89.45 周囲の余白 (margin)

margin (周囲の余白) とは、描画領域の境界からキャンバスの一番外側まで の間隔のことです。この余白の大きさは自動的にとられますが、コマンド set margin で変更することもできます。show margin は現在の設定を表 示します。描画領域の境界から内側の描画要素までの間隔を変更したい場合は 以下参照: set offsets (89.57)

書式:

     set lmargin {{at screen} <margin>}
     set rmargin {{at screen} <margin>}
     set tmargin {{at screen} <margin>}
     set bmargin {{at screen} <margin>}
     set margins <left>, <right>, <bottom>, <top>
     show margin

< margin> のデフォルトの単位には、適切と思われる、文字の高さと幅が使わ れます。正の値は余白の絶対的な大きさを定義し、負の値 (または無指定) は gnuplot によって自動計算される値を使うことになります。3 次元描画では 左の余白 (lmargin) のみが文字の大きさを単位として設定できます。

キーワード at screen は、その余白の指定が全体の描画領域に対する割合 であることを意味します。これは、多重描画 (multiplot) モードでの 2D, 3D グラフの角を正確に揃えるのに使えます。この配置は現在の set origin や や set size の値を無視するようになっていて、それは多重描画内のグラフ の配置の別の方法として使われることを意図しています。

描画の余白は通常目盛り、目盛りの見出し、軸の見出し、描画のタイトル、 日付、そして境界の外にある場合の凡例 (key) のサイズ等を元に計算されま す。しかし、目盛りの刻みが境界でなく軸の方についている場合 (例えば set xtics axis によって)、目盛りの刻み自身とその見出しは余白の計算に は含まれませんし、余白に書かれる他の文字列の位置の計算にも含まれません。 これは、軸と境界が非常に近い場合、軸の見出しが他の文字列を上書きする可 能性を示唆します。

竹野茂治@新潟工科大学
2017年3月21日