3 解答
まず、超関数と 関数の積に対して、積の微分が成り立つかどうかを見ておく。
と
を比較すると、
となって、確かに両者は等しい。つまり に対する積の微分は成立する。
次に、(7) であるが、これも
となって両者は確かに等しい。
となれば、(8) と (9) で
矛盾が起きているように思うかもしれないが、そこに一つ見落しやすい誤解がある。
それは、(7) とは違い、 に対しては
であることである。 も でしか値を持たないものなので、
なんとなく
は
正しく感じるかもしれないが、実際には、
なので、実は
は
(10)
となるのである。
実際、これを (8) の 2 つ目の式に代入すれば、
(9) が得られるので何も矛盾は起こらない。
竹野茂治@新潟工科大学
2022-01-27