2 回目の講義で課したアンケート項目は以下のものでした。
- 使ったことがある OS をすべてあげよ
- 使ったことはないが、聞いたことがある OS をすべてあげよ
- パソコン全般 (個人のものではなく) に対する不満をあげよ
- この講義に関して自由に (今回はなければ書かなくても結構)
回答数は 61 名でした。
「OS」という言葉に関しては、どれくらいの人がそれを知らないのか、
ということも知ることも考えて、あえて説明しませんでした。
また、2. は 1. に書かれている OS 名は入らないはずですが、
1. に書かれているものを 2. にも書いている人が数名いました。
それは除外して集計します。
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複数の回答も多かったのですが、それに関しても集計してみました。
あげられていた OS は大別して MS-Windows 系 OS, Mac OS, MS-DOS,
Unix (Linux を含む)、わからない、その他、といった感じでしたが、
それらは以下のようになりました。
- 使ったことがある OS
- MS-Windows 系 OS: 58 (95.1%)
- Mac OS: 6 (9.8%)
- MS-DOS: 6 (9.8%)
- わからない: 7 (11.5%)
- OS でないものをあげたもの: 3 (4.9%) (PC98, infoseek, Word や Excel)
- 使ったことはないが聞いたことがある OS
- Mac OS: 33 (54.1%)
- MS-Windows 系 OS: 26 (42.6%)
- Linux: 11 (18.0%)
- Unix: 6 (9.8%)
- MS-DOS: 4 (6.6%)
- わからない、ない: 11 (18.0%)
- OS でないものをあげたもの: 1 (1.6%) (VisualNet)
OS とは何かが分からなかった学生以外の全員が
「使ったことがある OS」として MS-Windows 系 OS を上げていました。
「使ったことはないが」の方に上がっている MS-Windows 系 OS は、
「MS-Windows Xp は使ったことはあるが MS-Windows 2000 は使ったことはない」
といった形で上げてありました。
これらは多分高校や大学のコンピュータリテラシ教育の影響だろうと思います。
MS-DOS は MS-Windows の一つ前の世代のパソコン用の OS で、
年々使ったことがある/聞いたことがある、という人が減っていますが、
それは自然な流れでしょう。
逆に今でも 1 割も使ったことがある人がいることの方が驚きです。
Mac OS も、パソコンショップでは現在でも一角を占めている割には
ユーザが少ない感じがします。
Linux, Unix は今年は使ったことがある人はいませんでしたが、
「RedHat」「Lindows」「Solaris」のように固有名詞で書いている人もいました
(5 名) から、何らかの印象が強い情報が流れていたのでしょうか。
残念ながら今年は、その他の OS を書いている人がいませんでしたが、
パソコン用の OS だけを取ってもまだいくつかあります。
それらは講義で紹介することにしたいと思います。
Mac OS や MS-DOS の場合は、使ったことがある人でも
バージョン番号を書いて分類している人は誰もいませんでしたが、
MS-Windows 系の方はこと細かにバージョン番号が書かれていました。
中には MS-Windows とすら書かずに
単にバージョン番号のみ書いている人もいたくらいです。
また、Mac OS も「マック」「Macintosh」のように、
OS 名というよりもむしろパソコンの名前を書いていた人が大半 (30 人) でした。
これは、
- 「OS = MS-Windows」と考えている人が多い
- Mac OS や MS-DOS を使った人も大半はほんの触った程度
- MS-Windows 系 OS はバージョンによってかなり違っていて、
各バージョンに対する印象が深い
といったことを意味しているように見えます。
確かに、バージョンが代わる度に OS のインターフェースが
かなり変わって来ているのが MS-Windows の特徴ですが、
それは、OS とユーザーインターフェース部分が独立してなくて一体化している
MS-Windows 系 OS の良い面であると共に悪い面でもあると思います。
MS-Windows 系 OS の細かい内訳ですが、以下のようになっています。
- 使ったことがある OS
- MS-Windows 3.1: 3 (4.9%)
- MS-Windows 95: 29 (47.5%)
- MS-Windows 98 (98SE): 40 (65.6%)
- MS-Windows Me: 17 (27.9%)
- MS-Windows 2000: 16 (26.2%)
- MS-Windows Xp: 44 (72.1%)
- MS-Windows NT: 5 (8.2%)
- 単に MS-Windows と書いたもの: 7 (11.5%)
- MS-Windows MX: 1 (1.6%)
- 使ったことはないが聞いたことがある OS
- MS-Windows 3.1: 1 (1.6%)
- MS-Windows 95: 6 (9.8%)
- MS-Windows 98 (98SE): 8 (13.1%)
- MS-Windows Me: 11 (18.0%)
- MS-Windows 2000: 14 (23.0%)
- MS-Windows Xp: 3 (4.9%)
- MS-Windows NT: 2 (3.3%)
- 単に MS-Windows と書いたもの: 2 (3.3%)
- MS-Windows 99: 1 (1.6%)
厳密に言うと MS-Windows 3.1 以前の MS-Windows は、
OS ではなくグラフィカルユーザインターフェースを提供するものでした。
MS-Windows 98 と MS-Windows Xp を使ったことがある人が多いのは、
高校や大学のパソコンの OS の影響でしょうか。
なお、「MS-Windows MX」や「MS-Windows 99」は誤表記かも知れません。
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色んなものが書かれていましたが、おおまかに分類してみました。
