1 はじめに

2008 年の今年は 3 月 20 日が春分であったが、 春分の日は固定しているのではなく、 現在は国立天文台の観測によって毎年の春分の日が決められているそうである。

春分の定義としてよく耳にするのは 「昼の長さと夜の長さが同じになる日」というものであるが、 これが日本で祝日になっているのであれば、 他の国でも春分は祝日なのだろうかと調べてみると、 どうも日本では元々彼岸との関係で祝日 (祭日 ?) となっているらしく、 つまり宗教的なものなので、他の国では別に祝日でもなんでもないようである。

ところで、そのようなことを考えているときに、 「昼の長さと夜の長さが同じになる日」というのはどの国でも同じなんだろうか、 緯度によって違いがあるのではないだろうか、と疑問に思い少し考えてみた。 太陽光線が平行にくるとすれば 確かにどの国でも同じになりそうな気がするのであるが、 ついでに、 地球から見た場合の太陽の軌道が傾いていることや、 季節によるその軌道の変化についてベクトル解析風に考えてみた (したがって、通常の説明よりもずっとややこしい) ので、 それらをここにまとめておく。

竹野茂治@新潟工科大学
2008年3月24日