例えば、そこからさらに便利な多くの公式 (三倍角、和積、
積
和の公式など) を導くのに使う、ということもあるだろうし、
三角関数の導関数を導くのに必要、という意味もあるだろうが、
それらの場合は、必要ならば公式を本で確認すればいいだけのことで、
正確に覚える、ということの必要性は薄いと思う。
他にも、三角関数には加法定理という便利なものが成り立つのだ
(対数のように加法定理などない関数も多い) とか、
ではない (線形ではない)
ということを認識する、という意味もあるのだろうが、
この場合は加法定理というものを理解する、ということが大事で、
形を正確に覚える必要性とはあまり関係がない。
もちろん、実際の測量や工学の現場で必要となる、ということもあるかもしれないが、 そのような人は多分かなり少ないだろうし、数式の計算でなくて 具体的な数字の計算であれば、関数電卓で済んでしまうことが多いだろう。
私が高校で公式を覚えたときも、使い慣れていたものは覚えていたが、 長いもの、覚えにくいものは、 むしろ思い出し方、導き方などを頭に入れておいて そこから思い出していたことが多かったように思う。 また、上に書いたことからも多少わかると思うが、 機械的に覚えるよりもその方が公式の色々な意味も見えてくるし、 計算を確認する癖をつけることにもなるのでは、と思う。
以上、いくつかの覚え方、導き方を紹介したが、 結局は自分に合った覚え方を自分で見つける、 または自分で作るのが、多分うまく覚える早道なんだろうと思う。