本稿では、この の組を「離散確率分布」と呼ぶことにする。
個の離散確率分布 ( ) に対して、
のように「 かつ ...かつ 」 となる確率を考えることができるとき、直積集合 を標本空間、 を 変数の確率関数とする 次元確率変数 を考えることができる。 この組 を「 次元離散確率分布」と呼ぶ。当然 は、
を満たす必要があるが、 との整合性として、 すべての に対して、 も満たす必要がある。逆に、直積集合 (3) と、 (4) を満たす 変数 関数 を取り、 それに対し (5) の和によって という 関数を定義すれば、条件 (4) により は (1) の条件を満たすので、 個の離散確率分布 ( ) が作られ、 をはその 次元離散確率分布となる。 この場合、各離散確率分布 を、 の「周辺分布」と呼ぶことがある。
竹野茂治@新潟工科大学