ただし、以下の議論では、
が成り立つことは利用する。 この事実は、厳密には平均値の定理により証明されるものであるが、 感覚的にも「変化率が 0 ならば定数」という事実として 納得できるものだろうと思う。
y' = 0 y = 定数 (3)
(1) の両辺を y で割れば
となるが、この左辺は、
= 1
を合成関数の微分を用いて微分したものに等しい。よって、
log| y|
となるが、積分を使わずに話を進めるとすると、1 = (x)' と見て、
log| y| = 1
となるので、よって (3) より log| y| - x が定数であることになる。 それを C1 とすれば、
log| y| = (x)', log| y| - x = 0
となるので、y は
log| y| = C1 + x, | y| = eC1+x = eC1ex
と表され、これにより (2) が得られることになる。
y = eC1ex = C2ex
ただし、厳密には最初に y で割るところに少し問題がないわけではなく、 y が 0 の場合の議論を行う必要があるが、 y が 1 点でも 0 でない箇所があれば、 自動的に上の議論により C 0 の (2) になることがわかるので、よってどの x でも 0 にはならない。
つまり、逆にある 1 点で 0 になるような y は、 すべての x で 0 でなければならないことになり、それは、 (2) の C = 0 に対応する。 よって、いずれにせよ (1) を満たす y は、 すべて (2) で表されることになる。
竹野茂治@新潟工科大学