {{no}raise} {{no}ctrl} {close}
複数の描画ウィンドウがサポートされています: set terminal wxt < n> は 出力を番号 n の描画ウィンドウに向けます。
デフォルトのウィンドウタイトルは、この番号に基づいています。そのタイト ルは "title" キーワードでも指定できます。
描画ウィンドウは、gnuplot の出力形式を別なものに変更しても残ったまま になります。それを閉じるには、そのウィンドウに入力フォーカスがある状態 で 'q' を入力するか、ウィンドウマネージャのメニューで close を選択す るか、set term wxt < n> close としてください。
ウィンドウのサイズを変更すると、描画グラフもウィンドウの新しいサイズに ぴったり合うようにすぐに伸縮されます。他の対話型出力形式と違い、wxt 出力形式はフォント、線幅も含めて描画全体を伸縮しますが、全体のアスペク ト比は一定に保って、空いたスペースは灰色で塗り潰します。その後 replot とタイプするかターミナルツールバーの replot アイコンをクリックするか 新たに plot コマンドを入力すると、その新しい描画では完全にそのウィン ドウに合わせられますが、フォントサイズや線幅はそのデフォルトにリセット されます。
有効な描画ウィンドウ (set term wxt < n> で選択されたもの) は対話的で その挙動は、他の出力形式と共通です。詳細は以下参照: mouse (p. )。それには 追加のアイコンもいくつかついていますが、それらはそれ自体が説明的なもの になっているはずです。
この出力形式は、拡張文字処理モード (enhanced text mode) をサポートして いて、フォントや書式コマンド (上付、下付など) をラベルや他の文字列に埋 め込むことができます。拡張文字処理モードの書式は他の gnuplot の出力形 式と共通です。詳細は以下参照: enhanced (p. )。
<
font>
は "FontFace,FontSize" の形式で、FontFace と FontSize とをコ
ンマで分離して一つの文字列として書きます。FontFace は、'Arial' のよ
うな通常のフォント名です。FontFace を与えない場合は、wxt 出力形式は
'Sans' を使用します。FontSize は、ポイント単位のフォントサイズです。
FontSize を与えない場合は、wxt 出力形式は 10 ポイントを使用します。
例: set term wxt font "Arial,12" set term wxt font "Arial" # フォント名のみ変更 set term wxt font ",12" # フォントサイズのみ変更 set term wxt font "" # フォント名、フォントサイズをリセット
フォントは通常のフォントサブシステムから取得します。MS-Windows 上では コントロールパネルの "Fonts" エントリで検索されるので、そこに設定し ます。Unix 上では、フォントは "fontconfig" が処理します。
文字列のレイアウトに使用される pango ライブラリは utf-8 を基本としてい ますので、wxt 出力形式ではエンコーディングを utf-8 にする必要がありま す。デフォルトの入力エンコーディングは、システムの 'locale' によりま す。他のエンコーディングを使用したい場合は、それを gnuplot に知らせる 必要があります。詳細は以下参照: encoding (p. )。
pango は、unicode マッピングでないフォントに対しては予期せぬ結果を与え るかもしれません。例えば Symbol フォントに対しては、wxt 出力形式は、文 字コードを unicode に変換するために http://www.unicode.org/ で提供され るマッピングを利用します。pango は、その文字を含むフォントを見つけるた めにあなたの Symbol フォントを検索し、そして DejaVu フォントのように、 幅広く unicode をカバーする他のフォントを探す、といった最善の作業を行 おうとします。なお、"the Symbol font" は、Acrobat Reader と一緒に "SY______.PFB" として配布されている Adobe Symbol フォントであると解 釈されることに注意してください。この代わりに、OpenOffice.org と一緒に "opens___.ttf" として配布される OpenSymbol フォントが同じ文字を提供 しています。Microsoft も Symbol フォント ("symbol.ttf") を配布してい ますが、これは異なる文字セットになっていて、いくつかは欠けていますし、 いくつかは数式記号に変わってしまっています。あなたのデフォルトの設定で なんらかの問題が起きた場合 (例えばデモスクリプト enhancedtext.dem がち ゃんと表示されないといった場合) は、Adobe か OpenOffice の Symbol フォ ントをインストールして、Microsoft の Symbol フォントを削除しないといけ ないかもしれません。 "windings" のような他の非標準のフォントでも動作することが報告されて います。
