書式:
set xrange [{{<min>}:{<max>}}] {{no}reverse} {{no}writeback} {{no}extend} | restore show xrange
ここで <min> と <max> は定数、数式、または '*' で、'*' は自動縮尺機能 を意味します。日時データの場合、範囲は set timefmt の書式に従った文 字列を引用符で囲む必要があります。<min> や <max> を省略した場合は、現 在の値を変更しません。自動縮尺機能に関する詳細は下に述べます。以下も 参照: noextend (110.3.1)。
yrange, zrange, x2range, y2range, cbrange, rrange, trange, urange, vrange は同じ書式を使用します。
x と x2 軸、あるいは y と y2 軸の範囲をリンクするオプションについては 以下参照: set link (110.42)。
オプション reverse は、自動縮尺の軸の方向を逆にします。例えば、デー タ値の範囲が 10 から 100 であるとき、これは、set xrange [100:10] とし たのと同じように自動縮尺します。reverse は、自動縮尺ではない軸に対し ては機能しません。
自動縮尺機能: <min> (同様のことが <max> にも適用されます) がアスタリス
ク "*" の場合は自動縮尺機能がオンになります。その場合のその値に、下限
<lb>、または上限 <ub>、またはその両方の制限を与えられます。書式は以下
の通りです。
{ <lb> < } * { < <ub> }
0 < * < 200
オプション writeback は、set xrange で占められているバッファの中に 自動縮尺機能により作られた範囲を保存します。これは、いくつかの関数を同 時に表示し、しかしその範囲はそのうちのいくつかのものから決定させたい場 合に便利です。writeback の作用は、plot の実行中に機能するので、その コマンドの前に指定する必要があります。最後に保存した水平方向の範囲は set xrange restore で復元できます。例を上げます。
set xrange [-10:10] set yrange [] writeback plot sin(x) set yrange restore replot x/2
この場合、y の範囲 (yrange) は sin(x) の値域として作られた [-1:1] の方 になり、x/2 の値域 [-5:5] は無視されます。上記のそれぞれのコマンドの後 に show yrange を実行すれば、上で何が行なわれているかを理解する助け になるでしょう。
2 次元描画において、xrange と yrange は軸の範囲を決定し、trange は、媒介変数モードの媒介変数の範囲、あるいは極座標モードの角度の範囲を 決定します。同様に 3 次元媒介変数モードでは、xrange, yrange, zrange が軸の範囲を管理し、urange と yrange が媒介変数の範囲を管理します。
極座標モードでは、rrange は描画される動径の範囲を決定します。<rmin> は動径への追加の定数として作用し、一方 <rmax> は動径を切り捨てる (clip) ように作用し、<rmax> を越えた動径に対する点は描画されません。xrange と yrange は影響されます。これらの範囲は、グラフが r(t)-rmin のグラ フで、目盛りの見出しにはそれぞれ rmin を加えたようなものであるかのよう にセットされます。
全ての範囲は部分的に、または全体的に自動縮尺されますが、データの描画で なければ、パラメータ変数の自動縮尺機能は意味がないでしょう。
範囲は plot のコマンドライン上でも指定できます。コマンドライン上で与
えられた範囲は単にその plot コマンドでだけ使われ、set コマンドで設
定された範囲はその後の描画で、コマンドラインで範囲を指定していないもの
全てで使われます。これは splot も同じです。