- ハードウェアの問題
- 高い: 21
- 起動や読み込みが遅い: 8
- ハードウェアや OS の更新サイクルが早い: 5
- 容量が小さい: 3
- 周辺機器の規格が統一されていない: 2
- 壊れやすい: 2
- 熱が出る: 2
- 重い: 2
- キーボードの並び方が分かりにくい: 1
- ノート PC は拡張しにくい: 1
- 大きい: 1
- ソフトウェア (アプリケーション、OS) の問題
- 不安定 (フリーズ/不明なエラー): 11
- 機能が多すぎる: 6
- OS の種類によりソフト/ハードの互換性がない: 4
- アプリケーションのバグ: 2
- 初期設定が面倒: 2
- OS のバージョンが変わると内容まで変わってしまう: 1
- ヘルプで知りたいことが出て来ない: 1
- 日本語入力ソフトが親切でない: 1
- その他コンピュータ概念の問題等
- 説明が不親切 (専門用語が多い): 3
- 使うのに知識が必要: 2
- 融通がきかない: 2
- ウィルス: 2
- 操作の量が多い/操作が難しい: 1
- 個人情報の漏洩: 1
- 目が疲れる: 1
- 個人のパソコンに関する意見
色々な不満があがってきましたが、
パソコンはまだ変化が激しく、とても完成されたものだとは思えません。
今後も色々な改良が行われていくと思いますので
不満があって当然だと思います。
むしろ不満を感じないという意見 (6 名) に疑問を感じます。
単にアンケートにまともに答える気がないのでしょうか。
不満が見つかれば、それを解決すればいいものができる、
そうやって新しいものが作られていきます。
今後社会に出れば、身の回りにあるものの見方を変え、
新たな提案をする、改善策を考える、ということが要求されるだろうと思います。
コンピュータに関しても、好むと好まざるとに関わらず
今後数年間は間違いなく皆が使い続けるもので、
情報電子工学科の卒業生はその専門家と見られたり、
コンピュータの利用環境の改善、またはコンピュータ自身の改良などに
たずさわることは十分に考えられます。
問題意識を持ってものを見る、
ということを大学にいるうちに勉強し身につける、
ということは大切なことだと思います。
皆さんも上にあげられている不満をヒント、あるいは格好の演習問題だと思って、
それらを改善する解決策を各々の問題に対してそれぞれ複数 (できれば 3 つ以上)
提案することを考えてみるといい勉強になると思います。
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アンケートの最後の項目の「この講義に関して自由に」の部分に
書かれていたことを上げます。
今回は特になければ書かなくていい、としたので
あまり多くは書かれていませんでした。
今回は特に必要でないものに関しては回答はつけてありません。
- 不満や要望
- 教室が暑い: 1
(回答)
- パソコンの豆知識が知りたい
(回答)
- アンケートの紹介が長い
(回答)
- 質問
- ハッカーとクラッカーの違いをなぜ正さないのか
(回答)
- ウィニーは OS かプログラムか
(回答)
- 竹野のサイトのアドレスは
(回答)
- テストには何が出るか
(回答)
- その他の意見
- おもしろかった: 2
- 色々分かった: 2
- コンピュータを詳しく知ることができた: 2
- 勉強になった: 1
- 聞きやすかった: 1
- 音も数字で表せるのはすごい: 1
- コンピュータ≠PC は意外だった: 1
- Unicode だと日本は漢字が多くて大変: 1
- 高校で習ったことを確認できた: 1
- 文字コードはどういうものか分かったけど覚えにくい: 1
- パソコンにこれほど種類があるとは思わなかった: 1
(回答)
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私も教室に入ったときに感じましたが、
多分 3 限に冷房が入っていなかったのでしょう。
次回は 3 限に冷房を入れておけばいいのでは。
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大学は「豆」知識を教えるところではなく、
もっと深い知識を教える場所だと思います。
この講義は「概論」なので、深い内容の講義はしませんが、
パソコンの豆知識、という講義もしません。
パソコンの豆知識は自分で探してください。
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単なるアンケートの紹介と考えてまともに聞いてなくて
寝ていた人も多かったようですが、
この講義に関してはアンケートの紹介は重要な講義の一部だと思っています。
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私が皆さんに対して、という意味でしょうか。
それとも世間一般の使われ方に対して、という意味でしょうか。
前者ならば、簡単にハッカーの意味は説明しましたよね。
後者ならば、前回の回答
に書いたリンクを見てもらえば分かると思いますが、
してないのではなくて、
色々しているのですが一般の世間、マスコミに受け入れてもらってないだけです。
もちろん良心的なマスコミもあることはあります。
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これはまず質問がややおかしいですね。OS もプログラムの一種です。
まあ、ウィニーは OS ではなく、プログラムであることは確かです。
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大学のホームページから適当にたどってください。
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答えられません。
なお大学では、テストのためだけの勉強、
だと考えるのはやめた方がいいでしょう。
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「パソコンに」は間違いです。「コンピュータに」です。
うーん、講義をちゃんと聞きましたか ?
「コンピュータ≠パソコン」を一番知ってもらいたかったのですが、
こう書かれると残念ですね。
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作成日: 07/09 2004
竹野茂治@新潟工科大学
(shige@iee.niit.ac.jp)