4 等時降下曲線の解
式 (5) の被積分関数も、 で分母が 0 になるので、
(5) を単純に で微分することはできないが、
実は良く知られているように、(5) の左辺は の 1/2 階積分 (の定数倍) の形なので、
この式をもう 1/2 階積分すれば については
簡単な式になることが期待される。
すなわち、両辺を
倍して、
に関して 0 から まで積分する ()。
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(6) |
(6) の左辺の累次積分は、 より順序交換でき、
となる。ここで、 はベータ関数で、良く知られているように
である。一方 (6) の右辺は、
なので、結局
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(7) |
が、 である任意の に対して成り立つことになる。
この式を で微分すれば、 に対する方程式
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(8) |
が得られる (
)。
より、(8) から
となるので、 より結局
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(9) |
となる。
あとはこの積分を求めればよい。積分
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(10) |
は、置換
, () により、
となる。
ここで、
とすると、 で、
となり、これは [1] で見たように、
が 軸、
が 軸のサイクロイド (の 1/2 縮小版) の左半分を表すので、
は、それを を中心に上下、左右に反転したもの ( が 軸、 が 軸)、
すなわち「逆さサイクロイド」の右半分のグラフになり、
原点がその最下点となる (図 2)。
なので、 は
それを , 方向に 倍したものであり、
やはり逆さサイクロイドが解となることがわかる。
竹野茂治@新潟工科大学
2017年3月22日