まず、保存則方程式 (1) のエントロピー解 を、
方向に平行移動したもの
,
および 方向に同率に拡大縮小したもの
() も
エントロピー解となることに注意する。
前節の 1 単位分のエントロピー解を とする。 それを縮小して平行移動したもの
そして、この の 部分の と重なる部分 ( の範囲) を で置き換えた エントロピー解を とする。
さらに、 を 方向に 倍し、 だけ平行移動したもの
なお、この は、 に、 の 倍と の平行移動
以下同様にして、
そして のほとんどいたるところの収束極限を とする。
また、 と見て、 の の始点の 座標を 、 の始点の 座標を 、 の始点の 座標を とすると、 , , で、
の初期値 は、 この , で段差を持つ階段関数で、 では , では と なっている。 よって、 は の近くで有界変動では なく、その変動は局所的に となる。
次に での の全変動 を 考えてみる。 ならば変動は の の段差だけになるので、 である。
の場合は、 ( ) なので、 以上の は有限個で、 そのような最大の を とすると、 に対する はすべて の範囲に含まれ とは交差しないので、 よって となり、 となる。
より詳しく評価すると、 の から 部分の変動は、 部分と 部分の変動に等しいので最大でそれぞれ 、 部分の変動は 部分の変動も追加されるので、最大で 、 よって
竹野茂治@新潟工科大学