理想気体の 1 次元等エントロピー流の方程式は、
である。ここで、 () は時刻、 ( ) は位置、 , が未知関数で、 () は気体の密度、 は気体の速度、 は気体の圧力、 は定数で、 , である。未知関数 は、リーマン不変量
一般化エントロピー対 は、 (または ) の 関数で、次の方程式を満たすもの。
これは、(1) の滑らかな解 に対しては、 常に となる条件として得られるものである。 をエントロピー、 をエントロピー流束と呼ぶ。 (2) を で書けば以下のようになる。 ここで は方程式 (4) を満たす一般化エントロピーの中で、 Tartar 方程式の解法で使われるのが Darboux の公式として与えられる エントロピーで、本稿ではそれを Darboux エントロピーと呼ぶ。
ここで、 は任意の滑らかな関数、 は定数で、 である。DiPerna の [5]、 そして以前の考察 [3] では、この が自然数の場合、 すなわち の場合を扱っているが、 本稿ではこの が非整数の場合を考える。
Tartar 方程式とは、方程式 (1) の近似解の極限を
記述する Young 測度の族
に対するもので、
任意の一般化弱エントロピー対
に対して成立する以下の式を指す。
竹野茂治@新潟工科大学