描画のレンダリングは、ツールバーで対話的に変更できます。出力をより良く するためにこのレンダリングは、アンチエイリアス、オーバーサンプリング、 ヒンティングの 3 つの機構を持っています。 アンチエイリアスは、水平や垂直でない線を滑らかに表示します。 オーバーサンプリングは、アンチエイリアスと組でピクセルよりも小さいサイ ズでの精度を提供し、gnuplot が非整数座標の直線を書けるようになります。 これは、対角方向の直線 (例えば 'plot x') が左右に揺れるのを避けます。 ヒンティングは、オーバーサンプリングによって引き起こされる水平、垂直方 向の線分のぼかしを避けます。この出力形式は、これらの直線を整数座標に揃 え、それにより、1 ピクセル幅の直線は本当に 1 つ (1 つより多くも少なく もない) のピクセルで描画します。
デフォルトでは、描画が行われたときにウィンドウはデスクトップの一番上 (最前面) に表示されます。これは、キーワード "raise" で制御できます。 キーワード "persist" は、すべての描画ウインドウを明示的に閉じない間 は、gnuplot が終了しないようにします。 最後に、デフォルトでは < space> キーは gnuplot コンソールウィンドウを上 に上げ、'q' は描画ウィンドウを閉じます。キーワード "ctrl" は、それら のキー割り当てを、それぞれ < ctrl> +< space> と < ctrl> +'q' に変更します。 これらの 3 つのキーワード (raise, persist, ctrl) は、設定ダイアログ上 のやりとりでも設定し、記憶させることができます。
書式:
set terminal x11 {<n>} {title "<string>"} {{no}enhanced} {font <fontspec>} {linewidth LW} {solid|dashed} {{no}persist} {{no}raise} {{no}ctrlq} {close} set terminal x11 {reset}
複数のグラフ描画ウィンドウをサポートしています。set terminal x11 < n> は番号 n の描画ウィンドウに出力します。n が 0 でなければ、タイトルが明 示的に指定されていなければその番号がウィンドウタイトルとしてつけられ、 アイコンには Gnuplot < n> とラベル付けされます。現在有効なウィンドウ はカーソル記号の変化で区別できます (デフォルトカーソルから十字カーソル へ)。
x11 出力形式は、利用可能なフォントの元で拡張テキストモード (以下参照:enhanced (p. )) をサポートしています。文字列に埋め込まれ、様々な効果を与え るフォントサイズ命令のために、デフォルトの x11 フォントがスケーラブル フォントである必要があります。よって、以下の最初の例はうまくいくでしょうが、2 番目のものはそうではないでしょう。
set term x11 enhanced font "arial,15" set title '{/=20 Big} Medium {/=5 Small}'
set term x11 enhanced font "terminal-14" set title '{/=20 Big} Medium {/=5 Small}'
gnuplot ドライバが別な出力ドライバに変更されても、描画ウィンドウは開 いたままになります。描画ウィンドウは、そのウィンドウにカーソルを置いて 文字 q を押すか、ウィンドウマネージャのメニューの close を選択すれば 閉じることができます。reset を実行すれば全てのウィンドウを一度に閉じ れます。それは実際にウィンドウを管理している子プロセスを終了します (も し -persist が指定されていなければ)。コマンド close は、個々の描画 ウィンドウを番号を指定して閉じるのに使うことができます。しかし、persist のために残っているような描画ウィンドウは close コマンドでは閉じること はできません。番号を省略して close した場合には現在有効な描画ウィンド ウを閉じます。
gnuplot の外にあるドライバ gnuplot_x11 は、プログラムのコンパイル時に 選択されたデフォルトの場所が検索されます。これは環境変数 GNUPLOT_DRIVER_DIR を異なる場所と定義することで変更できます。
描画ウィンドウは -persisit オプションが与えられていなければ、対話の 終了時に自動的に閉じられます。
