87.63 極座標モード (polar)

コマンド set polar はグラフの描画方法を xy 直交座標系から極座標系に 変更します。

書式:

     set polar
     unset polar
     show polar

極座標モードでは、仮変数 (t) は角度を表します。t のデフォルトの範囲は [0:2*pi] ですが、単位として度が選択されていれば [0:360] となります (以下参照: set angles (87.1))。

コマンド unset polar は描画方法をデフォルトの xy 直交座標系に戻しま す。

set polar コマンドは splot ではサポートされていません。splot に 対する同様の機能に関しては、以下参照: set mapping (87.43)

極座標モードでは t の数式の意味は r=f(t) となり、t は回転角となります。 trange は関数の定義域 (角度) を制御し、rrange, xrange, yrange はそれぞ れグラフの x,y 方向の範囲を制御することになります。これらの範囲と rrange は自動的に設定されるか、または明示的に設定できます。詳細に関し ては、以下参照: set rrange (87.68), set xrange (87.101)

例:

     set polar
     plot t*sin(t)
     set trange [-2*pi:2*pi]
     set rrange [0:3]
     plot t*sin(t)

最初の plot はデフォルトの角度の範囲の 0 から 2*pi を使います。動径 方向とグラフのサイズは自動的に伸縮されます。2 番目の plot は角度の定 義域を拡張し、グラフのサイズを原点から 3 の幅に制限します。これは x,y のそれぞれの方向を [-3:3] に制限することになります。

set size square とすると gnuplot はアスペクト比 (縦横の比) を 1 に するので円が (楕円でなく) 円に見えるようになります。 以下も参照

極座標のデモ (polar.dem)

および

極座標データの描画 (poldat.dem)。

竹野茂治@新潟工科大学
2015年1月5日