4.4 コメント行と画面表示の消し方

バッチファイルでは rem で始まる行をコメント行とみなし、 その行の実行を無視します。 バッチファイルに説明を書いたり、 一時的に実行させない行の先頭に rem を書いて無視させたりするのに使えます。

バッチファイルをコマンドプロンプトで実行すると、 デフォルトではコメント行も含め、 その中に書かれている行も 1 行 1 行画面に表示しながら実行します。 バッチファイルに書かれたもの自体は表示しないようにするには、 バッチファイルの先頭に


@echo off
と書きます。 「echo off」は以降のバッチファイルの内容を表示しない、 という設定のためのコマンドで、 デフォルトでは「echo on」の状態になっています。 @ をコマンドの前につけると、 そのコマンド行を表示しません。 よって、これでバッチファイル内の記述自体はすべて表示しなくなります16

echo を off にしても、 バッチファイルに書かれている文字列を表示しなくなるだけで、 コマンドの出力や文字列を表示する echo コマンドの出力は画面に表示します。

コマンドの出力自体も画面に出したくない場合は、 そのコマンドの最後に「> nul」をつけて


[コマンド] > nul
のようにします17 (> nul」の意味については 5 節参照)。

竹野茂治@新潟工科大学
2014年5月2日