オプション persist と raise はデフォルトでは設定されていませんが、 それは、デフォルトの値 (persist == no で raise == yes) か、コマンドラ インオプション -persist / -raise の指定か、または X のリソース値が使わ れる、ということを意味します。[no]persist か [no]raise が指定されると それはコマンドラインオプションや X リソースの設定よりも優先されます。 これらのオプションの設定は直ちに効力を持ちますので、既に起動しているド ライバの挙動は変更されます。ウィンドウを前面に出せない場合は、以下参照:raise (p. )。
オプション title "< title name> " は現在の描画ウィンドウに、または番号 を指定すればその番号の描画ウィンドウに対するウィンドウタイトル名をつけ ます。そのタイトルが表示される場所、または表示されるかどうかは、使って いる X のウィンドウマネージャに依存します。
描画サイズとアスペクト比は、gnuplot のウィンドウをリサイズすることで も変更できます。
線の幅と点のサイズは gnuplot の set linestyle で変更可能です。
出力ドライバ x11 に関しては、gnuplot は (起動時に)、コマンドライン、 または設定ファイルから、geometry や font, name などの通常の X Toolkit オプションやリソースの指定を受け付けます。それらのオプションについては X(1) マニュアルページ (やそれと同等のもの) を参照してください。
他にも x11 出力形式用の多くの gnuplot のオプションがあります。これ らは gnuplot を呼ぶときにコマンドラインオプションとして指定するか、 または設定ファイル ".Xdefaults" のリソースとして指定できます。これら は起動時に設定されるので、gnuplot 実行時には変更できません (persist と raise 以外は)。
例:
gnuplot*font: lucidasans-bold-12
`set term x11 font "<fontspec>"`
-*-<font>-<weight>-<s>-*-*-<size>-*-*-*-*-*-<encoding>
<
font>
はフォントの基本名 (base name) (例: Times, Symbol)
<
size>
はポイントサイズ (指定がなければデフォルトは 12)
<
s>
は <
slant>
=="italic" なら i, <
slant>
=="oblique" なら o,
その他は r
<
weight>
は明示的に指定されれば medium か bold、その他は *
<
encoding>
は現在の文字集合に基づいて設定 (以下参照: set encoding (p. ))
よって set term x11 font "arial,15,italic" は (デフォルトの encoding
だとすれば) -*-arial-*-i-*-*-15-*-*-*-*-*-iso8859-1 に変換されます。
<
size>
, <
slant>
, <
weight>
指定はいずれも必須ではありません。<
slant>
や
<
weight>
を指定しなかった場合は、フォントサーバが最初に見つけた、変種
のフォントを取得するかもしれません。
デフォルトのエンコーディングは、対応する X11 リソースを使って設定するこ
ともできます。例:
gnuplot*encoding: iso8859-15
あなたの gnuplot が configure の -enable-x11-mbfonts オプションをつけ てインストールされたものなら、フォント名の前に "mbfont:" をつけるこ とでマルチバイトフォントを指定することができます。フォント名を複数指定 する個ともできますが、その場合はセミコロンで区切ります。マルチバイトフ ォントのエンコーディングは locale の設定に従いますので、環境変数 LC_CTYPE を適切な値 (例えば ja_JP.eucJP, ko_KR.EUC, zh_CN.EUC など) に に設定する必要があります。
例:
set term x11 font 'mbfont:kana14;k14' # 'kana14' と 'k14' は日本語の X11 font エイリアス名、';' # はフォント名の区切りです。 set term x11 font 'mbfont:fixed,16,r,medium' # <font>,<size>,<slant>,<weight> 形式も使用できます。 set title '(mb strings)' font 'mbfont:*-fixed-medium-r-normal--14-*'
同じ書式は X のリソースでのデフォルトフォントの設定でも有効です。例:
