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1 はじめに

極限のところで、$\infty-\infty$ の不定形の例として、

\begin{displaymath}
\lim_{n\rightarrow\infty}(\sqrt{n+1}-\sqrt{n})=0
\end{displaymath}

であること (正確に言えば、これとほぼ同等の問題) を、

\begin{displaymath}
\sqrt{n+1}-\sqrt{n}
=\frac{(\sqrt{n+1}-\sqrt{n})(\sqrt{n+1}+\sqrt{n})}{\sqrt{n+1}+\sqrt{n}}
=\frac{1}{\sqrt{n+1}+\sqrt{n}}
\end{displaymath}

を利用して示しました。 その一方で、

\begin{displaymath}
\lim_{n\rightarrow\infty}\{(n+1)-n\}=1
\end{displaymath}

となります。では、一般に、

\begin{displaymath}
\lim_{n\rightarrow\infty}\{(n+1)^p-n^p\}\hspace{1zw}(p>0)
\end{displaymath}

の極限はどうなるのでしょうか。 講義の寄り道として、少し考えてみましょう。


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竹野茂治@新潟工科大学
2006年4月25日