書式:
set autoscale {<axes>{|min|max|fixmin|fixmax|fix} | fix | keepfix} unset autoscale {<axes>} show autoscale
ここで、< axes> (軸) は x, y, z, cb, x2, y2, xy のいずれ かです。min または max を軸に追加指定すると (xy では使えませんが) それは gnuplot にその軸の最小値、または最大値のみを自動縮尺させるこ とになります。軸も何も指定されていない場合は全ての軸が対象となります。
fixmin や fixmax や fix を追加指定すると、等間隔の目盛りの自動縮 尺時の、次の目盛り位置までの範囲の自動拡大を gnuplot に行わせないよう にします。set autoscale fix はこれを全ての軸に対して設定します。コマ ンド set autoscale keepfix は、直前の fix の設定を維持したまま全て の軸を自動縮尺にします。
自動縮尺機能を使うときは、描画範囲は自動的に割り出され、従属変数軸 (plot のときは y 軸、splot のときは z 軸) は、関数やデータの値域が 収まるように設定されます。
従属変数軸 (y または z) の自動縮尺機能が指定されていない場合は、現在の y や z の描画範囲がそのまま使われます。
独立変数軸 (plot のときは x 軸、splot のときは x,y 軸) の自動縮尺 機能が指定されている場合は、描画される全てのデータファイルの点が収まる ように定義域をとるようになります。データファイルが 1 つも指定されてい ない場合は、自動縮尺機能はなんの効果もありません。つまり、関数のみが 指定されていてデーターファイルを使わない場合は、x 軸の描画範囲 (z = f(x,y) を描画しているときは y 軸も) は影響をうけません。
範囲に関するより詳しい情報に関しては、以下参照: set xrange (p. )。
媒介変数モード (parametric) でも自動縮尺機能は有効です (以下参照:set parametric (p. ))。この場合、より多くの従属変数があるので、x, y, z 各 軸に関して、より多くの制御が行われます。媒介変数モードでの独立変数 (仮 変数) は plot では t で splot では u, v です。そして媒介変数モード では、自動縮尺機能は (t, u, v, x, y, z) の全ての描画範囲を制御し、x, y, z の範囲の自動設定を完全に行います。
自動縮尺機能は、極座標モード (polar mode) でも plot の媒介変数モード と同様に機能しますが、極座標モードでは set dummy で独立変数を t から 変更するできる (以下参照: set dummy (p. )) という拡張があります。
目盛りが第二の軸に表示され、しかもこれらの軸に対する描画が行われなかっ た場合には、x2range と y2range は xrange と yrange の値を受け継ぎます。 これは、xrange と yrange が整数個の目盛り幅に自動縮尺される「前」に行わ れますので、場合によって予期しない結果をもたらす可能性があります。それ を避けるために fixmin, fixmax オプションを使うことができます。
例:
以下は y 軸の自動縮尺機能を指定します (他の軸には影響を与えません):
set autoscale y
以下は y 軸の最小値に対してのみ自動縮尺機能を指定します (y 軸の最大値、および他の軸には影響を与えません):
set autoscale ymin
以下は x2 軸の隣の目盛りへの自動範囲拡大機能を無効にし、よって描画データ内、または関数に対する丁度の描画範囲を維持します:
set autoscale x2fixmin set autoscale x2fixmax
以下は x, y 両軸の自動縮尺機能を指定します:
set autoscale xy
以下は x, y, z, x2, y2 全軸の自動縮尺機能を指定します:
set autoscale
以下は x, y, z, x2, y2 全軸の自動縮尺機能を禁止します:
unset autoscale
以下は z 軸のみについて自動縮尺機能を禁止します:
unset autoscale z