1 はじめに

以前、合成関数の微分に関する補足として、[2] で その公式のラフな証明、すなわち高校の教科書で良く紹介されいている証明と、 合成関数らしいがそうではない関数の微分の方法を紹介した。

講義で使用している教科書の今の版 [1] では、 そのラフな証明の問題点もクリアにするものが付録に書かれているのだが、 少しわかりにくいところもあるので、 本稿では、その証明を少しわかりやすくしたものを紹介する。

また、教科書の証明は、実は普通の解析の本に書いてある証明とは 少し違っていて、場合分けを行う証明なのだが、 良く見られる場合分けによらない証明も紹介する。

竹野茂治@新潟工科大学
2022-10-24