gnuplot*font: \ mbfont:-misc-fixed-medium-r-normal--14-*-*-*-c-*-jisx0208.1983-0
gnuplot が -enable-x11-mbfonts でインストールされた場合、"mbfont:" をつけなくても 2 つの特別な PostScript フォント名 'Ryumin-Light-*', 'GothicBBB-Medium-*' (標準的な日本語 PS フォント) を使うこともできます。
`-mono` | カラーディスプレイ上で強制的に白黒描画 |
`-gray` | グレイスケールまたはカラーディスプレイ上でのグレイスケール描画 |
(デフォルトではグレイスケールディスプレイは白黒描画を受け付ける) | |
`-clear` | 新しい描画を表示する前に (瞬間的に) 画面を消去 |
`-tvtwm` | geometry オプションによる位置の指定を、仮想ルートウィンドウ中の |
現在の表示部分に対する相対的な位置にする | |
`-raise` | 各描画後に描画ウィンドウを最前面へ出す |
`-noraise` | 各描画後に描画ウィンドウを最前面へ出すことはしない |
`-noevents` | マウス、キーの入力を処理しない |
`-persist` | gnuplot プログラム終了後も描画ウィンドウを残す |
例:
gnuplot*gray: on gnuplot*ctrlq: on
gnuplot は描画スタイル points で描画する点のサイズの制御にも、コマンド ラインオプション (-pointsize < v> ) とリソース (gnuplot*pointsize: < v> ) を提供しています。値 v は点のサイズの拡大率として使われる実数値 (0 < v < = 10) で、例えば -pointsize 2 はデフォルトのサイズの 2 倍、 -pointsize 0.5 は普通のサイズの半分の点が使われます。
-noevents はマウス、キーの全ての入力の処理を無効にします (q と < space> によるウィンドウの終了を除いて)。これは、gnuplot のメインプ ログラムとは独立した形で x11 ドライバを利用するプログラムに有用です。
-ctrlq スィッチは、描画ウィンドウを閉じるホットキーを q から < ctrl> q に変更します。これは、pause mouse keystroke によるキースト ロークの保存機能を使っている場合には、他のアルファベット文字と同様に q を保存できるようになるので有用でしょう。同じ理由で、-ctrlq スィ ッチは < space> ホットキーも < ctrl> < space> に置き換えます。
gnuplot*background: white | |
gnuplot*textColor: black | |
gnuplot*borderColor: black | |
gnuplot*axisColor: black | |
gnuplot*line1Color: red | |
gnuplot*line2Color: green | |
gnuplot*line3Color: blue | |
gnuplot*line4Color: magenta | |
gnuplot*line5Color: cyan | |
gnuplot*line6Color: sienna | |
gnuplot*line7Color: orange | |
gnuplot*line8Color: coral |
これらに関するコマンドラインの書式は、背景 (bacground) に関しては単純で 通常の X11 toolkit オプションの "-bg" に直接対応します。他のものも、 全て一般的なリソースの上書きオプション "-xrm" を使うことで設定できま す。
例:
背景色を変更するには
gnuplot -background coral
線種 1 番目の色を書き換えるには
gnuplot -xrm 'gnuplot*line1Color:blue'
gnuplot*background: black | |
gnuplot*textGray: white | |
gnuplot*borderGray: gray50 | |
gnuplot*axisGray: gray50 | |
gnuplot*line1Gray: gray100 | |
gnuplot*line2Gray: gray60 | |
gnuplot*line3Gray: gray80 | |
gnuplot*line4Gray: gray40 | |
gnuplot*line5Gray: gray90 | |
gnuplot*line6Gray: gray50 | |
gnuplot*line7Gray: gray70 | |
gnuplot*line8Gray: gray30 |
gnuplot*borderWidth: 2 | |
gnuplot*axisWidth: 0 | |
