89.76.4 塗り潰しスタイル指定 (set style fill)

コマンド set style fill は、boxes, histograms, candlesticks, filledcurves での描画における描画要素のデフォルトのスタイルの設定に使 われます。このデフォルトは、個々の描画に塗り潰しスタイル (fillstyle) を指定することで上書きできます。以下参照: set style rectangle (89.76.9)

書式:

     set style fill {empty
                     | {transparent} solid {<density>}
                     | {transparent} pattern {<n>}}
                    {border {lt} {lc <colorspec>} | noborder}

デフォルトの塗りつぶしスタイル (fillstyle) は empty です。

オプション solid は、出力形式がサポートしている場合、その色でのベタ 塗りを行います。パラメータ < density> は塗りつぶし色の強さを表していて < density> が 0.0 なら箱は空、< density> が 1.0 なら箱はその内部は現在の 線種と完全に同じ色で塗られます。出力形式によっては、この強さを連続的に 変化させられるものもありますが、その他のものは、部分的な塗りつぶしの幾 つかのレベルを実装しているに過ぎません。パラメータ < density> が与えら れなかった場合はデフォルトの 1 になります。

オプション pattern は、出力ドライバによって与えられるパターンでの塗 りつぶしを行います。利用できる塗りつぶしパターンの種類と数は出力ドライ バに依存します。塗りつぶしの boxes スタイルで複数のデータ集合を描画す る場合そのパターンは、複数の曲線の描画における線種の周期と同様、有効な パターンを、パターン < n> から始めて周期的に利用します。

オプション empty は、箱を塗りつぶしませんが、これがデフォルトです。

デフォルトでは、塗り潰されたオブジェクトは現在の線の種類の実線で境界線 が描かれますが、border < colorspec> でその境界の色を変更することがで きます。noborder は、この fillstyle に対して境界線が描かれないように します。

塗り潰し色 (fillcolor < colorspec> ) は、塗り潰しスタイル (fill style) から分離されています。すなわち、fillstyle は描画要素やオブジェクトで別 々の色を持ったまま共有することができます。fillstyle を受けつける大抵の 場所で fillcolor を指定できます。fillcolor は fc の省略形も使えます。 指定しない場合は、塗り潰し色は現在の線種 (linetype) から取ります。 例:


     plot FOO with boxes fillstyle solid 1.0 fillcolor "cyan"



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竹野茂治@新潟工科大学
2017年8月23日