2 問題
その本によると、問題の遺伝的な性質は
性染色体 の中にある因子によって引き起され、
男性の性染色体 の にその因子がある場合は、
その男性は必ずその性質を持つが、
女性の性染色体 の一方の にその因子があっただけではその性質は出ず、
両方の にその因子があるときだけその性質が出る、ということであった。
その性質を持つ人の割合自体は、全体に比べてかなり小さいのであるが、
上のような状況により、女性にその性質が出る割合は特に小さい、
のだということである。
今、その因子を持つ を と書くこととし、
その因子を持たない は、そのまま と書くことにすると、
男性、女性の性染色体には、それぞれ
のように 2 種類、3 種類の状態があることになるが、
その性質が発現するのは と
だけ、
ということである。
この因子は、親から子へは次のように遺伝する。
例えば、父親が , 母親が
(区別がつきやすいように、ここでは添え字 1,2 をつけておくことにする)
の場合、
その子には父親の一つの染色体と母親の一つの染色体が受け継がれるので、
- : 性質を持たない女性
-
性質を持つ女性
- : 性質を持たない男性
- : 性質を持つ男性
の 4 通りが起こりうる。
これらはランダムに、それぞれ 1/4 の確率で起こると考えられる。
竹野茂治@新潟工科大学
2007年9月4日