講義では、以下のような関数は合成関数とは見られないと例示した。
例えば、 と置いても となって が 残ってしまうため、これは合成関数にはならない。 合成関数であるためには、 は だけの関数でなければいけない。では、この関数は微分できないかと言えば、そうではなく、積の微分などと 組み合わせればちゃんと微分できる。 つまり、
同様に、
も、 では に が残るので単純な合成関数ではないが、 合成関数が含まれる商と見ることで微分ができる。 とすれば、 は合成関数で なので、 まず商の微分により、 となる。次は を求める。 とすれば より、さらに、合成関数と合成関数の組み合わせもありうる。 例えば、
のような場合である。これも単純な合成関数ではなく、 では、 は のみの関数にはならない。 この場合は、 と置くと、 となり、 は難しくない。 ただし、 がまだ簡単には求まる形ではないが、 とすると、 で、 が合成関数なので、 は別に合成関数の微分で求めることができる。 外側から順番に計算すると、合成関数の微分により となる。 は、 とすると より竹野茂治@新潟工科大学