95.81.2 Boxplot スタイル指定 (boxplot)

コマンド set style boxplot により、描画スタイル boxplot で生成する 描画のレイアウトを変更できます。

書式:

     set style boxplot {range <r> | fraction <f>}
                       {{no}outliers} {pointtype <p>}
                       {candlesticks | financebars}
                       {medianlinewidth <width>}
                       {separation <x>}
                       {labels off | auto | x | x2}
                       {sorted | unsorted}

boxplot の箱は、常にデータ点の第一四分位から第三四分位の値の範囲にかか っています。箱から延長される箱ひげの限界は、2 つの異なる方法で制御でき ます。デフォルトでは、箱ひげは、その箱のそれぞれの端から、四分位範囲の 1.5 倍 (すなわち、その箱の厳密な垂直方向の高さ) に等しい範囲にまで延長 されます。箱ひげそれぞれは、データ集合のある点に属する y の値で終了す るように、メジアンに向かって切り捨てられます。四分位範囲の丁度 1.5 倍 の値の点がない場合もありますから、箱ひげはその名目上の範囲よりも短くな る場合もあります。このデフォルトは以下に対応します。

     set style boxplot range 1.5

もう一つの方法として、箱ひげがかかる点の総数の割合 (fraction) を指定す ることができます。この場合、その範囲はメジアン値から、データ集合の指定 した分を囲い込むまで、対称に延長されます。このときも、個々の箱ひげはデ ータ集合内の点の端までに制限されます。データ集合の 95% の点をはるには 以下のようにします。

     set style boxplot fraction 0.95

箱ひげの範囲の外にある任意の点は、outliers と見なされます。デフォルト ではそれらはひとつひとつ円 (pointtype 7) で描かれますが、オプション nooutliers はこれを無効にします。

デフォルトでは boxplot は candlesticks と似たスタイルで描画しますが、 financebars と似たスタイルで描画するためのオプションもあります。

箱の境界と同じ線種を使って、メジアンを示す横断線を描きますが、そのメジ アン線をより太くしたければ、以下のようにできます。

     set style boxplot medianlinewidth 2.0

メジアン線が必要なければ、それを 0 にセットしてください。

boxplot の using 指定が 4 列目を持つ場合、その列の値はある因子変数の離 散的なレベル値であると見なします。この場合、その因子変数のレベルの数と 同じだけの複数の boxplot が描かれます。それらの boxplot の隣り合うもの 同士の距離はデフォルトでは 1.0 (x 軸の単位で) ですが、この間隔はオプシ ョン separation で変更できます。

オプション labels は、これらの boxplot (それぞれデータ集合のある部分 に対応する) のどこに、どのようにラベルをつけるかを決定します。デフォル トでは因子の値を水平軸 (x か x2 のいずれか plot で使われている方) の目 盛ラベルに出力します。これはオプションの labels auto に対応します。 オプション labels x, labels x2 によって、強制的に x 軸、x2 軸にそ れぞれ出力させることもできますし、labels off でオフにすることもでき ます。

デフォルトでは、因子変数の異なるレベルに対応する boxplot は整列化はせ ず、データファイルにそのレベルが現れる順番に描画します。この挙動はオプ ションの unsorted に対応しますが、オプション sorted を使用すると、 まずレベルを辞書順にソートし、その順に boxplot を描画します。

オプション separation, labels, sorted, unsorted は、plot に 4 列目の指定を与えた場合のみ効力を持ちます。

以下参照: boxplot (33), candlesticks (35), financebars (40)

竹野茂治@新潟工科大学
2019-01-08