116.50 マーク (mark)

コマンド "set mark" は、0 以上の値 N を持つタグで識別される一つのマー クを定義します。一度定義すると、そのマークは描画スタイル "with marks" で使ったり、"set object mark marktype N" によるオブジェクトを定義する ことでその後のグラフ上に配置したりできます。コマンド "plot""set object" は、そのマークを伸縮、回転、新たに色付けなどをすることが でき、よって一つのマーク定義は、多くの記号群を描画時に提供します。以下 の例を参照: marks examples parametric (23.2.5)

書式:


    set mark N empty
        デフォルト属性を持つ空のマークを作成
    set mark N empty {properties}
        指定した属性 (properties) を持つ空のマークを作成
    set mark N <data> {properties}
        マーク N があれば頂点と属性を置き換え、
        なければ頂点と属性を持つ新しいマーク N を作成
    set mark N append <data>
        既存のマーク N に新しい頂点を追加

マークの属性は、マークデータと同じコマンドで個別に設定したり、与えるこ とができます。


    set mark N title "XXX"            マーク N にタイトル文字列を設定
    set mark N fillcolor <colorspec>  マーク N に fillcolor を設定
    set mark N fillstyle <fillstyle>  マーク N に fillstyle を設定

コマンド set mark<data> 部分は、コマンド plot<data> 部分に とても良く似ています。座標は、ファイルやデータブロック、配列、疑似ファ イル '+' から標本化することでパラメータ的に生成されたデータ、等を読み こむことができます。

例:


    array Square = [{-1,-1}, { 1,-1}, { 1, 1}, {-1, 1}, {-1,-1}]
    set mark 101 Square title "Gray Box" fillcolor "gray" fillstyle \
      solid noborder
    set mark 102 Square title "Empty Blue Box" fillstyle empty border \
      lc "blue"

マークの set mark による定義時に fillcolor と fillstyle を与えてある 場合、それらをマークが使われる plot や object の任意の塗り潰し属性に優 先して使用します。set mark で fillstyle を与えてない場合は、そのマー クは plot コマンドや set object にあればそのスタイルを使用しますが、 それもない場合は大域的な set style fill の設定を使用します。

マーク内の線分は、fillstyle があればその境界と同じ色で描画します。 警告: マークが線描されていながら有効な fillstyle が "noborder" の場合、 線色はあなたが意図したものにならない可能性があります。それは多分黒です。

竹野茂治@新潟工科大学
2025-02-26