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3 g(x) の展開

$g(x)$ のマクローリン展開であるが、$g(x)$$x^2$ の関数なので、 $x^2=X$ として $G(X)=1/\sqrt{X+L^2}$$X$ に関する マクローリン展開を求めて、その式に $X=x^2$ を代入すればいい。 例えば

\begin{displaymath}
G(X)=b_0 + b_1X + b_2X^2 + b_3 X^3 +\cdots
\end{displaymath}

だったとすれば、

\begin{displaymath}
g(x)= b_0 + b_1x^2 + b_2x^4 + b_3 x^6 +\cdots
\end{displaymath}

となるわけである。また、$G(X)$ であるが、

\begin{displaymath}
G(X)=\frac{1}{\sqrt{X+L^2}} = \frac{1}{L\sqrt{\displaystyle ...
...frac{1}{L}(1+y)^{-1/2}\hspace{1zw}\left(y=\frac{X}{L^2}\right)
\end{displaymath}

となるので、この $(1+y)^{-1/2}$ のマクローリン展開に $y=X/L^2$ を 代入して $1/L$ 倍すればそれでいい。

これらの操作はいずれも、巾級数 (マクローリン展開) の一意性定理により 保証される。

結局、$f(x)$ のマクローリン展開は $(1+y)^{-1/2}$$y$ に関する マクローリン展開に帰着されるわけであるが、 これは最初に上げた一般二項定理 (1) により、

\begin{displaymath}
(1+y)^{-1/2} = \left(\begin{array}{c} -1/2  0 \end{array}\...
...} -1/2  1 \end{array}\right)y +\cdots
=1-\frac{1}{2}y+\cdots
\end{displaymath}

となるので、後はこれを使って

\begin{eqnarray*}
G(X) & = & \frac{1}{L}\left(1-\frac{1}{2}\frac{X}{L^2}+\cdots...
...Bx
= \left(\frac{A}{L}+B\right)x - \frac{Ax^3}{2L^3} + \cdots
\end{eqnarray*}

と、順に求まっていくことになる。

4 次以上の項も求めたい場合は $(1+y)^{-1/2}$ の展開を必要なだけ追加していけば良い。


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Shigeharu TAKENO
2003年 11月 27日