6.5

小さな $n$, $m$ に対する $I_{n,m}$ の値をいくつか紹介しておく。
$n$$m$ 1 2 3 4 5 6 7
1 $\pi/2$ × × × × × ×
2 $\infty$ $\pi/2$ $\infty$ $\infty$ $\infty$ $\infty$ $\infty$
3 $\pi/4$ $(3\log 3)/4$ $3\pi/8$ × × × ×
4 $\infty$ $\pi/4$ $\log 2$ $\pi/3$ $\infty$ $\infty$ $\infty$
5 $3\pi/16$ $I_{5,2}$ $5\pi/32$ $I_{5,4}$ $115\pi/384$ × ×
6 $\infty$ $3\pi/16$ $I_{6,3}$ $\pi/8$ $I_{6,5}$ $11\pi/40$ $\infty$
7 $5\pi/32$ $I_{7,2}$ $7\pi/64$ $I_{7,4}$ $77\pi/768$ $I_{7,6}$ $5887\pi/23040$
$n+m$ が奇数の項は、複数の対数が出てくるために長い式になる。 その上に記載されてない値は以下の通りである。

\begin{eqnarray*}I_{5,2} &=& \frac{5}{16}(3\log 3 -\log 5),
\hspace{1zw}I_{5,4}...
...7,6} &=& \frac{7}{5!\cdot 2^6}(3^6\log 3 - 5^5\log 5 + 7^4\log 7)\end{eqnarray*}

なお、$I_{7,2\mu}$ が比較的綺麗な形になっているように見えるが、 これは

$\displaystyle \left(\begin{array}{c}
\!\!7\!\! \\ \!\!2\!\! \end{array}\right)=21=7\cdot 3
$

である $n=7$ の場合だけにたまたま起こることで、 より大きい $n$ に対してはこのような形にはならない。
竹野茂治@新潟工科大学
2020-12-17