と とは、 より と は可換で あるから、一般に多項式 に 対して と は可換になる。
本稿では、この逆が成り立つか、すなわち が と可換ならば、 なんらかの多項式 によって の形に書けるだろうか、 について考えてみる。
なお、 ( はスカラー、 は単位行列) や (零行列) の 場合は任意の が と可換になってしまうので、 本稿では はそのどちらの形でもないと仮定する。
また、ケーリー・ハミルトンの定理により、 は の 次 以下の多項式で表せるので、 は 次以下 () の 多項式と考えてよいことに注意する。
竹野茂治@新潟工科大学