95.70 極座標モード (polar)

コマンド set polar はグラフの描画方法を xy 直交座標系から極座標系に 変更します。

書式:

     set polar
     unset polar
     show polar

極座標モードでは、仮変数 (t) は角度θを意味します。t のデフォルトの範 囲は [0:2*pi] ですが、単位として度が選択されていれば [0:360] となりま す (以下参照: set angles (p. [*]))。

コマンド unset polar は描画方法をデフォルトの xy 直交座標系に戻しま す。

set polar コマンドは splot ではサポートされていません。splot に 対する同様の機能に関しては、以下参照: set mapping (p. [*])

極座標モードでは t の数式の意味は r=f(t) となり、t は回転角となります。 trange は関数の定義域 (角度) を制御し、rrange, xrange, yrange はそれぞ れグラフの x,y 方向の範囲を制御することになります。これらの範囲と rrange は自動的に設定されるか、または明示的に設定できます。詳細に関し ては、以下参照: set rrange (p. [*]), set xrange (p. [*])

例:

     set polar
     plot t*sin(t)
     set trange [-2*pi:2*pi]
     set rrange [0:3]
     plot t*sin(t)

最初の plot はデフォルトの角度の範囲の 0 から 2*pi を使います。動径 方向とグラフのサイズは自動的に伸縮されます。2 番目の plot は角度の定 義域を拡張し、グラフのサイズを原点から 3 の幅に制限します。これは x,y のそれぞれの方向を [-3:3] に制限することになります。

デフォルトでは極座標グラフは角度 0 (θ=0) が右向きで、増加は反時計回り となるように向きづけられています。その 0 の向きと増加方向の両方を明示 的に変更可能です。以下参照: set theta (p. [*])

set size square とすると gnuplot はアスペクト比 (縦横の比) を 1 に するので円が (楕円でなく) 円に見えるようになります。同心円の周囲の目盛 りの刻みは、set ttics で指定できます。 以下も参照 極座標のデモ (polar.dem)

および 極座標データの描画 (poldat.dem)。

竹野茂治@新潟工科大学
2019-12-04