106.4 Caca

[試験段階] caca 出力形式は、libcaca を使ってアスキー文字によるグラフを描く、ほ ぼ娯楽的な出力モードです。dumb 出力形式と比べると、こちらは色、箱の塗 り潰し、画像、文字列の回転、多角形の塗り潰し、マウス操作をサポートして います。

書式:

     set terminal caca {{driver | format} {default | <driver> | list}}
                       {color | monochrome}
                       {{no}inverted}
                       {enhanced | noenhanced}
                       {background <rgb color>}
                       {title "<plot window title>"}
                       {size <width>,<height>}
                       {charset ascii|blocks|unicode}

オプション driver (または format) は、表示ドライバとして libcaca を選択するか、または出力ドライバを選択します。 default は、libcaca にその環境のデフォルトのディスプレイドライバを 選択させます。デフォルトのドライバは、gnuplot の起動前に環境変数 CACA_DRIVER を設定しておくことで変更できます。 set term caca driver list を使用すると、サポートする出力モードの一覧 を表示します。

オプション colormonochrome は、カラーか白黒出力を選択します。 これは、線の記号も変更することに注意してください。 デフォルトの白背景を黒背景にしたい場合は、オプション inverted を使っ てください。これは、デフォルトの線種の黒を白にも変えます。

拡張文字列処理は、オプション enhanced を使うことで有効になります。以下参照 enhanced text

出力ウィンドウのタイトルは、libcaca ドライバがサポートしていれば、オ プション title で変更できます。

オプション size は、キャンバスのサイズを文字単位で選択します。デフォ ルトは 80 x 25 です。バックエンドがサポートしていれば、キャンバスサイズ は、現在のウィンドウ/ターミナルのサイズに自動的に合います。"x11""gl" ウィンドウのデフォルトのサイズは、環境変数 CACA_GEOMETRY で制御 できます。"win32" ドライバでのウィンドウの位置・サイズ情報は、アプリ ケーションメニューで制御、及び恒常的な変更が行えます。

オプション charset は、曲線、点、多角形や長方形の塗り潰し、画像の中間 色表現などで使われる文字集合を選択します。バックエンドとターミナルとフ ォントの組み合わせによっては、blocksunicode の文字集合はサポー トしない可能性もあることに注意してください。特に Windows では、 "Lucida Console""Consolas" のような非ラスタフォントの使用を勧め ます。

caca 出力形式は、マウス操作をサポートしています。libcaca のいくつかの バックエンド (例えば slang や ncurses) はマウスクリックしたマウスの位置 しか更新しないことに注意してください。修飾キー (Ctrl, Alt, Shift) は、 libcaca ではサポートしていないので、利用できません。

caca 出力形式のデフォルトの encoding は utf8 です。cp437 encoding もサポートしています。

libcaca のサポートする色の数は、バックエンドにより異なります。たいて いのバックエンドは、16 色の前景色と 16 色の背景色のみをサポートしていま すが、例えば "x11" バックエンドは、Truecolor をサポートしています。

出力形式と libcaca バックエンドによっては、背景色 8 色しかサポートさ ない場合もあります。明色 (背景色の中で最も重要) は、文字を輝かせている と解釈されます。この場合、background rgb "gray" を使用してみてくだ さい。

以下の libcaca Web サイト http://caca.zoy.org/wiki/libcaca

および libcaca 環境変数に関する説明 http://caca.zoy.org/doxygen/libcaca/libcaca-env.html

も参照してみてください。


Subsections
竹野茂治@新潟工科大学
2019-01-08