128.35 Tgif

古い (legacy) 出力形式です (gnuplot の configure 時に –with-tgif をつ けたときのみ使用可能)。 tgif は、Xlib ベースの対話型、2 次元ベクトル形式のドローイングツールで ビットマップ画像を取り込んだり、結果をビットマップ化したりできます。

tgif ドライバは、フォント指定、フォントサイズ指定、1 ページ内の複数の グラフ描画をサポートしています。軸の比率は変更されません。

書式:


     set terminal tgif {portrait | landscape | default} {<[x,y]>}
                       {monochrome | color}
                       {{linewidth | lw} <LW>}
                       {solid | dashed}
                       {font "<fontname>{,<fontsize>}"}

<[x,y]> にはそのページ内の x 方向、y 方向のグラフの数を指定し、 color はカラー機能を有効にし、linewidth は全ての線幅を <LW> 倍し、 "<fontname>" には有効な PostScript フォント名、<fontsize> はその PostScript フォントの大きさを指定します。defaults は全てのオプション の値をデフォルトの値にセットします。デフォルトは portrait, [1,1], color, linewidth 1.0, dashed, "Helvetica,18" です。

solid オプションは、編集作業中にそうであるように、線がカラーである場 合に普通使われます。ハードコピーは白黒になることが多いので、その場合は dashed を選択すべきでしょう。

多重描画 (multiplot) は 2 種類の方法で実装されています。

その一つは、標準的な gnuplot の多重描画のやり方です:


     set terminal tgif
     set output "file.obj"
     set multiplot
     set origin x01,y01
     set size  xs,ys
     plot ...
          ...
     set origin x02,y02
     plot ...
     unset multiplot

より詳しい情報については、以下参照: set multiplot (113.55)

もう一つの方法はドライバの [x,y] オプションです。この方法の長所は、原 点 (origin) や大きさ (size) の設定をしなくても全てのグラフが自動的に縮 尺され配置されることです。グラフの比 x/y は、自然な比 3/2 (または set size で設定されたもの) が保持されます。

両方の多重描画の実装が選択された場合、標準的なやり方の方が選択され、警 告のメッセージが表示されます。

単一描画 (または標準的な多重描画) の例:


     set terminal tgif                  # デフォルト
     set terminal tgif "Times-Roman,24"
     set terminal tgif landscape
     set terminal tgif landscape solid

ドライバの持つ多重描画の仕組みを利用する例:


     set terminal tgif portrait [2,4]  # 縦置、x-方向に 2 つ、y-方向
                                       # に 4 つのグラフ描画
     set terminal tgif [1,2]           # 縦置、x-方向に 1 つ、y-方向
                                       # に 2 つのグラフ描画
     set terminal tgif landscape [3,3] # 横置、両方の方向に 3 つのグ
                                       # ラフ描画

竹野茂治@新潟工科大学
2024-12-02