gnuplot*line1Width: 0 | |
gnuplot*line2Width: 0 | |
gnuplot*line3Width: 0 | |
gnuplot*line4Width: 0 | |
gnuplot*line5Width: 0 | |
gnuplot*line6Width: 0 | |
gnuplot*line7Width: 0 | |
gnuplot*line8Width: 0 |
gnuplot は線描画で使用する点線の形式の設定用に以下のリソースを参照します。0 は実線を意味します。2 桁の 10 進数 jk (j と k は 1 から 9 までの値) は、j 個のピクセルの描画に k 個の空白のピクセルが続く パターンの繰り返しからなる点線を意味します。例えば '16' は 1 個のピク セルの後に 6 つの空白が続くパターンの点線になります。さらに、4 桁の 10 進数でより詳細なピクセルと空白の列のパターンを指定できます。例えば、 '4441' は 4 つのピクセル、4 つの空白、4 つのピクセル、1 つの空白のパタ ーンを意味します。以下のデフォルトのリソース値は、白黒ディスプレイ、あるいはカラーや白黒階調 (grayscale) ディスプレイ上の白黒描画における値 です。 カラーディスプレイでは dashed:off がデフォルトになっています。
gnuplot*dashed: off | |
gnuplot*borderDashes: 0 | |
gnuplot*axisDashes: 16 | |
gnuplot*line1Dashes: 0 | |
gnuplot*line2Dashes: 42 | |
gnuplot*line3Dashes: 13 | |
gnuplot*line4Dashes: 44 | |
gnuplot*line5Dashes: 15 | |
gnuplot*line6Dashes: 4441 | |
gnuplot*line7Dashes: 42 | |
gnuplot*line8Dashes: 13 |
デフォルトでは gnuplot はそのスクリーンのデフォルトの visual を使用 します。割り当てることのできる色数は選択された visual クラスによって変 わります。12bit を超える深度を持つ visual クラス上では、gnuplot は最大 色数である 0x200 (=512) 色で起動します。8bit を超える (12bit 以下で) 深度の visual クラスでは最大色数は 0x100 (=256) 色、8bit 以下のディスプレイでは最大色は 240 (16 色は曲線の色用に取られる) になります。
gnuplot は最初に、上に述べたような最大色を割り当てようと起動します。こ れに失敗するとその色数は、gnuplot がその全部を割り付けることができるま で、1/2 ずつ減らされます。maxcolors を繰り返し 2 で割った結果、 mincolors よりも小さい数字になった場合、gnuplot は private カラー マップを使おうとします。この場合、ウィンドウマネージャは、ポインタが X11 ドライバのウィンドウに入るか出るかでカラーマップを退避 (swapping) させる責任を持つことになります。
mincolors のデフォルトの値は maxcolors / (num_colormaps > 1 ? 2 : 8) で、num_colormaps は gnuplot が現在使用しているカラーマップの数で、こ れは、x11 のウィンドウが 1 つだけ開いているような通常の場合は 1 です。
複数の (異なる) visual クラスを、一つのスクリーン上でサポートするよう なシステムもあります。このようなシステムでは、gnuplot に指定した visual クラスを強制的に使わせる必要があります。例えば、デフォルトの visual が 8bit PseudoColor だけれどもスクリーンは 24bit TrueColor を サポートしていてむしろこちらの方を選択すべきであるような場合です。
X サーバの能力に関する情報はプログラム xdpyinfo で取得できます。 visual 名は次のうちの一つが選択できます: StaticGray, GrayScale, StaticColor, PseudoColor, TrueColor, DirectColor。その X サーバが要求 された visual 型の異なる複数の深度をサポートしている場合、gnuplot は 最も大きい (最深の) 深度の visual クラスを選択します。要求された visual クラスがデフォルトの visual とあっていて、その型の複数のクラス がサポートされている場合は、デフォルトの visual が選択されます。
例: 8bit PseudoColor の visual 上では、gnuplot*maxcolors: 240、及び gnuplot*mincolors: 240 と指定することで強制的に private カラーマップ を使うようにできます。
