69.4.1 制御変数 (control variables)

ここで説明するユーザ定義変数は、非推奨です。以下参照: set fit (89.25)

デフォルトのもっとも小さい数字の限界 (1e-5) は、変数

     FIT_LIMIT

で変更できます。残差の平方自乗和が 2 つの反復ステップ間で、この数値よ り小さい数しか変化しなかった場合、当てはめルーチンは、これを '収束した' と見なします。

反復数の最大値は変数

     FIT_MAXITER

で制限されます。0 (または定義しない場合) は制限無しを意味します。

更にそのアルゴリズムを制御したい場合で、かつ Marquardt-Levenberg アル ゴリズムを良く知っている場合は、さらにそれに影響を与える変数があります。 lambda (λ) の最初の値は、通常 ML 行列から自動的に計算されますが、も しそれをあらかじめ用意した値にセットしたければ

     FIT_START_LAMBDA

にセットしてください。FIT_START_LAMBDA を 0 以下にセットすると、自動的に計算されるようになります。変数
     FIT_LAMBDA_FACTOR

は、χ自乗化された関数が増加、あるいは減少するにつれて lambda が増加 あるいは減少する因数を与えます。FIT_LAMBDA_FACTOR を 0 とすると、それは デフォルトの因数 10.0 が使用されます。

fit には FIT_ から始まる変数が他にもありますから、ユーザ定義変数とし てはそのような名前で始まる変数は使わないようにするのが安全でしょう。

変数 FIT_SKIP と FIT_INDEX は、以前の版の gnuplot の、gnufit と呼ばれていた fit パッチで使われていたもので、現在は使用されていません。 FIT_SKIP の機能はデータファイルに対する every 指定子で用意されていま す。FIT_INDEX は複数当てはめ法 (multi-branch fitting) で使われていたも のですが、1 変数の複数当てはめ法は、今では 疑似 3 次元当てはめとして行 なわれていて、そこでは枝の指定には 2 変数と using が使われています。 以下参照: fit multi-branch (69.5)

竹野茂治@新潟工科大学
2017年8月23日