16.3 Postscript (カプセル化 postscript *.eps も)

PostScript フォント処理は、プリンタか表示ソフトが行います。もし、あな たのコンピュータにフォントが一切なくても、gnuplot は正しい PostScript ファイル、またはカプセル化 PostScript (*.eps) ファイルを生成できます。 gnuplot は単に出力ファイル中にフォントを名前として入れるだけで、プリン タや表示ソフトがその名前からフォントを見つけるか近似することを仮定して います。

PostScript プリンタや表示ソフトはすべて、標準的な Adobe フォントセット Times-Roman, Helvetica, Courier, Symbol は知っているはずです。 多分その他にも多くのフォントが使えるようになっていると思いますが、それ ら特定のフォントセットはあなたのシステムやプリンタの設定に依存します。 gnuplot は、それは知りませんし気にもしません。gnuplot が作成した *.ps や *.eps 出力は、あなたの要求したフォント名を単に持っているだけです。

よって、


    set term postscript eps font "Times-Roman,12"

は、すべてのプリンタや表示ソフトに適切な出力を作成します。

一方、


    set term postscript eps font "Garamond-Premier-Pro-Italic"

は、正しい PostScript 出力ファイルを作成しますが、それは特別な専用フォ ントを参照しているので、要求されたその特定のフォントは一部のプリンタや 表示ソフトでしか表示できないでしょう。大抵の場合は別なフォントで代用さ れます。

しかし、指定したフォントを出力ファイル中に埋め込んで、どんなプリンタで もそれを使うようにすることも可能です。これには、あなたのシステムに適切 なフォント記述ファイルがあることが必要となります。この方法でフォントを 埋め込む場合、特定のライセンスが必要となるフォントファイルもあることに 注意してください。より詳細な説明や例については、以下参照: postscript fontfile (126.27.2)

竹野茂治@新潟工科大学
2024-02-19