127.8 Dumb

ダム端末 (dumb) ドライバは、ASCII 文字を使用してテキスト領域に描画し ます。サイズの指定と改行制御用のオプションがあります。

書式:


     set terminal dumb {size <xchars>,<ychars>} {[no]feed}
                       {aspect <htic>{,<vtic>}}
                       {[no]enhanced}
                       {fillchar {solid|"<char>"}}
                       {[no]attributes}
                       {mono|ansi|ansi256|ansirgb}

<xchars>, <ychars> はテキスト領域のサイズを設定し、デフォルトは 79 x 24 となっています。最後の改行は、feed オプションが設定されている場合のみ 出力されます。

オプション aspect は、グラフのアスペクト比の制御に使用します。これは 水平軸、垂直軸の目盛り刻みの長さを設定します。整数の指定のみが許されて いて、デフォルトは 2,1 で、これは共通のスクリーンフォントのアスペクト比 に対応します。

文字 "#" を領域塗り潰しに使いますが、これを terminal フォントで利用で きる任意の文字に置き換えることができます。fillchar solid は、 fillchar " \U+2588" (Unicode の全角黒四角) の短縮形です。

オプション ansi, ansi256, ansirgb は色扱うために出力にエスケープ シーケンスを挿入しますが、あなたのターミナルでは処理できないかもしれま せん。デフォルトは mono です。 ansi モードでは、色は set colorsequence classic を使うのが一番合い ます。 どのモードを使用するかによって、dumb 出力形式は、以下のシーケンスを出 力します (空白を追加せずに):


     ESC [ 0 m           属性をデフォルトにリセット
     foreground color:
     表示色:
     ESC [ 1 m           強調/太字をセット
     ESC [ 22 m          強調/太字をオフに
     ESC [ <fg> m        30 <= <fg> <= 37 のカラーコード指定
     ESC [ 39 m          デフォルトにリセット
     ESC [ 38; 5; <c> m  パレットの番号指定 (16 <= <c> <= 255)
     ESC [ 38; 2; <r>; <g>; <b> m  成分指定 (0 <= <r,g,b> <= 255)
     背景色:
     ESC [ <bg> m        40 <= <bg> <= 47 のカラーコード指定
     ESC [ 49 m          デフォルトにリセット
     ESC [ 48; 5; <c> m  パレットの番号指定 (16 <= <c> <= 231)
     ESC [ 48; 2; <r>; <g>; <b> m  成分指定 (0 <= <r,g,b> <= 255)

例えば、以下の記述も参照してください: https://en.wikipedia.org/wiki/ANSI_escape_code#Colors

オプション attributes は、太字やイタリック体文字用のエスケープシーケ ンスをサポートする端末、エミュレーター上でそれらの文字出力を可能にしま す。


     ESC [ 1 m / 22 m    太字 (bold) のオン/オフ
     ESC [ 3 m / 23 m    イタリック体のオン/オフ

例:


     set term dumb mono size 60,15 aspect 1
     set tics nomirror scale 0.5
     plot [-5:6.5] sin(x) with impulse ls -1


         1 +-------------------------------------------------+
       0.8 +|||++                   ++||||++                 |
       0.6 +|||||+                 ++|||||||+  sin(x) +----+ |
       0.4 +||||||+               ++|||||||||+               |
       0.2 +|||||||+             ++|||||||||||+             +|
         0 ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++|
      -0.2 +        +|||||||||||+              +|||||||||||+ |
      -0.4 +         +|||||||||+                +|||||||||+  |
      -0.6 +          +|||||||+                  +|||||||+   |
      -0.8 +           ++||||+                    ++||||+    |
        -1 +---+--------+--------+-------+--------+--------+-+
              -4       -2        0       2        4        6

竹野茂治@新潟工科大学
2024-02-16