gnuplot*maxcolors: 整数 | |
gnuplot*mincolors: 整数 | |
gnuplot*visual: visual 名 |
デフォルトでは、文字の回転は速くそれを行なう方法が使われますが、背景色 によってはその付近が汚れることがあります。これが起こる場合は、リソース 'gnuplot.fastrotate' を 'off' にしてみてください。
gnuplot*exportselection: off | |
gnuplot*fastrotate: on | |
gnuplot*ctrlq: off |
http://py-gnuplot.darwinports.com/http://py-gnuplot.darwinports.com/
に置いてあります。
X11 に対するインターフェースも幾つかあります。 xgfe と呼ばれるものがその一つで、Qt ライブラリを使用します。これは以下にあります。
http://www.flash.net/dmishee/xgfe/xgfe.htmlhttp://www.flash.net/~ dmishee/xgfe/xgfe.html
さらに、通常の Tcl/Tk の配布 場所に置かれている、3 つの Tcl/Tk プログ ラムがあります。
Bruce Ravel (ravel@phys.washington.edu) は、Gershon Elber による gnuplot.el を元に、GNU emacs と XEmacs に対する新しい版の gnuplot-mode を書きました。gnuplot の CVS リポジトリにはそのコピーが含まれているが、 このパッケージの最新版は以下にもあります。
http://feff.phys.washington.edu/ravel/software/gnuplot-mode/http://feff.phys.washington.edu/~ ravel/software/gnuplot-mode/
バグリポートは e-mail で gnuplot-bugs メーリングリストへ送って下さい。 または、SourceForge の gnuplot ウェブサイトにその報告を投稿してくださ い。その際、あなたが使用している gnuplot のバージョンの完全な情報、そ して可能ならばそのバグを実証するテストスクリプトを送ってください。以下参照: seeking-assistance (p. )。
以下のセクションは、gnuplot 4.2 のリリース時現在に知られている問題の一覧を示しています。これらには外部のサポートライブラリのバグも含まれてい るので、gnuplot の修正とは関係なく改良されるかもしれません。
ガンマ関数とベッセル関数は複素数引数に対しては動作しません。
コマンドラインに一つの "load" コマンドが含まれている場合、そのコマンド ラインの "load < filename> " 以降はすべて無視されます。
すべての x11 描画ウィンドウに対して、一度に 1 つのカラーパレットのみが 有効です。これは、異なるパレットを使用する描画を含んだ multiplot では x11 上では正しく表示されない、ということを意味します。
"時刻" として指定された座標は 24 時で折り返し、精度の最小単位は 1 秒で す。これは、特に地理上の座標に基づく時刻を使っている場合には制限になり ます。
誤差指示線 (errorbars) は、極座標/球面座標描画モードでは使えません。
nohidden3d は、全体的な設定である set hidden3d を、個々の描画に対 して免除するためのオプションですが、これは媒介変数の曲線 (parametric) に対しては機能しません。
外部ライブラリ PDFlib (PDF ドライバで使用): gnuplot は libpdf のバージョン 4, 5, 6 のいずれかをリンクできます。し かし、これらはバージョンによってパイプされた入出力の処理が違っています ので、パイプを使って PDF を出力する gnuplot スクリプトは、PDFlib のあ るバージョンでだけしかちゃんと動かないかもしれません。
外部ライブラリ svgalib (linux, vgadl ドライバで使用): これは gnuplot が root に setuid (嫌!) されることを要求しますし、ビデ オカードや X11 で使用されるグラフィックドライバに特有の多くのバグがあ ります。
国際化 (ロケールの設定): gnuplot は、入出力の数、時刻、日付文字列のロケールに依存した書式の制御 を、C ランタイムライブラリに含まれる setlocale() を用いて行うので、ロ ケールの有効性や、ロケール機能のサポートのレベル (例えば数字の 3 桁毎 の区切り文字など) などは、あなたのコンピュータが提供する国際化のサポー トの度合いに依存します。