書式:
set multiplot set nomultiplot
出力形式 (terminal) によっては、コマンド set nomultiplot が与えられ るまで何の描画も表示されないことがあります。この場合このコマンドにより ページ全体の描画が行なわれ、gnuplot は標準の単一描画モードになります。 それ以外の出力形式では、各 plot コマンドがそれぞれ描画を行ないますが その間で前の描画が消されてしまうことはありません。
定義済の見出しやベクトルは、各描画において、毎回現在のサイズと原点に従 って書かれます (それらが screen 座表系で定義されていない場合)。それ 以外の全ての set で定義されるものも各描画すべてに適用されます。もし 1 度の描画にだけ現われて欲しいものを作りたいなら、それが例えば日付 (timestamp) だとしたら、set multiplot と set nomultiplot で囲まれ たブロック内の plot (または splot, replot) 命令の一つを set time と set notime ではさんでください。
コマンド set origin と set size 各描画で正しい位置に設定する必要が あります。詳細は set origin と set size の項目を参照してください。
例:
set size 0.7,0.7 set origin 0.1,0.1 set multiplot set size 0.4,0.4 set origin 0.1,0.1 plot sin(x) set size 0.2,0.2 set origin 0.5,0.5 plot cos(x) set nomultiplot
は、cos(x) のグラフを、sin(x) の上に積み重ねて表示します。最初の set size と set origin に注意してください。これらはなくてもいいのですが それを入れておくことを勧めます。ある種の出力ドライバは、描画が一つでも 作られる前に全体の外枠の情報が参照できることを要求します。そして、上の やり方は、その外枠が最初の描画のための外枠ではなく、描画列全体を含む外 枠であるということを保証しています。
set size と set origin は全体の描画領域を参照しそれは各描画で利用 されます。描画境界を一列に揃えたいならば、set margin コマンドで、境 界の外の余白サイズを同じサイズに揃えることが出来ます。その使用に関して は set margin を参照してください。余白サイズは文字サイズ単位の絶対的 な数値単位を使用することに注意してください。よって残ったスペースに描か れるグラフは表示するデバイスの表示サイズに依存します。例えば、プリンタ とディスプレイの表示は多分違ったものになるでしょう。