実は、本稿を書くきっかけとなったのは、 むしろ最後の複素微分可能性との関係であり、 複素関数論のノートを作っていて、 正則性に関する条件をいくつかの本で調べていたところ、 全微分可能性との同値性を知ったことから、 一度どこかでまとめておこうと思って書き始めたものである。
多分、私の工学部の講義で本稿の内容を使うことはないと思うが、 「全微分可能性」についてはどの教科書でも それほど詳しく解説されてはいないだろうと思う。 その意味では、本稿も誰かの役に立つ可能性はあるかもしれない。
竹野茂治@新潟工科大学