1 はじめに

一般二項展開とは、$(1+x)^\alpha$ のマクローリン展開
$\displaystyle
(1+x)^\alpha
= \sum_{n=0}^\infty\left(\!\!\begin{array}{c}\alp...
...ray}{c}\alpha\\ 2\end{array}\!\!\right)x^2+\cdots
\hspace{1zw}(\vert x\vert<1)$ (1)
のことである。ここで、この係数は
$\displaystyle
\left(\!\!\begin{array}{c}\alpha\\ n\end{array}\!\!\right)=
\le...
...a-2)\cdots(\alpha-n+1)}{n!}
& (n\geq 1)\\ [1zh]
1 & (n=0)
\end{array}\right.$ (2)
であり、$\alpha$ が自然数なら ${}_{\alpha}C_{n}$ に一致する。

この (1) を用いると、$x^\alpha$$(x+p)^\alpha$ の テイラー展開を、微分を使わずにほぼすべて計算できる。

ただし、試験などで「テイラー展開を求めよ」や 「マクローリン展開を求めよ」という問題が出されたら、 それらの公式を正しく覚えていて使えるか、 ということを聞かれているのだろうから、 本稿のような計算をせずに定義通りに高階微分の計算をして 求めるべきである。

竹野茂治@新潟工科大学
2023-11-16