内部では、時刻と日付は 2000 年 1 月 1 日からの秒数として保存されていま す。これは、標準的な Unix エポック (1970 年 1 月 1 日) とは「異なる」 ことに注意してください。この 2 つのエポックのずれは EPOCH_OFFSET = 946684800.0 秒です。unix でのタイムスタンプと gnuplot のみの秒での時刻 表現との変換にこの値が必要になるかもしれません。これは、gnuplot バージ ョン 5 では変更されています。
コマンド set timefmt は全ての入力書式を定義します。データファイル、 範囲、軸の目盛りの見出し、ラベルの位置。手短に言えば、データの値を受け とる全てのものがこの書式にしたがって受けとらなければいけません。一時に は一つの入力書式のみが有効なので、同じときに入力される全ての時間/日付 のデータは同じ書式である必要があります。よって、ファイル内の x と y の 両方が時間/日付データである場合は、それらは同じ書式でなければいけませ ん。
秒数へ (秒数から) の変換は国際標準時 (UT; グリニッジ標準時 (GMT) と同 じ) が使われます。各国標準時や夏時間への変換の機能は何も持ち合わせてい ません。もしデータがすべて同じ標準時間帯に従っているなら (そして全てが 夏時間か、そうでないかのどちらか一方にのみ従うなら) これに関して何も心 配することはありません。しかし、あなたが使用するアプリケーションで絶対 的な時刻を厳密に考察しなければいけない場合は、あなた自身が UT に変換す べきでしょう。
show xrange のようなコマンドは、その整数値を timefmt に従って解釈 し直します。timefmt を変更してもう一度 show でその値を表示させると それは新しい timefmt に従って表示されます。このため、もし機能を停止 させるコマンド (set xdata のような) を与えると、その値は整数値として 表示されることになります。
コマンド set format または set tics format は、指定された軸が時間/ 日付であるなしに関わらず目盛りの見出しに使われる書式を定義します。
時間/日付情報がファイルから描画される場合、plot, splot コマンドで は using オプションを「必ず」使う必要があります。plot, splot で は各行のデータ列の分離にスペースを使いますが、時間/日付データはその中 にスペースを含み得るからです。もしタブ区切りを使用しているのなら、あな たのシステムがそれをどう扱うか確かめるために何度もテストする必要がある でしょう。
関数 time は、現在のシステム時刻を得るのに使えます。この値は、 strftime 関数で日時文字列に変換できますし、timecolumn と組み合わせ て相対的な日時グラフを作成するのにも使えます。引数の型はそれが返すもの を決定します。引数が整数の場合は time() は現在の時刻を 2000 年 1 月 1 日からの整数として返し、引数が実数 (または複素数) ならば同様の値を実数 として返しますが、小数 (秒以下) 部分の精度は、オペレーティングシステム に依存します。引数が文字列ならば、それを書式文字列であるとみなし、書式化された日時文字列を提供するようそれを strftime に渡します。
次の例は時間/日付データの描画の例です。
ファイル "data" は以下のような行からなるとします:
03/21/95 10:00 6.02e23
このファイルは以下のようにして表示されます:
set xdata time set timefmt "%m/%d/%y" set xrange ["03/21/95":"03/22/95"] set format x "%m/%d" set timefmt "%m/%d/%y %H:%M" plot "data" using 1:3
ここで、x 軸の目盛りの見出しは "03/21" のように表示されます。
以下参照: time_specifiers (82.23.3)。
竹野茂治@新潟工科大学