書式:
plot for [<variable> = <start> : <end> {:<increment>}] plot for [<variable> in "string of words"]
繰り返しの適用範囲 (scope) は、次のコンマ (,) かコマンドの終わり、のい ずれか先に現れたところまでです。ただし、描画する項目の前に定義式 (複数 も可) が並んでいる場合は、コンマが間に入っていてもその例外となります。 繰り返しは媒介変数モード (parametric) では機能しないことに注意してくだ さい。
例:
plot for [j=1:3] sin(j*x)
例:
plot for [dataset in "apples bananas"] dataset."dat" title dataset
この例では、繰り返しはファイル名と対応するタイトルの生成の両方で使われ ています。
例:
file(n) = sprintf("dataset_%d.dat",n) splot for [i=1:10] file(i) title sprintf("dataset %d",i)
この例は、ファイル名で生成される文字列値関数を定義し、そのような 10 個 のファイルを同時に描画します。繰り返しの変数 (この例では 'i') は一つの 整数として扱われ、それを 2 度以上使用できます。
例:
set key left plot for [n=1:4] x**n sprintf("%d",n)
この例は、関数の組を描画します。
例:
list = "apple banana cabbage daikon eggplant" item(n) = word(list,n) plot for [i=1:words(list)] item(i).".dat" title item(i) list = "new stuff" replot
この例では、リストに従って各ステップが進行し、その各項目に対して一つの 描画が行われます。この各項目は動的に取得されますので、そのリストを変更 し、そのまま replot することができます。
例:
list = "apple banana cabbage daikon eggplant" plot for [i in list] i.".dat" title i list = "new stuff" replot
この例は、整数の繰り返し変数ではなく、文字列の繰り返し変数形式を用いて いること以外は前の例と全く同じです。
<end> の整数の代わりに記号 * を使用すれば、繰り返しはすべての有効なデ ータがなくなるまでの繰り返しとなります。これは、各行に含まれるすべての 列の処理、あるいはファイル内のすべてのデータセット (2 行の空行で区切ら れる) の処理、指定に当てはまるすべてのファイルなどを一度に処理するのに 便利です。
例:
plot for [file in "A.dat B.dat"] for [column=2:*] file using 1:column splot for [i=0:*] 'datafile' index i using 1:2:3 with lines plot for [i=1:*] file=sprintf("File_%03d.dat",i) file using 2 title file
警告: この最初の例のように、繰り返しはかっこなしの形でも入れ子にできます。し かしかっこのない繰り返しを他のかっこのない繰り返しの中に入れ子にするの 多分有益ではありません。それは、データが見つからなかった場合に両者が同 時に終了してしまうからです。gnuplot はこれが起きると警告を発します。
竹野茂治@新潟工科大学