3.4 $Q$ の評価: 記号

以後の説明のため、 front の衝突時刻以外の時刻 $t$ に対して、 $F(t)$ を時刻 $t$ に存在する front 全体の集合、 $Aw(\sigma)=Aw(\sigma; t)$ を、front $\sigma$ に approach する $\sigma$ 以外のすべての front (時刻 $t$ で存在するもの) の集合、 $Sw(\sigma)=Sw(\sigma; t)$ を、$Aw(\sigma)$ に属する front の大きさ 全体の和とする (いずれも $t$ に依存)。
  $\displaystyle
\left\{\begin{array}{l}
\displaystyle Aw(\sigma) = Aw(\sigma; t...
...igma; t) = \sum_{\sigma'\in Aw(\sigma;t)} \vert\sigma'\vert
\end{array}\right.$ (2)
なお、$Aw(\sigma)$, $Sw(\sigma)$$\sigma$ は、 front の大きさではなく、オブジェクトとしての front 自体を 意味し、(詳しくは 2.3 節参照)、 $\sigma\mathop{/ \backslash}\sigma'$$\sigma$$\sigma'$ が approach することを 意味するものとする。

また、front に分解する前の膨張波 $\bar{\sigma}$ に対しても $Aw(\bar{\sigma})$, $Sw(\bar{\sigma})$ を用いることがあるが、 その意味は自明であろう。 $\sigma$ が膨張波 $\bar{\sigma}$ の分解 front の一つである場合、 明らかに $Aw(\sigma)=Aw(\bar{\sigma})$, $Sw(\sigma)=Sw(\bar{\sigma})$ と なる。

竹野茂治@新潟工科大学
2020-06-03