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4 区分求積法

数列の和

\begin{displaymath}
\frac{1}{n+1}+\frac{1}{n+2}+\cdots+\frac{1}{2n} = \sum_{k=1}^n\frac{1}{n+k}
\end{displaymath}

は、

\begin{displaymath}
\sum_{k=1}^n\frac{1}{n+k} = \sum_{k=1}^n\frac{1}{1+k/n} \frac{1}{n}
\end{displaymath}

と変形すればわかるが、丁度区分求積の公式
\begin{displaymath}
\int_0^1 f(x)dx = \lim_{n\rightarrow\infty}\sum_{k=1}^n
f\left(\frac{k}{n}\right)\frac{1}{n}\end{displaymath} (3)

の右辺が適用できる形をしていて、$f(x)=1/(1+x)$ の場合に対応する。 よって、

\begin{eqnarray*}\lim_{n\rightarrow}S_{2n}
&=&
\lim_{n\rightarrow}\sum_{k=1}^n...
...og (1+x)\right]_{x=0}^{x=1}
=
\log 2-\log1
%\ &=&
=
\log 2\end{eqnarray*}

となる。

以上で、(1) の値が $\log 2$ であることが 示されたことになる。


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竹野茂治@新潟工科大学
2006年4月25日