117.92.1 Scale

多くの出力形式がオプション scale をサポートします。これは、コマンド set terminal の一部として指定できますし、または後でコマンド set termoption でも指定できます。
    set terminal png scale <value>
    set termoption scale <value>

スケール値 <value> は、1 より大きければ、グラフに現れる線幅、点サイズ、 フォントサイズを一様に増加し、1 より小さければ一様に減少させます。これ は、点やフォントサイズから派生するサイズを持つ他の描画要素、例えば記号 (mark) 定義、余白 (margin space)、テキストラベルやタイトルの位置などに も影響します。

新しくスケール値を指定すると、前に指定したスケール値を置き換えます。

このスケール値は、特定の描画要素に別に指定したスケール値とは別に、倍数 因子として適用されます。例えば、以下のコマンド列

    set terminal pdf font "Times,10" linewidth 1.2 fontscale 1.0
    plot sin(x) lw 1, cos(x) lw 2, sin(2*x) lw 3
    set termoption scale 1.5
    replot

の最後の結果は、"Times" フォントは 20 ポイントのラベルが付き、グラフの 線幅はそれぞれ 1.8 (=1.5*1.2*1)、3.6 (=1.5*1.2*2)、5.4 (=1.5*1.2*3) に なります。

この広範囲なスケール因子の使い道の一つは、PNG 出力グラフをより高解像度 にして再生成すること、すなわち、より多くのピクセル数の線、点、テキスト を描画し、それに対応するより大きなピクセル数の幅で描画することで出力時 には同じ見た目のものを生成します。 例えば、kitty と png 出力形式は、両方とも同じグラフィックライブラリ (cairo か gd) をベースにしているが、図を直接スクリーン上に kitty 出力 形式で出力し (解像度≒100dpi)、そして後の印刷用にそれを PNG ファイルと して 300dpi で保存したい、という場合は、以下のようにすればいいでしょう。

    set terminal kitty font "Times,12" size 1000,700
    ... compose plot ...
    ... グラフを構成 ...
    set terminal png font "Time,12" size 3000,2100
    set termoption scale 3.0
    set output 'figure.png'
    replot

もしスケールを変更せずにサイズのみ増やした場合、PNG ファイルの 300dpi での印刷結果は、元のグラフではあるが、線はかなり細く、また元のフォント サイズよりも 3 倍程度小さい見た目のフォントになるでしょう。

竹野茂治@新潟工科大学
2026-08-27