確率変数 が独立で、 () であるとき、定数 , に対し、
これをいくつかの段階に分けて考える。
確率変数 が独立で、関数 により というあらたな確率変数が作られるとき、 も ( の 次元確率分布の 元で) 独立となる。
この命題の「あらたな確率変数が作られるとき」という表現については、
連続確率変数の場合は任意の関数であらたな連続確率変数が
作られるとは限らないために用いている。
例えば、 が の 1 次式、多項式などであれば問題はない。
詳しくは、[1] を参照のこと。
また、「
の 次元確率分布の元で」という
表現については、「
」の独立性は本来
に関する 次元確率分布のとり方によって
決まることであるが、
それを「
の 次元確率分布を
の 次元確率分布から自然に決まるものとする」、
すなわち、
が独立であることは、任意の に対し
が成り立つことを意味する。()、 および が独立であるという仮定により、 () の左辺は
命題 の正規分布に従う確率変数 に対して 標準化 を取れば、 命題 より は独立で、 は、
となる。
ならば
証明
の密度関数
は偶関数なので、 の分布関数 は、
よって、 に対して
竹野茂治@新潟工科大学