書式:
set style boxplot {range <r> | fraction <f>} {{no}outliers} {pointtype <p>} {candlesticks | financebars} {medianlinewidth <width>} {separation <x>} {labels off | auto | x | x2} {sorted | unsorted}
boxplot の箱は、常にデータ点の第一四分位から第三四分位の値の範囲にかか っています。箱から延長される箱ひげの限界は、2 つの異なる方法で制御でき ます。デフォルトでは、箱ひげは、その箱のそれぞれの端から、四分位範囲の 1.5 倍 (すなわち、その箱の厳密な垂直方向の高さ) に等しい範囲にまで延長 されます。箱ひげそれぞれは、データ集合のある点に属する y の値で終了す るように、メジアンに向かって切り捨てられます。四分位範囲の丁度 1.5 倍 の値の点がない場合もありますから、箱ひげはその名目上の範囲よりも短くな る場合もあります。このデフォルトは以下に対応します。
set style boxplot range 1.5
もう一つの方法として、箱ひげがかかる点の総数の割合 (fraction) を指定す ることができます。この場合、その範囲はメジアン値から、データ集合の指定 した分を囲い込むまで、対称に延長されます。このときも、個々の箱ひげはデ ータ集合内の点の端までに制限されます。データ集合の 95% の点をはるには 以下のようにします。
set style boxplot fraction 0.95
箱ひげの範囲の外にある任意の点は、外れ値 (outliers) と見なされます。デ フォルトではそれらをひとつひとつ円 (pointtype 7) で描きますが、オプシ ョン nooutliers はこれを無効にします。 描かれない外れ値は、自動縮尺機能には影響を与えません。
デフォルトでは boxplot は candlesticks と似たスタイルで描画しますが、 financebars と似たスタイルで描画するためのオプションもあります。
箱の境界と同じ線種を使って、メジアンを示す横断線を描きますが、そのメジ アン線をより太くしたければ、以下のようにできます。
set style boxplot medianlinewidth 2.0
メジアン線が必要なければ、それを 0 にセットしてください。
boxplot の using 指定が 4 列目を持つ場合、その列の値は、このデータ点が 所属する個々のカテゴリであると見なします。この場合、入力に存在するカテ ゴリそれぞれに対して一つずつの boxplot を描きます。これらの boxplot は x 軸方向に (x 軸の単位で) 1 の距離だけ間隔を空けて描画しますが、その間 隔は、オプション set style boxplot separation で変更できます。
オプション labels は、これらの boxplot (それぞれデータ集合のある部分 に対応する) のどこに、どのようにラベルをつけるかを決定します。デフォル トではカテゴリ識別子を水平軸 (x か x2 のいずれか plot で使われている方) の目盛ラベルとして使います。これはオプションの labels auto に対応し ます。オプション labels x, labels x2 によって、強制的に x 軸、x2 軸にそれぞれ出力させることもできますし、labels off でオフにすること もできます。
デフォルトでは、異なるカテゴリに対する boxplot は、データファイルにそ のカテゴリが現れる順番に描画します。この挙動はオプション unsorted に 対応しますが、オプション sorted が有効な場合は、まずカテゴリ指定子を 辞書順 (アルファベット順) にソートし、その順に boxplot を描画します。
オプション separation, labels, sorted, unsorted は、plot に 4 列目の指定を与えた場合のみ効力を持ちます。
以下参照: boxplot (38), candlesticks (40), financebars (46)。
竹野茂治@新潟工科大学