4 最初の命題の証明
ここまでの準備の元、命題 を証明する。
なお、 節最後に述べたように、
, , として考える。
は独立なので、 次元確率変数
の
密度関数
は
となる。よって、
の分布関数 は、
を について書けば
と
なるので、
となり、 の密度関数 は、
となる。ここで
とする。
この指数の部分は、 にする 2 次式で、
と書くことにすれば、それを について整理すると、
これに、補題 を用いれば、
より、 での積分の結果は、
(14)
となる。これと、積分前の
を比較すると、全体が
倍され、
指数部分は の項が消え、代わりに に が
追加されることがわかる。
よって、() を で積分すると、
その結果は
となる。
これを続けていけば、最後の での積分の結果 は、
とすれば、 より以下のようになる。
これは、 の密度関数 が
正規分布
の密度関数に等しいことを
意味し、
これで , の場合の命題 が
示されたことになる。
竹野茂治@新潟工科大学
2022-07-29