43.3.1 媒介変数モード (parametric)

媒介変数表示モード (set parametric) においては、xrange も yrange と 同様に縮尺を変えることができます。つまり、媒介変数モードにおいては、 x 軸方向も自動的に縮尺が調整され、描こうとしている媒介変数表示の関数が 収まるようになります。もちろん、y 軸方向も媒介変数モードでない時同様に 自動的に縮尺を変えます。x 軸について自動縮尺機能が設定されていない場合 は、現在の x の範囲が使われます。

データファイルは媒介変数モードでもそうでない状態でも同様に描画され ます。しかし、データファイルと関数が混在している場合には、違いがあ ります: 媒介変数モードでなければ、x の自動縮尺機能は、関数の範囲を データの描画範囲に合わせます。しかし媒介変数モードではデータの範囲 は関数の範囲に影響しません。

それには、片手落ちにならないように set autoscale t というコマンド も用意されています。しかしその効果は非常に小さいものです。自動縮尺 機能が設定されていると、gnuplot が t の範囲が無くなってしまうと 判断した場合に範囲を少し調整します。自動縮尺機能が設定されていないと このようなときにはエラーとなります。このような動作は実はあまり意味が なく、よって set autoscale t というコマンドは存在意義に疑問があり ます。

splot では上記の発想の元に拡張されています。自動縮尺機能が設定され ている場合、x, y, z の各描画範囲は計算結果が収まるように設定され縮尺 調整されます。

竹野茂治@新潟工科大学
2009年9月7日